元スレ執事「お嬢様に婚約者?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ○
1 :
メイド「はい、旦那様が選んだ相手と婚約するそうです」
執事「相手はどんな方なんです?」
メイド「それがまだ決まってないとかで…」
執事「ほう…」
2 :
という夢を見た
3 :
構わん、続けろ
4 :
お嬢様ものは大好き
5 = 1 :
執事「しかし婚約者になる方も大変ですね」
メイド「なぜです?」
執事「だってうちのお嬢様はあんなですよ?」
お嬢様「ちょっとそれどーいう意味よ」
執事「おやお嬢様、聞いてたんですか」
お嬢様「ここ私の部屋よ」
6 = 1 :
執事「これは失礼しました」
お嬢様「あんたに世話されてる私の方が大変だわ」
執事「そんなお嬢様を世話してる僕も大変ですよ」
お嬢様「それがあなたの仕事でしょう?」
執事「まぁ、なんだかんだで楽しく仕事させてもらってます」
7 = 1 :
お嬢様「そ、そう…」
メイド「…」
執事「お嬢様、なんだか顔が赤いですよ?」
お嬢様「えっ、そ、そんなことないわよ!」
執事「そうですか?熱でもあるんじゃ…」
メイド「執事くん、お嬢様の周りのことは私がやりますので」
執事「そうですね、じゃあ僕はもうさがります」
お嬢様「あ…」
執事「では、おやすみなさいお嬢様」
パタン
8 :
昨日の続き?
9 = 1 :
【お屋敷・AM2:00】
執事「さて、見回り見回りっと」
テクテク
執事「この屋敷は無駄に広すぎる…」
テクテク
執事「…ん?お嬢様の部屋に明かりが…」
10 :
お嬢様「ちょっと、そこの貴方」
って感じのスレか
11 :
>>10
違うだろ
あれはまだ建ってない
12 = 1 :
執事「…」
執事「えい」ガチャ
お嬢様「っだれ!?」
執事「こんばんは」
お嬢様「ななな、なにやってんのよ執事…!」
執事「見回りです、お仕事ですよお仕事」
お嬢様「だからっていきなりドアあけるなんて失礼じゃない…!」
執事「たしかに」
13 = 1 :
執事「で、お嬢様はこんな夜中に一体なにをしてるんです?」
お嬢様「ど、読書よ…」
執事「こんな夜中に本を?」
お嬢様「悪い?」
執事「まあお嬢様がいつ本を読んでいようが構いませんけど」
執事「昨日まではこの時間には寝てたはず」
お嬢様「」ギクッ
14 = 1 :
お嬢様「きゅ、急に読みたくなったのよ」
執事「へえ…何読んでるんですか?」
お嬢様「え、えーと…」ゴニョゴニョ
執事「どうかしました?」
お嬢様「な、なにを読んでようと私の勝手でしょ!」
執事「僕に言えないようなものなんですね」
お嬢様「違うわよ!」
15 :
大好物です
16 :
>>11
受け付けの女みいないしな
17 = 1 :
執事「じゃあ教えてください」ニッコリ
お嬢様「うぅ…」
執事「さ、早く」
お嬢様「…これ」スッ
執事「…『好きな相手を1週間で落とす方法』?」
お嬢様「…」
執事「なんつーもの読んでるんですかwww」
お嬢様「わ、笑わなくてもいいでしょ!?」
18 = 1 :
執事「し、失礼wwしましたwww」
お嬢様「うぅぅ…」
執事「はー、笑った笑った」
お嬢様「最低だわ…」
執事「お嬢様に好きな人がいたとは驚きです」
お嬢様「私だって…こ、恋くらいするわ…」
19 :
執事に恋したお嬢様
20 :
メイドかもしれん
21 = 1 :
執事「相手はどんな方ですか?」
お嬢様「なんでそんなことあんたに言わなきゃいけないのよ」
執事「まぁいいじゃないですか」
お嬢様「言いたくないわ」
執事「僕に言えないような相手なんですね…!」
お嬢様「そ、そういうわけじゃないけど…」
22 = 1 :
執事「じゃあ教えてください」
お嬢様「いや」
執事「いいじゃないですかー僕だって恋バナしたいですー」
お嬢様「恋バナ…?」
執事「恋の話ですよ」
お嬢様「ふーん…」
執事「さっ、早く吐いちゃってください」
お嬢様「い!や!」
執事「お嬢様のケチー」ブー
23 :
執事「にしても急ですね」
お嬢様「なにが?」
執事「その相手、1週間で落とさなきゃなんでしょう?」
お嬢様「ま、まぁ…」
執事「恋ってそんな慌ただしいものでしたっけ」
お嬢様「…よくわからないわ」
執事「まさか初恋ですか?」ニヤニヤ
お嬢様「い、いいじゃない別に!」
執事「いいですねー青春ですねー」
お嬢様「冷やかすのなら出てって頂戴」
24 = 23 :
執事「そんなつもりじゃないですよ、ただ羨ましいなーと思っただけです」
お嬢様「なんでよ」
執事「僕、恋なんてしたことないので」
お嬢様「え…」
執事「だから、これでも純粋に応援してるんですよ?」
お嬢様「応援…」
執事「僕じゃなんの役にも立たないと思いますけど、よかったら相談とか聞きますよ」
お嬢様「そ、そう…」
25 :
ふむ
26 :
執事のくせになれなれしいな
離れろ
27 = 23 :
お嬢様「…じゃあ、聞いてくれる?」
執事「はい、なんですか?」
お嬢様「あなたもさっき言っていたけれど、私、婚約しなきゃいけないの」
執事「はい」
お嬢様「お父様がまだ相手を決めていないからいいけれど、決まってしまったら私は恋なんて出来なくなってしまうのよ」
執事「まあ、たしかに」
お嬢様「そうなる前に、一度だけでも、自分が好きになった相手と結ばれてみたいと思ったの」
執事「なるほど」
28 = 23 :
執事「けど、それじゃ、相手の方が可哀想じゃないですか?」
お嬢様「…可哀想?」
執事「その本のおかげで、あなたと結ばれたとします」
執事「けどあなたはいずれ婚約者と結婚してしまう」
執事「残された相手の方はどうすればいいんです?」
お嬢様「そ、れは…」
執事「まぁ相手がどんな方かは知らないのでなんとも言えませんが」
お嬢様「…あなたは、いや?」
執事「え?」
お嬢様「あなただったら…どうするの?」
29 = 23 :
執事「僕とお嬢様がそんな関係になることなんてありませんよ」
執事「僕は"執事"ですから」
お嬢様「…」
お嬢様「……そう、よね」
執事「そうですよー、変な質問しないでください」
お嬢様「そうね…」
執事「…お嬢様?」
お嬢様「もう寝るわ、出ていって」
お嬢様「あと、この本はもう捨てて」
執事「え」
お嬢様「早く出ていきなさい」
執事「あ、はい…おやすみなさい」
お嬢様「…おやすみ」
バタン
30 = 23 :
執事「……」
執事「…なにかまずいこと言ったかな…」
執事「この本、どうしようか」
執事「…僕が読んで、あとで内容を教えてあげますかね」
31 = 25 :
さるよけ
32 = 23 :
【お屋敷・AM7:00】
執事「おはようございます、お嬢様」
お嬢様「…おはよう」
メイド「お嬢様、なんだか顔色が良くないですよ?」
お嬢様「そうかしら」
メイド「大丈夫ですか?」
お嬢様「平気よ、問題ないわ」
メイド「ならいいですけど…」
執事「大丈夫ですよメイドさん、学校でも僕がちゃーんと見てますから」
メイド「そう、ですね、じゃあお願いします」
執事「はい」
お嬢様「……」
35 = 23 :
【車内】
執事「お嬢様、今日はやけに静かですね」
お嬢様「別にいいでしょう」
執事「張り合いがなくてつまらないです」
お嬢様「あなたの楽しみなんて知らないわ」
執事「…なにかまずいこと言っちゃいました?」
お嬢様「…別に」
執事「やっぱり地雷踏んだか」
お嬢様「学校で、余計なこと言わないでよね」
執事「余計なこととは?」
お嬢様「夜中のこととか、婚約のこと」
執事「わかりました」
運転手「到着しました、いってらっしゃいませ」
36 = 23 :
【教室】
女「おはよー執事くん」
執事「おはようございます、女さん」
男「おーっす執事」
執事「ああ、おはよう男」
男「お嬢様さんも、おはようございます」
お嬢様「…おはようございます、では」
執事「あ、お嬢様…」
お嬢様「ついてこないで」
執事「…かしこまりました」
37 = 23 :
「またよあの"お嬢様"…」ヒソヒソ
「"お嬢様"だからって調子に乗りすぎじゃない?」ヒソヒソ
「執事くんも、あんなのに付き合わされててかわいそー…」ヒソヒソ
男「はーあ、またかよ」
執事「まったく飽きない人たちだ…」
男「まぁお嬢様さんもお嬢様さんだけどな」
男「あーんなツンケンしてたらそりゃあ女子から嫌われるよなぁ」
男「男連中にはモテまくりだけどな」
執事「……」
38 = 23 :
執事「お嬢様はあれでいいんだよ」
男「は?」
執事「あんな女たちなんて放っておけばいい、いざとなったら僕がどうにかする」
男「…相変わらずかっけーなぁ執事」
執事「お嬢様を守るのが僕の仕事なんでね」
男「こりゃあ女子たちもお嬢様さんを叩きたくなるってもんだ」
執事「は?」
男「モテる男はつらいねえ」
執事「なんだよ」
男「なんでもねーよ」
39 = 23 :
【学校・昼】
執事「お嬢様、今日のお昼はどちらで?」
お嬢様「屋上で食べるわ」
執事「そうですか、では早速準備を」
お嬢様「けっこうよ」
執事「しかし…」
お嬢様「一人で行くわ、ついて来ないで」
執事「…かしこまりました」
40 = 23 :
執事「やっぱりおかしい」
男「なにが?」
執事「お嬢様の様子がだよ」
男「そうかー?」
執事「これじゃただの"お嬢様"だ」
男「なに言ってるかわかんねえぞ」
41 :
お嬢様が伊織で脳内再生されている
42 = 23 :
眠い
44 :
嘘だ
眠くないはずだ!
45 = 23 :
【学校・放課後】
執事「さ、帰りましょうか」
お嬢様「…車は来ないの?」
執事「はい、なんでもタイヤがパンクしてしまったようで」
お嬢様「…そう」スタスタ
執事「ちょっと待ってくださいよお嬢様」
お嬢様「なによ?」
執事「どうしたんですか?なんだか今日、変ですよ」
お嬢様「いつも通りよ」
執事「違いますよ」
お嬢様「しつこいわね、いつも通りって言ってるでしょ!」
46 = 23 :
執事「…」
お嬢様「あ…」
執事「…失礼しました」
お嬢様「あの…」
執事「帰りましょう、お嬢様」
お嬢様「…」
執事「……」
47 = 41 :
>>43
アイマス
48 = 26 :
>>47
僕もだよw
49 = 23 :
【屋敷・執事の部屋】
執事「……本、読むか」
パラッ
『はじめに』
『好きってどんなことでしょう?あなたの好きはどんな好きですか?あなたの好きな相手はどんな人ですか?今のその人との距離は?"仲良くなりたい""付き合いたい""少しでも距離を縮めたい"…そんなあなたの願いを1週間で叶えます。さあ、早速読んでみましょう』
執事「…ほう」
50 = 23 :
執事「なんだかよくわからないけど、とにかく読んでみるか」
『1日目』
『相手の好みを知りましょう』
『相手の好きな食べ物、音楽、テレビ番組、そして異性のタイプ。これらを知らなくては話になりません。とにかく相手に好きなものを聞いてみましょう。人づてでは意味がありません!あなたから直接聞いてみましょう』
執事「…なるほど」
執事「ちょっと実践してみますか」
執事「…『距離を縮めたい』…お嬢様でいくか」
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