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    元スレ苗木「株式会社希望ヶ峰」

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    1 :

    苗木(株式会社希望ヶ峰とは)

    苗木(『世に希望を与える』ことをモットーとする、まさに希望に満ち溢れた会社である)

    苗木(それだけ聞いても、何をする会社なのかよくわからないと思う)

    苗木(実際働いている僕らにもわかっていない。社長に言われるがままになんとなく業務をこなす毎日だ)

    苗木(『笑顔の絶えないアットホームな職場です!』というキャッチコピーを売りにしているらしいけど……)

    苗木(アットホームどころの騒ぎじゃないんだよなぁ……)

    苗木「……とかそんなことを考えてる間に出勤時間だ……行こう」

    2 :

    いいね

    3 = 1 :

    《AM7:00 株式会社希望ヶ峰 営業部》

    苗木「おはようございま……」

    モノクマ「遅いっ!!」

    苗木「うわぁっ!? しゃ、社長……」

    モノクマ「何やってるの苗木くん! 絶望的に遅すぎるよ! 早さが足りない!」

    苗木「……一応、始業30分前ですけど」

    モノクマ「ダメダメ、そんなんじゃ甘いよ! 一時間前に来て社長のデスクをピカピカに磨いとくのは常識でしょ!」

    苗木(デスクなんて使ってない癖に……)

    4 = 1 :

    モノクマ「今日は多めに見るけど、次からはオシオキだからね!」

    苗木「え、ええぇ……」

    モノクマ「口答え禁止! じゃ、今日もノルマがんばるんだよ!」ピョイ

    苗木「……はぁ」

    狛枝「やぁ、苗木くん」

    日向「朝から災難だったな」

    苗木「日向くん、狛枝くん……おはよう。二人とも早いね」

    日向「あんまり気にするなよ。どうせいつもの気まぐれだろうし」

    5 = 1 :

    苗木「そうかな……?」

    狛枝「だと思うよ。僕らもさっき来たところだけど、何も言われなかったから」

    苗木「え……じゃあ僕だけ理不尽に怒られたの?」

    日向「そうなるな」

    苗木「……一時間前はさすがに無いでしょ」

    狛枝「あはは。そんなにフライングして来るのは営業部だと石丸くんくらいだよね」

    日向「今日も窓際で体操してるぞ」


    石丸「いっちに! さんし!」


    苗木「……せっかく早く来たんだからデスクワーク始めてれば良いのにね」

    狛枝「ほら、『仕事は業務時間中に終わらせるもの』らしいから」

    6 = 1 :

    石丸「む、苗木くんではないか! おはよう!」

    苗木「おはよう、石丸くん」

    石丸「そろそろ始業時間だが……まだこの四人だけかね?」

    狛枝「そうみたいだね」

    石丸「むむむ……常々思うのだが、我が営業部は時間にルーズな者が多過ぎやしないか?」

    日向「……他の部署も同じようなもんだろ。数が多いからそう見えるだけだ」

    石丸「それにしても、だ。警備業務の四人を見習った方が良いんじゃないかね。彼女らはかなりしっかりしているようだぞ」

    苗木「一人を除いてね……」

    8 = 1 :

    「なになに? 何の話してるっすかー?」

    苗木「あ、澪田さん、おはよう」

    狛枝「もうすぐ始業時間なのにみんな遅いなぁ、って話をね」

    石丸「うむ。遅刻ではないから良いものの、少し風紀に問題が見られると思うのだ」

    石丸「特に澪田くん! 君のその恰好は何だね!? 色々と飾りすぎだ!」

    「てへ。パンクっしょ?」

    苗木「うん……パンクだね」

    石丸「いくら私服可と言っても、限度があるだろう!」

    9 = 1 :

    「いやいや、清多夏ちゃん。見た目に突っ込むなら唯吹以上の人いっぱいいるじゃないっすかー」

    「社長とか」

    石丸「……」

    苗木(確かに)

    狛枝(確かに)

    日向(未だにあのぬいぐるみの意味がわからない)

    「それに、さすがの唯吹も外回りのときは着替えるっすよ。もうちっと派手目の恰好に」

    石丸「意味がわからん!」

    10 = 1 :

    ガチャ

    霧切「……朝から楽しそうね」

    九頭竜「あんまり騒ぐんじゃねーよ……寝不足で頭痛ぇんだ」

    十神「澪田、石丸。特に貴様等だ」

    「わがっだぁ!!!」

    十神「……」

    苗木「三人とも、おはよう」

    石丸「君たち! また始業時間ギリギリではないか!」

    九頭竜「へいへい。いつものお説教だろ。後で聞いてやっから」

    霧切「今は遠慮させて頂戴」

    石丸「……」

    11 :

    漂うブラック臭

    12 :

    JC霧切ちゃんはかわいい

    13 = 1 :

    《AM7:30 営業部》

    モノクマ「やあ、オマエラグッモーニン!」

    石丸「おはようございます!」

    モノクマ「今日もがんばってノルマ達成して、じゃんじゃん営業成績上げちゃってよね!」

    モノクマ「ちなみに、今んとこトップは石丸くんで最下位は狛枝くんだよ! いつも通りだね!」

    狛枝「うーん……」

    日向(そりゃあな)

    苗木(営業先で何度も事故ってるみたいだし)

    モノクマ「営業成績は月末にちゃんと査定するからね! ボーナス欲しかったらちばりよ!」

    モノクマ「そんじゃねー」ピョイ

    14 = 1 :

    狛枝「……はぁ」

    苗木「げ、元気出して狛枝くん」

    九頭竜「人のこと励ましてる場合かよ。ワースト2、澪田と同レベルじゃねーか」

    「唯吹と大差ないとかマジヤバっすよ誠ちゃん」

    苗木「……」

    霧切「私と十神くんと九頭竜くん、それに日向くんはほぼ横並びね」

    「うーん、冬彦ちゃんと白夜ちゃんはこういうの苦手っぽいイメージなんすけどねー」

    十神「ふん、俺を誰だと思っている」

    九頭竜「売り込みはそこそこ得意なんだよ」

    日向(絶対脅し込みだよな……この二人の場合)

    苗木(二人の営業スマイルが想像できない)

    16 = 1 :

    狛枝「笑顔は得意だと自負してるんだけどなぁ」

    石丸「君の笑顔はそこはかとなく邪悪な香りがするからな」

    苗木「あ、言っちゃうんだ、それ……」

    十神「このままだと、貴様の首が飛ぶのも時間の問題だな」

    狛枝「それはどうにかして避けたいもんだね……」

    日向「なら、他の部署のみんなに相談でもしてみるか?」

    苗木「あ、それ良いかもね」

    霧切「……そうね。私たちはみんな自己流過ぎてアドバイスはできそうにないし……」

    17 = 1 :

    苗木(霧切さんの営業スマイルも想像できないな……)

    苗木(……ちょっと見てみたい)

    霧切「……私の顔に何かついてる?」

    苗木「い、いや別に」

    狛枝「よし、じゃあさっそく行こう。日向くん、苗木くん」

    石丸「い、今からか!? それはいかんぞ!」

    石丸「午前はデスクワークの時間のはずだ! 自分の仕事に没頭したまえ!」

    九頭竜「つっても、今日はあんますることもねぇだろ」

    18 :

    ふむ

    19 = 1 :

    石丸「い、いやしかしだな……」

    十神「ただ座って過ごしているよりよほど有意義だろう」

    「うはー! 白夜ちゃん顔に似合わず融通利くっすね!」

    十神「貴様は昨日の仕事が残っているだろうがな」

    「……」

    霧切「……私たちも手伝ってあげるから、さっさと取りかかりなさい」

    「響子ちゃんマジ愛してるっす!」

    21 = 1 :

    《広報部》

    小泉「山田、昨日頼んでおいた冊子の印刷できた?」

    山田「ふふん、ばっちりですぞ!」サッ

    小泉「どれどれ……」ペラッ

    小泉「……なんで私の写真、こんな漫画チックなレイアウトにしたの」

    山田「それについての指定はありませんでしたので、僕の趣味全開にさせていただきました」ドヤッ

    小泉「……まあ、もうやり直し利かないからこれで作るけどさ」

    腐川「よ、良くないわよ! 何で私の書いた文章ほとんどカットされてんのよ!」

    山田「……さぁ?」

    腐川「ぐぎぎぎ……さぁ、じゃないわよこのゴマ団子!」

    ギャーギャー

    小泉「……はぁ」

    22 = 15 :

    まさに混ぜたら危険な組み合わせですぞ!

    23 = 1 :

    ガチャ

    苗木「失礼します」

    日向「よう、小泉」

    小泉「あれ、日向たちじゃない。どうしたの? 仕事は?」

    狛枝「サボって遊びに来ちゃった」

    小泉「……あんたたち」

    苗木「ち、違う違う! ちょっと話したいことがあって……」

    24 = 15 :

    友達感覚で来ちゃう狛枝きゃわわ

    25 = 1 :

    小泉「仕事ほっぽって遊んでるような人たちと話すことなんてありません」

    日向「そこをなんとか頼む……どうしても小泉と話したいことがあるんだ」

    小泉「……」

    小泉「そ、そこまで言うなら……良いけど」

    日向「悪い。ありがとな」

    小泉「……」

    狛枝(日向くんを連れてきて正解だったかもしれないね)

    苗木(わかっててやってるのかな……?)

    26 = 15 :

    小泉真昼ちゃんと日向ぼっこしたい!

    27 = 1 :

    小泉「営業のコツ? って言われてもなぁ……」

    小泉「そんなの、同じ営業部の人に訊いた方が良いんじゃない?」

    狛枝「それが、あまり参考にならなそうなんだよね」

    小泉「うーん……そうね……」

    小泉「あんたの場合、まずその性格をなんとかした方が良いかもね」

    狛枝「なかなかヘビーな切り口だね……」

    苗木「いや……でも言いたいことはわかるよ」

    小泉「でしょ? ネガティブで、自信なさげなセールスマンからなんて誰も買いたがらないって」

    28 :

    社員は相鉄で出勤

    29 = 1 :

    狛枝「でも……動くこけしとかギャグボールとかにどう自信を持てばいいのか……」

    苗木「……」

    日向「……」

    小泉「……あー」

    小泉「が、頑張れ」

    苗木(投げた……)

    日向(諦めた……)

    31 :

    営業部のやつらどんな顔してそんなもん売ってんだよwww

    32 :

    まさかの訪問販売かよ

    33 = 1 :

    狛枝「はぁ……さしもの小泉さんでもこればっかりはどうしようもないか……」

    苗木「なかなか険しい道のりになりそうだね……」

    小泉「……ごめん」

    日向「いやいや、謝るのは俺たちの方だ。時間取らせて悪かったな」

    小泉「……」

    小泉「ま、そうね。うん。じゃあ今度、日向の奢りってことでチャラにしてあげる」

    日向「な、なんで俺なんだよ!?」

    苗木「まあまあ、日向くん。良いじゃない」

    日向「良くない!」

    34 = 1 :

    小泉「べ、別に奢りじゃなくてもいいけどさ……ただ、私の話を聞いてくれるだけで良いっていうか……二人でさ……」

    日向「?」

    小泉「あ、あのさ……だから今度……」

    腐川「きいぃぃぃっ! このゲロブタ!」

    小泉日向苗木狛枝「!?」ビクッ

    腐川「なんでこのコラムあんたの漫画にすり替えられてんのよ! 私の小説だったはずでしょ!」

    山田「読者のニーズに応えた結果ですぞ! 盛り上がりのない短編小説などナンセンス!」

    腐川「あ、あんたの理解不能なポンチ絵より遙かに良いわよ!」

    ギャーギャー

    小泉「……」

    35 :

    罪木かと思った

    36 = 1 :

    日向「あー……じゃ、俺たちはこれで」

    小泉「え、あ、ちょっ……」

    日向「じゃ、頑張れよ小泉」

    ガチャ バタン

    小泉「……」

    腐川「℃☆$£●#&*◆££!!?」

    山田「★♂※〒≠∞==÷♀♂!!!」

    ギャーギャー

    小泉「……ぐすっ」

    37 = 1 :

    《廊下》

    日向「広報部……ホント大変そうだな」

    狛枝「日向くん。近々小泉さんを食事に誘うことをオススメするよ」

    苗木「うん……このままじゃ小泉さんの胃が穴だらけになるよ」

    日向「いや、苦労してるのはわかるけど……俺がどうにかできる訳じゃないだろ……」

    苗木「……」

    狛枝「日向くん……君のその鈍さは絶望的だね……」

    江ノ島「絶望的だね! うぷぷぷっ!」

    38 :

    面白い

    39 = 1 :

    苗木「うわっ! え、江ノ島専務……」

    狛枝「……おはようございます」

    江ノ島「あの……その専務っていうの止めてもらえませんかね……」

    江ノ島「おっさんっぽい響きに拒絶反応マッハなんだよねッ! ぎゃははっ!」

    苗木「は、はぁ……」

    江ノ島「後、敬語も今すぐやめてくりゃれ!」

    日向(相変わらずよくわからないな……この人)

    狛枝「……」

    40 = 30 :

    しえん

    42 = 1 :

    苗木「えーと……江ノ島さん、こんなところで何してるの?」

    江ノ島「んー……社内視察でもしようと思ったんだけども、部屋から出た時点で飽きちゃってさぁ」

    江ノ島「仕方なく頭空っぽにして歩いてたらあんたたち見つけたってわけよ」

    日向「そうか……」

    江ノ島「で、あんたたちこそ何してんのさ?」

    苗木「え、えっと……」

    狛枝「あ、そういえば僕たちは部署を抜け出してるんだったっけ。この状況は結構マズいね、二人とも」

    日向「おい、お前……」

    44 = 1 :

    江ノ島「サボりかよ! 絶望的に使えない社員じゃねーか!」

    苗木「いや、これには色々と訳が……」

    江ノ島「良いよ良いよ。あたし好きだよそういうの」

    苗木「えー……」

    江ノ島「ま、ほどほどにしといた方がいいですよ……全ては社長の気まぐれで決まりますから……うぷぷっ」スタスタ

    狛枝「肝に命じておくよ」

    45 = 32 :

    社長誰だ?

    46 = 7 :

    >>45
    モノクマ

    47 = 30 :

    半分ホワイトか

    48 = 1 :

    苗木「……なんていうか……マイペースだよね」

    日向「適当、とも言うな」

    狛枝「でも、彼女には気をつけた方が良いよ。噂では社長はただのお飾りで、この会社を牛耳ってるのは専務である彼女……って言われるくらいだから」

    苗木「な、何その恐ろしい噂」

    日向「どっちにしろトップが変人であることに変わりないな……」

    苗木(今更だけど大丈夫かな……この会社)

    49 = 7 :

    この狛枝は消される

    50 = 1 :

    《企画部》

    ガチャ

    苗木「失礼します」

    狛枝「……あれ? 誰もいないね?」

    日向「いや、少なくともあいつは寝てるだけだろ」

    苗木「え? あ、ああ……」

    狛枝「休憩室は……こっちだったっけ?」

    ガチャ

    七海「……」スヤァ

    苗木日向狛枝「……」


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