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    元スレ蒲原「ワハハ、過労死かー」衣「我らには関係のない話よ」

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    1 :

    透華「あら衣、何をしていますの?」

    「卒論の仕上げだ」

    透華「そうではなく…今日は蒲原さんとお出かけのはずでは?」

    「あー、あれか。うん、行けなくなった。智美が仕事でな」

    透華「!?」

    2 = 1 :

    透華「か、蒲原さんはどういうおつもりですの!?」

    透華「衣が…衣があれほど楽しみにしていたというのに、仕事!?」

    「仕方ないよ。休日出勤だからね…蒲原さんのせいじゃないし」

    「社会人の辛いとこだよなー。……ねぇ国広くん、オレの卒論手伝ってくれよ」

    「やだよ」

    透華「仕方ないとは言いましても…衣はそれでいいんですの?」

    「残念ではあるが、仕方ないしな。そんなことで駄々をこねるほど子供じゃないぞ」

    3 = 1 :

    「それに、智美が約束してくれたんだ。来週こそは埋め合わせするって」

    「ならばそれを楽しみに座して待つことこそ建設的だろう」

    透華「こ、衣が大人なことを言っていますわ」

    「えらいねー」

    「でも怖いよなぁ。過労死とか?やだなぁ、オレ就職したくねーよ」

    智紀「過労死するほど仕事があり、自殺するほど仕事がない」

    「よく言ったもんだよねぇ」

    4 :

    おいやめろ

    5 :

    やめろよ…

    6 :

    なんだこの不穏な空気

    7 = 1 :

    ――翌週

    prrrrrrrガチャッ

    「智美か!うん、うん…わかった。うん。衣はへーきだ。智美も気をつけてな」

    透華「蒲原さんからですの?もしや…」

    「うん、またダメになった。来週こそはって言ってくれたけど、たぶん…」

    透華「心配ですわね。体調を崩されなければ良いのですけど」

    「そうだな…衣は別に遊びにいけなくてもいいんだ。ただ智美とゆっくり話がしたい」

    「最近は、電話もろくにできないくらいだから」

    8 :

    こええ

    9 = 1 :

    ――さらに翌週

    コンコン

    ハギヨシ「衣様、夜分に申し訳ございません。お電話です」

    「電話?智美か?」

    蒲原『ワハハ、眠たいだろうにゴメンなー衣』

    「まだ九時だ!衣は眠たくなどないぞ!衣は子供じゃないからな!」

    蒲原『それも久しぶりに聞いたなー。それでさ、話があるんだ』

    「話?」ピクッ

    11 = 1 :

    蒲原『ああ、先週言ってた約束なー今度こそ行けそうだ』

    「ほ…本当か!?本当に本当なんだな!」

    蒲原『ワハハ、本当に本当だ。奮発してちょっと高級なレストランを取ってしまったぞ』

    「レストランか…衣はハミレスでも良かったけど」

    蒲原『いやいや、最近構ってやれなかったからなー。まとめて埋め合わせだ』

    「だから衣は子供じゃない、ころもだっ!」

    蒲原『ワハハ、じゃそういうことでなー予定空けといてくれ。ワハハ』ピッ


    「久しぶりに智美と話せたぞ…それに、レストランか」

    「ふふふ、楽しみだ」

    12 :

    嫌な予感しかしない

    13 = 1 :

    ――

    ハギヨシ「はい、龍門渕でございます。はい…はい」

    ハギヨシ「…透華お嬢様。お電話です」

    透華「電話?どちら様?」

    ハギヨシ「いえ…それが」

    透華「はい、お電話変わりましたわ」




    透華「…え?蒲原さんが…事故?」

    「えっ」

    14 :

    この二人のスレはハッピーエンドにならないかとついつい見てしまう……

    15 = 1 :

    ――通夜会場

    ゆみ「昨夜のことだ。対向車と正面衝突して…即死だったそうだ」

    透華「その対向車に乗っていたドライバーというのが…あの方ですの?」


    健夜「この度は誠に申し訳…」

    「申し訳ございませんじゃありません!あなたのせいで、あなたのせいで智美ちゃんは!」

    睦月「や、やめろ妹尾!」


    ゆみ「ああ…だが不可解な点もあってな」

    「不可解?」

    16 :

    アラフォー……

    17 :

    すこやんって運転できるんだ

    18 :

    >>17
    だって茨城住みじゃなかったっけ?
    車ないとヤバいだろ

    19 :

    田舎のことをわかってない都会人が多すぎる

    20 :

    こーこちゃん
    母親
    タクシー

    21 = 6 :

    地方は車社会だしね

    22 :

    っていうか火憐ちゃんのも良かっただろ

    24 = 1 :

    ゆみ「小鍛治さんの話では、蒲原の方から突っ込んできたと言うんだ」

    ゆみ「衝突の直前に蛇行していたとも言っていた」

    透華「最近お忙しいようでしたし、過労からくる不注意でしょうか…」

    ゆみ「それもあるだろう。しかし、それだけとは思えない。蒲原も運転歴そこそこだからね」

    ゆみ「他にも何か、気を取られるようなことがあったんじゃないだろうか、例えば猫とか」

    「幾つかの要因が重なった事故ってことだね」



    (幾つかの要因…昨夜…まさか、まさか――)

    (衣の電話か…?)

    25 = 6 :

    やっぱこれも不幸か

    26 = 1 :

    「おい、大丈夫か?顔色悪いぜ」

    「あ、ああ…」

    ハギヨシ「透華お嬢様、よろしいでしょうか?」

    透華「何か?」

    ハギヨシ「今しがた耳にしたのですが…」

    ハギヨシ「どうやら蒲原様の勤め先はこの事故を労災とするつもりがないようです」

    「えっ」

    27 :

    すこやん「どんまい♪」

    28 = 1 :

    ハギヨシ「いわゆる労災隠しです」

    ハギヨシ「そればかりか…蒲原様は昨日出勤していなかったと、事実を隠蔽する気のようですね」

    透華「ん…?んん?」

    ゆみ「労働災害は主に業務中の負傷や死亡事故を対象とするものだが」

    ゆみ「これには通勤中も含まれるんだ」

    ゆみ「だからそもそも蒲原は昨日仕事に行っていないことにして、労災の可能性をもみ消したんだな」

    「えっ、じゃあ智美ちゃんは…」

    29 :

    あかん

    30 :

    わはころはやばい

    34 = 1 :

    「勝手にドライブしてて勝手に死んだ、ってことになんのかな?」

    睦月「それはあんまりだ!!」

    ハギヨシ「それだけではありません。蒲原様が事故を起こした車は社用車だったそうなのですが」

    ハギヨシ「勤め先はこれを備品の無断借用及び私的専有であるとして、損害賠償を請求するつもりです」

    「まさか、勝手に会社の車を持ちだして勝手にドライブしてたってことにするの!?」

    「しかも金まで!…えげつねぇよ」

    35 :

    実家継いでおけば・・・

    36 = 32 :

    面白い

    38 = 1 :

    ゆみ「無断だと!?そんなはずはない!」

    ゆみ「蒲原は連日、日をまたぐまで残業をしていた。事故当時もまだ勤務中だったはずだ!」

    ハギヨシ「しかしそれを証明する手段はありません。タイムカードも改ざんされているはずですから」

    透華「悔しいですわね…」

    智紀「会社ごと爆破してやりたい気分…」


    「衣の…衣のせいだ…」

    40 = 1 :

    透華「衣…?」

    ゆみ「君のせいとはどういうことだ?」

    「衣は昨夜、智美と電話したんだ!勘案するにあれは事故直前だろう」

    透華「ハギヨシ」

    ハギヨシ「はっ、確かに蒲原様よりお電話がありました」

    「衣と電話して、注意が雲散霧消してしまったんだ!でなければ智美が…智美が…」

    「衣のせいなんだ!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」

    41 :

    龍門渕なら余裕で潰せそう

    42 :

    どうしてワハ衣は幸せになれないん?

    43 :

    そういやころたんの両親も……

    44 = 1 :

    「天江さん…」

    「衣が…床で土下座を」

    透華「おやめなさい!衣!あなたのせいではありません!」

    「駄目だ!申し訳がたたん!智美に、ご遺族に申し訳がたたん!!」

    ゆみ「天江…」


    パンッ

    「…え?」#ヒリヒリ

    46 :

    しえん

    47 = 17 :

    >>20
    そうそうそんなイメージだった

    48 = 1 :

    ゆみ「頭を上げるんだ。君のこんな姿を、蒲原が望んでいると思うのか」

    「ゆみちん…でも、でも衣は…」

    ゆみ「…あとで渡そうと思っていたんだがね。実は蒲原から預かっていたものがあるんだ」

    ゆみ「ほら、君へのプレゼントだそうだ」ピラッ

    「これ…レストランのチケット?」

    ゆみ「大分奮発したと言っていたよ。君が喜んでくれるといいな、とね

    50 :

    これトンネル事故の話だっけ?


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