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元スレ白望「雨かぁ……」
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胡桃「それからというもの、ほぼ一日に一回、朝か夕方、時には夜、その声が聞こえてくるようになったんだって」
塞「……胡桃、まさかそれって……」
豊音「な、なにー、知ってるのー……?」ガクガク
胡桃「……怖くなったからその人は近所の人に事のあらましを説明した。昼夜問わず家にいる、おじいちゃんに」
胡桃「そしたら、あんた、呪われとるな、って言われたんだって」
エイスリン「イヤァッ!」ギュッ
豊音「も、もうよそうぉ~、やめようよぉ~……」ギュッ
塞「私も小さいころに聞いたことがあるよ……」
白望「……」
フワッ...スゥ...
塞「……胡桃、まさかそれって……」
豊音「な、なにー、知ってるのー……?」ガクガク
胡桃「……怖くなったからその人は近所の人に事のあらましを説明した。昼夜問わず家にいる、おじいちゃんに」
胡桃「そしたら、あんた、呪われとるな、って言われたんだって」
エイスリン「イヤァッ!」ギュッ
豊音「も、もうよそうぉ~、やめようよぉ~……」ギュッ
塞「私も小さいころに聞いたことがあるよ……」
白望「……」
フワッ...スゥ...
胡桃「その人はおじいちゃんから色んなことを教えられた」
胡桃「到底人の身長じゃ届かないところ、たとえば、アパートの二階の窓、高い生垣、ブロック塀」
胡桃「そんなところからにゅっと顔をのぞかせる人影の目撃例が、いくつもあるってことを」
エイスリン「ぐすっ、えぐっ、あぁうぅ……」ギュウッ
豊音「え、エイスリンさん大丈夫だよぉ、素数を数えようよぉー、1、1、1、2、3、4、5……」ブツブツ
胡桃「……その人は噂は噂だと強気に構えていた。でもある日の夜、アパートに帰ろうとした時のこと」
胡桃「道のどこかから、『ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽっ』なんていう、妙な節回しをした聞き覚えのある歌が聞こえてきた」
胡桃「あたりを見回すと、暗闇の中から黒い服を着た大きな人影がこちらにやってくるのが見えた……」
胡桃「それはもう大きい、アパートの二階にだって届きそうな背の高い人影が……」
胡桃「でも人影はなにをするでもなく、ゆっくりと歩きながら通りすがっていっちゃったんだって」
胡桃「肩すかしをくらった気分になったんだろうね。どうせなら真相を暴いてやろうと、その背中を追っかけたのさ」
胡桃「ゆらゆらと歩く背中には簡単に追いつけた。そして背中を叩いた。ちょっと、なんて声をかけて」
胡桃「すると……」
胡桃「到底人の身長じゃ届かないところ、たとえば、アパートの二階の窓、高い生垣、ブロック塀」
胡桃「そんなところからにゅっと顔をのぞかせる人影の目撃例が、いくつもあるってことを」
エイスリン「ぐすっ、えぐっ、あぁうぅ……」ギュウッ
豊音「え、エイスリンさん大丈夫だよぉ、素数を数えようよぉー、1、1、1、2、3、4、5……」ブツブツ
胡桃「……その人は噂は噂だと強気に構えていた。でもある日の夜、アパートに帰ろうとした時のこと」
胡桃「道のどこかから、『ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽっ』なんていう、妙な節回しをした聞き覚えのある歌が聞こえてきた」
胡桃「あたりを見回すと、暗闇の中から黒い服を着た大きな人影がこちらにやってくるのが見えた……」
胡桃「それはもう大きい、アパートの二階にだって届きそうな背の高い人影が……」
胡桃「でも人影はなにをするでもなく、ゆっくりと歩きながら通りすがっていっちゃったんだって」
胡桃「肩すかしをくらった気分になったんだろうね。どうせなら真相を暴いてやろうと、その背中を追っかけたのさ」
胡桃「ゆらゆらと歩く背中には簡単に追いつけた。そして背中を叩いた。ちょっと、なんて声をかけて」
胡桃「すると……」
ザァァ...
塞「……」
エイスリン キコエナイキコエナイ...
豊音「三つずつ、三つずつ……」ガタガタ
白望「……トヨネだったんでしょ?」
豊音「……えっ?」
胡桃「あっ、オチを取るなそこ!」
塞「ぷっ……くははっ、トヨネが、トヨネをこわがってる、あははっ」ゲラゲラ
豊音「えっ、えっ?」キョロキョロ
白望「要するに声をかけてみたらトヨネだったってこと。呪いもなんにもなし」
胡桃「さっきのおじいちゃんはボケちゃってただけみたいでさー」
豊音「えぇ~!?」
エイスリン キコエナイキコエナイキコエナイ...
塞「……」
エイスリン キコエナイキコエナイ...
豊音「三つずつ、三つずつ……」ガタガタ
白望「……トヨネだったんでしょ?」
豊音「……えっ?」
胡桃「あっ、オチを取るなそこ!」
塞「ぷっ……くははっ、トヨネが、トヨネをこわがってる、あははっ」ゲラゲラ
豊音「えっ、えっ?」キョロキョロ
白望「要するに声をかけてみたらトヨネだったってこと。呪いもなんにもなし」
胡桃「さっきのおじいちゃんはボケちゃってただけみたいでさー」
豊音「えぇ~!?」
エイスリン キコエナイキコエナイキコエナイ...
エイスリン プクー...
胡桃「いやー、豊音が転校してきたころにそんな噂があってさー」ケラケラ
胡桃「ま、いうまでもなく今じゃこんな話誰もしてないんだけどね」
塞「ていうか知らなかったんだ」ケラケラ
豊音「うー……たしかに声かけられて気をつけなさい、って何事もなく別れたことはあるかもー……」
豊音「ていうか私ぽぽぽぽーんなんて歌いながら歩かないよー!」
胡桃「その辺は私が盛ったからね!」ドヤァ
塞「まァ、この辺にはそういう話多いから信じるのもしょうがないけどねえ」
白望(にしてもトヨネの背丈だろうと、アパートの二階には中々届かないはずなんだけど……)
エイスリン ペシペシッ
白望「てっ、なんで私を……早くバラせって?」
エイスリン フンッ
塞「あらら」クスクス
胡桃「喧嘩するほどなんとやらだね」
白望(そもそも喧嘩なのか……)
胡桃「いやー、豊音が転校してきたころにそんな噂があってさー」ケラケラ
胡桃「ま、いうまでもなく今じゃこんな話誰もしてないんだけどね」
塞「ていうか知らなかったんだ」ケラケラ
豊音「うー……たしかに声かけられて気をつけなさい、って何事もなく別れたことはあるかもー……」
豊音「ていうか私ぽぽぽぽーんなんて歌いながら歩かないよー!」
胡桃「その辺は私が盛ったからね!」ドヤァ
塞「まァ、この辺にはそういう話多いから信じるのもしょうがないけどねえ」
白望(にしてもトヨネの背丈だろうと、アパートの二階には中々届かないはずなんだけど……)
エイスリン ペシペシッ
白望「てっ、なんで私を……早くバラせって?」
エイスリン フンッ
塞「あらら」クスクス
胡桃「喧嘩するほどなんとやらだね」
白望(そもそも喧嘩なのか……)
豊音「でもいいなー」ロールケーキパクー
塞「なにが?」モグモグ
豊音「修学旅行とかあったらこんな話してたんだろうなーって」
豊音「ちょーこわかったけど、でも皆で聞いてると思うと楽しかったー」
胡桃「トヨネとエイスリンは修学旅行一緒に行けなかったもんね」
塞「でもこの夏には東京旅行……なんて余裕はないかぁ」
胡桃「あっても一日か二日くらい?」
塞「それが終わったら受験だもんねえ」
胡桃「そうだ、卒業旅行しよう!」
豊音「わー楽しみー」キラキラ
塞「傷心旅行にならないといいけど」
白望 ナデ...
エイスリン ムス...
塞「なにが?」モグモグ
豊音「修学旅行とかあったらこんな話してたんだろうなーって」
豊音「ちょーこわかったけど、でも皆で聞いてると思うと楽しかったー」
胡桃「トヨネとエイスリンは修学旅行一緒に行けなかったもんね」
塞「でもこの夏には東京旅行……なんて余裕はないかぁ」
胡桃「あっても一日か二日くらい?」
塞「それが終わったら受験だもんねえ」
胡桃「そうだ、卒業旅行しよう!」
豊音「わー楽しみー」キラキラ
塞「傷心旅行にならないといいけど」
白望 ナデ...
エイスリン ムス...
塞「行くにしてもどこ行くの? 京都は行ったし、思い切って沖縄とか?」
胡桃「むしろ行けなかった二人の分も京都!」
豊音「私はどこでも良いよー」
胡桃「どこでもいいなんて態度はいらない!」
豊音「ふぇっ、ごめんなさい……」シュン
胡桃「いや、冗談みたいなもんだから……」アセアセ
白望「……あのさ」
塞「?」
白望「ニュージーランドとか、どう?」
エイスリン ピクッ
豊音「おー!」
塞「旅費とか英語の問題はあるけど、大学生になったら行きたいね、確かに」
エイスリン「ア、アノ……」アワアワ
胡桃「むしろ行けなかった二人の分も京都!」
豊音「私はどこでも良いよー」
胡桃「どこでもいいなんて態度はいらない!」
豊音「ふぇっ、ごめんなさい……」シュン
胡桃「いや、冗談みたいなもんだから……」アセアセ
白望「……あのさ」
塞「?」
白望「ニュージーランドとか、どう?」
エイスリン ピクッ
豊音「おー!」
塞「旅費とか英語の問題はあるけど、大学生になったら行きたいね、確かに」
エイスリン「ア、アノ……」アワアワ
胡桃「ガイドはエイちゃんがいるし!」
塞「いや、だからって押し付けちゃダメだろ」
エイスリン「!」フルフル
エイスリン「マ、マカセロッ!」ドンッ
塞「き、気負わなくていいからね」
豊音「ニュージーランドって何があるんだっけー? キーウィ、ラグビー、ラム肉……」
エイスリン「!」カキカキ バッ
白望「ん、メッセージってよりもただの絵か……」
豊音「凱旋門ー?」
塞「いや、だからって押し付けちゃダメだろ」
エイスリン「!」フルフル
エイスリン「マ、マカセロッ!」ドンッ
塞「き、気負わなくていいからね」
豊音「ニュージーランドって何があるんだっけー? キーウィ、ラグビー、ラム肉……」
エイスリン「!」カキカキ バッ
白望「ん、メッセージってよりもただの絵か……」
豊音「凱旋門ー?」
シロってダルイダルイ言ってるくせに、大事な所で気遣いできるんだよな
マジイケメン
マジイケメン
白望「それじゃ、みんなで行こうか」
エイスリン「!」パァァ
塞「ちょっと先になりそうだけどね」
豊音「エイスリンさんが住んでるところとか楽しみだよー」ニコニコ
胡桃「エイちゃん、おいしいものとかないの?」
エイスリン「!」カキカキ バッ カキカキ バッ
胡桃「おぉう、芸術が爆発してるっ」
豊音「あはは、まともに説明してもらってないよー」
エイスリン「!」パァァ
塞「ちょっと先になりそうだけどね」
豊音「エイスリンさんが住んでるところとか楽しみだよー」ニコニコ
胡桃「エイちゃん、おいしいものとかないの?」
エイスリン「!」カキカキ バッ カキカキ バッ
胡桃「おぉう、芸術が爆発してるっ」
豊音「あはは、まともに説明してもらってないよー」
そういや、そこの橋、岩手で唯一「恋人の聖地」として認定を受けているんだよな
という事はry)
という事はry)
サァァァ...
胡桃「あっという間にメドが立っちゃったね」ゴクゴク
塞「その前に今の内に英語勉強しとく必要があるけどね」
胡桃「通訳がいるからいいじゃん!」
塞「だから押し付けるなって」ペシッ
豊音「私も苦手だけど、エイスリンさんのためなら頑張るよー」
白望(英語かぁ……)チラッ
エイスリン ワクワク...キラキラ...
白望「……」
胡桃「あっという間にメドが立っちゃったね」ゴクゴク
塞「その前に今の内に英語勉強しとく必要があるけどね」
胡桃「通訳がいるからいいじゃん!」
塞「だから押し付けるなって」ペシッ
豊音「私も苦手だけど、エイスリンさんのためなら頑張るよー」
白望(英語かぁ……)チラッ
エイスリン ワクワク...キラキラ...
白望「……」
ピチャン...ピチャン...
エイスリン「字一色(ろごす)!」ペシッ
豊音「うわっ、三連続役満ー!?」
胡桃「エイちゃん絶好調だね」
エイスリン ドヤァ
塞「これでまたハコか……あっ、雨止んだ」
胡桃「ずいぶんと長いことやったしねえ、そろそろ日も暮れそうだし……」
白望「……」ウトウト
胡桃「おねむな子も出てきたね」
豊音「そろそろおうちの人も帰ってくるんじゃないかな―?」
塞「あんまり入り浸るのもなんだし、お開きとしようか」
エイスリン ナデ...
白望「ん……?」クテッ
エイスリン「字一色(ろごす)!」ペシッ
豊音「うわっ、三連続役満ー!?」
胡桃「エイちゃん絶好調だね」
エイスリン ドヤァ
塞「これでまたハコか……あっ、雨止んだ」
胡桃「ずいぶんと長いことやったしねえ、そろそろ日も暮れそうだし……」
白望「……」ウトウト
胡桃「おねむな子も出てきたね」
豊音「そろそろおうちの人も帰ってくるんじゃないかな―?」
塞「あんまり入り浸るのもなんだし、お開きとしようか」
エイスリン ナデ...
白望「ん……?」クテッ
姉帯さんちょーかわいいよー
他の子たちもちょーちょーかわいいよー
他の子たちもちょーちょーかわいいよー
白望「帰るんだ……」ゴロッ
塞「寝ててもいいよ、どうせ見送るつもりもないだろうけど」
白望「んー……だる」
胡桃「じゃあね、シロ。明日も来るかもしれないけど」
塞「明日は部活だっての」
豊音「服乾いてたー。タオルケットとかありがとうねー」
エイスリン「シロ、バイバイッ」
白望「うん……」ボー...
塞「寝ててもいいよ、どうせ見送るつもりもないだろうけど」
白望「んー……だる」
胡桃「じゃあね、シロ。明日も来るかもしれないけど」
塞「明日は部活だっての」
豊音「服乾いてたー。タオルケットとかありがとうねー」
エイスリン「シロ、バイバイッ」
白望「うん……」ボー...
「宿題やる気でない! 明日見せて!」
「自分でやりなさいよ」
「虹出てないねー、出てればよかったのにー」
「ユウヤケ、ナイ」
「だよねー、夏の夕焼けっていいのにねー……」
「……」
「……」
フワッ...サァッ...
白望「……」
「自分でやりなさいよ」
「虹出てないねー、出てればよかったのにー」
「ユウヤケ、ナイ」
「だよねー、夏の夕焼けっていいのにねー……」
「……」
「……」
フワッ...サァッ...
白望「……」
シト...シト...
白望「はぁ、ダルかった……」ギシ...
白望(かれこれ半日くらいかなぁ……本当に部活してればよかったんじゃ……)
白望(出来ないにしてもよりにもよってヒトの家で……)
カァーカァーッ...
白望「……」
白望(もういいや、何もかもダルい、寝よう……)
白望「……すぅ」
白望「……」スゥ...スゥ...
終わり
白望「はぁ、ダルかった……」ギシ...
白望(かれこれ半日くらいかなぁ……本当に部活してればよかったんじゃ……)
白望(出来ないにしてもよりにもよってヒトの家で……)
カァーカァーッ...
白望「……」
白望(もういいや、何もかもダルい、寝よう……)
白望「……すぅ」
白望「……」スゥ...スゥ...
終わり
お付き合いくださってありがとうございました。長い時間お疲れさまです
おやすみなさい
おやすみなさい
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