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    元スレ孫娘「おい、クソジジイ!」祖父「なんだ、バカ孫!」

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    52 :

    いいね

    53 = 1 :

    <家>

    祖父「ただいま」

    孫娘「あっ、ジジイ! この給料泥棒!」

    孫娘「今日も博物館の人に迷惑かけてきたんだろ!」

    祖父「なにをいうか! ちゃんと金の分くらいは働いてきたぞ!」

    孫娘「ウソつき! ウソつきは泥棒は始まりなんだよ!」

    祖父「ほぉう、今日はなかなかいうじゃないか! よし着替えたら一勝負だ!」

    祖父「いっとくが手加減しないぞ!?」

    孫娘「よしきた!」

    孫娘(よかった……いつものジジイだ)

    54 :

    なんでもかんでも娘にすればいいってもんじゃねえぞ

    55 = 1 :

    しかし、そんなある日──

    <宇宙博物館>

    職員「どうでしょう?」

    祖父「ふ~む」

    祖父「近年話題になったこともあるし」

    祖父「もっと人工衛星を押し出したレイアウトにした方がいいかもしれないな」

    職員「そうですね」

    職員「模型などを取り寄せてみましょうか」

    祖父「うむ、そうしてくれると──うっ!」

    祖父「ううっ……!」ガクッ

    職員「ど、どうしました!? しっかりして下さい!」

    56 :

    ジジイぃいいいいいいいいいいいいいいいい

    57 = 52 :

    そんな・・・

    58 :

    なんだこれwww




    なんだこれ…爺ちゃん…(´;ω;`)

    59 = 50 :

    おお・・・

    60 = 19 :

    ふざけんなジジィ頑張ってくれよ

    61 = 1 :

    <学校>

    孫娘「えぇっ!?」

    先生「博物館で仕事中、倒れられたらしいの……」

    先生「今日は早退して、すぐ病院に行ってあげて」

    孫娘「分かりました!」

    孫娘(そんな……ジジイが倒れただなんて、そんな……!)

    孫娘(ジジイ……くたばったりしたら、許さないんだから!)

    62 :

    やっと追いついたってのにどういうことだってばよ

    63 = 1 :

    <病院>

    祖父「いやぁ~心配かけてすまなかったな」

    「無事でなによりだったよ、オヤジ」

    「えぇ、本当によかった……」

    孫娘「うぅっ……」グスッ

    祖父「おいおい、涙はワシは死んだ時にとっておけよ。ガハハハハッ!」

    祖父「ただでさえ、ワシが死んだ時に泣きそうもないんだからな、お前は」

    孫娘「泣いてなんかないよ!」

    孫娘「なんなら、ここで勝負する!?」

    「こらこら」

    祖父「勝負は退院してから、だな」

    孫娘「うん!」

    64 = 1 :

    <家>

    孫娘(ふぅ……)

    孫娘(よかった……ジジイが無事で……)

    孫娘(本当に心臓が止まるかと思っちゃったよ)

    孫娘(さぁて、明日から当分家にジジイはいないけど)

    孫娘(いつ帰ってきてもいいように、いっぱい悪口を考えておこう!)

    孫娘「……むにゃ……」

    65 = 50 :

    ああ…

    66 :

    このアニメ何ちゃんねるでやってるの?

    68 = 1 :

    「……ホントなの!?」

    「ああ……だいぶ悪いらしい」

    「もってあと半年……だそうだ」

    「そんな……! でも全然そんな風には見えなかったけど……」

    「まあ、我慢強い人だったし……それに……」

    「アイツとやり合ってる時のオヤジは本当に楽しそうだった」

    「多分アレがあったから、あんな状態でもここまで頑張れたんだろうな」

    69 = 1 :

    孫娘(あたしが病院に行くと、ジジイはいつも元気そうだった)

    孫娘(病気だなんてウソみたいだった)

    孫娘(あたしが持ってった見舞い品にケチをつけてきて、いつもの大喧嘩)

    孫娘(でも……でもね)

    孫娘(本当はあたし知ってるんだ)

    孫娘(だって……)

    孫娘(ジジイを驚かせようと思って、こっそり面会時間外に病院に行った時──)

    70 :

    じじい頑張れれれれれ

    71 = 1 :

    <病院>

    祖父「げほっ、ごほっ、げほっ!」

    ナース「大丈夫ですか!?」

    祖父「ああ……げほっ! げっほ!」

    祖父「すいません……本当に」

    祖父「まったくこんなところ、孫には見せられんな」

    ナース「早く元気になって、お孫さんを喜ばせましょうね」

    祖父「……ああ」ゲホッ

    孫娘「…………」

    72 = 1 :

    孫娘(あたし、分かるよ)

    孫娘(こんなところ、あたしに見られたくないよね?)

    孫娘(だって、逆の立場だったらあたしもジジイに見られたくないもん)

    孫娘(だって、あたしらは宿命のライバルなんだもん)

    孫娘(だから今日は会わないでおくね)

    孫娘(本当は会いたいけど……)

    73 :

    大人の階段のーぼるー

    74 :

    きみはまだー

    75 :

    じじはもう死んでぇらぁさ

    76 :

    今は・・・もう・・・動かない・・・

    77 :

    そして──

    <学校>

    孫娘「ねぇ、みんな。相談があるんだけど……」

    ガキ大将「どうしたんだよ、突然」

    眼鏡「なんだい?」

    「どうしたの?」

    孫娘「実はね……」

    孫娘「あたしのジジイを……月に行かせてあげたいんだ」

    78 :

    フォーゼ「宇宙キター!」

    79 = 77 :

    ガキ大将「月に……って、どういうことだ?」

    孫娘「ジジイ、今入院してて……すごく辛そうなんだ」

    孫娘「で、昔から月に行くのが夢だったっていってたから……」

    孫娘「もし叶えてあげたら……少しはよくなるかと思って……」

    「そういうことだったの……」

    眼鏡「あのお爺さんが……そんな……」

    ガキ大将「…………」

    ガキ大将「いいぜ、出来る限りのことはしてやろうや!」

    ガキ大将「とにかく方法があるのか調べてみようぜ!」

    眼鏡「じゃあボクの家にパソコンがあるから、インターネットで調べてみよう!」

    孫娘「……ありがとう!」

    80 = 77 :

    しかし──

    ガキ大将「──ダメだったな……」

    眼鏡「月旅行はおろか」

    眼鏡「ほんのちょっと大気圏外に出るだけでも、とんでもない費用がかかる……」

    眼鏡「しかも訓練まで必要とするなんて……」

    眼鏡「これじゃ、とても入院しているお爺さんに旅行させることはできない……」

    「漫画とかじゃ一瞬で行けるのに……」

    孫娘「みんな、ありがとう……ごめんね」

    81 :

    月の土地の権利書なら今でも2万くらいから買えるけどな

    82 = 77 :

    ガキ大将「おいバカ、簡単に諦めるなよ!」

    ガキ大将「そうだ! 宇宙博物館に月の石が展示してあったろ!?」

    ガキ大将「あれを分けてもらって、プレゼントするってのはどうだ!?」

    ガキ大将「爺さんは博物館の人なんだし、頼めば分けてもらえるだろ!」

    眼鏡「それぐらいなら、できるかもしれないね!」

    「うん、頼みに行ってみよう!」

    孫娘「みんな……」

    83 :

    じじい!

    84 :

    俺の結石でよければ…

    85 = 77 :

    <宇宙博物館>

    職員「──その気持ちは痛いほど分かるよ」

    職員「私も……あの人には昔からお世話になってきたからね……」

    職員「しかし、アレは博物館の物ではなく、借りものなんだ」

    職員「たとえ一部であろうと、あげるってワケにはいかないんだ……」

    眼鏡「そうですか……」

    ガキ大将「くそう……!」バシッ

    「月の石もダメだなんて……」

    職員「すまないね、私としても本当は丸ごと差し上げたいくらいなんだ」

    孫娘「いいよいいよ。あんなジジイ、その辺の石ころでも十分だもん!」

    孫娘(ごめんね……ジジイ)

    86 = 77 :

    ガキ大将「ちくしょう! なにか手はないもんかな……」

    眼鏡「なにしろ地球から月までは、38万キロもあるからね……」

    眼鏡「月が向こうからやって来てくれればなぁ……」

    孫娘「そんなことできっこないよね……」

    「…………」ハッ

    「そうだわ!」

    「月の方から地球に来ればいいのよ!」

    孫娘「え、どういうこと!?」

    「気休めにしかならないかもしれないけど──」

    87 = 77 :

    孫娘「──いいね、それやろうよ!」

    ガキ大将「面白いな!」

    眼鏡「まあ、相手は天文学のプロだけど……きっと喜んでくれるよ」

    「じゃあ、今日中に一人一つずつ作って、明日病院に行きましょう!」

    孫娘「うんっ!」

    88 :

    >>81
    効力の無いジョーク商品だろそれ

    89 = 77 :

    <家>

    孫娘「ふんふ~ん」チョキチョキ

    「あら、アンタなに作ってるの?」

    孫娘「えへへっ」チョキチョキ

    孫娘「明日病院に行って、ジジイに月旅行気分を味わわせてやるんだ」チョキチョキ

    「月旅行気分……?」

    「病院なんだし、あまり騒がしくしたらダメよ」

    孫娘「は~い」チョキチョキ

    90 :

    何かFF8のドールのイベント思い出した

    91 = 77 :

    翌日──

    <病院>

    祖父(さてと、今日は孫娘が友だちを連れてくるとかいっていたな)

    祖父(弱ってるところは見せられんな)

    祖父(今日は久しぶりに調子がいいからな、いつでもいいぞ)

    コンコン

    祖父(来たか!)

    ガチャッ

    祖父「!?」

    92 = 77 :

    ウサギA「よう、ジジイ!」

    ウサギA「はるばる月からやってきてやったぞ!」

    ウサギB「へへへ、地球の空気はうまいぜ……」

    ウサギC「あなたは我々の住んでいる星に詳しいそうですね、こんにちは」

    ウサギD「はじめまして、お爺さん」

    祖父(こ、これはウサギのお面を被った──)

    祖父(いや、この四人は月で餅をついているウサギだ!)

    祖父「ほう、わざわざ月から来てくれたのか! こりゃまたご苦労だったね」

    93 = 77 :

    ウサギA「アンタ、月に来るのが夢だったみたいだけど」

    ウサギA「地球の文明は遅れてるから、なかなか大変らしいじゃない?」

    ウサギA「だからこっちから来てやったよ」

    祖父「どうもありがとう、ウサギさんたち。ま、ゆっくりしていってくれ」

    ウサギB「照れ臭いぜ」

    ウサギC「ところで、あなたは月について色々知っているそうなので」

    ウサギC「ボクたちに教えていただけませんか?」

    ウサギD「お願いします」

    祖父「ガハハッ、ワシは君たちの故郷が大好きだからね」

    祖父「ワシなんかの話でよければ、聞かせてやろう」

    95 :

    VIPでやる意味なくてワロタ
    一応五年くらい前にブーン系小説書いてVIPで天下とった俺だから言えるんだが
    こんなファンモンの歌詞みたいな陳腐なssはVIPのひねくれ者にとっては物足りないよ
    まとめブログから来た人たちが携帯小説よろしく「まぢ泣けた」「目から汗が(´;ω;`)」とかいうショートコントを披露するだけ

    96 :

    祖父の空気の読み具合がもうね・・・

    97 = 88 :

    既に目から汗が(´;ω;`)

    98 = 77 :

    ウサギB「……なるほどな~」

    ウサギC「勉強になりました。また色々教えて下さい!」

    祖父「月に住んでるウサギさんたちに満足してもらったなら」

    祖父「ワシも研究者冥利に尽きるってもんだ、ガハハハハッ!」

    ウサギD「……ところで、お爺さん」

    祖父「なんだい?」

    ウサギD「このウサギさんが特別にいいたいことがあるらしいの」

    ウサギA「えっ!? な、ないよそんなの!」

    ウサギD「ほらほら!」グイッ

    ウサギA「うぅ……」

    祖父「ほぉう。聞かせてもらおうか?」ニヤッ

    99 = 77 :

    ウサギA「えぇと、アンタ孫がいるでしょ?」

    祖父「ああ、一緒に住んでいたよ」

    ウサギA「その孫から伝言を……もらってるから……」

    祖父「ほぉう?」

    ウサギA「聞いてくれる……?」

    祖父「もちろんだとも」

    祖父「ワシが世界で一番愛する孫からの伝言だからな」

    祖父「耳かっぽじって聞かねばバチが当たる」

    ウサギA「あ、ありがとう……」

    100 = 77 :

    ウサギA「……おじいちゃん」

    ウサギA「いっつもジジイ呼ばわりしてごめんなさい」

    ウサギA「えぇと……あたしはおじいちゃんが大好きです」

    ウサギA「実はあたし、こっそり博物館に行ったことがあるの」

    ウサギA「お客さんに説明をしていたおじいちゃんは、とてもかっこよかった」

    ウサギA「あ、あとおじいちゃんのために、月の石をもらいに博物館に行った時」

    ウサギA「博物館の人も……心配してたよ」

    ウサギA「お父さんとお母さんも……」

    ウサギA「だからまた……」グスッ

    ウサギA「絶対……元気になって……」グスッ

    ウサギA「ケンカ……しようね……」ポロッ


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