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元スレ兄「妹が冷たい」
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夜の9時。
一人寂しく夕飯をとる。
なかばヤケになりながら胃袋に詰め込む。
「気持ちわるっ……」
食べ過ぎた。
一人でこの量は無理がある。
ラップをかけて残りは朝食べることにしよう。
今日は早めに寝ることにした。
一人寂しく夕飯をとる。
なかばヤケになりながら胃袋に詰め込む。
「気持ちわるっ……」
食べ過ぎた。
一人でこの量は無理がある。
ラップをかけて残りは朝食べることにしよう。
今日は早めに寝ることにした。
階段をあがると、俺の部屋の前で妹が毛布を抱えて立っていた。
「これ……」
「ああ」
ぶっきらぼうに毛布を受け取る。
「……」
それっきり俯いて黙ってしまった。
「なに?」
「んと……」
イライラしていたから。
せっかく作った夕飯を食べてくれない妹に腹を立てていたから。
「用がないなら、退けよ。もう寝たいんだ」
「……ごめん」
部屋に入る瞬間、妹の消え入るような謝罪が聞こえた。
「これ……」
「ああ」
ぶっきらぼうに毛布を受け取る。
「……」
それっきり俯いて黙ってしまった。
「なに?」
「んと……」
イライラしていたから。
せっかく作った夕飯を食べてくれない妹に腹を立てていたから。
「用がないなら、退けよ。もう寝たいんだ」
「……ごめん」
部屋に入る瞬間、妹の消え入るような謝罪が聞こえた。
――――
――
「お兄ちゃんお兄ちゃん!」
「なんだー?」
「わたしね、おっきくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになりたい!」
「兄妹で結婚は出来ないぞ」
「うぅ、どうしたら結婚出来るの?」
「無理じゃないかなぁ」
「……やだ……お兄ちゃんと結婚したいだもん」
妹は泣いていた。
――
「お兄ちゃんお兄ちゃん!」
「なんだー?」
「わたしね、おっきくなったらお兄ちゃんのお嫁さんになりたい!」
「兄妹で結婚は出来ないぞ」
「うぅ、どうしたら結婚出来るの?」
「無理じゃないかなぁ」
「……やだ……お兄ちゃんと結婚したいだもん」
妹は泣いていた。
「――ちゃん!お兄ちゃん!」
むくりと起き上がる。
「やっと起きた。急いで準備しないと遅刻しちゃうよ」
夢を見ていたようだ。
頭がぼーっとして内容は思い出せない。
「私日直だから先行くね」
「……ん」
まだ頭がぼーっとする。
ふと時計に目をやる。
いつもなら朝食を食べている時間だ。
早く起きないと本当に遅刻してしまう。
「お兄ちゃん」
「うん?」
「ご飯おいしかった」
最初は意味が理解できなかった。
むくりと起き上がる。
「やっと起きた。急いで準備しないと遅刻しちゃうよ」
夢を見ていたようだ。
頭がぼーっとして内容は思い出せない。
「私日直だから先行くね」
「……ん」
まだ頭がぼーっとする。
ふと時計に目をやる。
いつもなら朝食を食べている時間だ。
早く起きないと本当に遅刻してしまう。
「お兄ちゃん」
「うん?」
「ご飯おいしかった」
最初は意味が理解できなかった。
「――で、ダイニングに行くと朝食べようと思っていた夕飯の残りが消えていた、こういうわけですか」
「そういうわけなんですよー」
「貴方、今すごく締まりのない顔をしています」
「いやぁ、あははは」
「ハァ……」
妹の言葉の意味が分かったのはそのすぐ後だった。
ラップをかけて保存しておいた料理がごそっと消えていたのだ。
昨日夕飯を食べなかったことをずっと気にしていたのかもしれない。
やっぱりうちの妹は優しい、いい子だった!
俺の分まで食べられてしまったので、朝はパン一枚で済ませた。
「そういうわけなんですよー」
「貴方、今すごく締まりのない顔をしています」
「いやぁ、あははは」
「ハァ……」
妹の言葉の意味が分かったのはそのすぐ後だった。
ラップをかけて保存しておいた料理がごそっと消えていたのだ。
昨日夕飯を食べなかったことをずっと気にしていたのかもしれない。
やっぱりうちの妹は優しい、いい子だった!
俺の分まで食べられてしまったので、朝はパン一枚で済ませた。
「俺の分まで食べられちゃったんですけど、それはそれでかわいいといいますか」
「ただのシスコンだと思います、それ」
そうかもしれない。
「最近妹さんの話が多いですね」
「そうですかね?」
「自覚がなかったのは驚きです」
会長は呆れている。
視線が痛い。
「私は貴方が道を踏み外さないか心配です」
「道を踏み外す?つまりどういうことですか?」
「……」
何かを言いかねている。
よっぽど恥ずかしいことなのか。
「貴方がその……妹さんに劣情を……」
最後のほうはよく聞き取れなかった。
「ただのシスコンだと思います、それ」
そうかもしれない。
「最近妹さんの話が多いですね」
「そうですかね?」
「自覚がなかったのは驚きです」
会長は呆れている。
視線が痛い。
「私は貴方が道を踏み外さないか心配です」
「道を踏み外す?つまりどういうことですか?」
「……」
何かを言いかねている。
よっぽど恥ずかしいことなのか。
「貴方がその……妹さんに劣情を……」
最後のほうはよく聞き取れなかった。
「つまり妹と恋人関係になっちゃうとか、そういうことですか?」
「……はい」
少女漫画でよくありそうな設定だなと思った。
禁断の恋とかなんとか。
「最近妹さんの話ばかりですし、それに……」
「……?」
「妹さんの話をする貴方はとても楽しそうでした」
「……会長」
「なんでしょうか」
「その……」
「……」
こちらをじっと見つめながら会長は次の言葉を待っている。
珍しく緊張しているようだった。
「……はい」
少女漫画でよくありそうな設定だなと思った。
禁断の恋とかなんとか。
「最近妹さんの話ばかりですし、それに……」
「……?」
「妹さんの話をする貴方はとても楽しそうでした」
「……会長」
「なんでしょうか」
「その……」
「……」
こちらをじっと見つめながら会長は次の言葉を待っている。
珍しく緊張しているようだった。
「女子の間で流行ってるんですか?」
「へ?」
何を言ってるのか分からないといった様子であんぐりと口を開ける会長。
「兄妹同士の恋愛を題材にしたドラマとか今やってましたっけ?」
「……やっていませんけど」
期待はずれの返答にガッカリしているらしかった。
「もういいです。この話おしまい」
会長はぷいとそっぽを向いてしまった。
変にはぐらかすんじゃなかったな。
「へ?」
何を言ってるのか分からないといった様子であんぐりと口を開ける会長。
「兄妹同士の恋愛を題材にしたドラマとか今やってましたっけ?」
「……やっていませんけど」
期待はずれの返答にガッカリしているらしかった。
「もういいです。この話おしまい」
会長はぷいとそっぽを向いてしまった。
変にはぐらかすんじゃなかったな。
「兄妹同士の恋愛なんてありえないですよ」
大切な家族だし。
俺にはそういう目で妹を見ることなんて出来ない。
「でも……」
まだ納得してくれない。
「そんなに俺と妹をくっつけたいんですか?」
「そういうわけでは!」
声をあらげるこども会長。
これも珍しいことだ。
大切な家族だし。
俺にはそういう目で妹を見ることなんて出来ない。
「でも……」
まだ納得してくれない。
「そんなに俺と妹をくっつけたいんですか?」
「そういうわけでは!」
声をあらげるこども会長。
これも珍しいことだ。
「さてはまたインターネットに毒されたんじゃないですか?」
「ち、違います」
図星らしかった。
「嘘を嘘だと見抜けない人は、インターネットを利用するべきじゃないって聞いたことがあります」
「誰が言ったんですか」
「そこまでは覚えてません」
「……」
頬ぷくーっと膨らませてむくれている。
こども会長と言われるのも仕方ないことだなと思った。
「ち、違います」
図星らしかった。
「嘘を嘘だと見抜けない人は、インターネットを利用するべきじゃないって聞いたことがあります」
「誰が言ったんですか」
「そこまでは覚えてません」
「……」
頬ぷくーっと膨らませてむくれている。
こども会長と言われるのも仕方ないことだなと思った。
「前々から言おうと思ってたんですけど」
「何ですか?」
「会長のPCの検索履歴を見せて――」
「だめです」
即答だった。
「いいじゃないですか」
「だめなのもはだめです」
「変な言葉ばかり検索してるから?」
「してません。いい加減にしないと怒りますよ」
こども会長は頬をりんごのように真っ赤に染めた。
食べちゃいたいぐらいかわいかった。
「何ですか?」
「会長のPCの検索履歴を見せて――」
「だめです」
即答だった。
「いいじゃないですか」
「だめなのもはだめです」
「変な言葉ばかり検索してるから?」
「してません。いい加減にしないと怒りますよ」
こども会長は頬をりんごのように真っ赤に染めた。
食べちゃいたいぐらいかわいかった。
午後7時。
我が家の夕飯の時間。
「お兄ちゃんと生徒会長って仲いいよね」
「同じ生徒会役員だしなー」
「そうじゃなくて……」
「ん?」
「恋人同士みたいじゃん」
生徒会室で談話しているところを見たのか。
「友達が仲良さそうに話してるの見たって」
「付き合ってるように見えたのか」
「友達はそう言ってた」
「……」
我が家の夕飯の時間。
「お兄ちゃんと生徒会長って仲いいよね」
「同じ生徒会役員だしなー」
「そうじゃなくて……」
「ん?」
「恋人同士みたいじゃん」
生徒会室で談話しているところを見たのか。
「友達が仲良さそうに話してるの見たって」
「付き合ってるように見えたのか」
「友達はそう言ってた」
「……」
「どうなの?」
会長との甘い恋人生活を妄想していると、唐突に現実に引き戻された。
「どうって、何が?」
「だから、会長と付き合ってるの?」
「気になる?」
嗜虐心が首をもたげる。
「……ばか」
食器を片付けると妹はそそくさと自室に戻っていった。
会長との甘い恋人生活を妄想していると、唐突に現実に引き戻された。
「どうって、何が?」
「だから、会長と付き合ってるの?」
「気になる?」
嗜虐心が首をもたげる。
「……ばか」
食器を片付けると妹はそそくさと自室に戻っていった。
自室で物思いに耽る。
高校生になってからの妹はなんだか変だ。
高校生だから、兄妹なんだからと言って俺と距離を置くことが多くなった。
会長の言う通り遅めの思春期なのだろうか。
……分からない。
うだうだ考えてもしょうがないので風呂に入って寝よう。
今思えばもっとうだうだしているべきだった。
あと30分くらい。
高校生になってからの妹はなんだか変だ。
高校生だから、兄妹なんだからと言って俺と距離を置くことが多くなった。
会長の言う通り遅めの思春期なのだろうか。
……分からない。
うだうだ考えてもしょうがないので風呂に入って寝よう。
今思えばもっとうだうだしているべきだった。
あと30分くらい。
>>77
把握
把握
「きゃっ!」
脱衣所に入って飛び込んできたのは妹の裸と悲鳴だった。
「ごめん!」
慌ててドアを閉める。
「電気ついてたの見えなかったの!?」
「ぼーっとしてたから、悪い」
「……最低」
言い返す言葉もない。
脱衣所に入って飛び込んできたのは妹の裸と悲鳴だった。
「ごめん!」
慌ててドアを閉める。
「電気ついてたの見えなかったの!?」
「ぼーっとしてたから、悪い」
「……最低」
言い返す言葉もない。
「お兄ちゃん」
「うん?」
「私の裸見て……ドキドキした……?」
先ほどのことが鮮明に思い出された。
正直ドキドキした。興奮した。
「答えてよ」
でもどうしてそんなことを聞くのか。
妹が何を考えているのか全く想像できなかった。
「す、するわけないだろ!」
精一杯強がってみたが、緊張して噛んだ。
かっこ悪かった。
「うん?」
「私の裸見て……ドキドキした……?」
先ほどのことが鮮明に思い出された。
正直ドキドキした。興奮した。
「答えてよ」
でもどうしてそんなことを聞くのか。
妹が何を考えているのか全く想像できなかった。
「す、するわけないだろ!」
精一杯強がってみたが、緊張して噛んだ。
かっこ悪かった。
「……」
返事はない。
「なぁ、なんでそんなこと聞くんだよ」
「するって言ったらお父さんに言いつけてやろうと思ったの」
想像してゾッとした。
「お兄ちゃんがシスコンの変態さんじゃなくて良かったよ」
「俺はシスコンじゃない!」
「必死なところが怪しいな~」
「もっかい覗いてやってもいいんだぞ!」
「なら私もお父さんに言いつけちゃお。お兄ちゃんがいつもお風呂覗いて困ってるって」
「このヤロォ……」
「ふふ」
妹の笑い声を久しぶりに聞いた気がした。
返事はない。
「なぁ、なんでそんなこと聞くんだよ」
「するって言ったらお父さんに言いつけてやろうと思ったの」
想像してゾッとした。
「お兄ちゃんがシスコンの変態さんじゃなくて良かったよ」
「俺はシスコンじゃない!」
「必死なところが怪しいな~」
「もっかい覗いてやってもいいんだぞ!」
「なら私もお父さんに言いつけちゃお。お兄ちゃんがいつもお風呂覗いて困ってるって」
「このヤロォ……」
「ふふ」
妹の笑い声を久しぶりに聞いた気がした。
「お風呂出たら言うよ」
「おう」
「お兄ちゃん……」
「なんだ?」
そのまま立ち去ろうとすると呼び止められた。
「なんでもない」
「なんだそれ?じゃ、俺は部屋で漫画でも読んで待ってるから」
「……ん」
「急いで出なくていいからな。ちゃんと30まで数えるんだぞ」
「もう子供じゃないよ」
言ってからしまったと思ったが、妹は怒っていなかった。
「おう」
「お兄ちゃん……」
「なんだ?」
そのまま立ち去ろうとすると呼び止められた。
「なんでもない」
「なんだそれ?じゃ、俺は部屋で漫画でも読んで待ってるから」
「……ん」
「急いで出なくていいからな。ちゃんと30まで数えるんだぞ」
「もう子供じゃないよ」
言ってからしまったと思ったが、妹は怒っていなかった。
自室で物思いに耽る。
具体的に言うと妹の胸とか尻とか。
ぱっと見ただけだったけど、意外と胸は大きかった。
着痩せするタイプなんだろう。
反対に会長はぺったんこだよなぁ。
「何考えてんだろ、俺。アホらし……」
かっこつけて鼻で笑ってみた。
かっこ悪かった。
具体的に言うと妹の胸とか尻とか。
ぱっと見ただけだったけど、意外と胸は大きかった。
着痩せするタイプなんだろう。
反対に会長はぺったんこだよなぁ。
「何考えてんだろ、俺。アホらし……」
かっこつけて鼻で笑ってみた。
かっこ悪かった。
台所で妹が「くるんなら来いや、クソガンダム」って寝言呟いた時は流石に妹を起こしたな
「お兄ちゃん、お風呂空いたよ」
びっくりしてベッドから転げ落ちる。
尻を思いっきりうった。
「ど、どうしたの!?」
転げ落ちた音を聞いて妹が部屋に飛び込んできた。
「寝ぼけてベッドから落ちた」
「おっきな音がしたから何事かと思ったよ」
「ごめん」
「心配させないでよね」
ほっと胸をなでおろす妹。
本当に心配しているらしかった。
びっくりしてベッドから転げ落ちる。
尻を思いっきりうった。
「ど、どうしたの!?」
転げ落ちた音を聞いて妹が部屋に飛び込んできた。
「寝ぼけてベッドから落ちた」
「おっきな音がしたから何事かと思ったよ」
「ごめん」
「心配させないでよね」
ほっと胸をなでおろす妹。
本当に心配しているらしかった。
シャンプーの匂いが鼻をくすぐる。
いつもの妹の匂い……。
「またぼーっとして。もしかして頭でもうったの?」
妹が心配そうに俺の顔を覗き込む。
「いや、大丈夫」
「ならいいんだけど……」
湯上りの妹はとても色っぽく見えた。
いつもの妹の匂い……。
「またぼーっとして。もしかして頭でもうったの?」
妹が心配そうに俺の顔を覗き込む。
「いや、大丈夫」
「ならいいんだけど……」
湯上りの妹はとても色っぽく見えた。
妹の肩にそっと手をかける。
「お、お兄ちゃん?」
妹の体が小さく震える。
「どうしたの?」
上目遣いで言うのは反則だなぁと思った。
「お、お兄ちゃん?」
妹の体が小さく震える。
「どうしたの?」
上目遣いで言うのは反則だなぁと思った。
『貴方がその……妹さんに劣情を……』
放課後の会長とのやりとりを思い出す。
「お兄ちゃん……?」
妹の顔はほんのりと赤い。
……湯上がりだからだろう。
「ん、もう平気だよ。心配かけてごめん」
「……うん」
「風呂入ってくる」
逃げるように部屋を出た。
放課後の会長とのやりとりを思い出す。
「お兄ちゃん……?」
妹の顔はほんのりと赤い。
……湯上がりだからだろう。
「ん、もう平気だよ。心配かけてごめん」
「……うん」
「風呂入ってくる」
逃げるように部屋を出た。
「……ハァ」
「今日は随分とため息が多いですね」
「昨日ちょっとありまして」
「妹さんとですか?」
「そんなところです」
「……そうですか」
それ以上会長は聞いてこなかった。
すっと席を立ちお茶を淹れる準備を始める。
「会長?」
「緑茶はリラックス効果があるのです」
そこで気を使われているんだとようやく気付いた。
思えば会長には愚痴を言ってばかりだったな。
「今日は随分とため息が多いですね」
「昨日ちょっとありまして」
「妹さんとですか?」
「そんなところです」
「……そうですか」
それ以上会長は聞いてこなかった。
すっと席を立ちお茶を淹れる準備を始める。
「会長?」
「緑茶はリラックス効果があるのです」
そこで気を使われているんだとようやく気付いた。
思えば会長には愚痴を言ってばかりだったな。
「私の顔に何かついてますか?」
いつの間にか会長の顔を見つめていたようだ。
「いえ、会長にはお世話になりっぱなしだなぁと思いまして」
「ようやく気付きましたか」
意地悪そうに会長が笑う。
「えーと、これからもよろしくお願いします」
「さて、どうしましょう」
「会長に捨てられたら生きていけません」
「それは困りましたね」
また笑う会長。
こども会長が大人っぽく見える。
いつの間にか会長の顔を見つめていたようだ。
「いえ、会長にはお世話になりっぱなしだなぁと思いまして」
「ようやく気付きましたか」
意地悪そうに会長が笑う。
「えーと、これからもよろしくお願いします」
「さて、どうしましょう」
「会長に捨てられたら生きていけません」
「それは困りましたね」
また笑う会長。
こども会長が大人っぽく見える。
「熱いでの気をつけてくださいね」
「ありがとうございます」
「よいしょっ」
何を思ったのか俺の膝の上に座る会長。
「……あの」
「何でしょう?」
いつもの調子で尋ねられた。
頬が赤いことをのぞけばいつもと変わらない。
「座り心地悪くないですか?」
「まぁまぁです」
会長はそのままお茶をすすり始める。
「ありがとうございます」
「よいしょっ」
何を思ったのか俺の膝の上に座る会長。
「……あの」
「何でしょう?」
いつもの調子で尋ねられた。
頬が赤いことをのぞけばいつもと変わらない。
「座り心地悪くないですか?」
「まぁまぁです」
会長はそのままお茶をすすり始める。
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