元スレやすな「ソーニャちゃんが外でウンチしてる!?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
1 :
ソーニャが激烈な腹痛に襲われたのは、冬、放課後の帰り道での事だった。
人も車もあまり通らない、細くて狭い路地にソーニャはいる。
なんだこれは・・・。
帰路を歩んでいた足が止まり、手は腹部の上に置かれ、表情が徐々に苦しげなものになっていく。
鞄がどしゃと雪の上に落ちた。
一歩、足を踏み出すのも苦しい。
眉間に深い皺が刻まれる。
立っていられず、路地の端によって塀に手をおいて身体を支える。
あまりにも突然すぎる腹痛。
腹痛が去るのをじっと待っていると、不意にぐぎゅるる、と腹が鳴った。
ソーニャの顔が青ざめた。
便意の到来である。
2 :
またまた抜いた
3 = 1 :
それはソーニャのそれまでの人生で最も巨大な便意だった。
一歩も動けない。
動けば決壊する。
それがはっきりと分かった。
腹は熱を帯びて苦しく、肛門のあたりに重い圧迫感がある。
気を抜けばその時点でミサイルは発射、爆弾は破裂、ダムは決壊する。
ソーニャは唇を噛んだ。
目をぎゅっと瞑り、便意の破壊的な衝動に耐える。
・・・。
最初の大きな波をやり過ごす事に成功した。
思わず溜息を漏らす。
目を開けると、姿勢をしゃんと正した。
正したつもりだったが、膝が震えている。
そこで気づいた。
便意に耐えている間、自分は両手をお尻の上に置いて重ねて、
産まれたのシカのようにぷるぷる震えていたのだと。
なんて酷い格好をしてたんだ・・・と顔が熱くなった。
4 = 1 :
ソーニャは周囲の風景を眺める。
ちらちらと舞う細かな雪。
延々とずっと向こうまで続く塀。
その塀の上から見える家々の群れ。
その家の内部へと続く出入り口。
看板や標識。
電信柱。
ソーニャは考える。
トイレは何処にあるのだろうか、と。
5 = 1 :
公衆便所は見当たらない。
公衆便所が置いてあるであろう公園の類もない。
ソーニャはほぼ毎日、この寂れた路地を歩いているが、記憶を探っても公衆便所も公園も無かった筈。
引き返すか?学校まで。いや、途中で力尽きそうだ・・・。
と、ではどうすべきか? と考える。
そこらへんの家屋に駆け込み、
「わたくし××学校に籍を置いております、ソーニャと申します。
あの、大変申し訳御座いませんが、お宅の厠を貸して頂けないでしょうか?」
とでも頼み込めばいいのだろうか?
答えは即座に出る。
無理だ・・・。
とてつもなく恥ずかしい。
見知らぬ人にトイレを貸してくれ、なんて。
6 = 1 :
だったらどうするべきか。
更なる思考の回転。
ひとつの単語が浮上する。
コンビニ。
そう、この路地を抜けて、大きな道路に出れば、コンビニがあるのだ!
ソーニャの顔に思わずほっこりとした笑みが浮かぶが、それはすぐに翳る。
でも、コンビニのトイレを使うのは・・どうなんだろうか・・・。
ソーニャはコンビニのトイレを使った事がないのだ。
そもそもあれは客が使用してもいいのだろうか。
いいのだ、客が使っても!
と、断言できるだけの強い根拠をソーニャはもっていない。
未経験者にとっては意外にハードルが高いのだ。
だが、このままこうして便意を我慢しているだけだったら、状況はますます悪くなっていく。
人家か。
コンビニか。
あるいは無理を承知で引き返すか。
7 = 1 :
ソーニャは決意を固めた。
コンビニを目指そう。
この道を歩き通そう。
落ちていた鞄を持ち直す。
一歩、踏み出す。
賭けにでるような気持ちで。
身体に問いかける。
大丈夫か?
耐えられるか、と。
まだ、大丈夫だ。
いける。
次の一歩を踏み出す。
塀に手をついて、少しでも負担を減らして。
ゆっくりと、ゆっくりと、でも確実に目的地へと向かっていく。
雪が降っている。
目の前をひらひらと落ちていく。
神よ、助けてくれ、とソーニャは普段ならば絶対に思わない事を思った。
9 :
中々の糞スレ
10 = 1 :
二度目の巨大な波は、5メートルも進まないうちにやってきた。
ぐぅっ・・・。
と、漏れてしまったのは、声だけではなかった。
お尻に違和感がニュリッと発生。
まるで何かが漏れてしまったかのような、水っぽい感触。
全身から血の気が引いた。
その一瞬の隙が忍耐という名の堤防に更なるヒビを入れる。
ぷーっ、とという屁の音が静かな路地に響いた。
ソーニャにはそれが世界の隅々にまで轟く雷の音のように聞こえた。
思わず辺りをキョロキョロと眺める。
誰か、誰かに聞かれなかっただろうか。
路地には自分以外には誰もいない。
そのように見える。
ソーニャの顔が苦しげに歪む。
もはや腹痛も便意も耐えがたい。
そのときなぜか、不意にやすなの顔が脳裏に浮かんだ
自分がこんな目に合っているのは全てあの馬鹿のせいだ。
そんな気がする。
11 = 1 :
今日も一日あの馬鹿の馬鹿に散々付き合わされたし。
昼飯にも付き合わされたし。
なんだか授業中もじろじろと人を観察してくるし。
放課後もこりずに何やらこそこそと面倒なイタズラの気配がしてたからぶん殴ってやったし。
「酷いよソーニャちゃん!」とか抜かすからもう一発くれてやったし。
それにしても腹が痛い!
くそ。
やすなが全部悪い!
あいつは馬鹿で、すごい馬鹿だから、とてつもなく馬鹿な真似をする。
その尻拭いはいつも私だ。
うんざりだ。
ソーニャは塀に身体を押し付けると、ずりずりとへたり込んでしまう。
ソーニャの心を絶望が覆いそうになった時、それが目に飛び込んできた。
寄り掛かっているプラスチックの波板の塀に大きく穿たれた、穴。
13 :
謎定期
14 = 1 :
ソーニャくらいの体型なら、なんとか通り抜けができそうな穴。
顔を寄せて、向こう側を覗いてみる。
草むら。
錆の浮いた鉄骨。
ボロボロのスーパーハウスの残骸。
パイプやら木材やら。
それらの上に降っては積もってゆく、冷たくて白い雪。
放置された工事現場のようだった。
この穴以外に、向こう側へ行く為の出入り口らしくものは見当たらない、反対側にあるのだろう。
ソーニャの心に悪魔がそっと囁いた。
ここでしちゃえば、と。
15 = 1 :
悪魔は多分やすなの顔をしている。
ただでさえ人の射ない路地である。
そっとこの穴を潜れば誰もソーニャがそこに侵入事に気づかないだろう。
僅かな観察だが、敷地内には背の高いガラクタがいくつもゴチャゴチャと積んであるように見える。
ますます人目にはつかない。
何か秘密の隠し事をするには、好都合の物陰は無数にある。
さっと侵入して、さっと済ませてしまえばいい。
何を?
マフラーに包まれている喉がごくり、と鳴る。
そう、それは禁断の野外―――。
17 = 1 :
馬鹿な!
それは。それだけは。
でも。
いや。
しかし・・・!
そこで嫌な予感が、夏の入道雲のようにむくむくと、凄いスピードで膨れあがる。
便意の波の三度目。
自分はそれに・・・耐えられるだろうか?
ソーニャは懊悩した。
腹痛と便意の狭間で、苦痛と苦悩に押し潰されそうになりながら。
路地の立ち並ぶ数多の家を眺めた。
路地の遥か先にあるであろうコンビニを想った。
嗚呼。
人はこんな時に、神に祈るのか。
ちくしょう、と呟いて、ソーニャは塀に開いた穴をくぐった。
18 = 1 :
膝が触れる雪が冷たい。
ソーニャは最早一刻の猶予も無い腹を抱えて、その放置された工事現場をうろうろする。
最も影が深い場所、絶対に人目につかない場所を、限界ぎりぎりまで捜し求める。
工事現場の片隅にでんと陣取っているスーパーハウスの壁と何かの建材の隙間。
終の棲家をようやく見つけた象のごとき歩みでそこに近づいていく。
くるぶしの高さまで雪が積もっている。
ソーニャはもう一度、念入りに視線を走らせる。
人影はない。
聞こえる音は微かな風、ソーニャの荒い吐息、お腹の唸りだけ。
ちらりと背後を見やる。
綺麗な新雪だけが目に映る。
鞄を雪の上に落とす。
そよ風がツインテールを揺らす。
20 = 1 :
スカートの中に手を入れて下着に指をひっかける。
ほんのちょっと躊躇してから、するりと下ろす。
太ももを滑って、膝を経て、脛までゆっくりと。
ソーニャは下着を確認する。
恐る恐ると。
下着は汚れていなかった。
ほっとする。
先程のニュリッとした感じは気のせいだったようだ。
下着をくるぶしのあたりまで下ろし、右足を抜いた。
スカートを持ち上げる。
ソーニャの下半身が冬の大気に晒される。
ぶるっと震える。
22 = 1 :
百里を行く者は九十を半ばとす、という諺がある。
便意との格闘の末にようやくトイレに辿りついた者が便座に腰を下ろす直前に散華する。
というのはよくある話である。
前触れも予最大の波がソーニャを襲う。
崩れ落ちるようにしゃがむ。
和式便所スタイル。
いわゆるウンコ座り。
ひんやりとした雪の冷気がソーニャのお尻と股間を撫でる。
ひやっとする。
排泄が始まる。
23 = 1 :
まずブチャッと細かい液状の大便が放射される。
ブチャッブチャッ。
雪の至る所に茶色の穴が開く。
カットフルーツぐらいの大きさに寸断されている大便の塊が三つ、四つ。
スムーズに排泄されて、落ちてさくりと音を立てる。
変な声が出た。
獣の唸り声に似ていたかもしれない。
はぁっ、と息を吸って吐く。
肛門の奥、腹の底に異物感。
何か大きい物が動いている感じ。
肛門がみりみりという音を立てそうな程に開かれていく。
24 = 1 :
痛み。
膝頭に置いた手に力が篭る。
指が皮膚に食い込む。
長く、太く、大きい大便がソーニャの肛門から外へと排泄されていく。
くぅぅ・・・!
痛みは無くなっている。
代わりに肛門から巨大なものを排出する時のあの感じが長く続いた。
出し切きった瞬間、ぽん。という小気味よい音が聞こえた気がする。
股間にムズムズとした、微妙な感覚がある。
25 = 1 :
それは排尿の兆候で、ソーニャの意志など関係なく始まる。
雪に黄色い染みをばら撒き、深い穴を穿ち、その穴から湯気が立ち昇る。
じょぼじょぼという音。
変な声が漏れた。
口を無理やり意志の力で閉ざす。
我慢に我慢に重ねた末の大崩壊。
一気呵成の排便のカタルシスをソーニャは確かに感じたのだが、それは無視しておくしかない。
26 = 1 :
あ、あぁ・・・。
ソーニャは膝の間に顔を埋めた。
自分の身体の事の筈なのに何一つ、排泄も排尿も止める事ができない。
そしてようやく前と後ろの排泄が終わった時。
ソーニャの顔はすっかり真っ赤だった。
あれほどソーニャを苦悩させた腹痛も便意も今やどこかへ消え去ろうとしている。
代わりに身体にやってきたのは、苦痛を伴う我慢から解放された、気持ち良さである。
深くて荒い呼吸を繰り返す。
風が余韻に浸っている肛門に撫でていった。
小さく口を開いてた肛門はキュッとしまる。
顔をあげて鞄に手を伸ばした。
拭こう、と思ったのだ。
とっとと拭いて、立ちあがって、すたすたと歩いて、ここからおさらばしよう。
そこで気づいた。
自分がティッシュなんて持っていない事に。
27 = 1 :
鞄に向けて伸ばした手が空中で凍りつく。
だが我に返ると、鞄を引き寄せて中を漁った。
教科書、ノート、筆記用具、ナイフ、ほっかいろ、替えの靴下、ナイフ、ナイフ・・・。
ナイフ!
ティッシュは無い。
影も形も無い。
何てことだ・・・。
今日はなんて最悪な日なんだ!
ソーニャは再び苦悩の虜囚となった。
せっかく腹痛から解放されたと喜んだのも束の間。
一難去ってまた一難である。
ソーニャは何気なくノートを手に取った。
・・・これは紙で出来ているという閃き。
28 = 1 :
あぁ。
このノートで?
やるしかないのか?
ちくしょう、ソーニャは呻いた。
その時。
さくり、と足音。
え、と思う間もなく。
すっ、と何かが差し出される。
それは、
何処にでもある、
ありふれた、
平凡極まりない。
ポケットティッシュ。
ばっ、と顔をあげる。
目の前には。
冬の灰色の空と。
舞う雪と。
寂しい工事現場を背景にして。
なんだか困惑と照れの間にあるような表情の。
折部やすなが立っていた。
32 = 1 :
「ソーニャちゃん、大丈夫?」
「やすな・・・?」
ソーニャの呆然とした、力の無い声。
顔は雪のように真っ白。
やすなは顔を横に背けながら、ポケットティッシュをぐいっと差し出す。
「これ。使っていいよ」
「あ、ああ・・・」
伸ばした手がぶるぶると震えているのは、寒さのせいであろうか。
破損していたソーニャの現実認識がゆっくりと戻ってくる。
それにつられて顔色も白から赤へと変わっていく。
今、自分はどんな格好をしているのだろうか。
下着を脱いで下半身を丸出し。
我慢しきれずに座り込んで排泄。
そんな有様をやすなに見られている!
うあ。
「うああああああああああああああああああああああああああ!!」
ソーニャは絶叫した。
33 :
無駄に文才有ってワロタ
34 :
我々はこのスレを忘れてはいけない、我々はこのスレを後世まで語り継がなければならない。
35 :
ここまで才能の無駄遣いという言葉が似合うスレは久しぶりだ
36 = 1 :
やすなはその大声にびくっと一歩後ずさった。
ざくっと雪を踏む音がやけに大きく響いた。
ソーニャは顔面どころかマフラーの下の首筋まで真っ赤である。
「やすなぁああああああお前えええええ!!!!!」
鞄の中に手を突っ込んでナイフを握ると、やすなに向けて振るった。
びゅっ、と空気を切り裂く。
しかしやすなには届かない。
「うあ危なっ!」
やすなはますます遠ざかる。
「見たな!おい見たな!」
「見てないよ!何も見てない!だから落ち着いてよソーニャちゃん!」
「ちくしょう。死ね!」
ナイフを投げた。
37 :
続いてよかった
38 :
文章秀逸過ぎだろ
39 = 1 :
が、しゃがみ込んでの投擲は、ナイフを明後日の方向に飛ばすだけだった。
「よけんな!」
ソーニャの怒鳴り声にやすなは戸惑うばかり。
「お、落ち着いてよソーニャちゃん」
「くそ!やすなぁ!お前!この!殺す!」
ソーニャは立ち上がろうとした。
自らの手で直接、やすなの身体をナイフで刻んでやるべく。
しかし。
長時間のウンコ座りによって膝関節は硬直していた。
無理に立ち上がろうとしてはいけなかった。
腰を半ばまで上げたところで体勢が崩れた。
手があわあわと宙を掻き、背後に倒れこみそうになった。
背後には茶色いあいつが居るというのに。
いかに殺し屋とて肉体の悪魔と万有引力には抗えない。
そのまま背中から倒れ「ソーニャちゃん!」
40 = 1 :
小動物の素早さで雪を駆け寄ったやすながソーニャの腕を掴んだ。
ぐいっ、力強く引かれる。
あまりの勢いに、やすなの胸に顔をぶつける。
何故だかやすなに抱きしめられているような格好になる。
ソーニャの激昂が冷めていく。
「大丈夫?」
「ああ・・・」
もう何もかもがどうでもいいような気分だった。
二人はしばし沈黙。
やすなが口を開いた。
「えっとさ・・・。よかったらその・・・・・・あげようか?」
「なに?」
その時、気づいた。
やすなの視線が、スカートがめくりあがったことにより外気に晒されっぱなしになっている、
ソーニャの尻に注がれているという事実に。
「私が拭いてあげようか?ソーニャちゃんのお尻・・・」
ソーニャの呼吸が止まった。
41 :
なんでやねん
42 = 30 :
俺が拭く
43 :
いや俺が
44 = 1 :
どん、とやすなを両手で突き飛ばした。
あぅ、と間抜けな声を漏らしてやすなは雪の上に尻餅をついた。
「消えろ!」とソーニャが叫んだ。
そ、ソーニャちゃん。
「うるさい!消えろ!」
適当に雪を毟って無造作にやすなに向けて腕を振るった。
雪がぱらぱらとやすなに降り注ぐ。
「やすなぁ!」
「わ、分かった。どっかいくからさ。ね。落ち着いてよ。」
「うるさいうるさい!黙れ!」
再び雪をぶちまけた。
やすなの髪といわず顔といわず、至る所に雪が付着している。
ソーニャの足から力が抜けた。
しゃがみ込んでしまう。
マフラーに顔を埋めた。
消えるような声で呟く。
「頼むからどっか行ってくれよ・・・」
46 :
おいついた
47 = 1 :
やすなはそんなソーニャを見下ろしている。
「ごめん。もう行くからさ。これ、良かったら使ってね」
と、やすなはポケットティッシュをソーニャの足元にぽとりと落として、回れ右をした。
「それじゃ本っ当にごめんねー!」
はぁ、はぁ、と肩で息をしているうちに、やすなは工事現場の物陰に紛れて見えなくなった。
「やすな・・・。」
やすなが居なくなると、安心感と同時に、チクチクした痛みが胸に走った。
「ちくしょう・・・。最悪だ。本当に、最悪だ」
よりによってあの馬鹿に、やすなに、やすなに、こんな姿を目撃されてしまうなんて。
柔らかいマフラーに顔を埋めたまま、ソーニャは胸中に渦巻く様々な感情に耐える。
しばらくして、ソーニャはやすなが残していったポケットティッシュを拾うと、お尻を拭き始めた。
48 = 46 :
ほ
49 = 1 :
嫌になるぐらいに手が震えていたが、なんとか仕事をやり終える。
下着を履きなおす。
妙にひんやりしていた。
そして自分が出したものとお尻を拭ったティッシュ、それらの上にまとめて雪を被せた。
砂の下に隠された古い遺跡にように、雪が全てを覆い尽くした。
ソーニャはマフラーを巻き直すと、鞄を拾い、工事現場をあとにした。
冬は日が落ちるのが早い。
とぼとぼと路地を抜ける。
大きな道路にでるとコンビニが見えた。
ソーニャはじっとりとした視線がコンビニを睨み付ける。
しょんぼりとした気分を払えないまま、自宅に辿りついた。
50 = 1 :
床に鞄を放り、マフラーをしゅるっと外すと、制服や下着を脱いで全裸になり、風呂に入った。
念入りに身体をごしごしと洗うと、やや熱めのシャワーを10分ぐらい、無言で浴び続ける。
風呂からあがると新しい下着と寝巻きを身につけ、先ほど脱ぎ捨てた下着はナイフで刻んでからゴミ袋に突っ込んだ。
何か食べようと思ったが、食欲はまるで無く、飲み物で喉を潤すと、ベッドにどさりと倒れ込んだ。
そのまま沈黙。
寝ているわけではない。
何もしたくないし、何も考えたくないだけだ。
どれぐらいそうしていただろうか。
不意にベッドにうつ伏せになったまま、うああああああ、とソーニャは叫んだ。
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