元スレ亜美「亜美はもう大人!」 P「多分、まだ子供」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
101 = 46 :
P「でも、先生が学校にいるのなんて一ヶ月もない」
P「あっという間だった」
P「ほとんど何の準備もないまま告白した」
亜美「こ、告白!?」
P「ああ……。一ヶ月も一緒にいなかったのにだ……」
P「しかも中学生が、もうすぐ社会人になろうって相手に……」
亜美「……どうなったの?」
102 = 70 :
好きな人の恋愛話なんて聞きたくなくね?
103 = 46 :
P「……見事に玉砕だ」
P「先生は、にっこり笑って『先生』として答えてくれた」
亜美「…………」
P「でも俺はあきらめきれずに……」
P「じゃあ、一緒に写真をとってくれって頼んだ」
P「先生のお別れ会でカメラはあったからな」
P「その時は言わなかったが……」
P「大人になったら迎えに行くつもりだったんだ」
P「それまでこの写真を見て頑張ろうって……」
104 = 46 :
P「その写真は宝物だったよ」
P「先生がいなくなってからも……、ずっと自分の家の机の引き出しにしまっておいて」
P「なにかある度にその写真を眺めてた」
亜美「……」
P「……」
亜美「それで……?」
P「……」
亜美「それで、どうなったの?」
105 = 46 :
P「んー、結論から言うとだな」
P「もう、その写真はどこにあるかわからない」
亜美「……」
P「学年があがって、受験勉強が始まって……」
P「高校に進学して……」
亜美「……」
P「……その頃にはもう持ってなかったと思う」
亜美「……なんで?」
P「……なんでだろうな」
106 = 46 :
P「多分、俺は子供だったんだと思う」
P「世間のことを何にも知らない子供だったんだ」
亜美「兄ちゃんは……」
P「……?」
亜美「兄ちゃんは亜美も同じだって言いたいの?」
P「…………」
亜美「亜美のこの気持ちが少ししたらなくなっていくものだって……」
亜美「そう言いたいの?」
P「…………」
107 = 53 :
せやで
108 :
そんなもんだろ
109 :
先生はいなくなったけれど
兄ちゃんはいなくならないよね?
110 = 46 :
P「そう思う」
亜美「……ッ!」
P「亜美……。亜美はまだこれからどんどん成長していくんだ」
P「心も、体も。いま亜美が見ているものは掛け替えのないものだけど」
P「これから、どんどん世界は広がっていくんだよ」
P「新しいものにたくさん出会うんだ」
P「俺はそのひとつに過ぎないんだ」
111 :
女の子はつよいんやで
112 :
珍しく真面目なP
113 = 44 :
なら俺が貰っても構わんのだろう?
114 = 46 :
P「俺もそうだった」
P「高校でも恋をしたし、大学でも恋をした」
P「その先生のことは大事な思い出だけど……」
P「それが全てじゃなかったんだ」
P「亜美だってきっとそうだ」
P「そう思わないか?」
亜美「…………」
P「……亜美?」
亜美「……そう、かもね」
P「ああ。きっとそうだ」
亜美「…………」
亜美(全然違うよ……)
亜美(兄ちゃんとその先生は――)
亜美(離れ離れになったからそうなったのかもしれないじゃん)
亜美(亜美と兄ちゃんはこれからもずっと一緒なんだよ……?)
115 = 46 :
亜美「……」
P「……納得いってないって顔だな」
亜美「……」
P「…………」
P「そうだな……」
P「じゃあ、亜美が二十歳になっても俺のこと好きだったら……」
P「その時は俺も真剣に答えるよ」
亜美「……!」
亜美「ほ、ホントに!?」
P「……」コクリ
亜美「……絶対だかんね!」
P「ああ、約束するよ」
116 = 111 :
二十歳とかなんの価値もないじゃない
117 = 46 :
P「……その代わり!」
亜美「……?」
P「亜美が二十歳になるまではこの話は保留!」
P「この話は一切しない」
P「どうだ?」
亜美「……」コクリ
P「それと……」
亜美「……?」
P「他に好きな人が出来たら」
P「俺のことなんて気にしなくていいからな」
亜美「……うん。わかった」
――――――
――――
119 = 111 :
うさぎドロップだな
120 = 46 :
――――
――――――
――事務所――
…ガチャ
P「おはようございまーす!」
千早「あ、お疲れ様です。プロデューサー」ニコッ
P「……え。ち、千早か?」
P「いつ日本に戻ったんだ?」
千早「今朝早くに」
P「そうだったのか。随分久しぶりな気がするな」
121 = 46 :
千早「そうですね。お正月に会って以来ですから……」
P「そうか……、かれこれ四ヶ月ぶりか」
P「千早が毎日、事務所にいた頃が遠い昔のことのように思えてくるよ」
千早「プロデューサー……」クスッ
千早「それ、なんだかおじさんっぽいです」クスクスッ
P「え!? そ、そうか?」
千早「ふふ……」
122 :
おいついた
123 = 46 :
――そして
――Pのデスク――
P「……おじさんっぽいかあ」ハア…
○○「プロデューサー、どうしたんですか? ため息なんてついて」
P「いや、今朝、千早におじさんっぽいっていわれてな」
○○「……? おじさんっぽいもなにも、実際におじさんじゃないですか」
P「」
124 = 109 :
ピヨピヨ…
126 = 122 :
え、3×歳のぴよちゃんとか最高やがな
127 = 46 :
○○「プロデューサー?」
P「お、俺はまだそんな年じゃないぞ!」
○○「そうやってムキになるところがまた……」
P「……ぐ」
○○「……?」
P「……さあて、仕事仕事」…シラジラ
ガラッ
128 = 46 :
○○「……? なんですか、これ?」サッ
P「……ん?」チラッ
P「……ああ、手帳だよ。俺がプロデューサーになって初めて買ったやつだ」
○○「へー」
P「初心を忘れないように置いてある……、というかだな?」
○○「……?」
P「人の机を漁るんじゃない」
○○「まあまあ、固いこと言わないでください」ニコニコ
132 = 46 :
○○「見てもいいですか?」
P「構わないが、他人が見て面白いものじゃないと思うぞ?」
○○「……いやいや、なにか発見があるかも知れませんよー?」パラパラ
○○「……あれ? この女の子」
P「……女の子?」
133 :
お前の中で亜美は0歳なのか
134 :
春香「私じゃないですかー!」
135 = 70 :
20年後ってなんだよ
6年後くらいか
136 = 46 :
○○「これですよ、プリクラってやつですか? 時代ですねー」
○○「これ誰ですか?」
P「ん? ……ああ、亜美だよ」
○○「あ、亜美さんですか!?」
P「ははは。そんなに驚くことか?」
○○「驚きますよ! この時は私より年下なんですよね?」
P「ああ。中1だったな」
137 = 111 :
ピヨちゃんと比べたらみんな年下さ~
138 = 46 :
○○「流石にトップアイドルになる人はこの頃から違いますねー!」
○○「めちゃくちゃかわいいです!」
P「…………」
○○「プロデューサー?」
P「……ん?」
○○「どうかしましたか?」
P「……いや、なんでもない」
P「ほら、もういいだろ?」スッ
P「レッスンに行ってこい。俺も仕事しなくちゃな」
○○「はーい」…スタスタ
139 = 46 :
○○(あーあ、もうちょっと見たかったんだけどなー)スタスタ
○○(プロデューサーさん、急に思いつめた顔しちゃうからさー)
○○(それにしても……)
○○(手帳の横にあったリングケース……)
○○(あれはなんだったんだろう?)
141 = 46 :
P(……)パラパラ
P(……)パタンッ
P(……)カラッ
P(……)
亜美『……亜美、本気で兄ちゃんのこと――』
P(……)
142 = 46 :
――とあるテレビ局の楽屋――
スタッフ「竜宮小町さん、そろそろ準備お願いします!」
あずさ「はあい」ニコッ
伊織「さて、行きましょうか」スッ
亜美「……」カチカチ
伊織「……亜美?」
亜美「あ、うん。いま行く」
143 = 88 :
あずささん
そろそろキツくないですか・・・
144 = 44 :
まだ篠田と同い年だろ
145 :
あずささんはもらっていきますね
146 = 46 :
伊織「亜美……、別にいいんだけど」
亜美「……?」
伊織「……いい加減携帯変えたら?」
伊織「いま、その型式の使ってるの全国探したってなかなかいないと思うわよ?」
亜美「……うん、そうかもね」
伊織「最近のは色々、便利な機能も増えてるし――」
あずさ「あらあら、でも物を大事にするのは良いことだと思うわ」
あずさ「亜美ちゃんは良い子ねー」ウフフ
伊織「あずさ……」
あずさ「……? なあに? 伊織ちゃん?」
147 = 46 :
伊織「亜美ももう子供じゃないんだからその『良い子』ってのはどうなの?」
あずさ「あらあ? いけなかったかしら?」
伊織「……亜美ももう大人なのよ?」
あずさ「あらあら、ごめんなさい。そうよね、亜美ちゃんももう、大人なのよね」
亜美「ううん、別に良いよ。それにまだ亜美はまだ大人じゃないし!」ニッ
伊織「はあ!? あんたねえ、いつまでも子供扱いしてもらえると思ってるんじゃないわよ?」
伊織「もう一人前なんだから、責任とその自覚を持って……」
亜美「わかってるよ、いおりん」
伊織「……?」
148 :
某プロダクションでは31歳でアイドルやってる人もおるんですし…
149 = 46 :
亜美「あと、二週間なんだ……」
伊織「……なにが?」
亜美「亜美が大人になるまで」
伊織「……? どういうこと?」
あずさ「二週間後っていうと……、あっ! わかったわ!」ウフフ
伊織「ああ……、なるほどね」フフ
亜美「……」ニコッ
おわり
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