元スレ結衣「子供達は夜の住人」
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351 = 228 :
うおう
352 = 104 :
結衣「まりちゃんが、その、お化けだって言うの?」
まり「そう、まりはね、結衣お姉ちゃん達が油断するのを待ってたんだ」
まり「けど、失敗しちゃった……今なら、結衣お姉ちゃん達、逃げられるよー?」
まり「多分これが最後の機会」
まり「ほら、逃げて」
まり「さっさと、逃げて、馬鹿で優しい子供達」
353 = 104 :
京子「……やだ」
まり「京子お姉ちゃん?」
京子「だって、だって、前に、まりちゃん、言ったもん、一緒にご飯食べるって」
まり「それは、嘘だよ、京子お姉ちゃん達を騙す為の……」
京子「うそじゃ無いもん!」
まり「……!」ビクッ
京子「まりちゃん、あの時、笑ってたもん……嘘じゃないもん……」
まり「まりは嘘の笑顔が作れるから」
まり「だから、騙されたんだよ、京子お姉ちゃんは」
354 = 315 :
まりちゃん……
355 = 104 :
結衣「じゃあ、嘘笑い、してみて」
まり「え」
結衣「まりちゃんが、いま、嘘笑いを出来るんなら、私はきょうこを連れて逃げるから」
結衣「だから、してみて」
まり「……」
京子「そ、そうだよ、してみて……」
結衣「はーやーくー」
京子「う、うっそわっらいっ」
結衣「うっそわっらいっ!!」
京子「うっそわっらい!」
結衣「うっそわっらいっ!」
356 = 104 :
まり「う、うう……」
まり「……」ニヤリ
357 = 104 :
結衣「……」
京子「……」
まり「……え、何とか言って欲しいー」
結衣「ぷぷっ」
京子「ま、まりちゃん、す、凄い、悪そうな顔で、何か企んでそうな顔だったっ」プププッ
結衣「そ、そんな顔では、誰も騙せないよ、まりちゃん」クスクス
まり「なっ///」
まり「さ、さっきのは間違いー!今度こそ……」
まり「……」
まり「……」ニヘラ
358 = 104 :
京子「……」バタンバタン
結衣「まりちゃん、もうやめて、京子が限界……ぷっ」クスクス
まり「……」
まり「もういい、2人とも嫌い」プイッ
結衣「う、うそうそ、まりちゃん、ちゃんと笑えてたから、ね?」クッ
京子「……」ピクピク
360 = 315 :
可愛い
361 = 104 :
結衣「まりちゃん、そろそろ機嫌直して下りてきてよ~」
京子「ご、ごめん、まりちゃん、謝るから、ね?」
まり「……」
結衣「駄目だ、電柱の上で体育座りして下りてこない」
京子「まりちゃん、飛べるんだね、凄いよね」
結衣「おーい、まりちゃーん」
363 = 104 :
結衣「まったく、まりちゃんはしょうがないなあ……」
結衣「まりちゃんが下りてこないなら、私から行くから」
京子「ゆ、ゆい、電柱登ったら、あぶないよぉ」
結衣「平気平気、こないだ、電気工事の人が登ってるの、見たから」ヨジヨジ
結衣「らくしょうそうだったよ!」
京子「けど、けどぉ……」ワタワタ
結衣「もう、京子は心配性だ……あ、れ」フラッ
京子「ゆ、ゆい!」
364 = 104 :
結衣「……あれ」ブラーン
まり「結衣お姉ちゃん、無茶しちゃ、だめだよー」
結衣「まりちゃん……助けてくれたんだ」
まり「……うん」
結衣「ありがとね」ニコ
まり「……あんまり、まりに笑いかけないで」
結衣「え?」
まり「血、欲しくなっちゃうから」
365 = 104 :
京子「ふええ、ゆい、ゆい、良かったよぉ……」ギュッ
結衣「もう、きょうこ、泣かないで……」
京子「だって、ゆい、落ちたと思ったもん、まりちゃんが助けてくれなかったら、落ちてたもん」グスン
京子「ま、まりちゃん、ゆいを助けてくれて、ありがとう」ヒック
まり「……京子ちゃん」
まり「2人は、あの、本当に、まりが恐くないの?」
まり「まりがお化けだって言うのは、本当だよ?」
結衣「だって、まりちゃんはまりちゃんだよ」
京子「うん、まりちゃんは、私達のお友達」ゴシゴシ
366 = 104 :
結衣「そうそう、作り笑いがヘタで、ちょっと無愛想で、わりと我侭で」
まり「うっ……」
京子「ちょっと大人っぽくて、けど、少し寂しそうで……だから、一緒にいてあげたくなる」
結衣「うん、そんな、お友達が、まりちゃん」
まり「……結衣お姉ちゃん、京子お姉ちゃん」
まり「まり、そんな事、言ってもらえたの、久しぶり」
まり「……ありがとう」ニパ
結衣「うん、まりちゃんは、やっぱりその笑い方の方が、いいよ」ナデナデ
まり「……んに」
367 = 315 :
ええ子たちや
368 = 228 :
ほんまやなぁ
369 = 172 :
今追いついた支援
370 = 104 :
まり「まりはね、吸血鬼なんだよ」
結衣「きゅうけつき?あの、映画とかで有名な?」
まり「んに、細かい部分は違うけど、だいたいあんな感じ」
まり「夜に活動して、他人の血を吸って、永遠に生き続ける、そんな存在」
京子「血……」ビクッ
結衣「お昼は、動けないの?」
まり「動けるけど、凄く疲れるよー」
371 = 104 :
まり「ずーっと前にまりは吸血鬼になって、ずーっと1人で過ごしてきたの」
まり「まりは、少しだけ、催眠術みたいなのが使えるから、それで『この子は親戚の子』って暗示をかけて」
まり「色んな家族を、巡ってきたんだ」
結衣「まりちゃんの、お父さんとお母さんは?」
まり「いないよー」
結衣「え、けど、うちに来たときは……」
まり「あれも、暗示ー」
372 = 104 :
京子「まりちゃん、ご飯は、血、なんだよね?」
京子「あ、あの、じゃあ……」
まり「うん、色んな家族を巡る間に、ご飯貰ってた」
まり「誰にも気づかれないように、そっと、ほんの少しだけ」
京子「そう……」
まり「けどね、やっぱり騙しとおすのは、無理なんだよー」
まり「何時も、最後は、バレてた、お前何処の子だって、問い詰められて」
まり「その度に、走って逃げて、また別の家族の中に入って、少しだけご飯貰って、またバレて」
まり「それの、繰り返し」
結衣「まりちゃん……」
373 = 104 :
まり「バレるまではね、仲良くしてくれた子供達もいたんだー」
まり「トモちゃんとか、ノリちゃんとか、レイコさんとか、シオリちゃんとか、いっぱい」
まり「けどね、最後はその子達も、まりの事を」
まり「……」
まり「その子達も」
まり「お化けだって言って、まりを追い出すの」
まり「まあ、本当にまりはお化けだし、もう言われ慣れたけどねー」ニヘラ
結衣「まりちゃん、嘘笑いになってるよ」
まり「……」
374 = 104 :
結衣「まりちゃんは、嘘つくの、へただよね」
まり「……」
結衣「本当に、慣れたって思ってる子なら、もっと嘘つくの、上手になってると思う」
まり「……」
結衣「まりちゃん、本当は……」
まり「……嫌だったよ」
まり「平気なわけ無い、友達からそんな事言われて」
まり「ずっと、ずっと、思ってた、まりはどうして生きてるんだろうって」
まり「どうして、まりは、1人なんだろうって」
まり「せめて、せめて、同じ存在が、いてくれれば、耐えられるのに」
まり「お互いを慰めあって、生きていけるのに」
京子「ま、まりちゃん」
375 = 104 :
まり「だからね、結衣お姉ちゃんや、京子お姉ちゃんが、まりを受け入れてくれて」
まり「凄く嬉しかった、毎夜毎夜、遊んでくれたのも、凄く楽しかったよ」
まり「けど、私達の夜は、もうここでおしまい」
結衣「え?」
京子「ま、まりちゃん?」
まり「これ以上やると、まりは、2人の血を吸いたくなる」
まり「大切な人の血程、美味しそうに感じるから……」
まり「まりは、もう、我慢できなくなってるから」
379 = 245 :
まりちゃんの目が死んでるのにはそんな理由が
380 = 104 :
京子「あ、あの、まりちゃん、わたし、わたし……」ギュッ
京子「い、痛く無いなら、ちょっとくらいなら、血、飲まれても、いいよ……」
結衣「うん、私も、まりちゃんの為なら、頑張ってレバーとかいっぱいたべる!」
まり「……」クスッ
京子「まりちゃん?」
まり「……うん、ありがとう、お姉ちゃん達なら、そう言ってくれると、思ってた」
まり「けど、駄目なんだー」
結衣「え、どうして?」
まり「大切な人の血を吸うとね、その相手が吸血鬼になっちゃう可能性が、ほんの少しだけあるの」
まり「ほんの僅かな可能性だけど、まりは、大切な人を、お化けにしたくないから」
まり「だから、二人の血は、吸ってあげない」
381 = 113 :
ほ
384 = 104 :
京子「……」
結衣「……」
まり「じゃ、もう遅いし、帰ろう」
まり「それで、まり達は」
京子「最後に」
まり「んに?」
京子「最後に、もう一度だけ、おままごと、したいな」
結衣「うん、そうだよ、まりちゃん、最後にもう一回だけ、ね?」
まり「……」
まり「うん、じゃあ、最後に、もう一回だけ」
まり「おままごとしよー」ニコリ
385 = 169 :
私怨
386 = 104 :
京子「はい、まりちゃん、お膝に乗って?」
まり「うん、京子ママ、ありがとー」モゾモゾ
京子「まりちゃんは、相変わらず冷たいね……」ギュ
まり「んに……京子ママは、何時もあったかいー」スリ
京子「うん、もう、最後だから、いっぱい、甘えてね、まりちゃん」
まり「うん……」スリスリ
まり「……」グス
387 = 204 :
ほ
388 = 104 :
結衣「はい、ごはん、できたよ、きょうこ、まりちゃん」
京子「うわあ、おいしそうー」
まり「うん、おいしそうー……」ヒック
結衣「まりちゃん、ほら、泣かないで」ナデナデ
まり「うん、ごめんね、結衣ママ」グス
まり「何時も、何時も慰めてくれて」
まり「ありがとう」
結衣「だって、まりちゃんは、私達の、家族だもん」
389 = 315 :
ええねえ
391 = 104 :
まり「……かぞく」ヒック
結衣「うん、私がママで」
京子「わ、私も、お母さん」
まり「まりは、二人の、子供……」
結衣「うん、だから、家族の間で、がまんとか、いらないから」ナデ
京子「そうだよ、まりちゃん……」ギュ
まり「けど、けど、まりは、二人を、お化けにしたくないよ」グスン
393 = 104 :
結衣「しょうじき、お化けになるって、良く判らないけど」
結衣「私は、京子とまりちゃんが居てくれたら、平気!」
まり「結衣、お姉ちゃん……」ヒック
京子「わ、わたしも、弱虫だけど、頑張る……」
京子「まりちゃんが、今まで一人で頑張ってきたって聞いて、凄いと思った……私も、強くなるっ」グッ
まり「京子、お姉ちゃん……」グスン
結衣「だから、ね、まりちゃん、怖がらないで」
京子「私達は、何があっても、まりちゃんを拒絶しないから……」ギュ
まり「……うん」ゴシゴシ
まり「ありがとう、結衣お姉ちゃん、京子お姉ちゃん……だいすき」
394 = 104 :
まり「じゃあ、あの、いただきます……」
結衣「おう!どんとこい!」
京子「あ、あの、まりちゃん、痛くしないでね?痛くしないでね?」
………
……
…
395 :
結衣が吸血鬼ってなんか似合うな
396 = 117 :
うむ
397 = 104 :
まり「けぷ」
まり「ごちそうさまでした……」
まり「京子お姉ちゃん、結衣お姉ちゃん、大丈夫?」
京子「……う、うん」ポー
結衣「な、なんだろ、まりちゃんに、血を吸われて、凄く、変な気分だった……」ポー
まり「んに、子供にはやっぱり早すぎたかも」
結衣「わ、私は子供じゃないよ」ポー
京子「んー……」グッタリ
398 = 104 :
まり「さっきは、ああ言ったけど……多分、二人が吸血鬼になる事は無いと思うー」
結衣「え、そなの?」
まり「可能性は、本当に小さいから……」
京子「そ、そうなんだ……」
まり「京子お姉ちゃん、ちょっと残念そう?」
京子「うん、まりちゃんと同じになれたら、もっと仲良くなれるかなって、思ってたし」
結衣「あ、私も!」
まり「もう、二人とも、のんきすぎー」
399 = 113 :
ほ
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