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元スレP「偶像の仮面」
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「な…なに言ってるの? ここにいるのは真美だよ?」
「亜美、亜美…。ずっとこうしたかった」
「嘘でしょ…? い、嫌だよ…。ねぇ?」
震えながら尋ねる真美。ああ、もっと俺に失望してくれ……
「亜美…! 亜美……!」
「亜美じゃない!! 亜美じゃないもん!!」
「はぁ……はぁ……」
「いやっ! 止めてよ!! ふざけないでっ!! ねえったら!」
真美の抵抗を無視して、その二次性徴特有の、
丸みを帯びた柔らかい身体をまさぐっていく
…お前の成長を見てると彼女も色気づくんじゃないか心配だったが、杞憂だったみたいだ
真美でさえ、こんなにも子供の反応じゃないか
容姿の酷似した真美を彼女に見立てて、汚らわしい大人の欲望をぶつけていく……
「はなしてよっ! 嘘…こんなの、嫌…」
「いやあぁぁぁぁっ!!!」
「亜美、亜美…。ずっとこうしたかった」
「嘘でしょ…? い、嫌だよ…。ねぇ?」
震えながら尋ねる真美。ああ、もっと俺に失望してくれ……
「亜美…! 亜美……!」
「亜美じゃない!! 亜美じゃないもん!!」
「はぁ……はぁ……」
「いやっ! 止めてよ!! ふざけないでっ!! ねえったら!」
真美の抵抗を無視して、その二次性徴特有の、
丸みを帯びた柔らかい身体をまさぐっていく
…お前の成長を見てると彼女も色気づくんじゃないか心配だったが、杞憂だったみたいだ
真美でさえ、こんなにも子供の反応じゃないか
容姿の酷似した真美を彼女に見立てて、汚らわしい大人の欲望をぶつけていく……
「はなしてよっ! 嘘…こんなの、嫌…」
「いやあぁぁぁぁっ!!!」
~~~~~~~~~
律子と浜辺に降り立った僕は、途方にくれていた
「この辺で間違いないはずなんだけど……」
「でも、この辺に隠れられる場所なんてないよ?」
その時、停めていた車の方から声がした
「亜美ちゃん!!」
僕と律子は、急いで引き返す
「どうしたの!? 小鳥さん!」
「目を離した隙に、亜美ちゃんが…」
見れば、亜美が岬の方に駆けているのが小さく確認出来た
「あそこに真美がいるの…?」
律子と浜辺に降り立った僕は、途方にくれていた
「この辺で間違いないはずなんだけど……」
「でも、この辺に隠れられる場所なんてないよ?」
その時、停めていた車の方から声がした
「亜美ちゃん!!」
僕と律子は、急いで引き返す
「どうしたの!? 小鳥さん!」
「目を離した隙に、亜美ちゃんが…」
見れば、亜美が岬の方に駆けているのが小さく確認出来た
「あそこに真美がいるの…?」
~~~~~~~~~
……助けて……
「真美……?」
共感能力というやつなのか……私は真美の声を聴いた気がした
気付けば、私は駆けだしていた
「亜美ちゃん!!!」
呼び止めにも応じることなく、走る
近づけば近づくほど、確信する
…あそこに真美がいる
……助けて……
「真美……?」
共感能力というやつなのか……私は真美の声を聴いた気がした
気付けば、私は駆けだしていた
「亜美ちゃん!!!」
呼び止めにも応じることなく、走る
近づけば近づくほど、確信する
…あそこに真美がいる
暗い屋内に、二人の影を見つける
横たわる小さな影と、その傍らに立つ大人の影……
震える足をかろうじて踏みだすと、
生臭さと血の匂いが、鼻をついた
性の知識に疎い私でも、何が起きたのかは一目瞭然だった
走り寄って、真美の身体を起こす
彼女は、人形のように脱力していた
「真美、しっかりして!! 来たよ…来たから……」
「ぁ……」
真美はこちらを見ると、虚ろに笑った
「真美、犯されちゃった……亜美の代わりに…」
横たわる小さな影と、その傍らに立つ大人の影……
震える足をかろうじて踏みだすと、
生臭さと血の匂いが、鼻をついた
性の知識に疎い私でも、何が起きたのかは一目瞭然だった
走り寄って、真美の身体を起こす
彼女は、人形のように脱力していた
「真美、しっかりして!! 来たよ…来たから……」
「ぁ……」
真美はこちらを見ると、虚ろに笑った
「真美、犯されちゃった……亜美の代わりに…」
「あ…、あぁ……」
彼女の短く切られたサイドポニーが、涙で滲んだ視界に入る
自分達双子の間で、それがどんな残酷な意味を持つのか…私はすぐに理解した
「真美ぃぃ!!!」
私の絶叫が、暗い塔の中を反響する
「許さない!!! この変態!! クズ野郎っっ!!!」
「……」
沈む夕日を背にした彼の表情を読みとることは出来ない
だが、茫然と佇むその姿は、憎しみをぶつけるには充分だった
彼女の短く切られたサイドポニーが、涙で滲んだ視界に入る
自分達双子の間で、それがどんな残酷な意味を持つのか…私はすぐに理解した
「真美ぃぃ!!!」
私の絶叫が、暗い塔の中を反響する
「許さない!!! この変態!! クズ野郎っっ!!!」
「……」
沈む夕日を背にした彼の表情を読みとることは出来ない
だが、茫然と佇むその姿は、憎しみをぶつけるには充分だった
~~~~~~~~~
「許さない!!! この変態!! クズ野郎っっ!!!」
灯台の入り口をかけ上がると、亜美の怒号が聞こえてきた
亜美を追いかけて飛び込んだ僕は、
その凄惨な光景に、思わず目を背けた
「あぁ、なんてことなの……」
「ひ、酷い…真美ちゃん…」
遅れて来た律子と小鳥さんが、呻きを漏らす
プロデューサーは、つっ立っているという表現が適切とすら思えるほど無防備だった
けれども、人がこの僅かな間にここまで豹変出来るのだ
という事実を前にして、僕は動けないでいる
「許さない!!! この変態!! クズ野郎っっ!!!」
灯台の入り口をかけ上がると、亜美の怒号が聞こえてきた
亜美を追いかけて飛び込んだ僕は、
その凄惨な光景に、思わず目を背けた
「あぁ、なんてことなの……」
「ひ、酷い…真美ちゃん…」
遅れて来た律子と小鳥さんが、呻きを漏らす
プロデューサーは、つっ立っているという表現が適切とすら思えるほど無防備だった
けれども、人がこの僅かな間にここまで豹変出来るのだ
という事実を前にして、僕は動けないでいる
>>121
え?
え?
>>121
真美の現状わかってるか?
真美の現状わかってるか?
「貴方は、自分が何をしたのか分かってるんですか!?」
肩を震わせて、律子が怒鳴る
彼はそれを聞いて、口の端をつり上げたように見えた
「何って、何も悪いことはしちゃいないさ」
「なっ、立派な犯罪ですよこれは!!」
「俺は人間として当然の欲求を満たしたに過ぎない…」
「一生満たされることのない飢えがお前達に分かるか?」
「それを抱えて俺がどんな風に生きてきたか……」
「それを制御するのが人間というものでしょう!!」
「俺から人間性を奪ったのは、お前らじゃないか」
「なにを…」
「お前らが俺の居場所を奪うから、俺は未練なく畜生になれた」
淡々と弁舌をふるう彼は、もはや恐怖だった
肩を震わせて、律子が怒鳴る
彼はそれを聞いて、口の端をつり上げたように見えた
「何って、何も悪いことはしちゃいないさ」
「なっ、立派な犯罪ですよこれは!!」
「俺は人間として当然の欲求を満たしたに過ぎない…」
「一生満たされることのない飢えがお前達に分かるか?」
「それを抱えて俺がどんな風に生きてきたか……」
「それを制御するのが人間というものでしょう!!」
「俺から人間性を奪ったのは、お前らじゃないか」
「なにを…」
「お前らが俺の居場所を奪うから、俺は未練なく畜生になれた」
淡々と弁舌をふるう彼は、もはや恐怖だった
「犯罪者の烙印を押してくれたお陰で、法に縛られる必要もなくなった」
「お前らが、俺を自由にしたんだ」
「責任転嫁も、甚だしいですよ…」
口ではそう言いつつも、律子の気勢は明らかに削がれていた
僕にもその理由が分かる
彼だけでない、もっと得体の知れないなにかを、相手にしている気がする
「あっ……」
プロデューサーが、おもむろに階段を駆け出した
恐怖心が身体に、ブレーキをかける
だというのに、次の瞬間、僕の足は動きだしていた
「律子はそこで待ってて!」
僕には何故か、見届けなければという強い思いがあった
「お前らが、俺を自由にしたんだ」
「責任転嫁も、甚だしいですよ…」
口ではそう言いつつも、律子の気勢は明らかに削がれていた
僕にもその理由が分かる
彼だけでない、もっと得体の知れないなにかを、相手にしている気がする
「あっ……」
プロデューサーが、おもむろに階段を駆け出した
恐怖心が身体に、ブレーキをかける
だというのに、次の瞬間、僕の足は動きだしていた
「律子はそこで待ってて!」
僕には何故か、見届けなければという強い思いがあった
長い階段を抜けると、展望デッキに出た
辺りは夕闇に包まれて、灯台の白い壁は、青く染まっている
プロデューサーは、柵の向こうに広がる海を眺めていた
「真か……」
「プロデューサー…」
自分でも驚くほど無機質な声だった
いや、あまりの怒りに感情を忘れてしまったのかもしれない
「お前なら、俺の気持ちが分かると思っていたけどな」
「…ふざけないで下さい。誰があんなっ……!」
「そうかな? お前も自分の願望と他人の押しつけとの間に、
軋みを感じていたはずだ」
寡黙な印象だった彼が、饒舌に喋る
これが本来の彼なのか
辺りは夕闇に包まれて、灯台の白い壁は、青く染まっている
プロデューサーは、柵の向こうに広がる海を眺めていた
「真か……」
「プロデューサー…」
自分でも驚くほど無機質な声だった
いや、あまりの怒りに感情を忘れてしまったのかもしれない
「お前なら、俺の気持ちが分かると思っていたけどな」
「…ふざけないで下さい。誰があんなっ……!」
「そうかな? お前も自分の願望と他人の押しつけとの間に、
軋みを感じていたはずだ」
寡黙な印象だった彼が、饒舌に喋る
これが本来の彼なのか
あーここまでくればもうアレだけど、至る過程を見ると何で?って思ったんだ
「見てみろ。これがそういう人間の末路だ」
「不適格な願望を持った人間っていうのは、淘汰される運命なんだよ」
「永遠に仮面を被らされ続けるか、自ら破滅を選ぶか、どっちかしかないんだ」
「お前はどうだ? 死ぬまで偶像を演じていられるか?」
…僕は――
「…僕は、貴方みたいにはならい。なるわけがない」
「……そうか。まぁ、そんなことはどうでもいい。
大事なのは俺がこの道を選んだということだ」
「…だから貴方は破滅したんだ」
「だが、とても楽しかった。生きている実感を持てたよ。
長い人生の中で唯一、自分を取り戻せた瞬間だった」
「もういいです!! …もう、どこにも逃げられませんよ。大人しくして下さい」
「逃げる? 俺は逃げているつもりはない」
「これは生存競争だよ。お前らが俺を殺すか、俺が生き延びるか、それだけだ」
「あくまでもそう言うなら……」
彼は自分の存在を懸けてまで、敵対する意思を示した
僕は説得を諦めて、拳を握る
「不適格な願望を持った人間っていうのは、淘汰される運命なんだよ」
「永遠に仮面を被らされ続けるか、自ら破滅を選ぶか、どっちかしかないんだ」
「お前はどうだ? 死ぬまで偶像を演じていられるか?」
…僕は――
「…僕は、貴方みたいにはならい。なるわけがない」
「……そうか。まぁ、そんなことはどうでもいい。
大事なのは俺がこの道を選んだということだ」
「…だから貴方は破滅したんだ」
「だが、とても楽しかった。生きている実感を持てたよ。
長い人生の中で唯一、自分を取り戻せた瞬間だった」
「もういいです!! …もう、どこにも逃げられませんよ。大人しくして下さい」
「逃げる? 俺は逃げているつもりはない」
「これは生存競争だよ。お前らが俺を殺すか、俺が生き延びるか、それだけだ」
「あくまでもそう言うなら……」
彼は自分の存在を懸けてまで、敵対する意思を示した
僕は説得を諦めて、拳を握る
…この距離なら、行動を起こされる前に対処できるはずだ
そう頭の中で算段をつけていると、後ろから複数の足音が近づいてきた
「ここか!?」
黒服の男達が踏み込んでくる
突然の乱入者に、気をとられた
――そうか。伊織の……
「しまった!!」
気づいた時には、彼は既に跳躍していた
目の前で人が飛び降りるというショッキングな映像に、
僕はしばし立ち竦んだ
彼が踏み切った柵に手を掛けて、恐る恐る下を覗く
そこには黒々とうねる、海があるだけだった
「プロデュー…サー…」
……プロデューサーの遺体は、ついに上がらなかった
そう頭の中で算段をつけていると、後ろから複数の足音が近づいてきた
「ここか!?」
黒服の男達が踏み込んでくる
突然の乱入者に、気をとられた
――そうか。伊織の……
「しまった!!」
気づいた時には、彼は既に跳躍していた
目の前で人が飛び降りるというショッキングな映像に、
僕はしばし立ち竦んだ
彼が踏み切った柵に手を掛けて、恐る恐る下を覗く
そこには黒々とうねる、海があるだけだった
「プロデュー…サー…」
……プロデューサーの遺体は、ついに上がらなかった
自殺する人間ってひっそり消えるパターンと、
周りに出来るだけ迷惑かけて死ぬパターンと2種類あるんだよなあ
周りに出来るだけ迷惑かけて死ぬパターンと2種類あるんだよなあ
~~~~~~~~~
「ん……」
カーテンを閉めきった部屋は、午後を回ろうというのに、ぼんやりとした明るさしかない
起きぬけの気だるさを紛らわせるために、
隣に寝ている雪歩の髪を撫でる
あれから一年……
雪歩の男嫌いは以前にも増して酷くなった。…仕方のないことだろうとは思う
その不安定な心の隙間を埋めるためだろうか、
彼女は中性的な存在としての僕にすがるようになっていた
彼女は、僕なしでは生きられない
「ん……」
カーテンを閉めきった部屋は、午後を回ろうというのに、ぼんやりとした明るさしかない
起きぬけの気だるさを紛らわせるために、
隣に寝ている雪歩の髪を撫でる
あれから一年……
雪歩の男嫌いは以前にも増して酷くなった。…仕方のないことだろうとは思う
その不安定な心の隙間を埋めるためだろうか、
彼女は中性的な存在としての僕にすがるようになっていた
彼女は、僕なしでは生きられない
あの事件が与えた影響は大きい
水瀬の力と真美達の両親の希望もあって、
事件自体は、事故として内密に処理された
けれども、何もかもが元通りという訳にはいかない
双海姉妹はアイドル業を辞めた
真美の心の傷は深く、今でも療養をしているらしいが、詳しくは分からない
亜美が何も話してくれなかったから
ただ、亜美が一度だけ真美の様子について漏らしたことがある
『私や鏡を見ると怯える』
それは、亜美の幻影を恐れているのだろうか?
それとも、亜美に見える自分を……
水瀬の力と真美達の両親の希望もあって、
事件自体は、事故として内密に処理された
けれども、何もかもが元通りという訳にはいかない
双海姉妹はアイドル業を辞めた
真美の心の傷は深く、今でも療養をしているらしいが、詳しくは分からない
亜美が何も話してくれなかったから
ただ、亜美が一度だけ真美の様子について漏らしたことがある
『私や鏡を見ると怯える』
それは、亜美の幻影を恐れているのだろうか?
それとも、亜美に見える自分を……
美希は、事件からしばらくたった後、他の事務所へ移籍してしまった
時々テレビに出演しているのを見かけるけれど、
冷たい目をしたその顔に、あの頃の人懐っこい面影はもうない
全ての処理が終わった後…二人っきりの時に、小鳥さんはこう言った
『プロデューサーさんは……私達に理解者になって欲しかったのかもしれないわね…』
己の嗜好を誰かに理解して欲しい…
だから人の目に触れるような手記なんてものを残しておいたのだ、と
だけど多分、それは違うのだ
あの人が、そんな微かな希望にすがっていたとは、僕には到底思えない
プロデューサーは…きっと、蔑んで欲しかったんじゃないだろうか
時々テレビに出演しているのを見かけるけれど、
冷たい目をしたその顔に、あの頃の人懐っこい面影はもうない
全ての処理が終わった後…二人っきりの時に、小鳥さんはこう言った
『プロデューサーさんは……私達に理解者になって欲しかったのかもしれないわね…』
己の嗜好を誰かに理解して欲しい…
だから人の目に触れるような手記なんてものを残しておいたのだ、と
だけど多分、それは違うのだ
あの人が、そんな微かな希望にすがっていたとは、僕には到底思えない
プロデューサーは…きっと、蔑んで欲しかったんじゃないだろうか
プロデューサーは捨てきれなかったのだ。自分の仮面を
僕が、ファンや雪歩の望む『菊地真』を、嫌いになりきれないように
美希や事務所の皆に慕われる自分の偶像を、壊せなかった
だから、賭けた
それは賭けとすら言えないものだったはずだけど、それでも良かったのだ
偶像の仮面を捨てる理由さえくれるならば
「真ちゃん……どこ…?」
「起きたの? 雪歩」
「ん……昨日の続き、しよ?」
僕が、ファンや雪歩の望む『菊地真』を、嫌いになりきれないように
美希や事務所の皆に慕われる自分の偶像を、壊せなかった
だから、賭けた
それは賭けとすら言えないものだったはずだけど、それでも良かったのだ
偶像の仮面を捨てる理由さえくれるならば
「真ちゃん……どこ…?」
「起きたの? 雪歩」
「ん……昨日の続き、しよ?」
そうだ。彼は、ずっと仮面を捨てたかったんだろう
重くのしかかった偶像を振り落として、裸になりたかった
「はぁ…んんっ…」
その世界に対する裏切りは、いつだって痺れる快楽をもたらしてくれるから
「真ちゃん、好き…」
僕が、雪歩に真実をぶち撒ける下卑た想像で、酷く興奮するように……
「ああ…」
「ボクもだよ」
重くのしかかった偶像を振り落として、裸になりたかった
「はぁ…んんっ…」
その世界に対する裏切りは、いつだって痺れる快楽をもたらしてくれるから
「真ちゃん、好き…」
僕が、雪歩に真実をぶち撒ける下卑た想像で、酷く興奮するように……
「ああ…」
「ボクもだよ」
「いらっしゃい」
「酒を…あと、串をいくつか…」
「はいよ」
「……」
「…お客さんも好きだねぇ。まだ日も沈んでない時間なのによ」
「……」
「若けえのに疲れた顔してるぜ? …当ててやろうか、女だろう?」
「女……はは、半分当たっているかな」
「半分?」
「…女は女でも、少女だ。中々会えなくてね…」
「酒を…あと、串をいくつか…」
「はいよ」
「……」
「…お客さんも好きだねぇ。まだ日も沈んでない時間なのによ」
「……」
「若けえのに疲れた顔してるぜ? …当ててやろうか、女だろう?」
「女……はは、半分当たっているかな」
「半分?」
「…女は女でも、少女だ。中々会えなくてね…」
「なんだい…娘か。すると女房に逃げられたクチか」
「……まぁ、そんなところだよ」
「ウチにもこれくらいの娘がいるんだが、女房の味方をしやがって敵わねぇ」
「娘…娘がいるのか?」
「ああ、今年中学に上がったばかりの、生意気な盛りのがな」
「へぇ……そうか…」
「そりゃあいい」
終
「……まぁ、そんなところだよ」
「ウチにもこれくらいの娘がいるんだが、女房の味方をしやがって敵わねぇ」
「娘…娘がいるのか?」
「ああ、今年中学に上がったばかりの、生意気な盛りのがな」
「へぇ……そうか…」
「そりゃあいい」
終
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