元スレオーク「女騎士を助けに行くぜ!」スライム「ボクも行く!」触手「手伝おう」山賊「ワシも!」ゴブリン「私も」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ○
1 :
<城下町>
女騎士「オーク、今日は鍛錬に付き合ってくれてありがとう」
女騎士「騎士団には剣技に長ける者は多いが、お前ほどのパワーを持つ者はいないからな」
オーク「ブヒヒ、オレでよかったらいつでも付き合ってやるよ」
王子「おや……なかなかの美人だ。今日はあの女騎士にするとしよう」
3 = 1 :
パカラッ! パカラッ!
女騎士「――なんだ!?」
オーク「白い馬がこっちに走ってきやがる!」
バババッ!
王子「女騎士はもらったよ!」パカラッパカラッ
女騎士「きゃああっ! や、やめろっ! 助けて……助けてオーク!」
オーク「女騎士っ!」
オーク「なんてことだ……白馬に乗った王子様が、女騎士をさらっていきやがった!」
5 = 1 :
オーク「ちくしょう! どうすりゃいいんだ!」
市民「残念だけど、どうしようもないよ」
オーク「なんだと!?」
市民「あの王子は女好きで有名でね。城下に出てきては、女の子をしょっちゅう“お持ち帰り”してるんだ」
市民「命を奪われるわけじゃないし、いさぎよく諦めるしかないよ」
オーク「諦められるかよ!」
市民「だけど、王子を敵に回すということは、国を敵に回すということだよ?」
オーク「国が怖くて魔物をやれるかってんだ!」
オーク「オレは女騎士を助けに行く! たった一人でもな!」
6 = 1 :
スライム「ボクも行くよ!」プルンッ
オーク「スライム!」
オーク「いいのか? きっと辛い戦いになるぜ……?」
スライム「女騎士さんには、ボクがやってるゼリー屋の商品をよく買ってもらってるからね」
スライム「お得意さんが困ってる時、助けに行くのは当然だろ?」
オーク「ありがとよ!」
7 = 1 :
触手「私も手伝おう」ウネウネ
オーク「触手!」
オーク「いいのか? 城には手強い連中がいっぱいいるぜ……?」
触手「女騎士殿には、かつて私が“触手盆栽展”を行う時、資金を提供してもらったからな」
触手「今こそあの時の借りを返す時なのだろう」ウネッ
オーク「助かるぜ!」
8 = 1 :
山賊「ガッハッハ、ワシも一肌脱がせてもらおう!」
オーク「山賊!」
オーク「いいのか? お尋ね者のアンタが、城に向かったら飛んで火に入る夏の虫だぜ……?」
山賊「ワシは昔、女騎士に討伐されかけたが、この命を見逃してもらえた……」
山賊「カタギに迷惑かけねえ山賊として出直すことができたのは、女騎士のおかげだ!」
山賊「この恩は返す!」
オーク「かたじけねえ!」
山賊「あとこれ、ウチの山で採れたマツタケ」
オーク「ひゃっほう!」
9 = 1 :
ゴブリン「私も同行しましょう」クイッ
オーク「ゴブリン!」
オーク「いいのか? お前は女騎士となんの因縁も義理もねえだろう?」
ゴブリン「あなたがた四人では、この救出作戦の成功率はほぼ0%といってよいでしょう」
ゴブリン「ですが、この私が参加すれば、成功率は五分五分となるでしょう」クイッ
オーク「頼りにしてるぜ!」
10 = 1 :
オーク「よーし、メンバーは揃った!」
オーク「みんな、あのスケベ王子から女騎士を取り戻すぞ!」
オーッ!!!
11 :
頭脳派かよゴブリンww
13 = 1 :
<城門>
門番A「…………」
門番B「…………」
オーク「ちっ、強そうな門番がいやがる!」
スライム「入れて下さいって頼んでみる?」プルンッ
触手「それで入れるなら、門番はいらんだろう」ウネウネ
山賊「ガッハッハ、ああいう奴らはワシに任せときな!」ズイッ
14 = 1 :
山賊「ちわっす!」
門番A「おお、山賊じゃん」
山賊「これ、ウチの山で採れた山菜です。ワラビにゼンマイ、あとタラの芽もありますぜ」
門番B「おほっ、うまそう!」
山賊「よかったらどうぞ!」
門番A「いいのか?」
門番B「悪いな!」
山賊「その代わりといってはなんですが、ここ通ってもいいですか?」
門番A&B「いいともいいとも!」
スライム「やるぅ!」
オーク「さすが山賊! 自分のフィールドの長所を知り尽くしてやがるぜ!」
15 :
>>14
なんでマツタケシーズンにタラの芽採れるんだよ
見てるぞ
16 = 1 :
<城内>
スライム「あっ、今度は大きな扉があるよ!」
オーク「ぶっ壊しちまうか?」
触手「いや、そんな派手なことをすれば、大勢の兵士と戦うハメになる」
触手「ここは私に任せろ」ウネウネ
触手「鍵穴に私を差し込んで、と……」ニュルル…
カリカリ… カチャッ
触手「開いた」ウネッ
オーク「やるじゃねえか! さすがピッキング選手権で準優勝しただけあるな!」
17 = 2 :
山賊はともかくモンスターが通るの見逃すって
18 = 1 :
オーク「しっかし、奥に入れたはいいが、城の中はまるで迷路だな」
山賊「ああ、一歩間違えたら、ワシらに兵士が殺到してくるぞ」
スライム「よーし、だったらボクがこの軟体を生かしてあちこち偵察してくるよ!」プルプルッ
オーク「そうか! お前なら色んなところに忍び込めるもんな!」
……
スライム「この城の構造はだいたい分かった! こっちのルートなら兵士に出会わなくて済むよ!」
オーク「持つべき者は軟体モンスターの親友だな!」
19 :
>>17
>>5で普通に話してるしモンスターってより単なる異種族扱いじゃね?
20 = 1 :
触手「もうすぐ王家の者たちが暮らす王宮最深部だ」ウネウネ
山賊「ここまでは順調に来れたが、さすがに王家を守る近衛兵との戦いは避けられねえだろうな」
スライム「ボクたち、勝てるかな……?」
オーク「ゴブリン、オレたちの勝率はどうだ?」
ゴブリン「五分五分、といったところでしょうね」クイッ
オーク「お前の計算はいつも頼りになるぜ!」
21 :
ゴブリンなだけに五分五分ってか
22 :
眼鏡ゴブリンワロタ
23 :
実はゴブゴブ鳴いてるだけなんじゃ…
24 = 1 :
山賊「うおっ! 頑丈そうな鉄の扉がありやがる!」
触手「鍵穴もないし、あれはパワーで破らねばならんようだな」ウネッ
スライム「ボクでも忍び込めそうにないや」
オーク「だったら……拳でブッ壊す!」ブオンッ
ドゴォンッ!!!
山賊「ガハハ、すっげえな! 純粋なパワーじゃ、ワシでも勝てねえわ!」
スライム「みんな気をつけて! 近衛兵が駆けつけてきたよ!」
オーク「ここからが本番だぜ!」
ワァァァァッ!
25 :
これはラストに期待
支援
26 = 1 :
オーク「どりゃあ!」ブオッ
ドゴォッ!
近衛兵A「ぐはぁっ!」ドサッ
~
スライム「鎧を溶かされる気分はどうだい?」ジュルジュル…
近衛兵B「うわぁぁぁっ! 恥ずかしいっ!」ドロドロ…
27 :
んほおおおおおおってすでになってそう
28 = 1 :
触手「私は人間の弱点を熟知している」コチョコチョコチョ
近衛兵C「アヒャヒャヒャヒャッ! やめっ、やめれぇぇぇぇぇっ!」
~
山賊「これ、ウチの山で収穫したタケノコです!」
近衛兵D「お、ありがとう!」
ゴブリン「まさに五分五分の戦いですね」クイッ
29 :
ゴブリン働け
30 :
徐々にしょぼくなってるな
31 = 1 :
<王子の寝室>
女騎士「くっ、殺せ!」
王子「本当に強情だな……どうしてボクと寝てくれないんだい?」
王子「キミは王家に仕える騎士……ボクの命令に従わなければならない身なんだよ?」
女騎士「たしかに私は国や王家に忠誠を誓っているが、こんな扱いをされることは含んでない!」
女騎士「それ以上近づいてみろ……舌を噛み切って死んでやる!」
王子「あいにく、人間は舌を噛み切ったぐらいじゃ死なないらしいよ」
王子「ま、もしキミが自傷行為に出たら、すぐに宮廷魔術師に治療させるしね」
王子「ようするに、キミはボクと寝るしかないんだよ」
女騎士(オーク……!)
王子「――ん?」
ワァァ…… ワァァ……
32 = 1 :
王子「おい」
近衛兵E「殿下!」
王子「城内が騒がしいけど、一体なにがあった?」
近衛兵E「実は……オークと愉快な仲間たちが、この城に攻め込んできたのです!」
近衛兵E「近衛兵が応戦していますが――」
近衛兵E「殴られたり鎧を溶かされたりくすぐられたり買収されたりで苦戦しております……!」
王子「ふうん……」
王子(オークか……女騎士を助けに来たに違いない)
王子(ちょうどいい……だったら正面から叩き潰してやろうじゃないか!)
王子(そうすれば、女騎士も諦めがつくはずだ!)
33 = 1 :
王子「父上!」
国王「なんじゃ?」
王子「今、この城にオークどもが侵入しております」
国王「うむ、報告は受けておる」
王妃「大変なことになったわねえ」
姫「近衛兵たちも苦戦してるみたいね……」
王子「せっかく久々に城への侵入者が現れたのです」
王子「彼らをボクたち王家の人間と城の精鋭で、迎え撃つというのはいかがでしょう?」
国王「――面白いッ!!!」
34 = 1 :
<王の間>
オーク「ふぅ、ふぅ、やっとここまで来たぜ!」
スライム「ここは……ずいぶん広い部屋だね」プルルンッ
触手「おそらくここは、国王陛下が臣下との謁見を行う部屋だろう」ウネウネ
山賊「つまり、女騎士の居場所は近いってわけだな!?」
ゴブリン「ええ、その確率は五分五分でしょう」クイッ
「やあ、待っていたよ諸君」
オーク「この声は……スケベ王子!」
35 = 1 :
オーク「やい、女騎士を返しやがれ!」
王子「安心しなよ、まだ指一本触れちゃいないからさ」
オーク「本当か!」
王子「ただし、こちらから提案がある」
オーク「なんだ!?」
王子「もしボクが本気で兵を総動員すれば、キミら全員をギロチン送りにすることもたやすい」
王子「だけどそれじゃつまらない」
王子「――というわけで、ここは5vs5マッチで、勝敗を決めようじゃないか」
王子「もしこっちのチームが勝てば女騎士はボクのものだし、キミらが勝てば女騎士は返そう」
オーク「望むところだ!」
スライム「ギロチンってなに?」
触手「罪人の首をハネる恐ろしい器具だ。あれで処刑されたら我らなどひとたまりもない」ウネウネ
スライム「うわぁ、こわ~い!」プルルッ
山賊「お前ら、首ねえだろ」
36 :
この展開燃える
38 = 1 :
【先鋒戦】 ゴブリンvs騎士団長
【次鋒戦】 スライムvs宮廷魔術師
【中堅戦】 触手vs姫
【副将戦】 山賊vs国王
【大将戦】 オークvs王子
王子「組み合わせはこれでいいね。先に三勝したチームを勝利としよう」
オーク「ブヒヒ、受けて立つぜ!」
王妃「審判は、このわたくしが務めさせていただきますわ」
39 = 37 :
面白いよ期待
40 :
中堅戦はもらったな
41 :
姫と触手に期待
42 :
随分とアグレッシブな国王一家だな
43 = 1 :
【先鋒戦 ゴブリンvs騎士団長】
騎士団長「私は敵国の一部隊を一人で撃退したこともある」チャキッ
騎士団長「王子の素行はいずれ改めねばなるまいが、今は騎士としての務めを果たす! 参る!」
ゴブリン「あなたと私の実力は……どうやら五分五分のようですね」
騎士団長「はあっ!」シュバッ
ザシュッ!
ゴブリン「ぐふうっ……やはり、五分五分……」ドサッ
王妃「勝負ありッ!」
触手「惜しかったな……」ウネ…
オーク「ああ、紙一重のいい勝負だったぜ……!」
× ゴブリンvs騎士団長 ○
44 :
マッドサイエンティストもいてくれれば
45 :
ゴブリンいいかげんにしろ
46 :
配下であろう姫騎士を王子におとなしく差し出す騎士団長とはこはいかに…
47 :
五分五分?
48 = 36 :
ゴブリン役たたねえなwww
49 = 1 :
【次鋒戦 スライムvs宮廷魔術師】
宮廷魔術師「その気になれば町一つ吹き飛ばせる私が、たかがスライムの相手とは……」
宮廷魔術師「まぁいいでしょう。世界一とも称される私の華麗にして豪快な魔法をとくと味わ――」
スライム「次鋒スライム行きます!」グオゴゴゴ
宮廷魔術師「え」
スライム「スライム・タックルーッ!」ドカッ
宮廷魔術師「ギャアーッ!」ドザァッ
オーク「やったぜ!」
国王「くっ! 宮廷魔術師の唯一の弱点“打たれ弱さ”を突きおったか……!」
○ スライムvs宮廷魔術師 ×
50 :
強力チームの次峰とは大違いだぜ
みんなの評価 : ○
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