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元スレ苗木「霧切さんと仲良くなろう」
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「…………」
何者かが立っていた。
顔は覆面を被っていて分からない。ただ、その手には……。
サバイバルナイフが握られていた。
苗木「っ!!!」
危機感は覚えても、動くことができない。
それどころか…………意識が遠のいて…………。
………
……
…
次に目を覚ました時、目の前には。
霧切「…………」
苗木「き、霧切……さん……?」
いつもなら軽く下ネタの一つでもぶつける状況だけど。
そんな軽口の一つも叩けないくらいに、ボクは衰弱しているようだった。
霧切「――――」
苗木「……?」
何かを言っている。
読唇術を使うと…………『愛している』。うん、たぶん違う。というか読唇術なんて使えない。
そんな事を考えている内に、再び意識が落ちた。
【次の日 植物庭園】
……また、死体が見つかってしまった。
しかも、その死体は昨日ボクが見た覆面を被っていた。
ここに居ない人はただ一人だけ。
十神「霧切……か」
苗木「それは違うよ!!」
あの倒れている人は霧切さんじゃない。
それは今までずっと見てきたボクが断言できる。匂いでも嗅げば完璧だ。
でも、それならあの死体は誰のものなんだろう。そう考えた時、頭の中に一つの名前が浮かんだ。
苗木「戦刃……むくろ……」
その後、死体は燃えるわ、全国生中継だとか言われるわ、頭を混乱させるような事ばかり起きた。
こんな時、霧切さんなら常に冷静に状況を理解していってくれたのだろう。
彼女は、どこにも居ない。
あのモノクマでさえ、彼女の居場所は掴めていないようだった。
一体……どこに行ってしまったんだ……霧切さん……!!
【裁判前】
いつものエレベーター前の部屋。
そこでボク達は待っている。最後の一人、霧切さんを。
そして。
霧切「……遅れたわね」ハァハァ
苗木「霧切さん!!」
珍しく息を切らせた様子で慌ただしく入っていきた霧切さん。
でも、そんな事はどうでも良かった。こうして無事な姿を見られただけで、ボクは十分だった。
エレベーターが動き出す。
ボクは霧切さんにこっそりと話しかけた。
苗木「結局、あの鍵は何だったの?」
霧切「これは全ての鍵を開けられる万能キーだったわ。ずっと寄宿舎の2階を調べていたの」
苗木「えっ、本当!?」
霧切「えぇ、それで分かった事がいくつかあるけど…………まずはこの裁判を乗り切る事からね……」
そう言う霧切さんの表情は苦しそうで。
なんだか、いつもと違った雰囲気だった。
いや、でも今までだって何とかやってきたんだ。
きっと、今回だって…………。
【学級裁判】
十神「犯人は霧切響子だ!!」
苗木「くそ……この強制シャッ十神が……!!」
裁判の流れは最悪だった。
霧切さんの部屋からは武道場のロッカーの鍵が見つかって、中には血のついたガムテープとジュラルミン製の矢の束。
アリバイがないのも霧切さんだけで、みんなはもう完全に疑いの目を彼女に向けている。
苗木「でも……それはおかしいよ!!」
十神「何だと?」
苗木「だって霧切さんは自分の部屋に入れなかったんだよ!? それじゃあ、ロッカーの鍵を部屋の中に置けないじゃないか!!」
十神「なっ……」
よし、何とか押し戻せた。
でも、油断しているわけにはいかない。今だ霧切さんの立場が不利なのは変わっていない。
霧切「…………」
おかしい。どうして霧切さんは何も言わないんだ。
今までの裁判だって、彼女はいつも議論の中心になってきたはずだ。
それなのに……この状況でどうして……!!
苗木「……今回の裁判、何かおかしいぞ」
葉隠「お、おかしい!?」
朝日奈「そう、かな……?」
腐川「ふん、霧切が犯人にされそうだからって適当に言ってんじゃないの……」
苗木「そうじゃないよ!! だってまず被害者だって急に出てきた16人目の高校生で、ボク達が誰も顔を見ていないんだよ!?」
十神「……ふむ。確かに今までの事件と比べると異質だな」
モノクマ「急に何を言っているのかなぁ苗木クン。そういうセリフはとっても犯人っぽいねぇ……」
何を……言っているんだコイツは……!!
十神「そういえば……あのロッカーの鍵を見つけたのは苗木、お前だったな。
霧切が部屋に入れなかったというならば、お前がこっそり部屋に置いたという可能性しかない」
苗木「なっ……!!!」
霧切「っ……!!」
マズイ。今の十神クンの一言、そしてモノクマの言葉で一気にボクに疑いが集まった。
違う……ボクじゃない。もしその結論を出せば、みんな処刑されてしまう!!
考えろ……考えるんだ!!
その時。
霧切「どうして黙っているの、苗木君。言えばいいじゃない」
ここに来て、霧切さんの声が響き渡った。
その声はいつもと同じく凛としていて、決して大きくないのによく通った。
苗木「い、言えばって……何……を?」
霧切「…………」
霧切さんはわずかに目を閉じた。そして。
霧切「私は自分の部屋に入ることができた。万能キーを持っているのだから」
マズイ。今の十神クンの一言、そしてモノクマの言葉で一気にボクに疑いが集まった。
違う……ボクじゃない。もしその結論を出せば、みんな処刑されてしまう!!
考えろ……考えるんだ!!
その時。
霧切「どうして黙っているの、苗木君。言えばいいじゃない」
ここに来て、霧切さんの声が響き渡った。
その声はいつもと同じく凛としていて、決して大きくないのによく通った。
苗木「い、言えばって……何……を?」
霧切「…………」
霧切さんはわずかに目を閉じた。そして。
霧切「私は自分の部屋に入ることができた。万能キーを持っているのだから」
みんなの表情が……固まる。
どうして……どうして霧切さん……っ!!
十神「万能キー……だと!?」
葉隠「マ、マジかよ!!!」
霧切「えぇ、ここに来るまで寄宿舎2階を調べていた。この鍵がそうだっていうのは試せばすぐ分かるわ」
朝日奈「え、じゃ、じゃあ……!!」
腐川「犯人も……霧切!?」
苗木「みんなちょっと待っ」
ボクがそう声を出したその瞬間。
モノクマ「タイムアップー!! 投票いってみましょー!!」
モノクマの声が響いた。
頭の中が真っ白に…………なって……いく……。
苗木「……は?」
最初はみんなモノクマが舞園ちゃん殺したとか言ってたのにいつのまにか仲間内に犯人がいると信じるようになってんだよな
>>923
そら実際に仲間内で殺人が起きてるから当たり前だろ
そら実際に仲間内で殺人が起きてるから当たり前だろ
モノクマ「ではでは、いつも通りお手元のボタンで投票してくださいねー」
苗木「ちょっと待てって言ってるだろ!!! こんなのおかしいだろ!!!」
モノクマ「さて、みんなが選ぶクロは誰なのか。そして、それは当たっているのか!」
苗木「おい聞けよ!!!!! 霧切さんが犯人だったら自分からあんな事言うはずがないだろ!!!!!!」
モノクマ「運命の……投票ターイム!!!」
苗木「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
いつもの……何度も見てきたスロットが回る。
その中央で、揃ったのは。
霧切さんの……顔だった。
ジャラララララララララララララララララララ!!!!!!!
モノクマ「だいせいかーい!! 今回のクロは霧切響子さんでしたー!!」
苗木「なん……だよ、これ…………何なんだよこれは!!!!!」
霧切「…………」
苗木「霧切さん!! 霧切さんも何か言ってよ!! キミは犯人なんかじゃないでしょ!?」
霧切「苗木君、よく聞いて」
霧切さんは足早にこちらにやって来て……ボクに何かを握らせた。
そして、しっかりとした強い瞳でこちらを見つめる。
苗木「えっ……?」
霧切「万能キーと脱衣所のロッカーの鍵よ。その中には私が調べてきた事が入っているから」
苗木「ど、どうしてそんな……事……!!」
霧切「……苗木君なら分かるはずよ」
苗木「全然分からないよ!!! 嫌だ……嫌だよ!!!!!」
その時だった。
霧切さんは……静かに、それでいて力強く、ボクを抱きしめた。
霧切「あなたの事……信じてる。あなたなら、きっと……みんなと一緒にここから脱出してくれる」
苗木「みんなって誰だよ……その中に霧切さんだって居るのに……!!!!!」
モノクマ「うぅ……泣けるなぁ……これならテレビの前のみんなも号泣間違いなしだよ……」ウルウル
モノクマ「でもでも、だからってオシオキ回避とかは認められないよー! ていうか邪魔なんすけど苗木クン」
ボクは霧切さんを抱きしめる。
強く、強く。絶対に離さないように。
苗木「嫌だ……絶対に嫌だ……!!!」
霧切「……ありがとう、苗木君。あなたに出会えて、良かった」
苗木「そんな事言わないでよ!!! まるで……これが……最期みたいに……!!!」
聞きたくなかった。
こんな事は初めてだった。彼女の言葉はいつでも心地いいものだった。
でも、今はひたすら痛い。
霧切「苗木君……私…………」
苗木「うっ……うぅぅぅ……!!!!!」
霧切「あなたの事が…………好き」
アルターエゴなら...アルターエゴならきっとやってくれる...
ドンッ!!!!!
突き飛ばされた。
そう気付いた時には、彼女はもう手を伸ばしても届かない所にいて。
そして。
モノクマ「超高校級の探偵、霧切響子さんの為に、スペシャルなオシオキを用意しましたー!!」
それは…………始まった。
【補習】
教室には霧切さんが一人。
彼女はきちんと椅子に座っていて、机の上には教科書も出ている。
ズドンッ!!!!!
教室全体が不自然な震動をする。
奥には…………プレス機があった。
>>947
そっくり返すわ
そっくり返すわ
ぶっちゃけモノクマの爆弾で全員纏めて爆殺すれば楽勝で出れるよな
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