元スレキョン「ヤンデレの女の子達に愛されすぎて夜も眠れん……」

みんなの評価 : ★★
101 = 1 :
長門「……」
キョン「長門、良かった。実は……って、震えているのか?」
キョン「そういえば今日学校休んだよな。大丈夫なのか」
長門「問題ない。入って」
102 = 81 :
長門…?
103 :
うおおおおおお
長門になら殺されてもいい!!!!
104 = 1 :
――長門の部屋――
キョン「――と、まぁこういう訳なんだ。何か理由とか分かるか、長門」
長門「今起きている状況は、昨日のあなたの発言を受けて、涼宮ハルヒが情報改変を行った事が原因」
キョン「昨日のって、ヤンデレがどうのってアレか?」
長門「そう。あの発言で、涼宮ハルヒがあなたに好かれるべくヤンデレ化してしまった」
キョン「でも、それだけじゃ朝比奈さんや朝倉の行動は……」
長門「涼宮ハルヒの能力は無意識下で発現するため、必ずしも理想通りの世界が構築されるわけではない」
長門「今回はその影響が拡大され、あなたに好意を持つ女性全てがヤンデレとなった」
キョン「そうか。何だかよく分からないが、長門が言うならそうなんだろうな」
キョン「それで、元に戻す方法はあるのか」
105 = 11 :
あれ?
106 = 1 :
長門「ある」
長門「あなたがヤンデレになった涼宮ハルヒではなく、通常状態の涼宮ハルヒが好きだ、と言うこと」
キョン「なっ!?」
長門「こうすることで涼宮ハルヒは元に戻り、同時に世界も元の状態へと復帰する」
キョン「し、しかしなぁ」
長門「ほかに方法はない」
キョン「……やむを得ないな」
長門「涼宮ハルヒが元に戻った時、おそらく今日という時間は存在しなかったことになる。安心して」
キョン「そうなのか! そうか、それなら安心だ」
長門「ただし、本心から言わないとおそらく涼宮ハルヒの心には届かない」
長門「だから、涼宮ハルヒの目を見て、本当に気持ちを伝えるつもりで挑んでほしい」
キョン「……ああ、分かったよ」
108 = 1 :
キョン「何だか、解決策が分かったらほっとしたよ」
長門「そう」
キョン「しかし、長門が普通でいてくれて良かった」
キョン「これでお前までおかしくなってたら、どうしようもなかったもんな」
長門「……」
109 = 1 :
キョン「しかし、体調は余りよくなさそうだな。顔も赤いし、熱でもあるのか」
ぴとっ
長門「!!?」
ざざっ
110 = 1 :
キョン「な、長門? すまん、どこか痛かったか」
長門「そうではない」
キョン「じゃあ何でそんな後ずさりを」
長門「あなたは思い違いをしている」
キョン「???」
111 :
長門ちゃんマジプリティ
112 = 1 :
長門「私もこの空間にいる以上、情報改変の影響を免れることはできない」
長門「今も、あなたに抱きついて、独占したい思いを必死にこらえている」
キョン「そ、そうなのか」
長門「そう。だから、不用意に私に近づいたり、私に触れたりするのは控えて欲しい」
113 = 81 :
長門ぉぉぉぉ!
114 = 1 :
キョン「そ、そうか。すまん、お前にも迷惑かけていたんだな。態度が変わらないから、全然気づかなかった」
長門「私は涼宮ハルヒが世界を改変する直前に情報爆発に気づき、とっさに対策を施した」
長門「そのおかげで、かろうじて理性を保っていられる状況」
キョン(やばい、何だか可愛いな)
115 = 1 :
長門「……」
キョン(長門の潤んだ目でじっと見つめられると、照れちまう)
キョン「そ、そういえば、対策したって言ったけど何したんだ?」
キョン「やっぱりバリアとか、そういうヤツなのか。それとも情報何とか体に頼んだとか」
長門「そうではない。どちらかと言えば、場当たり的な対応」
キョン「場当たり的?」
長門「そう」
116 = 1 :
キョン「いったい何なんだ?」
長門「少し驚くかも知れないけど、見る?」
キョン「あ、ああ。そうだな」
キョン(やっぱりいつもの長門とは少し違うな)
長門「こっちに来て」
キョン「これは、朝比奈さんと俺が昔寝た部屋か」
長門「ここに、対策が置いてある」
117 :
チラ裏失礼
絶望先生の「かげろう」って長門にぴったりだよな
あと支援
118 = 1 :
ガラ
キョン「!! な、な……」
長門「驚いた?」
119 :
わっふる
121 = 1 :
キョン「こ、これって、お、お、俺じゃないか! 何だこれは!!?」
長門「あなたの構成情報を解析し、同じ個体を作り上げた」
122 = 43 :
恐るべき子供達か・・・
123 = 1 :
キョン(あ、頭が沸騰しそうだ)
キョン「で、でも、何で椅子に縛られているんだよ!?」
長門「この個体はあなたと全く同じ情報を持っている。しかし人間ではなく、いわばクローンと言った存在」
長門「しかし、それをこの個体に理解させることは不可能に近い。だから拘束してある」
長門「それに……」
キョン「それに、何だ?」
長門「クローンとはいえ、こうしてあなたを束縛し、私の意のままにすることが」
キョン(な、長門が笑っている!? でも、なんだこの不気味な微笑みは……)
長門「最も有効な対策」
キョン「」
124 = 1 :
長門「でも、やはり本物のあなたとは違う。私があなたを意のままにできるのなら」
長門「このまま。このまま二人でいつまでも一緒にいたい」
キョン「! お、おい何を……やめろ、長門!」
長門「もう抑えることはできない」
ピキーン
125 = 1 :
キョン「なっ! か、身体が動かな……!」
長門「……」
キョン「お、おい長門、よせ! これはお前の本心じゃないんだろう!?」
長門「……」
キョン「ハルヒの馬鹿のせいで、ちょっとおかしくなってるだけだ! オレがすぐ元に戻してやるから、落ち着け!」
長門「違う」
キョン「何が違うんだ!」
長門「先ほど説明したはず。今回ヤンデレ化したのは、“あなたに好意を持つ女性”だと」
キョン「な……」
126 = 43 :
ktkr
127 = 1 :
長門「私という個体は、あなたと親密になることを望んでいる」
長門「今を逃せば、その機会は永久に訪れない」
長門「やらなくて後悔するより、やって後悔する方が良い」
キョン(長門もその思考パターンかよ!)
長門「大丈夫。全て私に任せて」
128 = 1 :
キョン「ダメだ長門! お前は知っているはずだ! 俺が以前どんな選択をしたか!!!」
長門「……」
キョン「あれからお前は変わったんだろう? 作られた世界じゃない、本当の世界に帰ってきたんじゃないか!!」
長門「…………」
長門「……そう、だった」
129 = 1 :
キョン(……身体が動く、か)
長門「すまない」
キョン「いや、いいんだ。お前にはいつも世話になってるからな。このくらい構わないぜ」
長門「早く、涼宮ハルヒの所へ」
キョン「ああ。分かった」
長門「……」
キョン「それと」
キョン「俺は、ヤンデレになった長門より、普通の長門の方が好きだ。ちゃんと覚えておけよ」
長門「……ありがとう」
130 = 1 :
――校門――
キョン「はぁ、はぁ」
キョン(何か今日は走ってばかりだな……)
キョン「で、ハルヒのヤツはどこにいるんだ」
131 = 1 :
ハルヒ「……ここにいるわよ」
キョン「のわっ! お前、いるなら声くらいかけろよ」
ハルヒ「学校中捜したのにいなかったから、校門で待ってれば会えると思ったのよ」
ハルヒ「そうしたらなに? なんで外から帰ってくるわけ?」
ハルヒ「女の子? だれか女の子と会ってたんでしょう?」
132 = 1 :
キョン「い、いや、ちがうって」
ハルヒ「嘘。今日だって朝倉とばっかり話して私とは話してくれないし、お弁当は妹ちゃんだし、
鶴屋さんとか来てキョン逃げちゃうし……」
キョン「お、おい。泣くな、頼むから……」
ハルヒ「泣いてなんかない!」
キョン(参ったな……)
133 = 1 :
ハルヒ「ねぇキョン」
キョン「何だ」
ハルヒ「キョンは、あたしだけのキョンよね?」
キョン「え?」
ハルヒ「みくるちゃんや有希には優しいし、鶴屋さんとか朝倉ともよくしゃべってるけど」
ハルヒ「でも、本当はあたしだけが好きなのよね? あたしだけのものよね?」
キョン「い、いや……」
ハルヒ「あたし、分かってるんだけど、でもキョンが他の女の子としゃべるのが、許せないの」
キョン「おい、ハルヒ。それはな……」
135 = 1 :
ハルヒ「今日は我慢したわ。でも、明日はどうなるか分からない。明日になったら、キョンの周りに群がる女どもは……」
キョン「ハルヒ!」
ハルヒ「それがイヤなら、ちゃんとあたしのものになって。だって、キョンはあたしのこと好きでしょう?」
キョン「……」
キョン「ああ。好きだよ」
136 = 1 :
ハルヒ「ほんと!? やっぱりそうよね! キョンはあたしだけのキョンだもの」
キョン「でも、今のお前は好きじゃない」
ハルヒ「え……」
キョン「俺は、いつでも無茶して突っ走って、ほかの事なんか目もくれないハルヒが好きだ」
キョン「こうやって、変なことでうじうじ悩んでるハルヒは好きじゃない」
キョン「ハルヒ。俺の好きな、いつものハルヒに戻ってくれ」
ハルヒ「でもキョン、あっ」
ぎゅっ!
137 = 1 :
ハルヒ「キョン……」
キョン「元はと言えば、俺が変なことを言ったからこうなっちまったんだよな。すまなかった、ハルヒ」
ハルヒ「……ううん」
キョン「でも、やっぱりヤンデレになったお前は好きじゃない。いつもの元気なハルヒに戻ってくれよ」
ハルヒ「……キョン……うれしい……」
・
・
・
138 :
グサッ!
139 = 1 :
???「キョンくーん、起きてー」
キョン「ふがふが」
???「キョンくーん、起きてってばー」
キョン「んんん……あと1時間」
???「ダメだよ。遅刻しちゃうよー。どうしても起きないんなら」
キョン(ん? この声は妹か?)
???「喰らえー!」
ドスッ メキョッ
140 = 43 :
141 = 11 :
>>138
屋上
142 :
すごくニコ厨臭い
すごくニコ厨臭い
すごくニコ厨臭い
すごくニコ厨臭い
すごくニコ厨臭い
すごくニコ厨臭い
すごくニコ厨臭い
すごくニコ厨臭い
すごくニコ厨臭い
すごくニコ厨臭い
すごくニコ厨臭い
すごくニコ厨臭い
143 = 1 :
キョン「ぐはっ!」
妹「あ、キョンくん起きた。おはよ、キョンくん」
キョン「いつつ……お前は、もうちょっとましな起こし方はできんのか」
妹「だってキョンくん、いつまでも起きないんだもん」
キョン「……ところで、今日は抱きついたりちゅーしたりはしないのか」
妹「え? キョンくん、ちゅーして欲しいの?」
キョン「あ、いや、そういうわけではな」
妹「おかーさーん、キョンくんがねー、ちゅーして欲しいってー!」
キョン「お、おい! そうじゃない! 大声で叫ぶのは止めろ!」
145 = 1 :
キョン(昨日? はあれからの記憶がないな)
キョン(でも、腕の怪我は消えてる。無かったことにされたか、時間が巻き戻ったか……)
146 = 1 :
――教室――
ガラガラッ
キョン「うぃーす」
朝倉「あ、キョンくんおはよう」
キョン「お、おう」
朝倉「ん? どうしたのキョンくん」
キョン「いや、別に何でも」
朝倉「何でもないなら、そんなおびえた目で女の子を見ないの。傷ついちゃう」
キョン「ああ、すまん」
キョン「ふぅ(どうやら元に戻ったようだな)」
147 = 1 :
キョン「お、おっすハルヒ」
ハルヒ「おっはよう! キョン!」
キョン「……朝からえらいハイテンションだな」
ハルヒ「当たり前じゃない! 今日という日を有意義に楽しむためには、もたもたしてはいられないわ!」
ハルヒ「こんな日に学校なんかいられない。不思議探しに行くわよ!」
キョン「ずいぶんと元気が良いことだな。じゃあがんばれよ」
ハルヒ「は? 何言ってるの? あんたも一緒に行くに決まってるじゃない」
キョン「は?」
ハルヒ「ほら、早く行くわよ」
ずるずる
148 = 1 :
キョン「おいこら、離せ! これから授業だろうが」
ハルヒ「この世には、授業なんかより大切なことはたくさんあるわ」
キョン「そういう話じゃねぇだろう……」
ハルヒ「そういう話よ! この世にはたくさんの不思議があって、あたしが見つけるのを待っているの」
キョン「そいつはわかった。でもそれはお前一人で行ってこい」
ハルヒ「それじゃ意味無いの!」
キョン「何でだよ」
ハルヒ「うるさい。黙ってついてきなさい!」
キョン「だから、俺はいy」
ハルヒ「何よ! あんたがいつものあたしが好きだ、って言ったんじゃない!」
キョン「……え、お前……」
ハルヒ「……あっ///」
149 = 1 :
ハルヒ「……ゆ、夢の話よ。夢の」
キョン「……あ、ああ」
ハルヒ「……」
キョン(なかったことになるんじゃなかったのかよ……)
ハルヒ「ほ、ほら。行くわよ」
キョン(でも、そうだな。たまにはいいか)
キョン「わかった。でも遠出は勘弁してくれ」
ハルヒ「何軟弱なこと言っているのよ、しょうがないわね。……ま、今回は手加減してあげるわ。感謝しなさい!」
キョン「やれやれ」
完
みんなの評価 : ★★
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