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    元スレ母「でかけるの?」勇者「あぁ、ちょっと世界を救いに」

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    1 :

    「また?」

    勇者「ま、またってなんだよ」

    「去年いったばかりじゃない」

    勇者「しゃあねえじゃん、魔王すぐ生き返るし・・・」

    「遅くなるの?」

    勇者「夕飯までには帰るよ」

    「車にきをつけてね」

    勇者「わかってるよ、いってきます」

    2 :

    出社します、みたいな

    3 :

    へっ・・・夕飯までには・・・帰れそうにねえな・・・

    4 = 1 :

    プルルルル

    勇者「もしもし」

    王様「勇者か、ワシだよ」

    勇者「おはようございます王様」

    王様「いきなりですまんが、魔王が復活したぞ」

    勇者「はい、今から倒しにいこうかと」

    王様「なんと!流石だ勇者」

    勇者(朝に魔王復活速報メールがきたしな・・・)

    王様「そうかそうか、そんじゃよろしく」

    ブッ

    勇者「・・・最初は土下座してきたくせにあの豚」

    5 = 1 :

    勇者「一人はきついな」

    勇者「とりあえず魔法使いにメールするか」

    勇者「『今日暇?魔王討伐にいかね?』っと、送信」

    勇者「・・・コンビニで立ち読みでもすっかな」

    ブブブ

    勇者「あ、もう返信きた」

    勇者「暇人だなあいつも」

    6 :

    もし・・・・スムーズに運ばなければ、今後の食事はジャングルで取ることになる

    7 = 1 :

    30分後

    勇者「おう、やっときたか」

    魔法使い「おまた・・・」

    勇者・魔法使い「「なめてんのかお前!!!」」

    勇者「魔王討伐だぞ!なんだそのバッチリメイク!ハイヒールはいてんじゃねえ!」

    魔法使い「なんでデートなのにジャージなのよ!寝癖ついてるし!」

    勇者「デート?」

    魔法使い「魔王討伐?」

    勇者「メールちゃんと読めよ・・・」

    魔法使い「なによ、こんな時しかメールしてくれないんだから・・・」ブツブツ

    勇者「なんかいったか?」

    魔法使い「なーにーもー!」

    魔法使い「てか、ジャージのあんたに格好云々言われたくないわ」

    8 = 1 :

    魔法使い「あれ、私しか呼んでないの?」

    勇者「さっき戦士にもメールしたんだが、まだ返信こなくてな」

    魔法使い「世界の一大事なのに」

    勇者「・・・そうだな」

    ブブブ

    勇者「あ、きたな」

    戦士『わり、これからバイトなんだ』

    勇者「世界平和とバイトを天秤にかけやがった」

    勇者「安くなったもんだな、世界」

    勇者「8000円ってとこか」

    魔法使い「?」

    9 = 1 :

    勇者「僧侶は携帯もってねえし」

    勇者「格闘家はレストラン始めたから絶対こねえし」

    勇者「踊り子はブレイクダンスに挑戦して足折ったらしいし」

    勇者「遊び人は会うたびに金せびってくるからうざいし」

    魔法使い「はぁ・・・」

    勇者「ま、お前がいれば十分か」

    魔法使い「///」

    勇者「あと近所のガキもくるからよろしくな?」

    魔法使い「あ゛?」

    勇者「な、なんだよ・・・社会見学ってやつだよ」

    12 = 1 :

    子供「おまたせ!」

    魔法使い「あらぁ~、待ってないわよ?」

    子供「え?」

    勇者「変なこというな!」

    魔法使い「だってー」

    勇者「それよりなんだその格好、戦争にでも行くつもりか?」

    子供「え?魔王討伐にいくんでしょ?」

    勇者「なんで魔王討伐に剣がいるんだよ」

    子供「え?」

    勇者「鎧もいらん、脱げ」

    子供「え?」

    勇者「それと、その荷物はなんだ」

    子供「これから大冒険でしょ?着替えに食料に、その他日用雑貨・・・」

    勇者「日帰りだ馬鹿野郎、おいてけ」

    子供「なにがなんだか」

    13 = 1 :

    魔法使い「この子、きっと学校で歴史ばっかり学んでいるから」

    勇者「あぁ、実態を知らないのか」

    子供「・・・?」

    勇者「良い社会見学になりそうだ」

    子供「勇者様と魔法使いはこれから魔王討伐にいくんだよね?」

    魔法使い「わ、私だけ呼び捨て!」

    勇者「あぁ、そうだよ」

    子供「世界を救いにいくんだよね?」

    勇者「うん」

    子供「なぜジャージなの?なぜ手ぶらなの?」

    子供「なぜミニスカゆるふわカールハイヒールなの?」

    子供「そのマツゲは魔王に捕らわれた時に隙をついて目玉を潰すための武器?」

    魔法使い「あんたどういう教育受けてんのよ」

    15 :

    なるほどなるほど

    16 = 1 :

    勇者「疑問に思うかもしれんが、ついてくればわかるさ」

    勇者「とりあえず飯でも食うか」

    魔法使い「賛成!」

    子供「なにいってるの!早くしないと魔王が!世界が!」

    勇者「お腹空いてちゃ力出ないし」

    勇者「それに」

    子供「それに?」

    勇者「実は昨日からめっちゃ餃子食いたい」

    子供「・・・・」

    魔法使い「これがあんたの崇拝してた勇者様よ?」

    魔法使い「かっこいいでしょ♪」

    子供「う゛ぇ!?」

    17 :

    頑張れ

    18 = 1 :

    勇者「あ~、美味かったな」

    子供「ご飯代ありがとう」

    勇者「あぁ、気にするな」

    勇者「にしても最近はあれだな、勇者ご一行割引がきく店減ったな」

    魔法使い「最初は割引どころか何しても無料だったのにね」

    子供「・・・なぜなの?」

    勇者「ん?」

    子供「勇者様は世界を救ったんだよね?」

    子供「それなのに、みんなおかしいよ」

    子供「はっきりいって、勇者様を敬っているように見えないし」

    勇者「好奇心旺盛なボウヤだな」

    子供「・・・」

    勇者「ひとつだけいっておこうか」

    勇者「俺は過去に23回世界を救っている」

    子供「え?」

    19 :

    八百屋の「おーぅ兄ちゃん!いつも大変だね!」ってノリか

    20 = 1 :

    子供(23回・・・?)

    魔法使い「この子お金もってるかな?」

    勇者「あぁ、そんくらい俺が出すからいいよ」

    子供「え、ご飯代だしてもらったばかりだし!」

    子供「旅費くらい自分で出すよ!」

    勇者「いいよ、電車代くらい」

    子供「え?」

    勇者「往復で1000円くらいだし」

    子供「馬車じゃないの?船じゃないの?」

    魔法使い「ゲームのやりすぎよ」

    勇者「まずは名古屋方面だっけ」

    魔法使い「違うわよ、いい加減覚えなさいよ」

    子供「地下鉄・・・」

    22 :

    まさかの国内ww

    23 = 1 :

    子供「電車代、ありがとう」

    勇者「ちゃんとお礼いえて偉いぞ!」

    子供「勇者様は自分の分、自分で払ってるの?」

    勇者「いや、定期」

    子供「定期!?」

    魔法使い「王国から発行されてるのよ」

    勇者「最初は顔パスだったけどな」

    勇者「勇者に成り済まして無理やり通ろうとする馬鹿が増えて」

    勇者「職員からクレームがきたんだよ」

    魔法使い「今時って感じよね」

    勇者「無精ひげ生やして通ろうとしたら警察呼ばれたギガントワロス」

    24 = 17 :

    なぜだか妖怪人間で再生される

    25 = 1 :

    ガタンゴトン ガタンゴトン

    勇者「駅から30分くらい歩くから、寝てていいぞ」

    子供「緊張して眠れないよ」

    勇者「俺にもこんな時代があったな」

    魔法使い「ふふ、懐かしいわね」

    勇者「迷いの森でお前がいなくなった時は流石に焦ったわ」

    子供「魔法使いに何があったの!」

    魔法使い「ちょ、その話はやめなさいよ!」

    勇者「こいつ、野ションして迷子になってやがんの」

    魔法使い「あnjek@agjrpoh@trnsk」

    \電車内ではお静かに/

    勇者「怒られたぞ、落ち着け」

    子供「野ションってなぁに?」

    勇者「聖人君子かお前」

    26 :

    …いい

    27 = 21 :

    子供は♂?

    28 = 1 :

    \終点、魔王城まえ~、お出口は左側で~す/

    勇者「着くぞ、降りる用意」

    子供「僕たち以外誰も乗っていない・・・」ゴクリ

    勇者「こんな寂れたとこ誰もこねえよ」

    魔法使い「駅が完成した当初は観光客でいっぱいだったけどね」

    29 = 1 :

    子供「うわ、凄い森・・・」

    勇者「ここが迷いの森だ」

    魔法使い「別名『死の森』」

    魔法使い「魔王討伐に向かった猛者達が次々に息絶えた場所」

    子供「そんな!めちゃめちゃ危険じゃん!」

    勇者「まぁな」

    子供「その余裕、流石勇者様・・・」

    勇者「いや、今は道が整備されてるから」

    魔法使い「それでも怖ければ直通の地下道もあるしね」

    子供「え?」

    勇者「リスとか住んでるし」

    子供「なにそれかわいい」

    魔法使い「3mあるけどね」

    子供「僕地下道いきたいです」

    31 = 1 :

    子供「地下道・・・」

    勇者「まぁまぁ、天気がいいんだしさ」

    子供「モンスターはいないの?」

    勇者「わんさかいるが、なんか電波出してこの道には近づかないようにしてるらしい」

    魔法使い「まぁ、それが通じるのはレベルの低いモンスターだけだけどね」

    子供「じゃあレベルの高いモンスターは」

    勇者「あんな感じで、普通に出てくる」

    ズン ズン ズン

    子供「え?」

    33 = 15 :

    リスデカすぎワロタ

    34 = 1 :

    子供「ほわああああああああああああああああああああ」

    魔法使い「あら、ドラゴンじゃない」

    子供「それって戦車3台がかりでも倒せないあれじゃないんですかああああああああ」

    勇者「変に詳しいなお前」

    子供「モンスター図鑑見るの好きなんですぅぅわああああああああああああああ」

    魔法使い「冷静に慌ててるし」

    ドラゴン「グルル・・・」

    子供「こっち気づいたうわああああああああああああ」

    勇者「うるせえなこいつ・・・」

    子供「でもかっこいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」

    35 :

    3mのリスに抱きつきたい

    36 = 1 :

    ドラゴン「・・・」

    ズン ズン ズン

    子供「あれ、いっちゃった」

    勇者「俺たちもいくぞ」

    魔法使い「レベルの高いモンスターはね、それだけ経験と知恵があるの」

    魔法使い「後は、いわなくてもわかるわよね?」

    子供「凄い!腐っても勇者なんですね!」

    勇者「あれ?いつ俺腐ったの?」

    魔法使い「さぁ」

    魔法使い「それより足が痛いわ」

    勇者「ハイヒールなんて履くからだよ」

    勇者「ちなみにドラゴンよりリスの方が強い」

    子供「え?」

    勇者「高速でカリカリしてくる」

    37 :

    高速でカリカリされてええええええうぇええ

    39 = 17 :

    高速かりかりこえぇ

    40 :

    >>12
    ドヤ顔でレスして恥ずかしくないの?

    >>19
    VIP終わったな
    こんなんだからゆとりとか言われるんだよ

    41 :

    >>35
    モフモフしてそうだな

    42 :

    カリカリモフモフ

    43 = 1 :

    子供「結構遠い・・・」

    勇者「魔王の城が人里近くにあったらおかしいだろ」

    子供「専用の駅作っておいてそれはないよぉ」

    魔法使い「文句が多いとおいてくわよ」

    子供「ごめんなさい」

    勇者「喧嘩するなって・・・ほら、見えてきた」

    子供「うわ、なにあの物々しい雰囲気の城は」

    子供「コウモリとんでるし」

    魔法使い「夢壊して悪いけど、あれ全部鳩よ?」

    子供「え?」

    子供「あぁ、よく見ると糞だらけ・・・」

    勇者「物々しいよな」

    魔法使い「物々しいってどういう意味だっけ」

    勇者「さぁ、俺たち中卒だし」

    子供「え?」

    44 = 17 :

    カリモフ

    45 = 15 :

    これは久々に

    46 = 1 :

    勇者「着いたな」

    子供「うわ、でっかい門」

    魔法使い「何度見ても凄いわね、この門」

    子供「どうするの!鍵もってるの!」

    勇者「え?」

    子供「あ、パンチとか魔法でぶっ壊すのか!すごい!!!」

    勇者「普通にインターフォン押すけど・・・」

    子供「え?」

    魔法使い「物騒ねあんた・・・」

    子供「なんで僕が異常みたいになってるの?」

    47 :

    何だこれ面白い

    48 = 1 :

    ピンポーン ピンポーン

    『はーい』

    勇者「勇者ですけど」

    『あ、今あけまーす』

    ゴゴゴゴゴ

    子供「自動開閉・・・」

    魔法使い「いい加減夢捨てる覚悟できた?」

    子供「まだ・・・きっと・・・」

    勇者「さっさと入るぞ」

    子供「うわぁ、一面お花畑だし・・・」

    49 :

    追い抜いた

    50 = 15 :

    新しいな


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