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元スレ里志「昨日部室で何が起こったのか」 摩耶花「気になるわね」
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千反田は、やはり顔を俺の方に向けることなく、答えた
……何てこった。
昨日あの後普通だったから、大丈夫だと思ってたのに。
千反田は明らかに機嫌を損ねている。
おれは、暗澹たる気分になった。
……何てこった。
昨日あの後普通だったから、大丈夫だと思ってたのに。
千反田は明らかに機嫌を損ねている。
おれは、暗澹たる気分になった。
とりあえず、いつもの椅子に腰掛ける。
正直、どうしていいものか、分からなかった。
それにしても、千反田に冷たくされるのが、こんなに堪えるとは思わなかった。
謝るべきだろうか?
正直、どうしていいものか、分からなかった。
それにしても、千反田に冷たくされるのが、こんなに堪えるとは思わなかった。
謝るべきだろうか?
奉太郎「あ、あのな……」
ダメだ! 声が震えているのが自分でも分かる。
だが言わねば。
奉太郎「昨日は、その、なんと言うか、す、すまなかった」
える「……」
ダメだ! 声が震えているのが自分でも分かる。
だが言わねば。
奉太郎「昨日は、その、なんと言うか、す、すまなかった」
える「……」
奉太郎「突然あんなことされたら、そりゃお前でも怒るよな。
俺がバカだったんだ。こんなこと言うのはムシが良すぎると、自分でも思う。
昨日のことは忘れて、その、今まで通りに振舞ってくれないか?
もうあんなことはしない。約束する」
える「!」
言ったぞ。これで許してくれるかは、千反田次第だが……
俺がバカだったんだ。こんなこと言うのはムシが良すぎると、自分でも思う。
昨日のことは忘れて、その、今まで通りに振舞ってくれないか?
もうあんなことはしない。約束する」
える「!」
言ったぞ。これで許してくれるかは、千反田次第だが……
千反田の方を向くと、肩が震えている。
何だ? 笑っているのか?
と、突然千反田は、振り向きざま俺の横を、走ってすり抜けようとする。
奉太郎「まっ、待ってくれ!」
俺は反射的に、千反田の手首を掴んだ。
何だ? 笑っているのか?
と、突然千反田は、振り向きざま俺の横を、走ってすり抜けようとする。
奉太郎「まっ、待ってくれ!」
俺は反射的に、千反田の手首を掴んだ。
える「離して! 離してください!」
違う
今分かったが、千反田は笑っていたのではなかった。
千反田は泣いていた。
奉太郎「な、何で泣くんだ」
える「……折木さんには関係のないことです」
違う
今分かったが、千反田は笑っていたのではなかった。
千反田は泣いていた。
奉太郎「な、何で泣くんだ」
える「……折木さんには関係のないことです」
奉太郎「ばっ、関係ないことあるか! 俺が……、俺が昨日バカなことをしたから……」
千反田は俯いたまま、かぶりを振る。
える「それ以上言わないでください……」
奉太郎「と、とにかく俺の話を聴いてくれ!」
える「ごめんなさい、ダメなんです」
千反田は俯いたまま、かぶりを振る。
える「それ以上言わないでください……」
奉太郎「と、とにかく俺の話を聴いてくれ!」
える「ごめんなさい、ダメなんです」
奉太郎「分かった、分かった。とりあえず涙を拭いてくれ。
それと、頼むから逃げないでくれ。
お前が俺の話を聴きたくないっていうなら、俺がお前の話を聴くから」
える「うっ、うっ、うわあああん」
千反田はその場に泣き崩れてしまった。
俺はその様子をただ呆然と、見ていることしか出来なかった。
それと、頼むから逃げないでくれ。
お前が俺の話を聴きたくないっていうなら、俺がお前の話を聴くから」
える「うっ、うっ、うわあああん」
千反田はその場に泣き崩れてしまった。
俺はその様子をただ呆然と、見ていることしか出来なかった。
ひとしきり泣いて、千反田は少し落ち着いたようだった
それにしても、この場に里志や伊原がいないで良かったと思った
まるで痴話喧嘩だ。何を言われるかたまったもんじゃない。
える「……その、ごめんなさい。取り乱してしまって」
奉太郎「いや……、いいんだ。悪いのは俺だからな」
それにしても、この場に里志や伊原がいないで良かったと思った
まるで痴話喧嘩だ。何を言われるかたまったもんじゃない。
える「……その、ごめんなさい。取り乱してしまって」
奉太郎「いや……、いいんだ。悪いのは俺だからな」
える「いいえ、折木さんは何も悪くありません。
全てわたしの問題ですから」
そういうと、千反田は、今日初めての笑顔を俺に向けた。
だが、その表情は相当無理をしているのがありありだった。
そしてそのまま、しばしの沈黙が訪れた。
全てわたしの問題ですから」
そういうと、千反田は、今日初めての笑顔を俺に向けた。
だが、その表情は相当無理をしているのがありありだった。
そしてそのまま、しばしの沈黙が訪れた。
沈黙を破ったのは、千反田。
える「その、どこから話したものか……」
奉太郎「なあ、千反田。俺にはよく分からないんだが、お前の問題とはどういうことだ?
お前は、昨日のことで怒ってたんじゃないのか?」
千反田は一瞬きょとんとして、言った
える「いいえ、怒っていませんよ。そもそもあれは、折木さんが一方的に、無理やりしたことではないですから」
える「その、どこから話したものか……」
奉太郎「なあ、千反田。俺にはよく分からないんだが、お前の問題とはどういうことだ?
お前は、昨日のことで怒ってたんじゃないのか?」
千反田は一瞬きょとんとして、言った
える「いいえ、怒っていませんよ。そもそもあれは、折木さんが一方的に、無理やりしたことではないですから」
確かにそうだ。だが怒ってないって?
奉太郎「じゃ、じゃあ何でさっき俺が部室に入ってきたとき、俺にそっぽを向いてたんだ?
俺は、てっきり……」
そう言うと、千反田は俯いた。
える「……わたしの身勝手で、折木さんを傷つけてしまっていたんですね。
本当に、ごめんなさい」
奉太郎「じゃ、じゃあ何でさっき俺が部室に入ってきたとき、俺にそっぽを向いてたんだ?
俺は、てっきり……」
そう言うと、千反田は俯いた。
える「……わたしの身勝手で、折木さんを傷つけてしまっていたんですね。
本当に、ごめんなさい」
はあ? ますますわけが分からない。
千反田はかすかに頬を染めて言った。
える「その、さっき折木さんの方を向かなかったのは、な、泣きあとを見られたくなかったからです!
どうして泣いていたかについては、すみません、黙秘させてください」
ペコリと頭を下げる千反田。
奉太郎「え? 泣いていたのは、今だろう?」
千反田はかすかに頬を染めて言った。
える「その、さっき折木さんの方を向かなかったのは、な、泣きあとを見られたくなかったからです!
どうして泣いていたかについては、すみません、黙秘させてください」
ペコリと頭を下げる千反田。
奉太郎「え? 泣いていたのは、今だろう?」
すると千反田は、ますます頬を染めた。
える「いえ、その、さっき折木さんが来る前に少し泣いていたんです……
あの、これ以上は……」
ああ、そういうことか。千反田は俺が来る前に泣いていて、俺が来たときにはまだ腫れていた泣き顔を見られたくなかったということか。
それで俺の方を向かなかったのか。
やっと得心する。
える「いえ、その、さっき折木さんが来る前に少し泣いていたんです……
あの、これ以上は……」
ああ、そういうことか。千反田は俺が来る前に泣いていて、俺が来たときにはまだ腫れていた泣き顔を見られたくなかったということか。
それで俺の方を向かなかったのか。
やっと得心する。
すみませんちょっとご飯食べてきますので、よろしければ保守しててください
いや、まだだ。まだ最大の謎が残っている。
奉太郎「それじゃあ、最後の質問だ。
どうして俺が昨日のことを謝ったら泣き出したんだ?
正直わけが分からなくて、戸惑ってるんだ」
いつの間にか、俺が千反田を問い詰める形になっているが、気にしない
俺は真実が気になるのだ。
奉太郎「それじゃあ、最後の質問だ。
どうして俺が昨日のことを謝ったら泣き出したんだ?
正直わけが分からなくて、戸惑ってるんだ」
いつの間にか、俺が千反田を問い詰める形になっているが、気にしない
俺は真実が気になるのだ。
千反田はそこでまた、顔を曇らせた。
胸が少し、チクリと痛んだ。
える「それは……。
あの、どうしても言わなきゃダメですか?」
俺は黙って頷く。千反田には酷な話なのかもしれないが、このままにはしておけない。
千反田は諦めたように溜め息を吐くと、言った。
える「わかりました。お話します」
胸が少し、チクリと痛んだ。
える「それは……。
あの、どうしても言わなきゃダメですか?」
俺は黙って頷く。千反田には酷な話なのかもしれないが、このままにはしておけない。
千反田は諦めたように溜め息を吐くと、言った。
える「わかりました。お話します」
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