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    元スレ苗木「ゲームをしようよ。闇のゲームをね……」

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    251 : VIPにかわりま - 2013/09/23(月) 11:28:49.95 ID:ZJssdcFJo (+24,+29,-6)
    初期のうちだけならネタ的にもおいしいとは思う
    ペガサスのあたりとか
    252 : VIPにかわりま - 2013/09/23(月) 11:49:50.45 ID:O9MBuhlPo (+27,+29,-14)
    ボクが攻撃するのは……月だ!
    とかネタの宝庫すぎて素敵
    253 : VIPにかわりま - 2013/09/23(月) 13:03:59.32 ID:Vr/3bSVZo (+27,+29,-7)
    不良とヨーヨーバトルしてもええんやで
    254 : VIPにかわりま - 2013/09/23(月) 14:17:33.88 ID:aoXU3RP1o (+24,+29,-26)
    王様の罰ゲームは永久に続くものでないんだよな
    255 : VIPにかわりま - 2013/09/23(月) 15:04:25.08 ID:O9MBuhlPo (+33,+30,-83)
    某所で霧切さんだけ特別扱いすんなやksとか言われて若干「えっ、なにそれは(困惑)」気味です。

    とりあえずM&Wに関しては面白い展開が考えられそうにないので、"なし"あるいは本編が終わってから番☆外☆編として書けたら書かせてもらいます。

    話の都合上霧切さんが今回は主役張ってるだけでワシはセレ苗が好きなんや……
    256 : VIPにかわりま - 2013/09/23(月) 15:43:45.31 ID:Vr/3bSVZo (+22,+29,-4)
    他所で愚痴言われて怯むなよwwww
    257 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:16:51.07 ID:m1khKCow0 (+29,+29,-25)
    少し今回は難産でした。核心に迫るかもしれないので。
    そして地の文が多くて拙いですが、投下します。
    258 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:17:33.25 ID:m1khKCow0 (+29,+29,-12)

    ハイスピード推理アクション

    それはスピードの中で進化した推理

    そこに命を賭ける、"超高校級の才能"を持つ者たちを

    人は、"超高校級の希望"と呼んだ――
    259 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:20:15.20 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-155)
    開かれた黒い扉を前に、霧切響子は躊躇いを隠せない。
    重く閉ざされていた鉄の扉は、一度入ればそこから二度と出られないような気さえしてくる。
    脅威という言葉で済ますには、あまりに圧倒的な寒気が、部屋から滲み出ていた。

    それでも彼女は、体中が発する警告のサインを無視して一歩、また一歩と、扉の前まで歩いていき……
    そして、黒い扉の部屋の中へと体を運ぶ。

    部屋の中は暗く、目が慣れていないせいか、内部がどうなっているのか、どこに何があるのかも定かではない。

    ぎいい、と背後で扉が閉まる音がする。

    霧切(想定内ではあったけど…退路は断たれたようね)

    そうして、どこからかともなく入り込んだ光が、うっすらとではあるが部屋の全景を顕にしていく。
    260 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:21:08.10 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-189)
    そこは、先程の「苗木誠の心の部屋」とはまるで異なる部屋だった。
    いや、そこは部屋と呼んでよいのかも定かではない、現実からかけ離れた異質で異常で違和感しかない空間だった。

    まず目を引くのは、独特の色だ。まるでモノクロ写真のようなセピア色であらゆる物が構成されている。
    シロとクロがグチャグチャに混ざり合うように全てが創られ、彩りはどこにもなく、まるで無声映画の世界に紛れ込んだような錯覚すら覚える。

    そして目に付くもの全てが、あらゆる法則を無視した世界だった。
    宙に浮く階段や扉、逆さまの建物や通路、永遠に流れ続ける水路。航空機の残骸らしきものまである。

    わかりやすいイメージを出すならそう、エッシャーのだまし絵のような世界。
    そんな異常すぎる世界に入り込んでなお、霧切は平静を保っていた。
    ここが現実世界ではないなら、何が起きても不思議ではない、とこの状況に感覚が麻痺してしまっていた。
    261 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:21:49.95 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-133)
    「やあ、待っていたよ……」

    声の主は、霧切のすぐ目の前にいた。
    姿も声も、彼女のよく知る苗木誠そのものだ。

    「ようこそ…ボクの心の部屋へ」

    少年は、霧切も見覚えのある屈託のない笑顔を浮かべる。

    「まずはお礼を言わないとね。こんなボクなんかの心の部屋に来てくれて、ありがとう」

    ボクなんか、と苗木の姿をした彼は自分を卑下しながら、礼を言う。

    霧切「……礼には及ばないわ」
    262 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:22:49.34 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-192)
    姿こそ苗木誠だが、身に纏う気配や雰囲気、声の出し方や身振り手振りまで、明らかにそれは別人だった。
    目の前の異質な存在に、霧切は警戒心を緩めない。

    霧切「率直に聞くけど、あなたの目的は何? 私をこんな所に呼び寄せて」

    "ゲームをしよう"と、自分をこの異質な空間に招き入れた張本人の答えは驚くべきものだった。

    「……ないよ」

    霧切「えっ?」

    思わず声が漏れるほど、霧切は呆気にとられていた。

    「正直ボクとしても驚いているんだよね。まさかここに誰かが入ってくるなんて……今まで一度もなかったからさ」

    「だから、つい……いつものクセでね」

    そうして、霧切響子と、苗木誠の姿をした少年との奇妙な会話が始まった。
    263 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:34:07.60 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-218)

    会話の内容はまるでドッヂボールだ。

    事あるごとに少年は自分を卑下してばかりで、会話は脱線を繰り返す。

    霧切「私があの"パズル"を触った事がきっかけで、今ここに……?」

    「どうやらそうみたいだね。……ボクとしては、キミのような"希望"溢れる人に会えて、この上ない"幸運"だけど」

    霧切「はた迷惑な話ね。おまけに目的もなくこんな所に閉じ込めて……」

    「それは本当に申し訳なかったと思っているよ。なんなら今ここで、死んで詫びようか?」

    霧切「冗談でもやめなさい。気分が悪くなるわ」

    「ご、ごめん……」

    「でも少しは感謝してよね……このコロシアイ学園生活で、今まで殺人が一度も起きていないのはボクのお陰なんだから」

    「……いや、ボクなんかが止められるクロなんて……元々"希望"ですらなかったのかな……そうだとしたら絶望的だね……」

    ひとりで自問自答し落ち込む彼を、霧切は問い詰める。

    霧切「……どういう意味かしら?」
    264 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:34:52.27 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-217)
    少年は霧切にできる限りの説明をする。
    夜な夜な姿を目撃されている苗木誠、その正体は、今目の前にいるこの男である事。
    彼が苗木の身体を借りて事件を未然に防いでいる事。
    そして、事件を防ぐ際に"闇のゲーム"という危険なゲームを行っている事。

    霧切「にわかには、信じがたい話ね」

    「信じたくなければ、信じなければいいさ……ボクの話なんか、信じる価値もないだろうし」

    霧切「そう卑屈にならないで。あなたの言った事には、少なからず信憑性があるわ……私の主観だけど」

    信じがたい話ではあるが、信じるしかなかった。
    下手な漫画や小説のような話だったが、彼の主張を信じれば、これまでの疑問は全て辻褄が合うのだ。
    265 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:36:08.18 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-99)
    霧切「少なくとも私は、あなたのお陰で今まで誰も犠牲にならずに済んだ、そう信じてみる事にする」

    霧切「他のみんなを代表してお礼を言っておくわ。……その、ありがとう」

    恥ずかしげにそう霧切が言うと、礼を言われた彼もまた気恥かしそうに苦笑する。

    「人から感謝されるなんて、いったいいつ以来かな……ははは、なんだかくすぐったいや」

    霧切(自分で感謝しろって言ったのに……)

    男のつかみどころのない性格に、心労を感じる霧切は、悟られぬよう小さくため息をつく。
    266 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:36:59.63 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-116)
    霧切「……ところであなたの存在を、苗木君は知ってるのかしら?」

    「とんでもない! ボクなんかが身体を借りているなんて知ったら、絶望的すぎて彼が寝込んでしまうかもしれないじゃないか!」

    霧切(確かに、少なからずショックは受けるでしょうね……)

    自分が多重人格者でなくてよかった、とこの時ばかりは思う霧切。

    「それはそうと、この部屋に入る前にキミがボクにした、質問への答えなんだけど」

    霧切「……『あなたは、誰?』という質問かしら」

    「うん、それそれ。……実は、ボク自身もよくわかってないんだ」
    267 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:37:58.70 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-234)
    「ボクが一体何者なのか……どうしてここにいるのか……そもそも、生きているのか死んでいるのかも、わからない」

    「もしかしたらボクは幽霊で、何かの拍子に苗木クンの身体に取り憑いたのかも……」

    冗談にしては笑えない。しかしその可能性も否定できないほど、男の存在を含めて非現実的な事が起きすぎていた。
    もしかしたら、あの"千年パズル"に、この男の魂が封印されていた……荒唐無稽な話だが、そんな可能性すらあると霧切は思う。

    「この苗木クンの姿も、借り物の姿さ。ボクがどんな外見だったかも、わからない」

    「気がついたらここにいたんだ。そして、パズルの持ち主である苗木クンがピンチになったら、ボクが代わりに表に出る」

    「ボクみたいなゴミクズが、苗木クンの代わりだなんておこがましいとは思うけど……彼が酷い目に遭う時にボクが身代わりになれれば……これ程光栄な事はないよね」

    どこまでも自虐的な男に、霧切は質問を投げかける。
    268 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:39:03.91 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-105)
    霧切「……他に、覚えてる事はないの?」

    「覚えているのは、ボク自身の才能……"超高校級の幸運"と、ボクが何よりも"希望"を追い求めていたという事だけさ」

    霧切「"希望"……」

    「いかなる"絶望"にも負けない、絶対的な"希望"をね……!」

    その為なら、自分が人を殺す事も人に殺される事も厭わない、と平然と言ってのける彼に、霧切は薄れかけた警戒心を強める。

    「ここがボクの深層意識を反映した世界なのだとしたら、どこかにその記憶も眠っているとは思うんだけど……」

    そう言いながら彼は、わざとらしく周囲を見回す。
    269 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:48:55.75 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-171)
    「見ての通り、ボクみたいなどうしようもない無能がひとりで探すにここは"絶望的"に広すぎてね……」

    霧切「なるほどね……あなたが言っていた"ゲーム"の意味が、やっと解ったわ」

    苗木の姿をした彼が用意したゲーム。それは、彼自身の"記憶"を探す事。

    「うん、そうなんだ。少し変則的ではあるけど……ボクの挑戦を受けてもらえるかな?」

    「"超高校級の才能"の持ち主であるキミに、こんな事をお願いするのは気が引けるけど……」

    霧切「いいわ……そのゲーム、乗りましょう」

    霧切("超高校級の幸運"である彼の記憶を探す事が、もしかしたら学園の謎に繋がるかもしれないしね)

    「ふふふ……さすがはボクが見込んだ事はあるね……おっと、ボクなんかに見込まれても少しも嬉しくないか。気分を悪くしたのなら謝るよ」

    一々反応するの気力も失せたのか、霧切は無言だ。
    270 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:52:30.71 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-94)

    「いつもなら闇のゲームは"希望"が対決する為に行う物なんだけど……」

    「事情が事情だからね……今回は一種の協力ゲームみたいなものさ」

    「この部屋のどこかにある、ボクの"記憶の部屋"……それを見つけられたらボクらの合同勝利」

    「時間無制限のギブアップなし……なかなかハードなゲームになりそうだけど……」

    「それじゃあ、ゲームスタートだ!」
    271 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:53:53.84 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-106)
    そう彼が宣言すると、すぐさま霧切は行動を開始していた。

    霧切「それじゃ、まずは片っ端から扉を開けて部屋を調べていくしかないわね」

    そう言うと、彼女は手始めにすぐ近くにあった扉を開く。
    しかしそれは、迂闊な行為そのものだ。

    「あ、待って」

    制止はあまりにも遅い。
    飛来する黒い物体。

    霧切「…ッ!?」

    常人離れした勘と反射神経が、己の危機を察知する。
    そして察知した時には、既に回避行動は終わっていた。
    272 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:54:38.92 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-155)
    今いる場所の安全を確保しつつ、おそるおそる横目に霧切は"それ"を見た。
    それは、振り子のように部屋を往復する刃だった。
    まるで革命時の処刑に使われていた、ギロチンのようなそれは、悪趣味そのもので、不用意に部屋に入った愚かな侵入者の血を求めているかのようにスイングを繰り返す。

    さすがの霧切も、血の気が引き、顔が青ざめる。
    背後から、忘れていた、と言わんばかりに少年は警告する。

    「ああ、気をつけて……ボクですら部屋の中はわからない事だらけなんだ。罠があるかもしれない」

    霧切「先にそれを言いなさい…危うく、死ぬところだったわ」

    死神の足音が聴こえるという、彼女の危機察知能力。それがなければ、今頃は真っ二つになっていたに違いない。
    273 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:56:14.52 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-118)
    「ゴメンゴメン……ボクは"幸運"な事に一度も罠にかかった事がなかったからね……どういうわけかボクが入っても"罠"は発動しないんだ……」

    謝りながらも悪びれる様子を見せない彼に、呆れてため息をつき、皮肉を口にするしかない霧切。

    霧切「……さすがは、"超高校級の幸運"ね。少し分けて欲しい位だわ」

    こうして二人のゲームは先が思いやられるスタートを切った。
    あるかどうかもわからない"記憶の部屋"を探す……途方もないゲームのスタートを。
    274 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:56:53.37 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-222)
    開始してから、どれほどの時間が流れただろう。
    様々な扉を開け、階段を上り下りし、曲がりくねった通路を通ってもなお目的の部屋は見つからないままだ。

    そもそも、彼の言う"記憶の部屋"が一体どんな部屋なのか、見当すらつかないのに探すなど困難極まりなかった。
    まるで、雪原の中に落としたコンタクトレンズを探し出すような難易度だと言っても過言ではないかもしれない。

    徐々に精神が疲弊する二人は、一旦休憩を取ることにした。
    心の世界の中では、腹が減る事もなければ、眠くなる事も、疲れる事ない……ジッとして何もしなければ、死ぬ事もない……
    永遠に等しい時間がここでは流れている。いや、止まっているとも言えるかもしれない。
    しかし、心は確実に疲れ、痩せていくのだ。
    霧切は安全を確認してから壁にもたれかかる。
    275 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:58:13.21 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-109)
    「……時々思うんだ。もし記憶を取り戻したボクが、今以上にどうしようもなく人に迷惑をかけるだけで、何の存在価値もない絶望的に最低で最悪なヤツだったら、って……」

    「いっそ、記憶なんて取り戻さない方が良いのかもしれない……」

    霧切「私は……そうは思わないわ」

    後ろ向きになる彼とは対照的に、霧切は前を向いていた。

    霧切「先に進む為には、危険を避けては通れない……」

    それは、自分にも言い聞かせるような言葉だった。
    失われた記憶を取り戻した時、そこには"絶望"が待ち受けているかもしれない。
    眼前の彼が言う通り、知らないままでいたほうが幸せな事実もこの世にはたくさんある。
    それでも――
    276 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 04:59:20.67 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-226)
    霧切「それでも、謎が解けるなら進むべき…そうでしょう?」

    彼女には謎を解かなければならないという使命感があった。
    それが、それこそが、霧切響子のアイデンティティだと言わんばかりに。
    意志の篭った、力強い言葉に少年は賞賛を送る。

    「…………霧切さんは、強いね。ボクなんかとは大違いだ」

    羨望と嫉妬が入り混じった自己嫌悪。自分への自信のなさが滲みでた、棘のある言葉。

    霧切「それは違うわ……」

    霧切(私だって、強くなんてない……)

    ただ、弱さを見せないだけだ。
    今の自分は、張り詰めた糸のようで、一度弛んで弱さを見せてしまったら最後、脆さを露呈しちぎれてしまう。
    本当に強い人間というのは……そう、苗木誠のような、どんな時でも前向きな人間の事だと霧切は思う。
    思うだけで、それを口には出さなかったが。
    277 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 05:00:25.83 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-85)
    霧切「あなただって、苗木君と同じ"超高校級の幸運"を持ってるんだから、少しは自分に自信を持ったらどう?」

    「そうかな……自分の名前すら思い出せないのに、自信もクソもあったものじゃないよ」

    霧切「だったら、手始めに自分で自分に名前をつけてみたらどうかしら?」

    「名前を? ボクがかい?」

    完全に意表を突かれたように驚く彼。そのアイデアはなかったらしい。

    「なるほど……今まで考えた事もなかったよ」
    278 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 05:01:05.15 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-160)
    「でも、ボクなんかが苗木クンの名前をいつまでも借りているのはおこがましいし、もっと言うと容姿や声を借りているのも申し訳なくて死にたくなるけど、その提案に乗らせてもらおうかな」

    そう言うと苗木の姿をした彼は、あーでもないこーでもないとぶつぶつと独り言を始める。
    やがて思いついた名前を次々と披露していくが、どうにもしっくりくる名前が浮かばない。

    「なかなか難しいね。"超高校級の姓名判断師"でもいればよかったんだけど……」

    大げさに頭を抱え悩んでみせる少年。表情は真剣そのものだ。

    「ううぅぅぅぅ……」
    279 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 05:01:54.51 ID:m1khKCow0 (+34,+29,-32)

    ――閃きアナグラム――

    ナ エ ギ マ コ ト ダ

    (何か、いい名前はないかな……)

    コ ト ダ マ ナ ギ エ

    (うーん、これだと女の人の名前みたいだね……)

    コ ダ マ エ ナ ギ ト

    (なんかちょっと違うなあ……)

    コ マ エ ダ ナ ギ ト

    (そうか、わかった!……ような気がするよ)

    ―――――――――――
    280 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 05:02:33.25 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-202)
    「そうだ、苗木クンの名前を並べ替えて、"コマエダ ナギト"なんてどうだろう?」

    (勝手に並び替えられて、苗木クンにとっては迷惑そのものかもしれないけど……)

    霧切「アナグラム、ね……悪くないんじゃないかしら。でもそれだと、"ダ"が多いんじゃない?」

    「あれ……ああ本当だ! あーあ、やっぱりボクなんかが考えた名前じゃセンスの欠片もないよね……絶望的だよ」

    指摘を受け落ち込む彼を見て、霧切はしまった、と思う。咄嗟に何とか会話を上向かせるよう、励ましの言葉を紡いだ。

    霧切「そ、そうかしら? 苗木君は、自己紹介の時『ボクは苗木誠だ』って言ってたから、"ダ"が多くても別にいいんじゃないかしら」

    それは、少々強引なこじつけでもあったが、これ以上余計に落ち込まれるのも面倒だったので、霧切はなんとか彼を励ます。いつになく必死に、だ。
    281 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 05:03:49.88 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-138)

    「そうかな……そうだよね。"超高校級"のキミが言うんだ。きっと間違いないよ!」

    さっきの落ち込み様が嘘のように途端に明るく朗らかになる。
    本当に読めない男だ、と霧切は思う。

    「それじゃ、あらためて……今からボクの名前は、"狛枝凪斗"だ。よろしく……」

    握手を求め、右手を差し出す狛枝。
    不意な仕草に、霧切は少し驚いたようにも見えた。
    それを狛枝は拒絶の意思だと勘違いしてしまう。

    「やっぱり、ボクなんかと握手は……してもらえないか」

    狛枝にとってそれは、予想通りだったとしても、やはり落胆の色は隠せなかった。

    しかし、意外にもその予想は裏切られる事となる。他ならぬ彼女の"手"によって。

    霧切「霧切響子よ。……その、よろしく」
    282 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 05:04:42.93 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-170)
    手袋をしたままの右手が、差し出された狛枝の手をしっかり握る。

    「あぁ……ボクなんかがキミと握手させてもらえるなんて。これって"幸運"なのかな……それとも……」

    まるで握手会で、憧れのアイドルと握手してもらえた熱狂的なファンのように、恍惚な表情を浮かべる狛枝。
    霧切はそんな彼に、得体のしれなさを感じる一方で、不思議とそこまで嫌悪感は感じなかった。
    記憶がない、という二人の共通点が、奇妙な親近感を作り出していたのかもしれない。

    霧切(幽霊なんかじゃ、ないじゃない……)

    手袋越しからでも、人肌の暖かさが伝わる。
    確かにそこには、血の流れを、生命の鼓動を感じる。

    霧切(あなたは……確かに"ここ"にいるわ)
    283 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 05:05:36.11 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-68)
    それは"友情"だったのか。"結束"だったのか。
    それとも"希望"だったのか。"絶望"だったのか。
    ……今はまだ、誰も知らない。

    狛枝凪斗も、霧切響子も。

    そして、握手が終わると、

    突如、二人は再び光に包まれ……

    記憶探しという闇のゲームは、"中断"という形で一旦幕を下ろした。

    『ふふふ、またいつでも待ってるよ……霧切響子さん』
    284 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 05:06:09.59 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-109)
    ―NIGHT TIME―

    「……さん」

    声が聴こえる。聞き慣れた声だ。
    ついさっきまで、話していた声だ。
    誰かが、自分を呼ぶ声だ。……意識がぼんやりする。

    「…切さん!」

    霧切(狛枝……君……?)

    苗木「霧切さん! 大丈夫!?」

    はっ、と意識が回復する。

    苗木誠の部屋のベッドの上で、霧切は目を覚ました。

    苗木「よかった……呼びかけても全然起きないから、何かあったかもって心配したよ……」

    それは、心の底からの安堵。ふぅ、と苗木の口からため息が漏れるのが聞こえた。
    285 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 05:07:02.22 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-159)
    霧切「戻って、これたのね……」

    苗木「?」

    意味深な霧切の言葉に、苗木は疑問を投げかける。

    苗木「もしかして、ボクが気絶してる間に何かあったの?」

    霧切「……いいえ。何もなかったわ。それに先に気がついたのは、苗木君、あなたでしょう?」

    苗木「そう、だよね……でもなんだか、ボクは夢の中で霧切さんと話をしていた気がするんだ」

    核心を突く言葉に、一瞬驚きつつも、すぐさまそれを否定する。

    霧切「ッ!……夢は夢よ。それ以上でもそれ以下でもないわ。私は苗木君と話した覚えなんてない」

    普段の冷静沈着な霧切からは想像もできないほど、どちらかといえば鈍感な苗木にもそれがわかるほど、必死に否定しているように見えた。
    286 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 05:07:40.44 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-105)
    苗木「でも……」

    霧切「なん・でも・ない」

    苗木「えっ……」

    霧切「……本当になんでもないわ」

    食い下がる苗木を、無理矢理黙らせる。
    その剣幕に、苗木はこれ以上の追求が無駄だと悟った。

    苗木「……そっか、ならいいんだ」

    霧切「ええ。お邪魔して、悪かったわね」

    それじゃ、と霧切は無愛想な挨拶を残して、苗木の制止も無視して部屋を去っていく。
    287 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 05:08:20.39 ID:m1khKCow0 (+35,+30,-194)
    苗木「ちょ、ちょっと待ってよ霧切さん!」

    しかし、彼女は待つことも振り返ることもなく……扉が閉まる。

    苗木(行っちゃった……)

    苗木(結局、ボクへの疑いって晴れたのかなぁ……また明日にでも訊いてみよう……)

    霧切「…………」

    寄宿舎の廊下を歩きながら、手袋を嵌めた右手をじっと見つめる霧切。
    未だにそこには、"彼"と交わした握手の感触が残っていた。

    霧切(夢なんかじゃない……きっと、あれは……)

    あの男……狛枝凪斗と名乗った彼との邂逅は、決して夢などではない。
    右手に残る感触が、霧切にそう告げるばかりだった。

    …To be continued?
    288 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 05:58:46.85 ID:c56oe5MMo (+1,+16,-2)
    おつ
    289 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 06:43:48.41 ID:vgdHOD8m0 (+24,+29,-10)
    葉隠がミレニアム・アイを手にいれれば占いの確率上がるのかな
    290 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 08:18:45.31 ID:pRb6rqJvo (+24,+29,-4)
    どちらかといえば舞園さん
    ラスボスは舞園さんか!
    291 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 09:32:44.40 ID:QPErQX8l0 (+18,+28,-28)
    マインドクラッシュまだー?
    292 : VIPにかわりま - 2013/09/24(火) 10:35:21.77 ID:+MiodbWKo (+25,+30,-19)
    葉隠「パニッシュメントゲーム!!!」ドッパアアアアアアアアアアン
    293 : VIPにかわりま - 2013/09/26(木) 03:29:32.50 ID:jgpKJOIt0 (+24,+29,-22)
    追いついた
    超高校級のファラオが宿ってるのかと思ってたら狛枝だった
    294 : VIPにかわりま - 2013/09/27(金) 15:58:22.72 ID:LtllB7Uh0 (+35,+30,-60)
    投下します。ちょっと地の文減らして最初の方の雰囲気に戻してみました。
    便宜上、前回からですが人格交代した"闇苗木"クンは台詞の際名前表記なしにさせていただきます。
    あと"江ノ島"さんに変装している残念な"戦刃"さんは、"戦刃"さん表記です。
    295 : VIPにかわりま - 2013/09/27(金) 15:59:19.51 ID:LtllB7Uh0 (+35,+30,+0)

    ―NIGHT TIME―

    誰もいない深夜の体育館に、二つの人影があった。
    否、どちらもが人とはかけ離れた姿だ。

    一方は、強靭にして無敵、最強の人類…大神さくら。

    対するは、クロとシロで彩られた未来のクマ型ロボット…モノクマ。

    二つの肉体は遥か空中で交差し、目にも止まらぬスピードで拳と拳、脚と脚がぶつかり合う。
    実力は互角…いや、体格や戦闘経験の差で大神に分があるように見えた。

    モノクマ「オマエ…どういうつもり? 約束が違うじゃん!!」

    大神「我は決めたのだ…もう退かぬ、もう媚びぬ、もう省みぬと…! お前と…戦うと…ッ!」

    モノクマ「ふーん、あっそ…」

    モノクマ「でもさ… 忘れちゃった訳じゃないよね?"人質"の件…!」

    大神「…ッ!!」

    モノクマ「まぁそういう事ならさ、ボクにも考えがあるよ…うぷぷぷ」

    モノクマ「期限は明日まで! もし明日までに"クロ"が出なかったら…わかってるよね?」

    大神「キサマ…ッ!!」

    今にも掴みかかろうとする腕をひょいと躱し、モノクマは不愉快な笑いを残しながら消えていった。

    モノクマ「アッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!」

    一人残された大神は、握り拳をわなわなと震わせ、その場に立ち尽くす他ない。

    「……ふーん、なるほどね」

    それを体育館の扉越しに見つめる一つの影。
    狛枝凪斗は誰にも聞こえない声で、独りぶつぶつと呟く。

    「大神さん……次はキミの"希望"を見せてもらおうかな……?」

    「大丈夫、キミならきっと……」

    苗木誠の姿を借りたその男は、にたあ、と気味の悪い笑みを浮かべていた。
    次なる"希望"を求めて……
    296 : VIPにかわりま - 2013/09/27(金) 16:00:24.00 ID:LtllB7Uh0 (+35,+30,-248)

    ―NOON TIME―

    苗木(結局、あの後…つまり今朝の事だけど、霧切さんと話をして、彼女のボクへの疑いは晴れた事が判った)

    苗木(けれど、霧切さんがボクの部屋を調べたあの時、何があったのか…、もう一度霧切さんに尋ねてみたんだけど…)

    苗木(その質問にだけは、『いずれ時が来たら話すわ。…まだ、私の中で、確信が持てていないの』と、はぐらかされてしまった)

    苗木(霧切さんを信じてない、ってわけじゃないんだけど、やっぱり少し気になるなぁ…)

    苗木(でも、いつかは話してくれるって約束してくれたし、今は悩んでも仕方ない…よね?)


    苗木(それから、今度は校舎の4階が開放された。もはやモノクマは理由すら説明しようとはしない)

    苗木(もうボクらにコロシアイをさせるのは無理だと悟ったのか、それとも、他に思惑があるのか…)

    苗木(いや、あのモノクマの事だ。まだ何か企んでいるに違いない!)

    苗木(そしてその予想は、次の瞬間には確信に変わったんだ…)

    モノクマ『えー、校内放送、校内放送、至急体育館までお集まりください! 至急、至急~!!』
    297 : VIPにかわりま - 2013/09/27(金) 16:01:08.75 ID:LtllB7Uh0 (+35,+30,-254)

    モノクマ「悲しいお知らせがあります。皆さんの中に、内通者がいます…!」

    朝日奈「な、内通者…?」

    大神「…………」

    戦刃(どどど、どういう事なの盾子ちゃん……!?)

    十神「フン、やはりな…俺の予想していた通りだったか…」

    葉隠「い、一体誰なんだべ…?」

    石丸「よ、よし、皆で目を閉じよう。そして、内通者がいたら手を上げて名乗り出たまえ!」

    桑田「仮にいたとしても名乗り出るわけねーッスよ…」

    山田「その通りですぞ…まだ誰も犠牲者は出ていませんが…! 僕達を騙していたんですからな!」

    「ノコノコ出てきやがったら、ボコボコにしてやるぜ!」

    不二咲「そ、それは…ちょっとやりすぎじゃないかなぁ…」

    十神「それで、内通者のクセに今まで事件の一つも起こせなかったマヌケは一体どこのどいつだ?」

    セレス「まさか、わざわざ教えて下さるとは思いませんが…」

    モノクマ「ところがどっこい! 死体もびっくりの大出血サービスさ…教えてあげちゃう!」

    十神「何だと!? 誰なんだそいつは?」
    298 : VIPにかわりま - 2013/09/27(金) 16:02:20.23 ID:LtllB7Uh0 (+35,+30,-159)

    モノクマ「うぷぷ…慌てなくても、教えてあげるよ。ただし、今から24時間後にね!」

    苗木「24時間後?」

    モノクマ「ほら、聞こえてるよね? 内通者さん! あと24時間だからね……! "約束"、忘れないでよね?」

    苗木「"約束"?」

    モノクマ「うぷぷ…こっちの話さ。それじゃあボクはこの辺で! パイナラ~」

    そう言うと、モノクマは壇上から姿を消した。
    残された15人の高校生に、疑心暗鬼だけを残して。

    腐川「い、いったいなんだったのよ……」

    舞園「内通者… "約束"… 黒幕は内通者に何かをさせようとしているのでしょうか?」

    葉隠「何か、ってなんだべ?」

    セレス「おそらくは…"誰かを殺す事"、ではないでしょうか?」

    十神「それも、24時間以内にな」

    石丸「そんな! では本当に僕達の中に、内通者が…!?」
    299 : VIPにかわりま - 2013/09/27(金) 16:04:00.56 ID:LtllB7Uh0 (+35,+30,+0)

    霧切「決め付けるのはまだ早いわ。黒幕の狙いは…私達の中に内通者がいる、そう思わせて互いを疑い合うように仕向ける事かもしれない…」

    不二咲「そ、そうだよねぇ… この中に内通者なんて…」

    霧切「ただ、断言はできないわ。…いずれにせよ今から24時間以内は、警戒はすべきね」

    朝日奈「う、うん… 自分の身は、自分で守らなきゃね…」

    十神「フン、俺は内通者などいようがいまいが構わんが…」

    十神「もしこの中にいるなら、一つだけ言っておく。せいぜいその貧弱な頭を使って知恵を絞るんだな」

    十神「敵が本気でなければ、俺もつまらん。すぐに犯人が判ってしまったら、せっかくのゲームが興ざめだ」

    朝日奈「あんた、まだそんな事言ってるの!?」

    戦刃「冗談でもやめろって!」

    十神「冗談? 冗談ではない。これがゲームである以上、俺は勝つ。…勝利を宿命付けられた十神の名にかけてな!」

    言い放つと、十神は一人で体育館から去っていく。見送る事しかできない苗木達。
    そんな中、全員の視線が彼に集まっていた事を幸いと動きを見せる者がいた。

    大神「朝日奈よ… 少し、話したい事がある」

    大神さくらは、ささやくような小声でそう朝日奈に声をかけていた。

    戦刃(盾子ちゃんどうしよう?……私、"約束"なんてしたっけ……?)
    300 : VIPにかわりま - 2013/09/27(金) 16:06:14.67 ID:LtllB7Uh0 (+35,+30,-277)

    ―NIGHT TIME―

    深夜の図書室で、十神白夜は読書に耽っていた。
    明かりはスタンドライトだけで、部屋は薄暗い。

    十神「おい、さっきから何をしている? そこにいるんだろう?」

    「おっと、ボクなんかに気付いてくれるなんて…さすがは十神クンだね」

    十神「苗木か… 何だ、俺に用でもあるのか?」

    「うーん、あると言えばあるし、ないと言えばない、かな…」

    十神「ハッキリしろ。俺はお前のような凡人に構っているほど、時間に余裕はないんだ」

    「うん、そうだよね。"超高校級の御曹司"、いや…"超高校級の完璧"であるキミが…、ボクみたいなゴミクズに構ってる時間はないよね」

    十神(なんだ…? こいつは本当に苗木か? 前向きな事だけが取り柄の愚民だと思っていたが…)

    十神「用がないなら、失せろ。目障りだ」

    「……そうしたいのは山々なんだけど……実はキミと"勝負"がしたくてさ」

    十神「"勝負"だと?」

    「十神クンはさっき言ったよね。『ゲームである以上、俺は勝つ。…勝利を宿命付けられた十神の名にかけてな!』って……」
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