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元スレ春雪「黒雪姫先輩を無視し続けろってことか……?」
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チユ「待っててくれたんだ、てっきりハルのことだからもう忘れちゃったかと思った」
ハル「わ、忘れるわけないだろ……! 忘れたらチユ怒るじゃないかっ!」
チユ「そ~よ、怒るわよ。ハルって昔からそういうところあるじゃないっ。
昔かくれんぼしてた時とか、私がまだ隠れてるのに見つけきれなくて拗ねて帰っちゃうし……!」
ハル「わわっ! そんな昔のことを今言うなよ……」
チユ「私、絶対に忘れないんだから……! あの時、夜までずっと隠れてたんだからねっ!」
ハル「はわわ……」
――――――――――――――――
――――――――――――――――――
黒雪姫(ハルユキ君……チユリ君とは普通に話すのだな……) チラッ
黒雪姫(やっぱり、私が何かハルユキ君の気に触ることをいってしまったのだろうか……)
黒雪姫(尾行なんてしても惨めな気持ちになるだけだな……)
黒雪姫「もう帰ろう……」
黒雪姫「ぅぅ……ハルユキ君の……バカ……うぅ……」
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キィィィィィィ―――
ハル「はぁ、疲れた……」
……ガチャン―――
ハル(女子の買い物ってどうしてあんなに長いんだろう……)
ハル(っていっても、パドさんなんかは一瞬で終わりそうな感じするけどな……)
ハル「風呂入るか……朝から汗かいて気持ち悪いんだよな……」
.
ヌギヌギ
キィィィィィ
ガチャン
ハル(おっと……タイルが滑るな……)
バシャーン――!!
ハル「……ふぅ」
ハル(今日は一日、先輩を無視してみたけど……)
ハル「あれで本当に効果があったのかなぁ……」
ハル(何日も続けたほうがいいって書いてあったけど……)
ハル「どうしようかな……」
.
ハル(……ん?)
ハル(メール受信してたのか……)
ハル(三時間前、タクからだ……)
ハル「なんだろう?」
from タク
Sub 無題
------------------------
明日、朝練無いから一緒に登
校しない?
ハル(タクと登校か、久しぶりだな……)
To タク
Sub Re:
-------------------------
タクと一緒に登校するなんて
久しぶりだな!
明日の朝、下で待ってる。
.
書くの遅くて申し訳ない
見切り発車ではじめたものだから終着点も決めていないんだ
見切り発車ではじめたものだから終着点も決めていないんだ
from タク
Sub Re2:
-------------------------
了解。それじゃあまた明日。
おやすみ。
ハル(タク……、返信はやいな。待っててくれたのかな?)
ハル(僕も風呂をあがって早く寝よう……)
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----------------
~翌朝~
ハル「わわっ! 寝坊したぁ!?」
ハル「タクを待たせちゃ悪いぞ……!! 行ってきま~す!」
……ガチャン―――
.
------
-----------
----------------
タク「てっきり、ハルはもう登校してるんじゃないかと思って僕ももう行こうかと思ってたよ」
ハル「ごめん……これじゃ走らないと間に合わないよな……」
タク「僕は別に大丈夫だけど、ハルは大丈夫? 荷物持とうか?」
ハル「あぁ、いや。いいよ、すまないな、タク」
タク「それじゃあ行こう!」
タッタッタッタッタッ―――!!
タッタッタッタッタッ―――!!
ハル「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
タク「……ふぅ」
タク「何とか間に合いそうだね。もう歩いてもいいと思うよ」
ハル「あ、ああ……って、あれは……先輩?」
タク「えっ……?」
黒雪姫「……」 キョロキョロ
タク「……ん。 待ち合わせかな……?」
黒雪姫「……」 キョロキョロ
ハル「……」
黒雪姫「……!!」 パッ
タク「ハル……待ち合わせしてたの?」
ハル「い、いや……。そんなはずは、ないはずだけど……」
タク「こっち見てるよ?」
ハル「う、うん……」
タク「どうしたの? いつもなら喜んで走って行くのに」
ハル「と、とにかく学校に行こうぜ」
タッタッタッタッ
黒雪姫「やぁ、おはようハルユキ君」 ニコッ
タク「おはようございます。マスター」
黒雪姫「ああ、タクム君もおはよう」
ハル「……」 チラッ
黒雪姫「……」 チラッ
ハル「……」 サッ
黒雪姫「うぅ……」
タク「……?」
黒雪姫「今日は遅いんだね。寝坊かな?」
タク「ええ、まあ……」
黒雪姫「ほう、タクム君がか。珍しいのだな」
タク「いえ、寝坊したのはハルですよ」
黒雪姫「そ、そうか……」
.
ハル「こら、タク。変なこと言うなよな」
黒雪姫「……」
タク「ははっ、ごめんよハル。でもハルのせいで走ることになったんだからね」
ハル「それは、そうだけどさ……」
タク「それより、どうしてマスターがこんな時間に?」
黒雪姫「えっ? あ、ああ。そ、それはだな……」 チラッ
ハル「……」 プイッ
黒雪姫「……ぅぅ」
タク「……マスター?」
黒雪姫「あ、ああ……ごめんよ。それより、何の話だったかな……」
タク「……」
黒雪姫「……」
ハル「……」
.
黒雪姫「……」 プルプル
タク「……」 チラッ
ハル(メールだ……)
from タク
Sub 無題
------------------------
マスターと喧嘩したの?
ハル「……タク?」
黒雪姫「……?」 チラッ
タク「ん? どうしたのハル?」
ハル「あ、いや。別に……」 サッサッ――
To タク
Sub Re:
-------------------------
喧嘩はしてない。
いろいろあったんだ。
.
黒雪姫「……」 チラッ
タク「……」 サッサッサッ――
from タク
Sub Re2:
-------------------------
そっか。
僕が口出しすることじゃないけ
ど、仲良く、ね。
ハル「……」 サッサッ――
黒雪姫「……」 チラッ
To タク
Sub Re3:
-------------------------
わかってる。ありがとう。
タク「……」 チラッ ニコッ
ハル「……」 チラッ ニコッ
黒雪姫「……ぅぅぅ」
ハル「……」
黒雪姫「……」 チラッ
ハル「……」
黒雪姫「………」 チラッ
ハル「………」
タク「……はぁ」 タメイキ
黒雪姫「……」 グッ
黒雪姫「あ、あのだなっ、ハルユ――
タク「――なんとか間に合ったね、ハル」
ハル「あ、ああ。もう遅刻したかと思ったよ……」
黒雪姫「ぁぅ……もう学校に着いたのか……」
タク「それじゃあ先輩、僕たちはあっちなので」
黒雪姫「あ、ああ……」
.
タク「また後で」
黒雪姫「あ、ああ。タクム君……また後で」
タク「ハルはいいの……?」
ハル「……」
黒雪姫「えっと、ハルユキ君もっ! また、あ、後で……」
ハル「………」 プイッ
黒雪姫「……ぅ」
ハル「………」
タク「そ、それじゃあ……」
タッタッタッ―――
タッタッタッ―――
黒雪姫「あっ……ま、待って――!」
タッタッタッ―――
タッタッタッ―――
黒雪姫「………」
.
黒雪姫「私も……教室に行こう……」 トボトボ……
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タク「ねぇ、ハル」
ハル「ん?」
タク「マスターとっても悲しそうだったよ……?」
ハル「……!!」
タク「いいの?」
ハル「……いいんだ。今は、仕方ないんだ……」
タク「……そう。ハルがそう言うのなら、僕は口出ししないから」
ハル「タク、悪いな……」
タク「いや、でも何かあったのならすぐに相談してほしい。絶対だからね」
ハル「ああ……分かってるよ」
.
タク「そういえば、今日の一時間目は理科で野外研究だったよね?」
ハル「え、ああ。そうだったと思うけど、タクが時間割を聞いてくるなんて柄じゃないな……」
タク「ふふっ、いや。知っていたんだけどさ、確認だよ」
ハル「……?」
タク「今日は三年生は一時間目は体育だったと思うから
マスターが運動している姿を見れるんじゃないかって。ね。」
ハル「……おおっ! 流石タクはハカセだなっ!」
タク「ちょ、それは止めてって……」
ハル「みなぎってきた……!」
タク「それはよかったよ。それにマスターと本気で喧嘩した訳じゃないみたいだしね……」
ハル「……?」
タク「ハル、ホームルーム始まっちゃうよ」
ハル「わっ! 本当だ……! 急げ急げ」
タク「……」
.
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理科教師「え~、アプリから中学理科大辞典を出せば事足りることではあるのですが~。
やはり大切なのは自分で実物を観察することであり~~」
ハル(理科の野外研究なんて無駄な事だとしか思ってなかったけど……)
ハル(今は猛烈に研究がしたいです……先生)
タク(ハルの目が血走ってる……)
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ハル(ハードル走をやってるのか……) キャ~
ワァ~
ハル(先輩はどこにいるのかな……) キャ~
ハル(おっ、居た居た)
ハル(一人だけジャージ着てるから目立ってるな……)
.
ハル「……」 ジー
ハル(おっ、次は先輩の番かな)
ハル(……先輩、速いなぁ……圧倒的じゃないか……)
黒雪姫「……!!」
ハル「わっ……!」
ハル(目が合ったぞ、今……!)
黒雪姫「ひゃっ……!?」
ガタン――!!
ハル(先輩、いま顔から転んだな……痛そう……)
黒雪姫「……ぅぅ」
.
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