兄「似合いそうだなぁ～って」

弟「はあ？　何言ってんの？」

兄「いや、だってお前ひょろっちいし……色白だし」

弟「なに？　馬鹿にしてんの？」

兄「それに、顔も可愛いし……」

弟「……」

兄「あっ！　いや、なんでもないよ、うん」

弟「キモイから。出てってくんない？」

濃厚なホモスレ

兄「え？」

弟「気持ち悪いから、部屋に居て欲しくないんだけど」

兄「……ごめん」

弟「早く出てってくんないかな」

兄「あ、ああ。悪かった」ﾊﾞﾀﾝｯ

兄「……流石におかしいよなぁ……実の弟に女装が似合いそうだなんて……」

兄「嫌われても仕方ないか」

弟「……」

弟（昨日の兄ちゃん何だったんだよ……意味わかんねーし……キモイし……）

友「おいーす！」ﾄﾞﾝｯ

弟「いってーな、たくっもう……おはよ」

友「へへっわりぃわりぃ。そろそろ文化祭だなー」

弟「ああ、な。楽しみだよなぁー」

友「んでさぁ、文化祭でミスなんちゃらってやるじゃん？　あれ楽しみだよな！！」

弟「ふーん」

友「なんだよその反応～」

弟「別に興味ないからなー」

ウホッ

友「なぁ、後さ。たまには部活にも顔出してみろよ」

弟「……」

友「先輩ももういないんだしさ……平気だって。今度はちゃんと俺達が守ってやるから」

弟「いいよ、もう……どっちにしろもう……サッカーなんて出来ないし、やる気も起きないよ」

友「そうか……」

弟「……あ、遅刻するぜ。急がないと！」

友「お、おう！　そうだな！」

教師「～」

弟（サッカーか……怪我がなかったら、俺だってやりたかったな……）

弟（くそっ……兄ちゃんにひょろっちいとか言われたのも、部活やめたからなんかな……はぁ……）ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ

弟「あ、終わりか……」

教師「はい、これで終わり。号令」ｷﾘｰﾂﾚｲ

弟「帰ろう……」ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ

友「あ、おーい！」

弟「？」

友「はぁ、はぁ……ちょっといい？」

弟「どうしたん？」

友「いや、あのさぁ……実は……文化祭あるじゃん」

弟「はあ？　うん」

友「それでさー……ミスナンバーワンを決めるのと同時にさ、男子ナンバーワンも決めるんだけどさ」

弟「それで？」

友「出てみない？　お前、イケメンだし……いけると思うのよ！」

弟「ええ……やだよ、そんな人目引くような事。俺は静かにひっそりとさぁ」

友｢頼む！！　ぶっちゃけ人数足りなくて困ってんだよ！　な？　な！？」

弟「わ、わかったよ……貸しだかんな、忘れんなよ！」

友「サンキュー！！　マジ恩に着るわ！！」

弟（変なもん引き受けちゃったなぁ……はぁ、嫌だなぁ）

弟（苦手なんだよな、ここいう行事……）

弟「ただいまー……」

兄「おかえりー」

弟「おかあさんは？」

兄「仕事。腹減ったからなんか作ってくれ」

弟「……自分で作れよ」ｽﾀｽﾀ

兄「ええー……」

弟「はぁ……」ﾊﾞﾀﾝｯ

弟「本当に、いいことがないな……」ｺﾝｺﾝ

兄「入ってもいいかー？」

弟「……いいよ」

兄「もしかしてさぁ、昨日の事まだ、怒ってる……？　っていうか、やっぱキモイ？」ｶﾞﾁｬ

弟「怒ってないよ。キモイけど」

兄「……」

弟「なに？　それだけ？」

兄「いや、そのぉ……なんか作って。おなか減った」ｷﾞｭﾙﾙﾙﾙ

弟「……はぁ……自分でやれよ……」

弟「……はい、あるもので適当に作った」ﾄﾞﾝｯ

兄「サンキュー！　うまそー、いただきまーす！」

弟「……兄貴も自分で作れるようになれよ。めんどくさいんだけど」

兄「ええー、だってお前が作ってくれるからさぁ……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

弟「……作りたくないんだったら、何か買えばいいだろ」

兄「金勿体無くね？」

弟「……」

兄「それにさ、お前の飯美味いしなー。一緒に食わないの？」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

弟「食べる」

弟「……」ｽﾀｽﾀ

友「おいーーす！！」ﾄﾞﾝｯ

弟「いたっ……なんだよ。俺もう帰るんだけど」

友「いや、さーちょっと話が合って……」ﾎﾟﾘﾎﾟﾘ

弟「……部活には行かないって言ってるじゃん……」

友「あ、そうじやなくて。昨日の、ほら。文化祭の話覚えてる？」

弟「ああ、あれね。お前に無理やりね、やらされた」

友「は、はは……あれさぁ、実はな……いいか、怒るなよ？」

弟「？　なんだよ、怒らないよ」

友「あれな、実はさー女装して出るんだわ」ﾅﾊﾊﾊ

弟「……は？」

友「いやー言ったら断られると思ってさー！　でも大丈夫！　お前絶対似合うから！」

弟「はあああああああ！！！？？　ふざけんなよ！！　誰がやるかよそんな事！！」

友「いや、もう登録しちゃったからさぁ」

弟「マジお前死ねよ！　俺出ないからな！　帰る！」ﾄﾞｽﾄﾞｽ

友「た、頼むよ！　マジで待ってよ！　マジで！！」

弟「うるせーよ！　知るか！　人を騙しやがって！」

友「マジで人数足りないんだよ！　全然集んないの！　俺も出ないといけないんだよ、頼むよ！！」

弟「お前一人で出ればいいだろ！　俺巻き込むなよ！！」　

ギャーギャー　ワーワー

友「分かった、こうしよう！　俺がお前に何か奢る！　費用も俺が出す！！」

弟「……」

友「＋……えーと、えーと……なんか言う事聞く！」

弟「……」

友「だ、駄目……かなぁ？　やっぱし？」

弟「……はぁ……分かったよ……」

友「やった！　サンキューサンキュー！　ベリーマッチ！　さすが親友！！　愛してるぜ！」ﾀﾞｷｯ

弟「やめろよ、うざい」ｸﾞｲｯ

友「そんじゃ、早速服買いに行くか！」

弟「は？」

友「服買わなきゃ女装できないじゃん」

弟「え、男二人でか？　やめてくれよ、恥ずかしいしおかしいだろ」

友「つっても……俺姉ちゃんも妹もいないし……母親のは流石になぁ？」

弟「……」

友「まぁ、二人なら怖くないよ！」

弟「お前、この為か……」

友「金は俺が出すんだからいいだろ！　マジで感謝しろよ！」

弟「それはこっちのセリフだろ……」

全裸待機

友「俺は適当にこのワンピースにしようかなー」

弟「……」ﾁﾗｯ

店員「じぃ」ｼﾞｰ

弟（うう、気まずい……どんな風に思われてるんだろう……）

友「なぁ、なぁ！　これとかどうかな？」

弟「ば、ばかっ……あんま大きな声出すなよ。恥ずかしいだろ……」

友「これでいいかな？」

弟「そんなもん適当で良いだろ……好きにしろよ……」

友「んー……じゃあ、やっぱ夏を意識した感じで行くかぁー」

弟（なんでこいつこんなノリノリなんだよ……早く帰りたい）

友「よし！　決めた！　俺はこれにする！」

弟「あっそ。なぁ、決まったんなら早く帰ろうぜ」

友「あと、お前の奴も決めないといけないからなー」

弟「……」

友「まぁ、でもお前のは……もう決めてあるんだよ！」

弟「え、なに」

友「やっぱ無難にセーラー服買っといた！　もう俺んちに届いてると思うから取りに行こうぜ」

弟「……お前さぁ、最初から俺を……」

友「気にすんな気にすんな！」ｱﾊﾊﾊﾊ

弟「最低……」

男の娘はゴスロリだろ

友「ただいまー」

弟「おじゃましまーす」

友母「あら、いらっしゃい」

友「お、ほら！　やっぱきてたわー。ほい、ほい。これ上な、こっちスカートで……」

弟「ちょっ、ちょっ！」

友「なに？」

弟「お、おばさん見てるだろ……」ﾁﾗｯ

友「あっ！」

友母「……さぁて、洗濯洗濯……」ﾌﾟｲｯ

弟（最悪だ。何か誤解されてる間違いなく）

友「ま、まぁ……とりあえず持ってかえれよ」

弟「嫌だよ。お前が持っててくれよ」

友「いやいや、そう言わずさー！　サイズとかあってるかどうかも分からんだろー！？」

弟「……嫌だなぁ……」

友「ま、一瞬だよ一瞬。ちょっーと服着てさーってかえればいいんだからさ」

弟「……分かったよ」

友「まぁ、そういうことだからよろしく！　試着しといてくれよ！」

弟「……」

弟「と、言われて持ってきたはいいけど……」

弟（試着なんて、したくないなぁ……けど、サイズおかしかったりしたら……当日笑われるだろうなぁ）

弟「はぁ、最悪だよ……」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

弟「……こんなもんかな」

弟「……サイズは、ぴったりだわ。なんだあいつキモイ」

弟「はぁ、脱ごう……」ﾁﾗﾘ

弟「あ、鏡……」ｼﾞｯ

弟「……」ｼﾞｨ.....

弟「ば、ばかばかしい。脱ごっ！」ﾌﾟﾁﾌﾟﾁ　ﾊﾟｯﾊﾟｯ

弟「今日は疲れたもう。こういう日はさっさと寝ちゃうに限るな……」ｷﾞｨｯ　ﾎﾞﾌﾝｯ

弟「おやすみなさい……」

wktk

母「ただいまー！！」ｶﾞﾁｬ

兄「おかえり」

母「あー、疲れた！　疲れた！！！」

兄「何？　また酔ってんの？」

母「酔ってないけど！？」

兄「はいはい……」

母「あー、眠い。疲れた！　あたし寝るから！」ﾊﾞﾀﾝｯ

兄「ういー……今日も弁当か。おーい！　飯だぞー！」

兄「……あれ？　聴こえてないのかな？　おーい」ｽﾀｽﾀ

兄「おーい、ご飯ですよー」ｺﾝｺﾝ

兄「……」ｼｰﾝ

兄「入るぞー」ｶﾞﾁｬ

兄「飯だってば……って、うわっ、真っ暗やんけ。電気つけよ」ﾌﾟﾁｯ

弟「すぅ……すぅ……」

兄「寝息聞こえるし……おーい、飯だぞ。一度起したぞ」

弟「ん……んぅ……」ｺﾞﾛﾝｯ

兄「うっ……」ドキッ

兄「って、アホか俺……何どきどきしちゃってるんだよ。ただ寝巻きになってる弟じゃないか……」ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ

兄「ちょっと、肌蹴てて悩ましげな声出しただけで……ん？　なんだ、これ……？」ﾋｮｨ

兄「えっ……あ？　もしかしてこれ……セーラー服？」ﾋﾟﾗｯ

兄「……」ﾁﾗｯ

弟「……すぅ……すぅ……」

兄「……」ｺﾞｸﾘ

兄「って、事はやっぱりこっちは……スカート……だな……」

兄「……」

兄「とりあえず、み、見なかったことにしとくか……」ﾄﾞｷﾄﾞｷ　ﾄﾞｷﾄﾞｷ

兄「お、おやすみ……」ﾊﾞﾀﾝｯ

弟「……」ﾊﾟﾁｯ

キャー！！！！！(歓喜の悲鳴

弟（み、見られた……）ﾄﾞｸﾝﾄﾞｸﾝ

弟（兄ちゃんに、絶対……バレてる……）ﾓｿﾞｯ

弟「……」

弟「どうしよう……」

弟「ああ、失敗した……脱ぎ散らかさなきゃ良かった……」ｳｦｧｧ

弟「……」

弟（似合いそうって、言ってたから……そう思われるよな……）

弟「どんな顔して話せばいいんだろう……」

兄「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

兄（やっぱ俺が言ったからなんかなぁ）

兄（いやいや、まさか……弟に限ってそんな……あんなに邪険に扱われたし……でも）

兄（可愛いだろうなあ……見てみたい……）

弟「……」

兄「あっ、お、おお、弟！　ど、どうした？」

弟（やっぱり、見られたんだな……どうしよう）

弟｢お腹……減ったから……」

兄「そ、そうか。弁当あるぞ、うん」

弟「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

兄「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

弟（気不味いな……相変わらず、兄ちゃんって隠し事下手なんだよな……そうじゃなかったら俺も安心できたのに）

兄「あ、あのさ」

弟「……なに？」

兄「あ、いや。文化祭そろそろだよな？　楽しみだなぁ～って、あははは」

弟「そう」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

兄「あははは……」

兄（や、やっぱり冷たい……けど、女装？　は俺が言ったからだよな、多分……）

弟「……」ｽﾀｽﾀ

友「おいーす！　どうだった！？　服は！」

弟「……」ｼﾞﾛﾘ

友「な、なんだよその怨めしそうな目」

弟「お前の所為で大変だよ」

友「えっ、な、何が？」

弟「……」ｽﾀｽﾀ

友「……お、おーい？　なんか俺悪いことした？」

弟「別に……ああ、そうそう。服のサイズぴったりだったよ、お前気持ち悪いな」ﾌｯ

友「ひっどーい！」

弟「ただいま」ｶﾞﾁｬ

弟「……あれ？　兄貴ー？　おかあさん？」

弟「まだ帰ってきてないのか……」

弟「兄ちゃんの顔見なくて良かった。すぐ部屋に篭れる」ｽﾀｽﾀ　ｶﾞﾁｬ　ﾊﾞﾀﾝｯ

弟「ふぅ……」

弟「……毎日……つまんないな、本当に……」

弟（サッカーが無くなったら……俺なんもないんだよな、本当に。家と学校往復するだけの毎日）

弟「……」

弟「勉強でもしよ」

弟「……」ｶｷｶｷ

弟「はぁ、やめやめ。つまんない」ﾎﾟｲｯ

弟「……まぁ、勉強なんて面白いもんじゃないけどさ……」ｺﾞﾛﾝｯ

弟「……」ﾎﾞｰｯ

弟｢俺なんのために生きてるんだろ……」ﾁﾗﾘ

弟「……」ﾁﾗｯ

弟「……」

弟「もっかいだけ着てみよかっな……」ﾓｿﾞﾓｿﾞ

弟「どうせ誰も居ないんだし……」ﾇｷﾞﾇｷﾞ　ﾊﾟｻｯ

④

弟「……」ｼﾞｯ

弟「似合う、かな……」ｸﾙｸﾙ

弟「まぁ、まぁまぁだな」ﾌﾝｯ

弟「ああ、情けない……男だってのに、こんな女物着て……」

弟「しかも、割かし似合ってるとか……」

弟「……」ﾎﾞｰｯ

弟（兄ちゃんに見せたら何て言うんだろうな。やっぱり可愛いとか言うんだろうか）

弟「はは、そんな事言われても嬉しくもなんともないな……」

弟「脱ごう」

弟「……」ｽﾀｽﾀ

友「よーーす！！」

弟「おはよ」

友「ついに明日だなー！」

弟「そうだな」

友「心の準備はどうよ？」

弟「割かし、平気だよ。もう腹括ったし」

友「そんな程度の覚悟で大丈夫か？」

弟「大丈夫だ、問題ない」

弟（それに……あれから、何回も女装したしな……自分の女装した姿見るのは、なんでか気持ちが良い）

弟（何もできなくなった駄目な自分じゃないみたいだからかな……）

しえん

弟（結局、特に兄ちゃんともなかったし……いつも通りのつまらない毎日だな……）

母「そういえば、あんた明日文化祭なんだって？」

弟「え……あ、うん」

母「明日休みだし行ってみようかなぁ」

弟「……来なくて良いよ」

母「なんでよ」

弟「めんどくさいから」

母「はいはい」

弟（こられたりしたら、バレちゃうじゃないか）

弟「兄貴も来なくていいから」

兄「え？　あ、う、うん……」

弟「ごちそうさま」

母「もう食べないの？　折角作ったのにさぁ！」

弟「……」ｽﾀｽﾀ

母「たくっ！　暗い顔ばっかしやがって。明るく前向きに未来に生きろってのよねー！　それともあたしの飯は不味いのか！」

兄（弁当より美味いけど、弟のよりは美味しくないわな……）ﾓｸﾞﾓｸﾞ

兄（にしても……行くなといわれるといってみたくなる。まぁ、会いに行かなきゃバレないだろ）

兄（影からこっそり覗いてみよー）

母「あんたらほんと人の話聞かないわよねーおかあさんの話聞きなさいよ」

④

弟「ふぅ……」ﾊﾞﾀﾝｯ

弟「……」ﾇｷﾞﾇｷﾞ　ﾊﾟｻｯ　

弟「うん、着替え完了……」ｼﾞｯ

弟（ああ、心が安らぐ……）

弟（どうしてだろう。こうして、女装してるだけなのに……なんだか気持ち良い……本当はおかしいのに）

弟（この隔離された自分の部屋で……女装してる時が……）

弟「今の俺には、一番幸せなのかもしれないな……」

弟「この角度とか……可愛いじゃん。ポーズは……こうかな？」

弟「……」ﾋｮｲ　ﾋｮｨ　ｸﾙｸﾙ...ﾋﾟﾀｯ　ｸﾙｯ

弟「……セーラー服だけじゃつまらないな……」

ﾜｲﾜｲｶﾞﾔｶﾞﾔ

兄「うーむ、中々見つからないな……」ｷｮﾛｷｮﾛ

兄「どこで何してんだろーなあいつ……」

兄「あー腹減った……すいません、焼き蕎麦一つください」

友「ほら、早く急げって！　もう始っちゃうよ！」

弟「わ、分かってるよ……けど、膝が……」

友「あ、たくっ……とりあえず急げって！」

弟「うん……」

兄「どーも。さーて、食うかなー」

wktk

書いてんのどうせ腐女子だろきめぇ


しえん

女装とかきめぇ

支援

兄「あー、暇だなー……ん？」

兄「女装……面白そうだなー見てみるか！」

兄「お？　もうやってんじゃん！」

司会「次は女装生徒さんです！」

女装生徒「うっふぅ～ん」

ﾄﾞｯ　ワハハハハハ

兄「あははは」

司会「えー、次は～」

兄「やっぱ流石に皆ウケ狙いばっかだなぁ～……戻ろうかな」

弟（次は俺か……ふぅ、ﾄﾞｷﾄﾞｷする……）

腐女子だろうが腐男子だろうが問題ない

司会「次は弟さんでーす！」

兄「え？」

弟「……」ｽﾀｽﾀ

「うわっｗｗすげえｗｗｗ」　「女？　男かーあれ」

「可愛いー！」　「キャー」

兄「お、弟！？」

弟「……」ｸﾙｯ　ｽﾀｽﾀ

弟（恥ずかしい……嫌だ、死にたい……でも）

弟（可愛いとか、女みたいとか……ちょっと、ていうか……大分……言われると気持ちが良い……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ

ほ

弟（次は……友か）

友「……どきどきするなー……」

弟（あー、でも恥ずかしかったけど……ちょっと落ち着いてきたな……）

弟（観客の顔を見れる位には……！？）

兄「……」ﾎﾟｶｰﾝ

弟（に、兄ちゃん！？　なんで、ここに……！）

弟（見間違いか……？）ﾁﾗｯ

司会「次は友さんでーす！」

兄「……」

弟「嘘だろ……こっちめっちゃ見てるし……」