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    元スレ店長「いらっしゃいませ~、何でも売るよ~、どんなものでもな!」

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    1 :

    第一話「切れるナイフ」



    ~ 店 ~

    店長「……今日も客来ねえな。ウチほど何でも売ってる店もないってのに」

    助手「何でもってのが逆によくないんじゃないスかね? 漠然としすぎてて」

    店長「そういうもんなのか?」

    ギィィ……

    店長「お」

    店長「いらっしゃいませ~、何でも売るよ~、どんなものでもな!」

    助手「何でも売ってますッスよ!」

    黒髪「……本当ね?」ジロ…

    6 :

    ちょっと期待

    7 = 1 :

    黒髪「……本当に、何でも売ってるのね?」

    黒髪「ウソついたら承知しないわよ?」ジロ…

    店長「ああ、できるかぎり何でも売るよ」

    助手(なんだか、目つきがよどんだ女性ッスねえ……)

    黒髪「なら、ナイフ……売ってちょうだい」

    黒髪「よぉく……切れるヤツをね」

    店長「あいよ~!」

    8 :

    田中要次「あるよ」

    9 :

    ナイフなんて普通に売ってるのに

    石原さとみの処女はいくらですか?

    10 = 1 :

    店長「ほれ、ナイフ」

    黒髪「あら、よく磨かれてて、よく切れそうなナイフね……」ニタァ…

    黒髪「ありがと……これであの人を……」スタスタ…

    店長「…………」

    助手「店長、あんなもん売って、大丈夫なんスか?」

    助手「もし、あの人が事件とか起こしたら──」

    店長「知るかよ」

    店長「俺は何でも売るのが仕事だ。売ったものが何を引き起こそうと知ったことか」

    助手「そりゃそうッスけど……」

    11 :

    なんかどっかで見たことあるような話だ

    12 :

    髪の毛……髪の毛売ってくれ。毛根をくれ。金はある

    13 :

    きたい

    14 :

    おもしろそう

    15 = 1 :

    ~ 黒髪女の自宅 ~

    黒髪「刺してやる……」

    黒髪「私を捨てたあの人を、刺して、刺して、刺しまくって──」ギラッ

    黒髪「あら? ナイフに私の顔が映って──」

    黒髪「!」

    黒髪(なんて──)

    黒髪(なんて醜い顔をしているの、私は! 私はこんな顔をしていたというの!?)

    黒髪(赤いものも映って──)

    黒髪(この前、買ったリンゴ……)

    黒髪(リンゴ! このリンゴのなんて美しいこと! 美味しそうなこと!)ジュル…

    黒髪(もう人なんか刺してる場合じゃないわ! リンゴの皮をむかなくちゃ!)

    17 = 12 :

    なんだこれ?

    18 = 1 :

    一ヶ月後──

    ~ 店 ~

    黒髪「こんにちは!」

    店長「おお、アンタかい。ナイフの調子はどうだ?」

    黒髪「最高よ!」

    黒髪「あれ以来、料理にハマっちゃって、今日は調理器具を買いに来たの!」



    助手「いやぁ~、人間変われば変わるもんッスねえ。すっかり明るくなって……」

    助手「あの人がくれたこの料理、ウマイッスよ」モグモグ…

    店長「あのナイフはよく切れる」モグモグ…

    店長「特に人の醜い心、なんてのはな」

    助手「店長はあまりウマイこといえてないッスね」モグモグ…

    店長「ほっとけ!」



                                       <おわり>

    20 :

    こういう見よう見まねで話作るけど粗だらけで粗末なのは恥ずかしくなるからやめて欲しい

    22 = 1 :

    第二話「スカウター」



    ~ 店 ~

    店長「いらっしゃいませ~、何でも売るよ~、どんなものでもな!」

    助手「といっても客は来な──」

    ギィィ……

    店長「来た」

    助手「来たッスね」

    青年「こんにちは」

    23 = 12 :

    私の戦闘力は54万です

    24 = 1 :

    青年「表に書いてあったけど、ここには何でも売ってるんだって?」

    店長「ああ、できるかぎり何でも売るよ」

    青年「ふうん……」

    青年「ならさ……」

    青年「他人の能力が、自分よりも優れてるか劣ってるかが分かる道具ってある?」

    店長「あいよ~!」

    青年(……あるのかよ!)

    25 = 1 :

    店長「ほれ、人間優劣判定装置」

    青年(見た目は、ドラゴンボールのスカウターみたいだな)

    店長「これを目につけて操作すると、自分より優れてる奴は赤く」

    店長「劣ってる奴は青く表示される」

    青年「どれどれ……」カチッ

    青年「おお、店長さんは青く、そちらの女性は赤く表示されてる」ピピピ…

    店長「…………」

    助手「……ぷっ」

    青年「これ、ありがたく買わせてもらうよ!」

    26 :

    助手女だったのか

    27 = 1 :

    青年(これさえあれば──)

    青年(自分より優れてる奴とは勝負せず)

    青年(自分より劣ってる奴とだけ勝負するようにすれば──)

    青年(俺は絶対に負けない最高の人生を送ることができる!)

    青年「さて、試してみるか」カチッ

    青年(お、アイツは赤い。要注意だな、絶対に敵に回さないようにしよう)ピピピ…

    青年(アイツは青く表示されてるな。強気に出て問題ないだろ)ピピピ…

    28 = 1 :

    しばらくして──

    ~ 店 ~

    青年「うわぁぁぁぁぁんっ!」バタンッ

    店長「なんだぁ!?」

    助手「どうしたッスか!?」

    青年「もう死ぬしかない……安楽死できる道具を売ってくれえっ!」

    店長「落ちつけ。とりあえず、なんで死にたいのかを説明してくれ」

    青年「お、俺……」

    青年「自分より劣ってる奴とばかり勝負するようにしてたら──」

    青年「いつからか、周囲のみんなが赤く見えるようになって……」

    青年「もう俺……恥ずかしいやら情けないやらで、表を出歩くのも怖くて……!」

    青年「これなら死んだ方がマシだぁ~っ!」

    店長「…………」

    29 = 13 :

    死亡フラグ

    30 :

    逆フラグ

    31 :

    助手とセックスできる権利はいくらで売っているのだろう

    32 = 1 :

    店長「よかったじゃねえか」

    助手「え!?」

    青年「なんでだよ! なんでそんなこというんだよっ!」

    店長「みんな赤く見えるってことは、アンタはどん底、ドベ中のドベってことだ」

    店長「──ってことはもう、はい上がるしかねえってことだ」

    青年「!」

    店長「みんなに期待されてないから気楽な上に、やりがいもある」

    店長「こんな美味しいポジション、なかなかねえぞ?」

    店長「今まで下ばっか向いてた分、今度は上向いて頑張ってみろよ」

    店長「もし、どうしてもダメだったら、そん時は楽に死ねる道具を売ってやるから」

    青年「…………」

    助手(店長……たまぁ~には、いいこというんスねえ……)

    33 :

    マッコイじいさんって書こうと思ったらSSだった

    34 = 1 :

    青年「分かったよ」

    青年「俺……もう少し生きてみるよ」

    店長「おう、その意気だ!」

    青年「それじゃせっかくなんで……」カチッ

    青年「あれっ、店長さんは表示がまだ青いぞ」ピピピ…

    店長「…………」

    助手「……ぶふっ!」

    35 = 13 :

    店長wwwww

    36 = 1 :

    さらにしばらくして──

    ~ 店 ~

    青年「うわぁぁぁぁぁんっ!!!」バタンッ

    店長「なんだぁ!?」

    助手「どうしたッスか!?」

    青年「もう死ぬしかない……安楽死できる道具を売ってくれえっ!」

    店長(我ながらなかなかいいアドバイスをしたつもりだったが、ダメだったか……?)

    青年「あれから俺、自分より優れてる奴にとことん勝負を挑んでたら」

    青年「みんな青く見えるようになって……生きがいがなくなってしまったぁぁぁ!」

    店長「知るか!」



                                       <おわり>

    37 = 16 :

    青年強すぎだろ

    38 = 1 :

    第三話「需要と供給」



    ~ 店 ~

    ギィィ……

    店長「いらっしゃいませ~、何でも売るよ~、どんなものでもな!」

    サド「本当に何でも売ってくれるの?」

    店長「ああ、できるかぎり何でも売るよ」

    助手(うわぁ、性格キツそうな女性ッスねえ……)

    サド「なら……最高にマゾな男を売ってくれない?」

    サド「最近はアタシの責めに耐えられない、軟弱なオスばかりで困ってるのよ」

    店長「あいよ~!」

    39 = 33 :

    どんなものって人もかよ

    40 = 1 :

    店長「ほれ、マゾな男だ」

    マゾ「ど、どうも」ハァハァ…

    サド「あら、まさしくアタシの好みのタイプだわ!」

    サド「じゃ、ありがたく痛めつけさせてもらうわね! オ~ッホッホ!」

    マゾ「お、お願いしまっしゅ!」ハァハァ…

    店長「…………」

    助手「…………」

    店長「世の中ってのは、需要と供給がうまくできてるもんだな」

    助手「そうッスね……」

    41 = 1 :

    15分前──

    ~ 店 ~

    マゾ「ここは何でも売ってるんですよね!?」ハァハァ…

    店長「ああ、できるかぎり何でも売るよ」

    助手(うわぁ、いじめられるのが大好きって感じの男性ッスねえ……)

    マゾ「じゃ、じゃあ、最高のサディスト女王様を売ってくだしゃい!」ハァハァ…

    店長「すまねえ……! あいにく今、サドな女は在庫がないんだ」

    マゾ「そ、そんなっ……!」ガーン

    店長「すぐ入荷できるかもしれないし、よかったら店の奥で待っててくれ」

    マゾ「分かりましたっ!」



                                       <おわり>

    42 = 13 :

    アダム・スミスもびっくり!

    43 = 1 :

    第四話「若さ」



    ~ 老人の自宅 ~

    老人「ハァ~……」

    老人「昔は筋骨隆々で、精神的にもたくましく、ギャルにモテモテじゃったのに」

    老人「今や、髪は白くなり、体には骨が浮き、顔はシワだらけ……」

    老人「老いとは、なんともイヤなものじゃのう……」

    老人「老いを克服する方法はないんじゃろうか……」

    44 :

    女助手ください

    45 :

    星新一がいかに偉大かを感じさせてくれるスレ

    47 = 1 :

    ~ 店 ~

    ギィィ……

    店長「いらっしゃいませ~、何でも売るよ~、どんなものでもな!」

    老人「その言葉、本当じゃな?」

    店長「ああ、できるかぎり何でも売るよ」

    助手「おじいさんは、なにが欲しいんスか?」

    老人「若さじゃ!」

    老人「ワシに若さを売ってくれ!」

    店長「あいよ~!」

    48 :

    俺の始末書を代わりに書いてくれよ

    49 = 1 :

    店長「ほれ、若さ」

    若者「おお……!」ムキムキ…

    若者(エネルギーに満ち満ちておる! これが……若さか!)

    若者(肉体に、あの頃のような力強さとしなやかさがみなぎっておる!)

    若者(精神も、あの頃のようにたくましくまっすぐに──)

    若者「…………」

    店長「どうした?」

    若者「やめだ、やめだ、やめだ!」バンッ

    店長&助手「ひっ!?」ビクッ

    若者「若さとは、二度と手に入らないからこそ価値があるもの!」

    若者「みんな年を取るのに、俺だけこんな手段に頼ってなんになる!?」

    若者「俺は老いを受け入れる!」

    若者「店長! 悪いが、今すぐ元に戻してくれ!」

    店長「え、もう戻すの!?」

    50 = 1 :

    老人「いやぁ~世話をかけたのう! ではさらばじゃ!」

    老人「よぉ~し、老いたまま頑張るぞい!」スタスタ…

    店長「いったい何がしたかったんだ、あの爺さんは……」

    店長「ただの冷やかしか?」

    助手「きっとそうッスよ」

    助手「ずいぶん若々しいおじいさんだったッスし、イタズラ好きなんスよ、きっと」



                                       <おわり>


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