元スレ就活生「潤滑油、君に決めた!」潤滑油「ジュンカッチュー!」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ○
1 :
<大学>
就活生「失礼します」
ライバル「教授、今日はゼミもないのに、一体なんの用っすか?」
教授「君たちももうすぐ四年生になる……そろそろ就職活動の時期だろう?」
ライバル「まあ、そうっすね」
就活生「まだ何もしてませんけどね」
教授「今時の就職活動には“パートナー”が必要不可欠だ」
就活生「パートナー?」
2 = 1 :
就活生「なんですか、パートナーって」
教授「いってみれば、君たちの分身だよ」
教授「君らはパートナーとともに就職活動を戦い抜いていくことになる」
ライバル「はぁ……」
教授「パートナーを入手する方法はさまざまだが、君らはゼミでの活動に力を入れているし」
教授「私が用意した方がいいと思って、おせっかいをさせてもらった」
教授「向こうの部屋に、さまざまなタイプのパートナーを用意した」
教授「自己分析をしたうえで選んでくれたまえ」
3 :
なんか始まった
4 :
ジュンカッチューをピカチューの発音で言ってみたら意外としっくりきてワロタ
5 = 1 :
就活生「うわ……」
ライバル「なんだこりゃ……」
歯車「ギリギリギリ…」
スポンジ「スッポン! スッポン! スッポン!」
リーダーシップ「ジークジオン!」
ウゾウゾウゾウゾウゾ…
就活生「得体の知れない生き物がいっぱいいるな……」
ライバル「生き物なのかすら怪しいぜ……」
就活生「どれにする?」
ライバル「うーん……」
就活生(自分自身を振り返ってみると、俺はわりとグループのまとめ役的なところがあるよな)
就活生(いってみれば、グループの≪潤滑油≫……)
就活生(これだ!)
6 = 1 :
就活生「あった!」
潤滑油「ジューン?」
就活生「よーし……潤滑油、君に決めた!」
潤滑油「ジュンカッチュー!」ヌルンッ
ライバル「お、お前はそれにするのか」
ライバル「だったらオレは深く付き合うと味が出る≪スルメ≫だなんて人からよくいわれるし……」
ライバル「こいつにする!」
スルメ「ルメッルメッ」ウネウネ
7 = 1 :
教授「潤滑油にスルメか」
教授「二人とも、なかなかいいパートナーを選んだと思うぞ」
教授「では、就職活動を頑張りたまえ。私も応援しているぞ!」
就活生「はいっ!」
ライバル「はいっ!」
8 = 1 :
就活生「このパートナーと一緒に、就職活動をしていくわけか……」
潤滑油「ジュンカッチュー」
ライバル「どうなることやら、だな」
スルメ「ルメルメ」
就活生「よく見ると、俺たちの他の学生もみんなパートナーを従えてるな」
ライバル「ホントだ。あいつはボランティア精神を従えてるし、あっちの奴は納豆だ」
就活生「なんで納豆?」
ライバル「多分、粘り強いってことだろ」
就活生「……なるほど」
ライバル「よーし、オレらも自分のパートナーを育てて、就職活動を乗り越えようぜ!」
就活生「そうだな」
就活生(とはいったものの、何すりゃいいのか分からんし、焦って就活することないよなぁ)
就活生(しばらくは遊んでも問題ないだろ……)
潤滑油「ジュンカチュ…」
9 :
この前は潤滑油が就職したじゃないか
10 = 1 :
しばらくして――
<大学>
ワイワイ…… ガヤガヤ……
就活生(みんな……話題が就職活動一色になってきたな)
就活生(リクナビ? 説明会? エントリー? 何がなんだかさっぱりだ)
女子大生「おっはよー!」
語学力「グッモーニン」
就活生「ああ、おはよう」
潤滑油「ジュンカッチュー!」
就活生(この子のパートナーは……語学力か。そういえば、留学経験あるっていってたっけ)
語学力「アイハブアペーン」
11 :
オンシャーン「オンシャアアアアアアン!!!!」
12 = 1 :
女子大生「就活の調子はどう?」
就活生「どうって、まだ全然手をつけてないけど」
女子大生「どういう業種に行くとかは決めてるの?」
就活生「いや……全然」
女子大生「大学生活なんてあっという間だから、早く決めといた方がいいよ」
女子大生「大企業なんて、もうエントリー始めてたりするし」
就活生「え、マジで?」
女子大生「とりあえず、合同説明会でも出てみたら? 雰囲気ぐらい味わっとかないと」
就活生(合同説明会……色んな企業を見ることができるイベントだっけ)
就活生「そうするよ、どうもありがとう」
就活生(俺の心にも、にわかに“焦り”というものが生まれ始めてきた)
13 :
潤滑油かわいいな
14 = 1 :
<合同説明会会場>
ザワザワ…… ガヤガヤ……
就活生(うわぁ~、私服で来ちゃったけど、みんなスーツじゃん)
就活生(失敗したなぁ……)
潤滑油「ジュンカチュ…」ガタガタ…
就活生(ピリピリした空気に、潤滑油も怯えちまってる……)
ノッポ学生「おやおや? 説明会に私服で来るとは、ずいぶん意識の低い学生がいたものだね!」
15 = 1 :
就活生「誰だよ、お前」
ノッポ学生「ハッハーッ! こういう者です」スッ…
就活生(こいつ、自分で自分の名刺作ったのかよ……)
ノッポ学生「就職活動でものをいうのはなんといっても意識の高さ!」
ノッポ学生「なんたってボクは、スタバで履歴書を書いてるからね!」
就活生(うぜえな、こいつ)
就活生「悪いけど、君にかまってるヒマはないから」クルッ
ノッポ学生「待ちなよ」
就活生「?」
ノッポ学生「実はね、パートナーってのは他の学生のパートナーと戦わせることもできるんだ」
就活生「…………?」
ノッポ学生「ここで一人、将来のライバルを潰しておくのも悪くはない!」
就活生「……え!?」
16 = 1 :
≪ノッポ学生が勝負を仕掛けてきた!≫
ノッポ学生「いきたまえ、意識!」
意識「スタバァッ!」
就活生「……な!? ええい、こっちもいけっ! 潤滑油!」
潤滑油「ジュンカッチュー!」ヌルンッ
ノッポ学生「ふふふ、なんとも貧弱なパートナーだ」
ノッポ学生「意識! スタバのドリップコーヒーをお見舞いしてやれ!」
意識「スタバババッ!」ジャバッ
潤滑油「チュゥゥ…」ベチャッ…
就活生「潤滑油!」
就活生(まずい! 油にコーヒーが混ざって、弱ってる!)
17 :
ま た お 前 k
潤滑油多いな!
18 = 1 :
就活生「潤滑油、油を飛ばせ!」
潤滑油「ジュンカッチュー!」ブシュゥゥゥ!
意識「スターバッバッバwww」
就活生「なにっ! 効果はないようだ!」
ノッポ学生「ハッハッハ、ボクの意識は高いから、そんなチンケな攻撃は届かないよ」
ノッポ学生「意識、トドメのコーヒーを喰らわせろ! 無い内定になるがいい!」
意識「スタバァァァァァッ!」グワッ
潤滑油「チュウウウッ…」
就活生(ダメだ……やられる!)
19 = 1 :
ニュルルッ!
ノッポ学生「!」
ノッポ学生「うわっ、スタバのコーヒーにスルメの足が!?」
ノッポ学生「なんてことだ! ……オシャレな味が、一気にオヤジの味に!」
ライバル「その辺にしときな」ザッ
スルメ「ルメッルメッ」ニュルル…
ノッポ学生「なんだお前は!? お前も無い内定にされたいのか!?」
ライバル「ほう、オレと戦う気か?」ギロッ
スルメ「ルメェッ」ニュルル…
ノッポ学生(うぐ……こいつのパートナー、かなり鍛えられてる!)
ノッポ学生「ふん、ここは引かせてもらうよ」スタスタ
20 :
なんか想像したらあながち間違ってもない
21 = 1 :
就活生「ありがとう……助かった」
ライバル「ったく、合同説明会なんかでつまずいてんじゃねーよ」
ライバル「せっかくの潤滑油も、全然鍛えてないみたいだしな」
就活生「面目ない……」
ライバル「オレはあれからスルメを鍛え上げ、インターンシップにも参加するつもりでいる」
就活生(インターンシップって、たしか体験入社みたいなやつだよな)
ライバル「だから、助けるのはこれっきりだ」
就活生(ライバルは俺よりずっと先を進んでいる……!)
ライバル「だけどな、お前はこんなところで終わる人間じゃないと信じてる」
ライバル「じゃあな……就活の“高み”で待ってるぜ」ザッザッザッ…
22 = 13 :
就活の高みwww
熱いな
23 :
進研ゼミを感じる…
24 :
お前あれか
潤滑油が面接来たの書いてたやつか
25 = 1 :
就活生「…………」
就活生(完敗だ……)
就活生(俺はあの意識高い学生だけじゃなく、ライバルにも完敗した……)
就活生(俺は……ナメてたんだ。就活を)
就活生「潤滑油!」
潤滑油「ジュン!」
就活生「今日から俺は本気出す! お前をバシバシ鍛え上げるぞ!」
就活生「ついてこい!」
潤滑油「ジュンカッチュー!」ヌルンッ
26 = 1 :
就活生(就活の本を読みまくってやる!)
潤滑油「チュウ…」ベチャッ…
就活生「うわっ、本が油まみれに! 1200円もしたのに!」
~
就活生(大学の就活セミナーに出まくってやる!)
講師「え~、就職というのは、まあぶっちゃけコネですな」
就活生「夢も希望もありゃしねえ!」
~
就活生(リクナビに登録だ!)カタカタッターン
就活生「パソコン重いから、潤滑してくれ!」
潤滑油「ジュンカチュ!」ヌルルッ
就活生「おおっ、快適に動く! ウヒヒ、これなら動画サイトも快適に――」
潤滑油「ジュン!」
就活生「ごめん! ちゃんと就活します!」
27 :
きたい
28 = 1 :
就活生「履歴書を書きまくってやる!」カリカリ…
就活生「だけど、10kgのリストバンドをつけながら書くと、腕が……!」ミシッ…
潤滑油「カチュー!」ヌルルンッ
就活生「ん! サラサラ書ける!」サラサラ
就活生「俺の腕を潤滑してくれたのか! ありがとう!」
潤滑油「ジュンカッチュ!」
29 = 1 :
<写真屋>
就活生(いよいよ履歴書用の写真を撮ってもらうぞ……!)ドキドキ
カメラマン「じゃあ、撮りまーす!」
カメラマン「……あれ?」
カメラマン「おかしいな、カメラの調子が悪い……」
就活生「そんな時は……潤滑油!」
潤滑油「ジュンカッチュー!」ヌルルッ
カメラマン「おおっ、カメラが直った!」パシャシャシャシャッ
就活生「あの……いくらなんでも撮りすぎじゃないですか?」
カメラマン「カメラが止まらないんだ!」パシャシャシャシャシャッ
就活生「潤滑油、潤滑しすぎィ!」
30 = 23 :
有能過ぎワロタ
31 :
これが潤滑油…
32 :
内定獲得済み俺、高みの見物
いや、卒業怪しいからちょっと低みの見物
33 = 1 :
そして――
<会社>
就活生(自分が進みたい職種や業種も決まったし、とうとうOB訪問だ……)
就活生(緊張するけど、同じ大学の人なわけだし、とって食われるわけじゃない)
就活生「潤滑油、リラックスしていこう!」
潤滑油「ジュンカッチュー!」
34 = 1 :
OB「やぁ、どうもどうも」
就活生「こんにちは」
OB「それにしても、就活かぁ~。うん、俺も通った道だから頑張ってくれたまえよ」
就活生「はい、もちろんです!」
OB「俺なんかの頃はさ、まだスマホなんかなかったし、外からリクナビとか確認するの大変で」
OB「ネカフェに入ったりしてさ~、ハハハ。今の子は楽できていいねぇ~」
就活生(さっきから、ずっと自分の昔話ばかりだな……)
就活生(俺としては、就活のヒントや業界の突っ込んだ話なんかを聞きたいんだけど……)
OB「…………」ニヤッ
就活生「!?」ゾクッ
35 = 1 :
OB「茶番はここまででいいだろう」
就活生「え……!?」
OB「俺はね、君にアドバイスするつもりなんて、さらさらないのさ」
OB「ただ……生意気な後輩を叩きのめしたいんだよ!」
≪OBが勝負を仕掛けてきた!≫
OB「出ろ、先輩風!」
先輩風「オゴッタルデー」ビュォォォォ…
就活生「まさかのバトル!? くっ、いけっ、潤滑油!」
潤滑油「ジュンカッチュー!」ヌルンッ
36 = 31 :
能力者バトルになりそうな展開
37 = 32 :
奢ってくれるのか
良い上司になるぜ
38 = 1 :
OB「先輩風、強風を巻き起こせ!」
先輩風「シャカイジンハツレーワ」
ビュゴォォォォォ……!
就活生「な、なんて風だ!」
潤滑油「ジュゥゥゥゥゥゥ…!」
就活生(まずい! 潤滑油は液体だから、風に吹き散らされたら効果は抜群だ!)
OB「ふっふっふ、この風に耐えられないようなら、とても就活は乗り越えられないよ!」
OB「学生気分じゃ困るんだよ、学生気分じゃ!」
就活生「うぐぐ……なんという先輩風!」
39 = 1 :
就活生(風と液体じゃ、はっきりいって相性は最悪だ……! それなら!)
就活生「潤滑油!」
潤滑油「ジュン?」
就活生「油を鏡のようにして彼らの姿を映し出してやれっ!」
潤滑油「ジュンカーツ!」ピカーッ
OB「む!?」
先輩風「ナンダ!?」
OB「油に、偉そうにしてる俺たちの姿が――」
OB(俺たちが今やってることは……まさに俺が上司や先輩にやられてることだ!)
OB「うごおおおおおおおおっ……!!!」
40 :
OB「俺の負けだ……!」ガクッ
就活生(やった! バトルに勝った!)
OB「いやーまさか、先輩風にこんな弱点があるとは思わなかったよ」
OB「なかなか先が楽しみな学生だね。実力を試してみてよかった」
就活生「え……!? ってことは、まさか――」
OB「ああ、今のバトルは君の実力を確かめたかったのさ」
OB「俺の先輩風に負けるようじゃ、とても就活は勝ち抜けないからね」
OB「だが、君と君のパートナーはちゃんと鍛えられてるし、信頼し合ってる」
OB「これなら大丈夫だろう!」
就活生「ありがとうございます、先輩!」
――OB訪問、クリア!
41 = 1 :
<大学>
女子大生「おはよーっ!」
語学力「グッモーニン」
就活生「やあ、おはよう」
潤滑油「ジュンカッチュー!」
女子大生「就活はどう? はかどってる?」
就活生「やりたいことも決まったし、いよいよ説明会を受けるとこだよ」
女子大生「ふうん、いいなぁ」
女子大生「私なんか偉そうなこといったけどさ」
女子大生「語学力を生かせる仕事につければいいなぁ、ぐらいしか考えてないもの」
43 = 1 :
女子大生「それにしても、あなたも潤滑油もすごくたくましくなったよね」
女子大生「なんていうか、ものすごくヌルヌルしてるもの」
就活生「褒められてるのかよく分からないけど、ありがとう」
女子大生「ところで……」
就活生「?」
女子大生「ライバル君とスルメもインターンシップを経て、ものすごく成長してたわよ」
女子大生「いずれ、ぶつかる時もあるかもね」
女子大生「まあ、今のあなたならいい勝負できると思うけど」
就活生(ライバル……!)
ライバル『じゃあな……就活の“高み”で待ってるぜ』
就活生(ああ、待っててくれ! 必ず追いついてみせる!)
44 = 13 :
ヌルヌルしてんのか
45 :
>女子大生「なんていうか、ものすごくヌルヌルしてるもの」
ゴクリ
46 = 1 :
説明会の日――
<会社>
社員「当社の事業内容は~……、当社の業績は~……」
就活生(ふむふむ……)
就活生「――ん?」
カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ…
就活生(誰か、スナック菓子でも食ってるのか?)チラッ
47 = 1 :
メモ学生「…………」カリカリカリ…
就活生(なんだこいつ!? メモ取りまくってやがる!)
就活生(あの社員の人がいうこと全てをメモしてやるってくらいの勢いだ!)
メモ学生「…………」ウンウンウン…
就活生(しかも、やたらうなずいてるし!)
就活生(熱意を示すアピールなのかもしれないけど、うっとうしいなぁ……)
カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ…
ウンウンウンウンウンウンウンウンウンウンウンウンウン…
48 = 1 :
就活生(ふう、やっと終わった。説明会って大変だなぁ)
メモ学生「ククク……」
就活生「?」
メモ学生「あなた、さっきから私の方をチラチラ見てましたね?」
就活生(ゲ、バレてた!)
メモ学生「あなたが恐れるのも無理はありません」
メモ学生「就活というのは、よりメモを取った者が勝つのですから」
就活生「いや、そんなことないと思うけど」
メモ学生「私のメモの恐ろしさ、身をもって味わわせてあげましょう!」
就活生「なんでそうなる!?」
≪メモ学生が勝負を仕掛けてきた!≫
49 :
このペースで行くと就職決定まで大長編になりそうだ
50 = 1 :
メモ学生「開きなさい、手帳!」
手帳「メモッメモッ」ペララッ
就活生「やるしかないのか! いけっ、潤滑油!」
潤滑油「ジュンカッチュー!」ヌルンッ
就活生「うおお……! ビッシリとなにやら字が書いてある!」
メモ学生「面食らってるようですね。さあ、覚悟なさい!」
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