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    元スレ王「勇者のためにセーブポイントを設置してまいれ」村人「頑張りますだ!」

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    1 :

    ― 城 ―

    「おぬしが王国主催の体力テストで、トップだった村人か」

    村人「そうですだ」

    「では、その身体能力の高さを見込んで、おぬしに特命を申しつける」

    村人「は、はいっ!」

    「近々、魔王討伐のために、勇者が仲間とともに出発することになっておる」

    「しかし、その旅は困難が予測される。おそらく幾度となく難所にぶつかり、つまずくことだろう」

    「そこで、おぬしに勇者のためにセーブポイントを設置してもらいたいのだ!」

    村人「セーブポイント……?」

    3 :

    紫煙

    4 = 3 :

    念のため伸ばすか

    5 :

    見に来た

    6 = 3 :

    とりあえずksk

    7 = 3 :

    もういっちょksk

    8 :

    ええやん

    9 = 1 :

    村人「なんですか、セーブポイントって?」

    「セーブポイントとは、勇者のみ扱える冒険を記憶することのできる装置だ」

    「これがあれば、勇者がたとえ冒険の途中で倒れても、そこからやり直すことができる」

    「しかもこれは、絶対に破壊することはできないのだ」

    村人「へぇ~、すごい装置ですねえ」

    「おぬしには勇者の旅を先回りするようにして、これを各地に設置してもらいたい」

    村人(こりゃあ大役だ……!)

    「ただし、気をつけるべきことが二つある」

    村人「なんですか?」

    「一つは、セーブポイントの数は限られている。全部で50個しかない」

    「そしてもう一つ、一度設置してしまえば、やり直しは効かぬ」

    「ゆえに、どこにセーブポイントがあれば勇者が助かるかをよく吟味して、設置してもらいたい」

    「頼んだぞ」

    村人「……頑張りますだ!」

    10 = 2 :

    ちゃんと指示だせよ

    11 :

    城の周りセーブポイントで囲んだら無敵じゃね?

    13 :

    今は自分でセーブするやつが増えてる

    14 = 1 :

    ― 村 ―

    村娘「ええっ、セーブポイントってのを設置するために旅に出るだべか!?」

    村人「ああ、魔王城までな」

    村娘「そんなの危険だべ! 行かねえでくれ!」

    村人「そういうわけにもいかねえだ」

    村人「オラがちゃんとセーブポイントを設置しねえと、後で旅に出る勇者様たちは困っちまうだ」

    村人「そうなったら、この世界は魔王の物になっちまう」

    村人「だけど、心配すんな! オラ、絶対帰ってくる!」

    村娘「分かったよう……あたし、待ってる。絶対死なないでくれよ!」

    村人「もちろんだ! んじゃ行ってくる!」

    15 :

    もう村人が魔王倒せばよくね?

    16 = 1 :

    村人「どっこいしょ」ドスンッ

    村人「セーブポイントってのを、全部荷車に積み終えただ」

    村人「じゃあ、しゅっぱーつ!」

    村人「よいしょ、よいしょ、よいしょ!」ガラガラガラ…

    17 = 5 :

    >>15 敵視点のメタルスライムみたいな感じで倒すのは難しいけど脅威にはならないみたいな感じかもしれない

    18 :

    そういえば勇者より先に魔王城まで行くのか
    どうりで最後のセーブポイントがラスボス前なはずだ

    19 = 18 :

    王国で1番身体能力が高いとかバケモノじゃん
    兵士や騎士より上なんだろ?ヤバすぎ

    20 = 1 :

    ― 洞窟 ―

    村人(勇者様が最初に立ち寄る難所といえば、おそらくここだべな)

    村人(この中にゃ、魔物がいっぱいいるってウワサだもんな)

    村人「とりあえず、洞窟の入口にセーブポイントを設置して、と」ザクッ

    村人「洞窟の中へGOだべ!」ガラガラガラ…

    21 :

    範馬勇次郎みたいな感じの村人

    22 :

    頑張るますだおかだ

    23 :

    あろうことか全部悟空とチチで脳内再生される

    24 = 15 :

    ずしおうまるとやり合った農民でイメージすればいいのか

    25 = 1 :

    村人(ひえ~、おっかねえ)

    村人(洞窟ン中、暗くて前がなかなか見えねえだ!)

    バサバサバサッ!

    コウモリA「キーキーッ!」

    コウモリB「キーッ!」

    村人「うわぁ、吸血コウモリだべ! あっち行け! シッシッ!」

    ビースト「グルルル……!」

    村人「ゲ、今度は猛獣だべ! ヨダレたらしてるべ!」

    ビースト「ガァァァッ!」

    村人「逃げるべえっ!」ガラガラガラ…

    27 :

    なんでこういう視点を思いつくような奴がvipとかいう便所の落書きに書いちゃうのか甚だ疑問だが支援

    28 = 1 :

    洞窟の主「ZZZ……」


    村人(あれがこの洞窟の主だべな。でっけえ図体してて、おっかねえ)

    村人(とてもオラじゃ歯が立たねえだ)

    村人(だけど、こいつの手前にセーブポイントを設置すれば、きっと勇者様は喜ぶはず……)

    村人「起こさないようにそーっと……」ザクッ

    村人(よっしゃ、設置できた!)


    洞窟の主「!」ピクッ

    29 = 1 :

    洞窟の主「わしの眠りを妨げるものは誰じゃ~?」

    村人「ひっ!?」

    洞窟の主「なんだぁ、オマエ? もしや人間かぁ~?」

    洞窟の主「わしは人間が好物なんじゃ~! 丸飲みにしてやるぅぅぅ!」グワバッ

    村人「ひえええええっ! 逃げる、逃げるだぁっ!!!」ガラガラガラ…

    30 :

    大変だな

    31 = 1 :

    村人「ハァ、ハァ、ハァ……死ぬかと思った。けど、やったぁ!」

    村人「洞窟の入り口と洞窟の主の手前に、セーブポイントを設置することができただ!」

    村人「これで勇者様はだいぶ楽になるはずだべ!」

    村人「よぉ~し、コツは掴んだだ! 残り48個、どんどん設置していくだ!」



    一仕事を終え、ほっとする村人。

    しかし、これは更なる苦難の始まりに過ぎなかった……。

    32 = 27 :

    逃げる技術高杉問題

    33 :

    勇者と一緒に同行すればいいんじゃね?

    34 = 1 :

    ― 草原 ―

    村人「ふぅ、ふぅ、ふぅ、セーブポイントって重いなぁ」ガラガラガラ…

    村人「ここらへんで休むだべか」


    スライム「ピギャーッ!」

    ゴブリン「グオオオオッ!」

    ワーム「キシャァァァッ!」


    村人「わわっ、魔物の群れだ! ひいいいっ、逃げるしかねえべ!」ガラガラガラ…

    35 = 3 :

    設定はいい
    まだ期待は持てるな

    36 :

    >>33
    つか勇者がポインヨ持ち歩けば問題ない

    37 = 1 :

    ― 吊り橋 ―

    村人「ひえぇ~、おっかねえ」

    村人「こんなオンボロ橋を、でかい荷車を引きながら、渡らなきゃならないなんて……」

    村人(だけど……これも勇者様のため! 世界のため!)ギシギシ…

    ポトッ

    村人「あっ……」

    ザクッ

    村人「あああああっ! セーブポイントが吊り橋の下に落ちて、設置されちまっただ!」

    村人「ありゃあ、もうどうしようもねえだ……」

    村人「勇者様、セーブポイント一個無駄にしちゃってごめんよぉ……」

    38 = 22 :

    ちゃんと考えられたRPGのセーブポイント→古の神官や精霊などが作った聖域が後にモンスターのダンジョンと化す

    雑なRPGのセーブポイント→モンスターまみれのダンジョンにぽつんと普通の爺さんが立ってる

    39 = 1 :

    ― 山道 ―

    村人「うへぇ~、キツイべ」

    村人「こんな急な坂道を、登らなきゃならない、なんて……! よいしょ、よいしょ!」ガラガラ…

    デビルベアー「グオオオオオッ!」

    村人「し、しかも熊のバケモノまで飛び出てきた!」

    村人「こんのおっ!」バキッ

    デビルベアー「ギャヒイッ!」ドザッ

    村人「オラだって、この旅で多少は鍛えられてんだ! ナメるんじゃねえべ!」

    40 = 33 :

    強い

    41 :

    こいつ成長してやがる…!

    42 = 1 :

    ― 山頂 ―

    村人「い~い眺めだべ~……」

    村人「ここにも一個設置しとこう」ザクッ

    村人(セーブポイント設置の旅に出なきゃ、こんな景色を見ることも一生なかったろうな)

    村人(もし、オラがセーブポイントの設置を適当にやったら……)

    村人(勇者様はうまく冒険できなくなって、世界は魔王の物になっちまうだ!)

    村人「よぉ~し、頑張るぞ!!!」


    ガンバルゾー……

    ガンバルゾー…


    村人「おおっ、声が響く! これが噂に聞く山びこだべか!」

    43 :

    まさかこの村人が後の世に英雄として語り継がれるとはまだだれも予想だにしていなかった

    44 = 1 :

    ― 山道 ―

    村人「もうすぐこの山岳地帯を越えられるだ」

    村人「さて……今日はこの辺で野宿するべ」ゴロン…

    村人「ぐぅ、ぐぅ……」



    盗賊A「おい、あのみすぼらしい旅人の荷車にある物体、なんだありゃあ?」

    盗賊B「あんなに大切に運んでることは、よほど高価なもんに違いねえぜ!」

    盗賊C「よっしゃ、丸ごといただいちまおうぜ!」

    45 :

    嫌な予感

    46 = 1 :

    チュン… チュンチュン…

    村人「ふああ……よく寝ただ」

    村人「……あれ?」

    村人「あーっ! セーブポイントが荷車ごとなくなってるだ! まだ40個あったのに!」

    村人「あ、これは! 足跡がいくつも残ってるだ!」

    村人「きっと盗賊が盗んでったんだべ……よーし、追いかけてブチのめしてやるだ!!!」

    47 = 27 :

    盗賊が40個を一つのエリアにぶちまけてしまい責任を取ってノーセーブ縛りで魔王を倒す村人

    48 :

    絶対に破壊できないセーブポイントで撲殺始めそう

    49 = 1 :

    ― 盗賊団アジト ―

    村人「どりゃあっ!」バキッ

    村人「うりゃあっ!」ドカッ

    村人「もいっちょぉ!」ドゴンッ

    村人「あーあ、こんなとこに三つも設置しちまって……こりゃもうどうしようもないだ」

    盗賊ボス「ひ、ひいい……手下50人があっさりと……」

    村人「さぁ、セーブポイント返すべ!」

    盗賊ボス「か、返します返します! こんなのどうせ金にならねえし!」

    村人「それと、もう悪いことすんじゃねえぞ!」

    盗賊ボス「しませんしませぇん!」

    村人「なら許してやるだ」

    村人(セーブポイントを三つも無駄にしちまっただ。今度からは寝る時も気を付けねえと……)

    50 :

    こりゃすごい


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