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元スレ京太郎「俺が三年生?」小蒔「初めては私です!」
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・二年、冬休み、神社の娘と王者の進路相談
京太郎「奈良かー」
久「奈良ねぇ」
まこ「なんじゃ、奈良になにか思うところでも?」
久「あそこは去年も行ったからね」
京太郎「色々疲れるんだよな……」トオイメ
久「あんたは暇そうにしてただけじゃなかったっけ?」
まこ「珍しく遠い目……なにがあったんじゃ」
京太郎「まぁ、あそこなら宿も取りやすいし、いいんじゃないか?」
久「そうね。なら早速連絡しましょうか」
京太郎「あそこの温泉はいいぞぉ。温泉……うっ頭が……」
まこ「本当になにがあった!?」
玄「いらっしゃいませ」
京太郎「久しぶり」
久「宥は元気?」
玄「お姉ちゃんはその……コタツムリ状態で」
久「コタツムリ?」
京太郎「それはあとで会いにいくからいいとして……」
京太郎「こっちが俺らの後輩の染谷。同じ学年だしよろしくな」
まこ「どうも、染谷まこです」
玄「松実玄です、よろしくおねがいします!」
まこ「松実……ひょっとして旅館の娘さんとか?」
玄「はい。でも私とお姉ちゃんしかいないから婿養子がほしいかなー」チラッ
京太郎「?」
玄「って、お、お父さんが言ってたのです!」アタフタ
まこ「ありゃあまさか……」
久「そう思う? 本当頭が痛いのよね」
まこ「そっちはそうじゃろうがな」
玄「早速お部屋に案内するね」
京太郎「その後は宥に顔見世に行くけど、いいか?」
玄「いいけど……気をつけてね?」
京太郎「は?」
玄「お姉ちゃんの部屋、今は地獄だから」
宥「い、いらっしゃいませ……」プルプル
京太郎「お、おう」ダラダラ
宥「京太郎くんに竹井さんに、そっちの人は後輩さん?」
まこ「そ、染谷です」ダラダラ
宥「松実宥です」
久「じ、地獄ってこういうこと……」ダラダラ
宥「あの、もう少し温度下げる?」プルプル
京太郎「そんなコタツで防御固めたまんま言われてもな……しかもまだ寒そうだし」
まこ「なるほど、これがコタツムリ」
宥「京太郎くんたちがくるからちょっと温度下げてたの」
京太郎「温度下げてこれかっ」
宥「どうしてもって言うならもうちょっとだけ下げても……」プルプルプルプル
久「だ、大丈夫だからリモコンはおろしていいわよ」
玄「みんなー、灼ちゃん来たよー」
宥「あ、灼ちゃん来たんだぁ」
灼「……相変わらず熱い」
京太郎「よう」
久「お久しぶり」
灼「そっちの人は新顔?」
まこ「染谷まこ、よろしく」
灼「鷺森灼」
玄「灼ちゃん、時間あるの?」
灼「おばあちゃんに渡すものあるから」
玄「そっか、みんなで打とうと思ったんだけど……あっ、そうだ」
玄「これから灼ちゃんの家、行ってみませんか?」
京太郎「っしゃ、ストライク!」
灼「負けない……!」
まこ「白熱しとるのぅ」
久「あいつ、体動かすことは大得意だしね」
玄「二人共すごいなぁ」
宥「ぼ、ボール冷たいぃ……」プルプル
まこ「もう人肌で温めたらどうじゃろか」
久「鳥の卵みたいに?」
宥「それ名案……!」ゴソゴソ
宥「お、お腹が冷たいぃ……」プルプルプルプル
玄「お、お姉ちゃーんっ!」
まこ「なんじゃろな、あれ」
久「さぁね、とりあえずホットドリンク買ってこようかな」
京太郎「ふぅ……もう1ゲーム終わりか」
灼「スコアは……」
『京太郎:253 灼:249』
灼「くっ……」
京太郎「おいおい、どうした?」
灼「たった4点差で威張るな……!」
京太郎「お、まだ行くか?」
久「ただいまー、はいココア」
宥「ココア!」ガバッ
久「あいつらはまだやってるの?」
まこ「かれこれ5ゲームぐらい投げとるはずなんじゃが……」
玄「見てみて、すごいスコア」
『京太郎:197 236 227 244 253』
『灼:223 240 225 242 249』
まこ「別次元かっ」スコア平均124
久「ここまでくると呆れるわね」スコア平均137
玄「ボールがおもちみたいに柔らかければ……!」スコア平均139
宥「あったかーい」スコア平均73
京太郎「あー、腕ダルい」
久「明らかに遊びすぎね」
まこ「当初の目的はどこ行ったんだか」
京太郎「仕方ないだろ。たまにやると楽しいんだよ」
久「それについては同意だけど」
京太郎「だろ?」
玄「失礼しまーす」ガラッ
久「あら、もう打つの?」
玄「その前にお夕食でもどうかなと思いまして」
まこ「ふむ、もうそんな時間かい」
京太郎「飯食ったら風呂入りたいな」
久「さんせーい」
玄「今日は他のお客さんがいるからお背中は流せないんですけど……」
久「……」
京太郎「……」
まこ「背中を流す?」
玄「でも、お部屋のお風呂でなら……」チラッ
久「……わかってるわよね?」
京太郎「見てない、俺は何も見てない」
まこ「まったく……」ハァ
久「ツモ、12000」
まこ「トップ逃した……!」
玄「あうぅ……竹井さん強くなりました?」
宥「おコタで麻雀、あったかーい」
京太郎「お疲れ、個人戦9位さん」
久「なによそれ」
まこ「二人共、牌の集まり方に偏りがあるようじゃが……」
久「またやってみる?」
まこ「お願いしようかの」
久「てなわけだからもう半荘いい?」
玄「おまかせあれ! 次は負けないのです!」
宥「みんなで麻雀、あったかーい」ホワホワ
京太郎「ふわぁ、そろそろ寝ない?」
久「なんで見てるだけのあんたが眠そうにしてるのよ」
京太郎「見てるだけだからだよっ」
まこ「ドラと、赤い牌……」ブツブツ
玄「お布団用意します?」
久「そうね……いい時間だしそうしようかな?」
宥「私もお手伝いするね」
久「そういえば、あなたたちもちょっと上達したんじゃない?」
玄「えへへ、そうですか?」
宥「灼ちゃんたちと打ってますから」
まこ「阿知賀には麻雀部はないんじゃったか?」
玄「でも、去年の夏に同好会作りました」
京太郎「同好会?」
玄「人数が足りなくて……私たちと灼ちゃんの他に一人いるんですけど」
京太郎「部活、人数……」
久「うっ頭が……」
宥「? 大丈夫?」
まこ「まぁ、人が足りないのはこっちも同じじゃけぇのぅ」
京太郎「んー、もう朝?」
京太郎「……腹減った」グゥ
京太郎「朝飯準備できてるのかな」
京太郎「……顔洗お」
京太郎「よし、すっきりした!」
京太郎「久ちゃん、朝飯――」ガラッ
久「あら、おはよう」ジャラジャラ
まこ「朝飯ならこの後にでも」ジャラジャラ
玄「ちょっと待っててくださいね」ジャラジャラ
宥「ふわぁ……」ジャラジャラ
京太郎「朝から麻雀ですか、そうですか」
京太郎「やべぇよ、これあとちょっととか言って一時間はかかるパターンだよ」
京太郎「まいったな……」
「くーろーさーん!」ダダダダッ
「って、お客さんと麻雀中?」
玄「あ、穏乃ちゃん」
宥「ごめんね? 今ちょっと手が離せなくて」
「えー? 参ったなー」
京太郎「諦めろ。多分一時間は動かないだろ」
「そっかー」
「……あれ、君だれ?」
京太郎「須賀京太郎、旅行で奈良に来てる」
「ふーん……運動やってたりした?」
京太郎「まぁ、中学校の頃は」
「山登りとかは?」
京太郎「人一人抱えての山登りだったらやったことあるけど」
「なるほど……いいねっ!」ガシッ
京太郎「は?」
「じゃあちょっと付き合ってよ」グイッ
京太郎「ちょっ、ちっこいのにパワーあるな、おい!」
久「……つれてかれた」
まこ「てかだれじゃ、今の」
玄「あはは……穏乃ちゃんも同好会のメンバーなんだ」
宥「いいなぁ、手をつなぐのってあったかそう」
のどっちどんな反応するんだろうな
まさか先輩三人が昔の友人と顔見知りとは夢にも思うまい
まさか先輩三人が昔の友人と顔見知りとは夢にも思うまい
穏乃「こっちこっちー!」
京太郎「おい、そんな急いだら危ないぞー」
穏乃「平気平気――っとと」
京太郎「だから言っただろ。今は雪があるから危ないって」
穏乃「えへへ、ごめんごめん」
京太郎「高鴨だっけ? こんなとこまで連れてきてなんだよ」
穏乃「ちょっとさ、うまくいかないことがあるから気分転換にでもと思って」
京太郎「気分転換に俺を巻き込んだわけね」
穏乃「だって一人よりも二人の方が楽しいじゃん」
京太郎「それは否定できないけどな」
穏乃「だよね」
穏乃「それで、玄さんたちと知り合いだったり?」
京太郎「そっちは後輩だったり?」
穏乃「うん、同じ同好会の仲間なんだ」
京太郎「じゃあ俺より年下じゃねえかっ」
穏乃「え、ウソ! てっきり同い年かと思ってた!」
京太郎「まあ、今更だけどな」
穏乃「なんかすいません」
京太郎「だからいいって。好きなように話せよ」
穏乃「えっと、じゃあ……よろしく」
京太郎「おう」
穏乃「それでさ、いきなりだけど大声出していい?」
京太郎「気分転換なんだろ? 好きにしろよ」
穏乃「それじゃあ――」スゥー
穏乃「――憧のアホーっ!!」
穏乃「あー、スッキリした!」
京太郎「そりゃよかった」
穏乃「付き合ってくれてありがとね」
京太郎「いいさ、暇つぶしにはなったし」
穏乃「それでさ、京太郎はこれから用事があったりする?」
京太郎「ツレに聞かないとなんともな」
穏乃「そっか、ここらへん案内しようかと思ったんだけど」
京太郎「悪いな、俺一人勝手に動き回ってもあれだからさ」
穏乃「仕方ないよね、うん」ピロリン
穏乃「あ、やばっ……お使い頼まれてるんだった!」
穏乃「ごめん、もう行かなきゃだから!」
京太郎「じゃあな、今日の夕方までは旅館にいると思うから」
穏乃「うん、じゃあねー!」
京太郎「元気なやつだなー」
京太郎「……てかここどこだよ」
京太郎「どっかに地図ないかなー」
京太郎「ここらで迷子になるのは初めてではないけどさ」
京太郎「だからって道がわかるわけでもないんだっての」
京太郎「鳥居……神社か」
京太郎「ん、あれは……」
やえ「……」
京太郎「自称奈良の王者?」
京太郎「神社に行くのか?」
京太郎「……せっかくだし声かけてくか」
やえ「お願いします、今年こそは……!」
やえ「……ふっ、王者ともあろうものが神頼みとはな」
京太郎「本当、まったくだな」
やえ「うひゃおうっ!」ビクンッ
京太郎「よう、パシリさん」
やえ「小走だ小走!」
京太郎「久しぶりだなー、元気してた?」
やえ「なんなのよもう……」
京太郎「それで、もう初詣の時期じゃないのになに神頼みしてたんだよ?」
やえ「別に、大したことじゃないから」
京太郎「ふむ……じゃあ当てようか?」
京太郎「初詣には行ったものの、みんなの前で願うなんてにわかなことはできない」
やえ「ふん、適当なことを……」ダラダラ
京太郎「だからこうして三箇日が過ぎた後で、しかも人が少ない時間にここに来たわけだ」
やえ「想像だけならなんとでもっ」ダラダラ
京太郎「それで願い事ってのは……今年のインハイで勝てますようにとかそんなとこか?」
やえ「……」ダラダラ
京太郎「とまあ、こんなとこだな」
やえ「そうだ、にわかは私だったんだ……」ズーン
京太郎(まぁ、あんなわかりやすい反応してたらな)
京太郎「ま、気にすんな。別に言いふらすことでもないし」
やえ「ほ、本当にっ?」
京太郎「それに、それだけ真剣ってことだろ? 茶化したりなんてしないって」
やえ「……君は実はいいやつだったのか?」
京太郎「一言余計だっての」
やえ「あ、そういえば君に会ったら言いたかったことがあるんだ」
京太郎「ん?」
やえ「なに、別に大したことじゃないが……竹井久に勝ったぞ?」
京太郎「は?」
やえ「これでにわかな君にもわかったろう? 王者の実力というものが!」
京太郎「……てい」ビシッ
やえ「いたっ! デコピン!?」
京太郎「久ちゃんに一回勝ったぐらいでいい気になるなっての」
やえ「でもこれで実力の上下がはっきりしたでしょっ」
京太郎「順位的には久ちゃんの下だろうがっ」
やえ「うっ……」
「あの……境内で騒がれるのはちょっと」
京太郎「お、悪いね巫女さん」
やえ「ん、君は……新子憧か? インターミドルは残念だったな」
憧「え、私のこと……」
やえ「当たり前だろう。私だって阿太峯出身だ。後輩のことぐらい覚えている」
京太郎「おお、なんだかいい先輩って感じ」
やえ「茶化すな!」
憧「……あの、先輩に相談したいことがあるんですけど」
やえ「悩み事か? 聞くだけ聞こう」
憧「はい、実は――」
やえ「つまり、進路に迷っていると」
憧「晩成に行ってインターハイに出場する。そう決めていたんですけど……」
京太郎「うーむ……新子憧、憧、憧……」
憧「ふきゅっ」
やえ「ん?」
憧「な、なんでもないですからっ」
憧(なんなのこの人っ)
憧(なんで私の名前連呼するのよ!)
憧(変な声出ちゃったじゃない!)
やえ「昔の友人の誘いか……」
憧「ごめんなさい、こんなことで揺らいでちゃいけないって思うんです。でも……」
やえ「……君が揺らぐのは、それがきっと同じくらい大事だからだろう」
やえ「今の仲間と目指すか、昔の友人と目指すか」
やえ「たしかに確実を期すならば晩成に行くべきだな」
憧「やっぱり……」
やえ「だが、そういうことなら君は来るべきじゃない」
憧「え?」
やえ「その計算高さは君の長所なのだろう。だが、そのままでは確実に心に影を落とすことになる」
憧「……」
やえ「どちらを選ぶとしても悔いは必ず残る。なら、せめて伝えるべきことは伝えておくべきだ」
憧「伝えるべきこと……」
京太郎「そういや一個聞いてもいいかな?」
やえ「なんだ、急に割って入ってきて」
京太郎「お前じゃない、こっちの子」
憧「……私にですか?」ササッ
京太郎「……なぜ遠ざかる?」
憧「別にそんなことありませんって」
京太郎「……」ジリッ
憧「……」ササッ
京太郎「……」ズイッ
憧「……」ササッ
京太郎「やっぱ逃げてんじゃねーか!」
憧「そっちが近づいてくるからでしょ!」
やえ「こらこら、話が進まないでしょうが」
京太郎「ったく……新子の言う昔の友達ってのがあれじゃないのかって、ほら」
穏乃「憧ー! 一緒に阿知賀に行こー!」
憧「しず……」
穏乃「あれ、京太郎?」
京太郎「もうお使いはいいのか?」
穏乃「あとは灼さんのとこでおしまいだよ?」
京太郎「まだ終わってないのかよ」
やえ「君が、新子くんの友人か」
穏乃「はい?」
やえ「ふむ、なかなか打ち込んでいるようだな……よし」
やえ「この際だ。吐き出したいことは吐き出してしまえばいい」
京太郎「わかった、雀卓で語ろう的なノリだ」
やえ「ふふん、さすがに察しがいい」
京太郎「鷺森のとこ行くんなら好都合だ。あいつも巻き込もう」
穏乃「おー、なんかよくわからないけど燃えてきたー!」
憧「ちょっと! 勝手に話進めないで!」
京太郎「いい加減腹くくれ、な?」ポン
憧「ふきゅっ」
京太郎「せっかくの進路相談なんだ。俺らがとことん付き合ってやるさ」
灼「なんで私まで……」
京太郎「そう言うなって。昨日は俺が勝ち越しただろ?」
灼「平均スコアは私の方が上」
穏乃「ボウリング? 私もやりたかった!」
憧「もはや話が逸れてるじゃない……」
やえ「いきなりですまないが、是非お願いしたい」
灼「はぁ……またおせっかい焼いてるわけ」
灼「しょうがないから付き合ってあげなくもない」
京太郎「とか言って本当は打ちたいくせによ」
穏乃「素直じゃないですねー」
灼「うっとおし……」
憧「……お願いします」
やえ「それではお見せしよう、王者のうちしゅじというものを!」
憧(あれ、今噛んだの?)
灼(嚙んだ……)
京太郎(嚙んだな)
穏乃「噛みました?」
やえ「~~っ」カァァ
憧(なんで言っちゃうかなっ!?)
京太郎(そっとしといてやれよ……)
灼(わずらわし……)
やえ「ふぅ……少し休憩をはさもう」
穏乃「うおー、つっかれたー」
灼「なにか飲み物持ってくる」
京太郎「手伝うよ」
憧「……」
憧(みんな、強い)
憧(小走先輩が強いのは当然として、鷺森さんも同じくらい強い)
憧(それに、しずだってあの時とは大違い……)
憧(負けたく、ないな……)
憧「あ、そっか」
憧(私の原点って、あそこにあったんだ)
憧(しず、玄、和、ハルエ……麻雀教室のみんな)
憧(計算だけじゃ割り切れない、私の原点)
穏乃「憧もお疲れ?」
憧「なに言ってるのよ。トップ取るまで続けるんだから」
穏乃「おぉ、憧が燃えてる」
憧「当然よ。しずになんか負けてあげないんだからね」
穏乃「じゃあ私も憧になんか負けてあげない!」
京太郎「お、闘志に満ち満ちてるな」
やえ「ふふ、まだまだにわかながら悪くない」ウンウン
京太郎「……ていっ」ビシッ
やえ「いたっ! なにすんのさ!」
京太郎「悪い、そのドヤ顔見てたら手がデコピンの形を……」
やえ「絶対わざとでしょうが!」
灼「いいから飲み物運んで」
穏乃「今日はどうもありがとうございましたっ」
憧「あの、先輩……」
やえ「気にすることはない。君がどっちを選ぼうと私の後輩であることに変わりはないのだからな」
憧「……本当にありがとうございましたっ」
京太郎「結局どうするんだろうな」
やえ「さぁ、頼もしい味方となるか強大な敵となるか……どちらにせよ楽しみだ」
京太郎「かっこいいな。王者って感じだ」
やえ「常々そう言っているでしょうがっ」
灼「というか、向こうに連絡とかしなくていいんですか?」
京太郎「連絡……ヤバイ」サー
『新着メール:21件 着信:36件』
京太郎「……携帯を落としたことにすればなんとか――」
久「なるわけないでしょ」
京太郎「――げぇっ、久ちゃん!」
久「銅鑼でも鳴らそうか?」
まこ「ほんに、やれやれじゃの」
久「はぁ……夢中になると携帯の存在忘れて……」
京太郎「返す言葉もございません」
久「とりあえず旅館戻るわよ」
京太郎「……はい」
やえ「ところで、君も相当な打ち手だな」
灼「そうでもないです」
やえ「謙遜することはない。よし、君を私のライバルに認定しよう!」ビシィ
灼「はぁ、うっとおし……」
憧「しず、今日はもう帰るの?」
穏乃「そだよ。お使いの報告もしなきゃだし」
憧「そう……」
穏乃「今日は憧と久々に麻雀できて楽しかった!」
憧「……私も」
穏乃「それじゃ、風邪ひくなよー」
憧「待って!」
穏乃「う?」
憧「私も、阿知賀に行く! それで、みんなと和に会いにいく!」
穏乃「え……本当に?」
憧「本当よ」
穏乃「本当の本当の本当にっ?」
憧「本当の本当の本当よっ」
穏乃「~~っ、憧ー!」ガバッ
憧「ちょっ、抱きつくなっ」
穏乃「憧、憧憧憧ぉ~」スリスリ
憧「~~っ、うっとおしいわ!」ガバッ
穏乃「うわー」
憧「まったく……でも、そういうことだから」
穏乃「うん、憧が来てくれるなら心強い」
憧「それじゃ、あんたこそはしゃぎすぎて風邪ひくんじゃないわよ?」
穏乃「だいじょーぶ! なんとかは風邪をひかないっていうし」
憧「……」
穏乃「じゃねー」
憧「ホント、バカなんだから」
憧「ふぅ……もう一人、ちゃんと伝えないといけないかな」プルルルル
憧「あ、もしもし初瀬――」
京太郎「久ちゃん、お腹減った……」グゥ
久「あら、空腹を忘れるぐらい寄り道にいそしんでたんでしょ? だったら帰るまで耐えられるわよね?」
京太郎「いや、だから悪かったってば」
久「それ何回聞いたっけ?」
京太郎「うっ……」
まこ「もうそのへんでええじゃろ」
久「私はもうちょっとお灸が必要だと思うけど」
まこ「わしらが対局で待たせたのも本当じゃけぇ」
久「……そうね」
久「旅館であんたにってお弁当もらったから。帰りの電車で食べてくださいって」
京太郎「お、おぉ……」
まこ「二人に感謝せぇよ?」
京太郎「いただきますっ」
まこ「で、次はどこにいくんじゃ?」
京太郎「んぐっ、例によって未定だな」
まこ「っちゅーことはサイコロ、くじ引き、ダーツ……次はなんじゃろか?」
久「あ、それだったら私が決めてもいい?」
京太郎「どこか行きたいとこでも?」
久「そうね、岩手なんてどう?」
まこ「わしとしては国内ならどこでも」
京太郎「岩手ね……」
久「今度は乗り間違えないように」
京太郎「それはもういいだろっ!」
『二年、冬休み、はとこ』が解放されました
選択済みエピソード
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・一年
入学式、久との再開
春、美穂子登場
春、二人のあいだにある壁
美穂子再び
初夏、久との対立
初夏、美穂子への依頼
初夏、美穂子との特訓
初夏、決戦前夜
決戦
初夏、リスタート
夏、新たな出会い
夏、欠けた月
夏、初めての執事(アルバイト)
夏、衣の麻雀講座
今宵、月が満ちるとも
夏休み、遠征初日
夏休み、松実姉妹
夏休み、遠征二日目――鹿児島
夏休み、眠り姫
夏休み、遠征三日目――大阪
夏休み、目覚めぬ未来
夏休み、遠征四日目――岩手
夏休み、八尺(実際には六尺五寸)
夏休み、遠征最終日――東京
夏休み、グランドマスター
夏の始まり
エピローグ
その後の美穂子
秋、バイト執事再び
秋、衣の誕生日(略してころたん)
秋、膝枕の日
秋、祭りの後で
秋、恋敵?
冬、雪の降り始め
冬、年の初めに
冬、画面の向こう側
冬、節分の前の日
冬、アラフォー(予備軍)
三月八日、一年後の誕生日
三月十五日、好みのタイプは?
三月十六日、初めてのお出かけ
三月、おもちと温泉と
三月、温泉のあとのマッサージ(意味深)
・二年
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
夏、奈良の王者
夏、修羅の国のクールビューティー
夏、大阪の魔物
夏、大阪の姉妹
夏、神代の姫
夏、一番目と二番目
夏、スリーピングビューティ
秋、次の目標
秋、まこの苦労日記その2
秋、二人と一人
冬、旅行に行こう
冬休み、小悪魔
冬休み、ゆきみだいふく
冬休み、神社の娘と王者の進路相談
五月十日、膝枕とおんぶ
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
初夏、鏡
初夏、見えない彼女の見つけ方
初夏、決意
初夏、県予選決勝戦
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、初夏、ゆみとの出会い
中学二年、夏、試合観戦
中学二年、三月、照との別れ
中学三年、初夏、空白
部活動紹介、まこ入部
春、学食にて
美穂子との再会
初夏、ストーカー?
初夏、池田の逆襲
初夏、タイムリミット
初夏、県予選開始
初夏、団体戦決着
初夏、縺れた糸
初夏、まこの苦労日記
初夏、ライバル
夏、全国へ
夏、ワールウィンド
夏、奈良の王者
夏、修羅の国のクールビューティー
夏、大阪の魔物
夏、大阪の姉妹
夏、神代の姫
夏、一番目と二番目
夏、スリーピングビューティ
秋、次の目標
秋、まこの苦労日記その2
秋、二人と一人
冬、旅行に行こう
冬休み、小悪魔
冬休み、ゆきみだいふく
冬休み、神社の娘と王者の進路相談
五月十日、膝枕とおんぶ
・三年
優希との出会い
春、和の初恋?
春、インハイチャンプ
初夏、最後の一人
初夏、不和
和の悩み
咲との微妙な関係
優希の好物
初夏、合宿
初夏、家庭訪問@原村家
初夏、最後の県予選
初夏、鏡
初夏、見えない彼女の見つけ方
初夏、決意
初夏、県予選決勝戦
・EX
小学五年、幼馴染
中学二年、初夏、ゆみとの出会い
中学二年、夏、試合観戦
中学二年、三月、照との別れ
中学三年、初夏、空白
『三年、秋、天照大神』の解放条件を一部満たしています
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、冬休み、はとこ
2・三年、初夏、東風とビギナーズラック
>>+2
三年編のインターハイを終わらせることで完全に解放されます
現在選択可能エピソード
1・二年、冬休み、はとこ
2・三年、初夏、東風とビギナーズラック
>>+2
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- 京太郎「俺が三年生?」玄「私の、育ててほしいな」 (1001) - [64%] - 2016/3/14 0:00 ★
- 京太郎「俺が三年生?」久「私が幼馴染じゃ不満?」 (1001) - [58%] - 2015/2/27 1:30 ★★★×5
- 京太郎「俺が三年生?」初美「もっと傍にいてもいいですかー?」 (1002) - [57%] - 2018/8/20 0:30 ○
- 京太郎「俺が三年生?」美穂子「傍にいられるだけでいいんです」 (1001) - [52%] - 2016/1/24 2:00 ★
- 京太郎「俺が三年生?」照「私が幼馴染……二番目だけど」 (1001) - [52%] - 2015/4/5 16:45 ★★★
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