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    元スレ奉太郎「古典部には俺しかいないからな……。」

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    1 :

    里志「古典部?意外だね。省エネ奉太郎が自ら部活動なんかに手を出すなんてさ。」

    奉太郎「ああ。姉貴の命令なんだ。断ればどうなるかわからない。」

    里志「あはは。それはこわいね。でも奉太郎、僕はもう手芸部に入ることにしてるし総務委員会にも入ってるから付き合ってあげられないよ。」

    奉太郎「子供じゃないんだ。部活ぐらい一人で入れる。というか姉貴の話じゃ、部員0で廃部寸前だそうだ。」

    里志「へえ。じゃあほんとに一人じゃないか。まあ学校に自分専用のフリースペースがあるというのも悪いもんじゃないよ。」

    里志「じゃ、奉太郎、悪いけど僕は手芸部に行くよ。」

    奉太郎「ああ。俺もとりあえず部室の確認がてら地学準備室に行ってみるよ。」

    3 :

    ちょっと期待

    5 :

    別棟4階

    奉太郎「まさに最果て…だな…。」ガチャ…ガラララ

    奉太郎「………無人か…ま、当たり前か。」

    奉太郎「窓の外はグラウンドか。…なんだあれは?随分古そうな建物だが…」

    奉太郎「まあいいか。そうだな、少し本でも読んで帰るか…。」

    7 = 5 :

    翌日

    奉太郎「…というわけだ。」

    里志「へえ。ほんとに奉太郎一人なんだね。それで活動は何をするんだい?」

    奉太郎「しない。」

    里志「え?」

    奉太郎「しないと言ったんだ。気が向いたときだけあの部屋に行き、本でも読んで暇を潰す。」

    奉太郎「活動は、それだけだ。」

    里志「………なんというか、灰色だね…。」

    8 = 5 :

    放課後

    奉太郎「……」ペラ…

    奉太郎「……そういえば、里志が変なことを言ってたな…。なんでも音楽室に現れる少女の霊だとか…。」

    奉太郎「誰もひいていないはずのピアノが鳴り響く音楽室で、目を血走らせた少女の霊が出た…か…。」

    9 :

    続き気になります

    10 :

    えるたそ~?

    11 = 5 :


    奉太郎「……。」ペラ…

    奉太郎「無人のピアノに血走らせた目……か…。」

    奉太郎「………。」

    奉太郎「おおかた、吹奏楽部員がピアノ曲のタイマーをかけて寝ていた、ってオチだろう…。」

    12 = 5 :

    1ヶ月後

    奉太郎「………。」ペラ…

    奉太郎「さすがに、毎日これでは駄目だろうか…。」

    奉太郎「一人だが古典部らしい活動をしてみようか。」

    14 = 5 :

    奉太郎「そういえば、姉貴から文集は作るのかと手紙が来ていたな…。」

    奉太郎「文集か……。」ペラ…

    奉太郎「……。」

    奉太郎「却下。」

    15 = 5 :

    翌日放課後

    奉太郎「聞いた話だと文集は関谷純という人が作り始めたらしいな。」

    奉太郎「どうやら『氷菓』というらしい。」

    奉太郎「氷菓…和訳でアイスクリームか。」

    奉太郎「………。」

    奉太郎「アイスクリーム……アイ、スクリーム…。」

    奉太郎「なんてな…。」

    16 = 5 :

    別の日放課後

    奉太郎「変な話を聞いた。」

    奉太郎「図書室で毎週金曜日に同じ本を借りては返すといったことが多発しているらしい。」

    奉太郎「しかも毎回別の人物…。共通点と言えば全員女子で2年生。」

    奉太郎「しかし、クラスはバラバラと…。」

    17 :

    紫煙

    18 = 5 :

    奉太郎「………。」

    奉太郎「借りてすぐに返す……。これじゃあ図書の本分は果たせそうもない。」

    奉太郎「学年は同じだがクラスは別で共通している人間たち……か……。」

    奉太郎「おおかた、美術の授業で絵のモデルにしていた……。そんなところだろう…。」

    19 = 5 :

    生物準備室

    入須「実は今、訳あってミステリーを解くのが得意な人間を探しているのだが…。」

    入須「心当たりはないか?」

    遠垣内「ミステリーですか…。俺はとんとそっちの方面には疎いですし…。」

    遠垣内「心当たりは、ありませんねえ…。」

    20 = 5 :

    授業中

    教師「であるからして~…」

    奉太郎「…」フワーア

    奉太郎「眠い…。」

    「……!!!」ドンドン!!

    奉太郎「…!なんだ?A組か?」

    「…!!」

    「…!」

    21 :

    アニメ化期待

    22 = 5 :

    奉太郎「言い争い…ではないか…?」

    ……シーン…

    教師「はいはい、授業を再開しますよー。」

    23 :

    灰色すぎる……

    24 = 5 :

    放課後

    奉太郎「聞いた話によると大声を出していたのは数学の尾道らしい。」

    奉太郎「真面目だが少し怒りっぽいんだよな。」

    奉太郎「原因は尾道が授業の進度を間違えたことにあるそうだが…。」

    奉太郎「尾道は真面目で几帳面な教師だ。授業を行っていて進度の間違いに気付かないことがあるだろうか?」

    25 :

    千反田えるの消失

    26 = 5 :

    奉太郎「尾道が怒ったのはA組の数学…。」

    奉太郎「Aか…。」

    奉太郎「………。」

    奉太郎「おおかた、進度を書いていたメモのaとdを見間違えた……。ってところだろう…。」

    27 = 5 :

    放課後

    奉太郎「………。」ペラ…

    コンコン

    奉太郎「……!はい…。」

    ガラッ

    田名辺「お邪魔するよ。」

    奉太郎「……?」

    28 = 5 :

    田名辺「こんにちは。ぼくは総務委員のものだけれど、今度のカンヤ祭のことで少し聞きたいことがあってね。」

    奉太郎「カンヤ祭?」

    田名辺「ああ、折木君は1年だったね。カンヤ祭っていうのは学園祭の俗称のことだよ。ここは古典部の部室だろう?」

    奉太郎「そうですけど…。」

    29 = 5 :

    田名辺「古典部は毎年、学園祭で文集を出していたはずなんだけど、今年はその申請がこないからさ。」

    田名辺「部員も一人入って廃部は免れたはずだから、申請書の出し忘れかと思って確認にきたのさ。」

    奉太郎「なるほど。」

    31 = 5 :

    奉太郎「すいません、出し忘れなんかじゃなくて文集は出さないんです。」

    田名辺「出さない?」

    奉太郎「はい。面倒なんで。」

    田名辺「面倒…か……それは残念だな…。確か古典部の文集は50年近く続く由緒あるものだったはずだからね……。」

    奉太郎「そうなんですか…。」

    32 :

    これでアニメ化すべき

    33 :

    氷菓を最短ルートでクリアか

    34 = 5 :

    奉太郎「しかし、俺一人じゃ内容も分からないし文集なんて書きようがないです。」

    田名辺「確かに…。新入生一人に文集作成を任すなんて酷だね。」

    田名辺「では古典部はカンヤ祭に何も出品しない、ということでいいね?」

    奉太郎「そうですね。」

    35 = 5 :

    田名辺「分かった。こちらもそのつもりで進めることにするよ。」

    奉太郎「わざわざすいません。」

    田名辺「いや、気にすることはないよ。しかし、そうなると…工作部になるか……。」

    奉太郎「え…?」

    田名辺「ああ、いや、こっちの話だよ。気にしなくていい。」

    奉太郎「そうですか。」

    36 :

    すさまじい省エネ

    37 = 5 :

    田名辺「それじゃあ、お邪魔したね。活動に戻ってくれ。」

    奉太郎「はい。」

    ガララ…

    奉太郎「久しぶりに里志以外と喋ったな…。」

    奉太郎「ふう…つかれたな。今日は帰るか…。」

    38 :

    もうこの辺りでまやかはのこと忘れてそう

    39 = 5 :

    カンヤ祭

    地学準備室

    奉太郎「学園祭か…。」

    ワイワイガヤガヤ

    奉太郎「みなエネルギー消費に励むんだなあ…。」

    奉太郎「今日は一日、ここでゆっくりするか…。」

    ダレダヨーオレノジュースノンダノー!!

    40 = 38 :

    はが余計だった

    41 = 5 :

    数時間後

    コンコン

    奉太郎「…。」

    コンコン

    奉太郎「…。」

    コンコン

    奉太郎「…はっ!」

    奉太郎「やばい…寝ていた…。」

    コンコン

    奉太郎「…!はい!」

    「失礼します…。」ガララ

    42 = 5 :

    千反田「あの、ここは古典部の部室でしょうか…?」

    奉太郎「…ああ、そうですが。」

    千反田「あの、ここに古典部の文集は売っていますか?」

    奉太郎「…申し訳ないんだが今年は文集を出していないんだ。」

    千反田「あ、あのできれば過去のものでもいいのですが…」

    奉太郎「いや、過去のものも置いていないな…。」

    44 :

    何かきた

    46 = 5 :

    千反田「そう…ですか。すいません、失礼しました。」

    奉太郎「いや、いいよ。」

    千反田「………。」

    千反田「あ、あの…」

    奉太郎「ん…?」

    千反田「おひとり…なんですか?」

    奉太郎「あ、ああ…。」

    47 :

    >奉太郎「久しぶりに里志以外と喋ったな…。」

    やっぱ、ぼっちなん?

    48 :

    これは面白い

    49 = 5 :

    千反田「文集を販売しているわけでもないんでしょう…?」

    奉太郎「……ほっとけ。」

    千反田「なぜ、学園祭なのにおひとりでここにいらっしゃるのか…」

    千反田「わたし、少し気になるのですが…」

    奉太郎「…!」

    50 :

    この千反田、気になったことが何ひとつ解決されてないんだよな
    もう気になりすぎて発狂してるんじゃねえの


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