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    元スレ苗木誠「風邪を引いてしまった…」

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    151 = 82 :

    苗木「そ、そうだよ…キスだ」

    舞園「………」

    舞園「っ~~~~~!?」ポッヒュー!

    苗木「ボクはね、舞園さん…君が別に嫌いなわけじゃないんだ」

    苗木「ただ、こういったことは順序良く付き合いをしてからのほうがいいって思うんだ」

    舞園「はい…」ぽやぁ

    苗木「それにさ。舞園さんは…超高校級のアイドルじゃあないか」

    苗木「恋や人間関係に人一倍気を使ってる君に…ボクは安易に行動することはダメだって思ってるんだよ」

    舞園「そ、そこまで考えてくれてたんですね…!」

    苗木「う、うん。だって大切な仲間じゃないか…ね?」

    舞園「苗木君…!」

    セレス(流石ですわ…下げておいて後に上げる。常套句ですれけど、本当に天然スケコマシですね)

    セレス(キスまでしておいて、さり気なく仲間アピールで距離感をおいてる所がまさしく)

    152 = 82 :

    舞園「私ちょっと深く考えすぎてました…ごめんなさい、苗木君」

    苗木「あはは。いいよ、誰にだって間違いはあるから」

    舞園「はいっ」

    朝比奈「苗木…」

    苗木「あ…」

    朝比奈「……」

    苗木「その、えっと、ごめん…」

    苗木「本当は朝比奈さんの言うとおり…ボクは誰にだってすぐにキスの出来る人間なのかもしれない…」

    朝比奈「……」

    苗木「…最低だって思うのなら、うん、思ってくれていい。そういったことはもう変わらないから」

    朝比奈「それが…苗木ってこと?」

    苗木「…うん」

    朝比奈「……そっか」

    朝比奈「えいっ」ちゅっ

    153 :

    さる

    154 = 82 :

    舞園「」

    セレス「まあ」

    苗木「っ!?」

    朝比奈「っ…えへへーしちゃったっ」

    苗木「ど、どうしてっ?」

    朝比奈「だ、だめなんだぞー? そういった事を…女の子に言っちゃ」

    苗木「え…?」

    朝比奈「苗木はさ。こう何か…守ってあげなくちゃいけないような、そんな雰囲気があるんだよね」

    朝比奈「常に危ういところにいるっていうか…だけど強く前を見続けてるっていうか…」

    朝比奈「なんかね、そんな苗木と一緒にいると…私までがんばろー! って思えてきて」

    朝比奈「だから一緒に私も…苗木と頑張って行きたいって、思ってるんだよ…?」

    苗木「朝比奈さん…」

    朝比奈「えへへー。つまりそういうこと! もーまんたい! 苗木がそうだからって、嫌ったりしないよ!」

    155 = 36 :

    これだとコロシアイが全く起きないか、もしくは本来と違った動機でコロシアイが起きるな

    156 = 110 :

    男たちが苗木を狙います

    157 = 82 :

    苗木「本当に…いいのかな…?」

    朝比奈「もぉーいいんだって! …ていうか、さっきのキス…痛くなかった?」

    苗木「えっ? いや痛くなかったというか、気持よかったというか…!」

    朝比奈「ひぇっ!? 気持ちよかったの…?」

    苗木「あ、うん!」

    朝比奈「そうなんだぁー…えへへー……」によによ

    舞園「…苗木君」

    苗木「はいィ!?」

    舞園「幸せそうですね…きっと幸せなんですよね…」

    苗木「そ、そうかな…」

    舞園「…私は一度だけなんですね、朝比奈さんは二度目なのに」

    苗木「うっ」

    朝比奈「ちょっと舞園ちゃんも落ち着きなよ。もう一回してもらえばいいじゃん。ね? 苗木?」

    158 :

    霧切さんぼっちでワロタwwwwwwwwwww
    ざまあwwwwwwwwwww

    159 = 153 :

    霧切さんは一番最初にしてるから
    会議遅刻してたのはそのせいだから

    160 = 82 :

    苗木「そ、そうだね……えっ!?」

    朝比奈「え、ダメなの?」

    苗木「だ、ダメなのって…! え、いいの!?」

    朝比奈「私は別に好きならすればいいじゃないかなぁって…そういうもんじゃない?」

    苗木「わ、わからないけど…多分それは正しいことじゃないっておもう!」

    朝比奈「そっかなー? 好き同士ならいいって思うけど…」

    苗木(もしかしてさっきから否定的だったのは…好き同士なのかわからなかったから!?)

    舞園「じゃあ…しよっか、苗木君…」すすっ

    苗木「えっ…ちょっと待ってよ! こうも連続で、その、されると身体が持たないっていうか…!」

    舞園「大丈夫です、今度は私がリードしますから…」ぐいっ

    苗木「ちょっと待ってぇー!」

    セレス「えいっ」

    苗木「んむ─────!!!??」

    ちゅるるるるるっるうるるるる

    161 = 82 :

    舞園「っ…!?」

    朝比奈「えっ!?」

    苗木「ぷはぁっ! ちょ、セレんっ!」

    セレス「んっ…はぁ、ちゅっ」

    ちゅっちゅっ 

    舞園「はわわわっ…!」

    朝比奈「」ぷしゅー

    セレス「んっ…」すっ

    苗木「っ……っ……」

    セレス「…ご馳走様ですわ」

    舞園「い、今! 今! 今! 今! なななななななにを!?」

    セレス「フレンチキスをしましたわ」

    朝比奈「苗木ィー! た、大変! 苗木が白目向いちゃってる!」

    163 = 110 :

    いいぞ





    よいぞ

    164 = 82 :

    セレス「それは大変ですわ!」

    舞園「大変ですよ! 大変なことをしてくれちゃてますよ!」

    朝比奈「だ、大丈夫苗木っ…?」

    苗木「あ…あ…」

    セレス「お互いに激しい舌使いでしたものね」

    舞園「セレスさん…っ」ゆらり

    セレス「!」サッ

    朝比奈「ちょっとそこの二人! いいからちょっと苗木の看病!」

    舞園「っ…大丈夫ですか苗木クン!」

    苗木「あ、あれ…ボクは一体…」ちらっ

    セレス「……」

    苗木「セレスさん…?」

    セレス「……っ…」ドキ

    セレス「……」ぷいっ

    165 = 36 :

    たえちゃんかわいい

    166 = 39 :

    石丸かさくらちゃんとキスする展開マダー?

    167 = 82 :

    苗木(…? 口元を隠して、頬が赤い…? どうしたんだろ──って)

    苗木「ああっ!? ええっと、うわぁあ…!」

    朝比奈「苗木!?」

    舞園「ど、どうしようっ…意識が混濁してるんじゃ…人工呼吸ですね!」

    朝比奈「あ、それなら私得意!」

    舞園「ダメです! 私がやりますから!」

    朝比奈「だめだよ! 経験がないと肋骨がバッキバキに折れちゃうこともあるんだから!」

    舞園「それは朝比奈さんの馬鹿力のせいだよ!」

    朝比奈「なにおーっ!」

    苗木「ちょっとふたりとも…落ち着いて…」

    こんこん

    セレス「…あら?」

    168 = 76 :

    さくらちゃん来たか!?

    169 = 82 :

    苗木「え…誰だろ…」

    セレス「……………」

    舞園「私がします!」

    朝比奈「私がするんだってば!」

    セレス「……ふたりとも静かに」

    舞園「早くそこをどいてください!」

    朝比奈「ダメだってば!」

    セレス「………」

    セレス「良いから黙れって言ってんだろォ──がッッ!!」

    舞園&朝比奈「っ…!」

    セレス「ですわ」ニコリ

    セレス「誰かこの部屋に訪れようとしてみたいですの、ここはひとまず隠れたほうが先決かと」

    170 = 82 :

    舞園「誰かって…」

    朝比奈「そんなの無視しとけばいいじゃん」

    セレス「そうですわね、ここの壁は完全防音。わたくしたちの声は廊下には響いてないはず」

    セレス「──ですが、嫌な予感を感じるのです。とても、嫌な【負けの気配】を」

    朝比奈「負けの気配…?」

    セレス「一刻も早く身を隠したほうがいい気がしますわ。あと、わたくしたちの痕跡は消しておくように」

    舞園「え、あの…苗木君は…?」

    セレス「放っておきます。今の体調も風邪と押しきればなんとか誤魔化せるでしょう」

    苗木「なんてご無体な…」

    セレス「いえ、これは貴方のためにもなる筈ですわ」

    苗木「え…?」

    こんこん

    セレス「! とにかく迅速に行動を!」

    171 = 40 :

    本妻きたか

    172 :

    たえちゃんペロペロ

    173 = 82 :

    ~~~

    こんこん

    苗木「どうしよう…三人は隠れたけど…体力的にドアまで向かう元気がない…」

    苗木「来てくれた人には悪いけれど、ここは無視させてもらおう…」

    こん…

    苗木「……」

    ガチャリ

    苗木「……え?」がばっ

    きぃ…

    苗木(か、鍵が勝手に…開いた!?)

    ぃぃ……

    苗木(誰だ!? 誰がこの部屋に入って───)

    「──あら起きてるじゃない。いい度胸ね無視をしようなんて」

    霧切「まあ起きているとは思っていたけれど」

    175 = 82 :

    苗木「き、霧切さんっ!?」

    霧切「そうよ」

    苗木「なんで…というかどうして鍵を開けれたの!?」

    霧切「言ってなかったかしら。この万能鍵のこと」チャラ

    苗木「なにそれ…?」

    霧切「モノクマから奪ったやつよ。いつかはバレて没収されるでしょうけどね」

    苗木「なんて危険なことを…! 没収だけで済ましてもらえるの…っ?」

    霧切「平気よ。その時になったら考えるわ」

    苗木「うっ…まあ霧切さんが何も考えてないわけがないと思うけど…」

    霧切「小さな脳の苗木君じゃあ到底考えられない筈ね、きっと」

    苗木「…そうだね」

    霧切「……えらく元気そうじゃない。風邪はもう良くなったのかしら」

    苗木「元気そうに見えるの…? けっこうキツイよ今…」

    176 = 82 :

    霧切「そうかしら? 今朝にあったときはもっと具合の悪そうな顔色をしてたわ」

    霧切「……ふむ」

    すたすた

    苗木「え…」

    霧切「ちょっとおでこを貸しなさい」

    苗木「な、なんで?」

    霧切「良いから早く」

    苗木「は、はい…」そっ

    霧切「…よしょっと」ぴとっ

    苗木「ふぇっ?」

    霧切「…熱が少しあるようね、ん? どうしたの?」

    苗木「い、いや! だって急におでことおでこで…熱を測るから…っ」

    177 = 82 :

    霧切「……っ!」

    霧切「し、仕方ないじゃない。私は手袋してるんだもの…手じゃ熱が測れないの」

    苗木「そ、そうだったね」

    霧切「…なんだか心配して損した気分よ、もう帰るわ」

    苗木「え、もう帰るの?」

    霧切「ええ、貴方の元気そうなアホづらを見たらこっちまで風邪になりそうだから」

    苗木「なんてひどい言い草だ…」

    霧切「それじゃあ安静にしとくのよ。くれぐれも、遊びほうけることはないように」

    苗木「う、うん」

    霧切「それじゃあね」フリ…

    苗木「……」

    苗木(ふぅー…なんとか誤魔化せたかな。確かにセレスさんの言うとおりだった…)

    178 = 82 :

    苗木(さっきまでの状況を──霧切さんいバレたら、うぉお! 背中に寒気が!)

    苗木(一体どんな氷点下な罵詈雑言を浴びせられるのか…想像しただけで…)

    苗木(でもよかった…)

    苗木「っはぁ~」

    霧切「…」ぴくっ

    霧切「…ねえ苗木君」

    苗木「えっ? な、なにっ?」

    霧切「…どうして今、ため息を付いたのかしら」

    苗木「え、どうしたの急に…」

    霧切「そうね。なんだかちょっと気になったのよ、大したことじゃないって思うのだけど」

    ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

    霧切「──なにか感じたのよね、悪意が」

    179 = 132 :

    霧切さんはこんな口悪くない

    180 = 82 :

    苗木「……」

    苗木「あ、悪意…?」

    霧切「そう、悪意を感じたの。誰かが誰かを騙すような、そう──言い換えれば自らクロに成り代わろうとしている」

    霧切「最低で最悪の罪を背負おうとする──【悪意】を」

    苗木「……っ…」

    苗木「と、とりあえず霧切さん…こっちを振り向いてくれない…?」

    苗木「顔を合わせ会話してないと、なんだか落ち着かなくってさ…」

    霧切「苗木君」

    苗木「…はい」

    霧切「今日のお見舞いで、誰がこの部屋に訪れたかしら?」

    苗木「えっ? なんでそなことをっ?」

    霧切「答えなさい」

    苗木「そ、それは…」

    苗木(ど、どうする? なんかを疑っているようだ…! ここは正直に話すべきか、話さないべきか!)

    181 = 110 :

    そんな違和感ないぞ

    182 = 158 :

    アホづらとは言わないし
    しとくなんて言葉誰もつかないけどな

    183 = 82 :

    苗木「っ…最初に訪れたのは舞園さんだよ」

    霧切「舞園さん」

    苗木「次に…桑田くんと山田くん、そしてジェノサイダー、ええっと、腐川さんだった」

    霧切「桑田くん山田くん、そして腐川さん」

    苗木「うん。そして最後に朝比奈さんが来てくれたんだ」

    霧切「…朝比奈さん、ね」

    苗木「それだけだよ。お見舞いに来てくれたの」

    霧切「……」

    苗木「……」

    苗木(ボクはひとつ、嘘をついた。それ以外は本当だ──セレスさんだけを誤魔化した)

    苗木(彼女は多分、セレスさんを疑っている。何故疑っているのか理由もわかった、それは……)

    185 :

    セレスの字が原型留めてないのって学校に通ってなかったから?
    幼少の頃からギャンブルしてたらしいし

    186 = 79 :

    187 = 79 :

    188 = 79 :

    189 :

    苗木(匂いだ、彼女は普段から香水をふっている。微かに香水の匂いがこの部屋からするんだ)

    苗木(窓も締め切られ換気扇もない、匂いが消えることは数日としてないはず…)

    霧切「…苗木君」

    苗木(だからこそ───張らせてもらう!)

    苗木「ど、どうしたの?」

    霧切「貴方、嘘をついたわね」

    苗木「えっ…?」

    霧切「この微かに匂っているもの、普段から嗅いだことのある匂いだわ」

    苗木「匂い…?」

    霧切「そう──これはセレスさんがよく匂わせている、匂い」

    苗木「……」

    霧切「この部屋に訪れたのはその五人だけでなく、もう一人居たはずよ」

    霧切「──セレスティア・ルーデンベルクさん、この人が来てたはずじゃないかしら」

    190 = 189 :

    苗木「……」

    霧切「どうなのかしら。はっきりと答えて」

    苗木「……っ」

    苗木「そう、だよ。うん…霧切さんのあたりだ」

    苗木「確かにセレスさんはボクの部屋に来た。お見舞いに来てくれたんだ」

    霧切「では、どうして嘘を?」

    苗木「っ…!」

    霧切「…返答によっては、私が今からする行動に条件がつくわね」

    苗木(こ、怖い! だけどここは口を動かさないと…!)

    霧切「……」

    苗木「…セレスさんに内緒にして欲しいと言われたんだ。自分がお見舞いに来たことを」

    霧切「どうして?」

    苗木「秘密主義だから、だってさ。何をしても人を心配してると他人に思われたくないそうだよ…」

    191 = 189 :

    霧切「…そう」

    苗木「セレスさんならそう言いそうじゃないか」

    霧切「…確かに、そうね」

    苗木「だからボクも言えなかったんだ。いくら霧切さんでも、ちゃんと秘密は守りたかったし」

    霧切「…なるほど」

    苗木(よし! これでいいんだ…あの霧切さんを誤魔化せた!)

    苗木(ここで一番隠さなければならないことは、ただひとつ!)

    苗木(──まだセレスさんたちがここにいる、ということ)

    苗木(長居した事実を悟られてはいけない、だからこそ敢えて嘘をついた……そして彼女に不審がらさせた)

    苗木(だけど、その謎もたいしたものじゃあない。小さなことで、しかも嘘もついていない)

    苗木(聞かれたことを、答えただけ。よ、よし! ボクにしては上出来な案だった…!)

    苗木「そういうことなんだ…うん、ごめんね」

    霧切「………」

    193 = 189 :

    霧切「そして貴方は今は、一人…なるほど、ちゃんと辻褄が合うわね」

    苗木「………………」

    霧切「苗木君。ごめんなさい、私がどうやら勘違いしてたみたいね」

    苗木「あはは、いいんだよ…ボクが嘘をついたせいだし」

    霧切「ええ、じゃあこれでお暇させてもらうわ……あと、この匂いは早く取れるといいわね」

    苗木「う、うん! だけどこの香水の匂いはすぐに取れそうにないよね~」

    霧切「………………」

    苗木「……?」

    霧切「苗木クン、今なんて言ったのかしら」

    苗木「えっ? だから香水の…」

    霧切「そうね、たしかにそう…だけど私は違うのよ」

    霧切「──そこにこぼれている、シミ…紅茶のにおいが早く取れるといいわねと……言ったのよ」

    194 = 41 :

    キリギリさんはボコボコにしてやりたくなる不思議

    195 = 189 :

    苗木「………」

    苗木「……え?」

    霧切「例えばそう、今」

    霧切「貴方は鼻が自由に効いてるかしら?」

    苗木「っ…!」

    霧切「風邪を、引いてるのよね。苗木くんって」

    霧切「ひとコト言っておくわね苗木君……この部屋、香水の匂いなんてしないわよ」

    苗木「えっ…!?」

    霧切「それに私は一言も、ただ一言も、香水という言葉は出していない」

    霧切「…なぜ貴方は香水の話を持ちだしたのかしら? なぜ、それは…」

    霧切「──私に簡易的なブラフを解かせるために、じゃなくて?」

    苗木「そんなことないよっ…!」

    196 = 189 :

    苗木「か、勘違い…そう、勘違いなんだ! ボクはただ勘違いをして…!」

    霧切「確かにそうも思えるわ。勘違いで済む話、だけれども…そうね」

    霧切「何故貴方がそうまでして、セレスティアさんを庇うのかという疑問が頭を離れないの」

    霧切「…香水、紅茶、そして秘密。何かが関係しているのよ、きっとね」

    苗木「そんなの憶測じゃないか…!」

    霧切「ええ、憶測よ。探偵というものは憶測で物事を推し量る、それが解決の手立ての一手」

    霧切「…貴方と私の匂いの齟齬、関係があるはずよ」くるっ

    苗木「っ…!」

    霧切「あら…着たときは気づかなかったけれど、椅子が2つあるわね」

    苗木「以前、葉隠くんが持ってきてくれたんだ…チェスをやりたいって言って…」

    霧切「ふーん、そうなのね…」すっ

    霧切「…熱は無い、数分間ほど誰も座った形跡は無いみたいね」

    197 = 189 :

    苗木「そ、そうだよ…今日は誰もその机を使ってないから…」

    霧切「紅茶」

    苗木「えっ?」

    霧切「紅茶は? どこで飲んだの?」

    苗木「そ、それはっ…! そこの台で飲んだんだ! そうだよ!」

    霧切「へー」すー…ぺちゃっ

    霧切「…そうなの」

    苗木「っ…っ…!」ドッドッドッドッ

    霧切「この机に跡が残ってるのだけれど」ぐりぐり

    霧切「──2つ分のカップの底、まあるく水分でできた【跡】が」

    苗木「そ、それはぁっ…!」ドッドッドッドッ

    霧切「ねえ、苗木君。貴方は確かこういったわよね──今日はこの机は使われていないと」

    198 = 189 :

    霧切「何故嘘をついたのかしら…苗木クン?」

    苗木「……………」ダラダラ

    霧切「この机に残る跡、流石に数日間と残るものじゃない」

    霧切「少なくとも今日、使われたということ。それもほんの数時間の間に」

    霧切「…だけど大切なのはそこじゃない、そうでしょう苗木君」

    苗木「………」ダラダラダラ

    霧切「匂いの正体──机残った跡──セレスティアさんの秘密」

    霧切「苗木クン。貴方…何かを《今隠してるわね?》」

    苗木「………」

    霧切「現在進行形で貴方は秘密を抱えている。終わっては居ない、全てはそう──まだ始まったばかり」

    霧切「私がこの部屋に訪れた瞬間から、始まっている秘密…」

    199 = 189 :

    霧切「…隠れられる場所はどこにあるかしら」すっ

    苗木「き、霧切さん!」

    霧切「ベッドの下…居ないわね」

    苗木「お願い! 聞いてよ霧切さん!」

    霧切「次は…そうねシャワールームかしら」すっ

    苗木「霧切さんってば!」ぐいっ

    霧切「きゃっ」

    ぽすっ

    苗木「お願いだからっ…ちょっとボクの話を聞いてよ…!」

    霧切「は、離しなさいっ」

    苗木「いやだ! 絶対に離さない…!」

    霧切「なにをっ…!」

    ぎゅっ…

    200 = 41 :

    あかん・・・


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