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元スレほむら「配給制の未来。完全管理社会。そしてまどかとの冒険」
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数分後
まどかの両手の平の上には、チップの山が出来上がっていた
まどか「あの、杏子ちゃん、これ……」
約束の情報料よりも遥かに多い枚数のチップを、まどかは杏子に差し出す
しかし杏子はかぶりを振って、その申し出を拒否した
杏子「いるかよ、んなたくさん……」
杏子「軽々しく、そんなに……、くそっ、上から目線で……」
まどか「あっ……、ち、違うの! そんなつもりじゃ」
杏子「……分かってる。悪い。ちょっとカッとなった」
まどかの両手の平の上には、チップの山が出来上がっていた
まどか「あの、杏子ちゃん、これ……」
約束の情報料よりも遥かに多い枚数のチップを、まどかは杏子に差し出す
しかし杏子はかぶりを振って、その申し出を拒否した
杏子「いるかよ、んなたくさん……」
杏子「軽々しく、そんなに……、くそっ、上から目線で……」
まどか「あっ……、ち、違うの! そんなつもりじゃ」
杏子「……分かってる。悪い。ちょっとカッとなった」
>>247
ありがとうございます
ありがとうございます
>>247
おお、懐かしい
おお、懐かしい
背中から舌打ちが聞こえた
後ろで人の列を待たせてしまっていることを、思い出す
ほむら「次は私ね」
所定の場所に手の平を合わせる
私もまどかと同じく、100ポイントと表示された
ほむら「うーん。適当に食料でも―――」
タッチパネルに触れようとした、その瞬間
ほむら「っ!?」
視界が大きく揺れた
後頭部に、今まで経験したこともないほどの熱を感じる
まどか「ほむらちゃん!? ほむらちゃん!?」
自分を心配する声に答えたいが、口が、身体が、上手く動かない
そして私は為す術もなく気を失った
後ろで人の列を待たせてしまっていることを、思い出す
ほむら「次は私ね」
所定の場所に手の平を合わせる
私もまどかと同じく、100ポイントと表示された
ほむら「うーん。適当に食料でも―――」
タッチパネルに触れようとした、その瞬間
ほむら「っ!?」
視界が大きく揺れた
後頭部に、今まで経験したこともないほどの熱を感じる
まどか「ほむらちゃん!? ほむらちゃん!?」
自分を心配する声に答えたいが、口が、身体が、上手く動かない
そして私は為す術もなく気を失った
――――ちゃん!
―――むらちゃん!
「ほむらちゃん!!」
急速に意識が覚醒する
瞼を開けると、まどかが私の顔を覗き込みながら、大粒の涙をこぼしていた
まどか「よかったぁ! よかったぁ!」
ほむら「私は……、一体……」
まどか「……杏子ちゃんが突然、ほむらちゃんの頭を後ろから、鉄パイプか何かで殴りつけたの」
ほむら「杏子が……?」
まどか「うん。それで……、ほむらちゃんの手を取って薬のボタンを押すと、そのまま……」
ほむら「……」
―――むらちゃん!
「ほむらちゃん!!」
急速に意識が覚醒する
瞼を開けると、まどかが私の顔を覗き込みながら、大粒の涙をこぼしていた
まどか「よかったぁ! よかったぁ!」
ほむら「私は……、一体……」
まどか「……杏子ちゃんが突然、ほむらちゃんの頭を後ろから、鉄パイプか何かで殴りつけたの」
ほむら「杏子が……?」
まどか「うん。それで……、ほむらちゃんの手を取って薬のボタンを押すと、そのまま……」
ほむら「……」
私は、まどかに膝枕されているようだった
ほむら「……」
立ちあがろうとするも、額のやや前に手をかざされ、暗に起き上がることを静止される
まどか「もう少しこのまま休んでいよう」
ほむら「……」
無理に逆らう気概もなく
私は、彼女の優しさに今しばらく甘えることにした
ほむら「ところで、杏子はどうなったの?」
ほむら「……」
立ちあがろうとするも、額のやや前に手をかざされ、暗に起き上がることを静止される
まどか「もう少しこのまま休んでいよう」
ほむら「……」
無理に逆らう気概もなく
私は、彼女の優しさに今しばらく甘えることにした
ほむら「ところで、杏子はどうなったの?」
まどか「最初は周りの人もびっくりした様子で、しばらくそのまま棒立ちで……」
ほむら「……」
まどか「でも杏子ちゃんが走り始めたのを見て、そのまま集団で追いかけていった」
ほむら「そう」
『バーン!』
『お陀仏だ。ブラックリスト入りして、集団リンチ』
彼女自身が言っていた言葉を、頭の中で反芻する
私には彼女が、それほど悪い人物には見えなかった
ほむら「杏子……」
選択していったのが薬だったこととも併せて考えると、
何か事情があったのではないかと、そんな気がしてならない
まどか「病気のお知り合いでも、いたのかな……」
そしてそれは、まどかも同じようだった
ほむら「……」
まどか「でも杏子ちゃんが走り始めたのを見て、そのまま集団で追いかけていった」
ほむら「そう」
『バーン!』
『お陀仏だ。ブラックリスト入りして、集団リンチ』
彼女自身が言っていた言葉を、頭の中で反芻する
私には彼女が、それほど悪い人物には見えなかった
ほむら「杏子……」
選択していったのが薬だったこととも併せて考えると、
何か事情があったのではないかと、そんな気がしてならない
まどか「病気のお知り合いでも、いたのかな……」
そしてそれは、まどかも同じようだった
まどか「これからどうしようね……」
2人の間に重い沈黙が訪れる
ほむら「戦闘区域に、足を踏み入れる勇気は……、私には正直ない」
意識が遠のいていくあの感覚
あれは、とても気持ちのいいものではなかった
思い出すだけで鳥肌が立ちそうになる
ほむら「戻りましょう。エレベーターに」
まどか「そうだね……」
杏子の安否が気になるのは私もまどかも同じのようだが、
かといって身を危険に曝す程の勇気は、私達には無かった
重い足取りで、元来た通路を引き返す
そこではからずも私達は、杏子のことを発見する
2人の間に重い沈黙が訪れる
ほむら「戦闘区域に、足を踏み入れる勇気は……、私には正直ない」
意識が遠のいていくあの感覚
あれは、とても気持ちのいいものではなかった
思い出すだけで鳥肌が立ちそうになる
ほむら「戻りましょう。エレベーターに」
まどか「そうだね……」
杏子の安否が気になるのは私もまどかも同じのようだが、
かといって身を危険に曝す程の勇気は、私達には無かった
重い足取りで、元来た通路を引き返す
そこではからずも私達は、杏子のことを発見する
杏子「ぐっ……」
彼女は、傷だらけの状態で床に倒れ込んでいた
まどか「杏子ちゃん!」
走り寄るまどか
私も足を踏み出そうとし、しかし床にへなへなとへたり込んでしまう
杏子に殴られたことは、私の中で、予想以上に大きなトラウマとなっていたようだ
まどか「大丈夫!?」
杏子「なんで、……心配なんか、するん……、だよ」
ほむら「……」
まどか「だって! だって!!」
杏子「あたしは……、あたし、あたしは……」
どうも足の骨が、折られているようだった
それ以外にも色々と、暗がりかつ素人目なのに、それと分かる外傷がいくつも
恐らく彼女はもう、この世界では生きていけない
彼女は、傷だらけの状態で床に倒れ込んでいた
まどか「杏子ちゃん!」
走り寄るまどか
私も足を踏み出そうとし、しかし床にへなへなとへたり込んでしまう
杏子に殴られたことは、私の中で、予想以上に大きなトラウマとなっていたようだ
まどか「大丈夫!?」
杏子「なんで、……心配なんか、するん……、だよ」
ほむら「……」
まどか「だって! だって!!」
杏子「あたしは……、あたし、あたしは……」
どうも足の骨が、折られているようだった
それ以外にも色々と、暗がりかつ素人目なのに、それと分かる外傷がいくつも
恐らく彼女はもう、この世界では生きていけない
まどか「杏子ちゃん! 40階に行けば、きっと……」
杏子「妹が、いるんだ」
彼女は、まるでまどかの言葉が聞こえないような様子で、ぽつぽつと語り出した
杏子「生意気だけど……、いい子で、さ……」
杏子「でも……、運が悪いんだよな、病気に……」
ほむら「……」
杏子「……言い訳だよな、こんなの」
杏子「妹を……、言い訳のダシに、使うなんて……」
杏子「我ながらとんだ……、クズだ……」
まどか「そんなことない! そんなことないって!」
杏子「……しかも、さ。傑作なことに―――」
アイツは既に一昨日、死んでるんだよね
杏子が口にした言葉は、予想だにしていなかったものだった
杏子「妹が、いるんだ」
彼女は、まるでまどかの言葉が聞こえないような様子で、ぽつぽつと語り出した
杏子「生意気だけど……、いい子で、さ……」
杏子「でも……、運が悪いんだよな、病気に……」
ほむら「……」
杏子「……言い訳だよな、こんなの」
杏子「妹を……、言い訳のダシに、使うなんて……」
杏子「我ながらとんだ……、クズだ……」
まどか「そんなことない! そんなことないって!」
杏子「……しかも、さ。傑作なことに―――」
アイツは既に一昨日、死んでるんだよね
杏子が口にした言葉は、予想だにしていなかったものだった
杏子「笑えるだろう……!?」
杏子「死んだ妹に……、薬、だぁ……?」
杏子「自分でも……、わけが……」
杏子「……ちくしょう……」
杏子「でも、気が付いたら……身体が、勝手に……」
ほむら「どうして言ってくれなかったの……?」
杏子「……、……は?」
ほむら「言ってくれたら、そんなものいくらだって!」
杏子「は、はは……は……」
杏子「アンタ……本当に、ここのこと……、知らないんだな」
杏子「死んだ妹に……、薬、だぁ……?」
杏子「自分でも……、わけが……」
杏子「……ちくしょう……」
杏子「でも、気が付いたら……身体が、勝手に……」
ほむら「どうして言ってくれなかったの……?」
杏子「……、……は?」
ほむら「言ってくれたら、そんなものいくらだって!」
杏子「は、はは……は……」
杏子「アンタ……本当に、ここのこと……、知らないんだな」
杏子「ここじゃ……、他人の為……て、裏切っ……、常套句……」
いつの間にか杏子に対する恐怖心はすっかり消え失せていた
その代わりに、胸に込み上げてきたのは―――
ほむら「馬鹿なんだから、もう……!」
胸を破裂させそうな勢いの憐憫と、やりきれなさ
私は杏子を抱きしめ、馬鹿みたいに泣いた
まどか「杏子ちゃん……」
私に続いてまどかも、杏子に縋りついて涙を流す
少しして、押し殺すような杏子の嗚咽が、それに混じってきた
いつの間にか杏子に対する恐怖心はすっかり消え失せていた
その代わりに、胸に込み上げてきたのは―――
ほむら「馬鹿なんだから、もう……!」
胸を破裂させそうな勢いの憐憫と、やりきれなさ
私は杏子を抱きしめ、馬鹿みたいに泣いた
まどか「杏子ちゃん……」
私に続いてまどかも、杏子に縋りついて涙を流す
少しして、押し殺すような杏子の嗚咽が、それに混じってきた
それから―――、
私達は杏子を、彼女の妹の亡骸の元へと運んだ
再起不能なレベルにまで負傷した彼女のことを、
それ以上傷めつけようとする者は、さすがにいなかった
杏子「……ここで、降ろ……」
トイレ等がある休憩用のスペースは、酷いありさまだった
そこら中に死体が放置されており、腐臭も激しく、
これでは病気にならない方がおかしいというものだ
しかしそれでも、杏子の妹の周辺だけは、ほんの少し片付いていた
確か、4か5ポイントはした花が、枯れた状態で小さな亡骸に添えられている
杏子「10…さ……い、までは……、別の場所で、育つんだ……」
杏子「一度……、離れ離れ……」
杏子「やっと、妹と再会……、なのにこんな……」
杏子は、40階へ行き、生きながらえることを拒んだ
私達は彼女の意思を尊重し、また2人だけでこの階を後にした
私達は杏子を、彼女の妹の亡骸の元へと運んだ
再起不能なレベルにまで負傷した彼女のことを、
それ以上傷めつけようとする者は、さすがにいなかった
杏子「……ここで、降ろ……」
トイレ等がある休憩用のスペースは、酷いありさまだった
そこら中に死体が放置されており、腐臭も激しく、
これでは病気にならない方がおかしいというものだ
しかしそれでも、杏子の妹の周辺だけは、ほんの少し片付いていた
確か、4か5ポイントはした花が、枯れた状態で小さな亡骸に添えられている
杏子「10…さ……い、までは……、別の場所で、育つんだ……」
杏子「一度……、離れ離れ……」
杏子「やっと、妹と再会……、なのにこんな……」
杏子は、40階へ行き、生きながらえることを拒んだ
私達は彼女の意思を尊重し、また2人だけでこの階を後にした
常套手段の間違いなのかどうかすらあんこちゃんの台詞が切れ切れすぎて分らん…
とりあえずこのあんこちゃんには幸せになって欲しいわ
とりあえずこのあんこちゃんには幸せになって欲しいわ
まどか「わたしのせいだ……」
エレベーターに乗り込むや否や、まどかはそう言って、項垂れた
まどか「わたしが、最初杏子ちゃんに質問をしたから……」
彼女の顔色は真っ青だった
元来優しい気性の彼女だけに、その罪悪感たるや、推して余りある
ほむら「誰が悪いということもないわ……」
私は、自分自身に言い聞かせるように、呟いた
ただ。ただ一つ、言えるのは
彼女が最後まで自分の意思で行動したということ
少なくとも40階で死を望んだ男よりは、杏子は人間らしい生き方をした
それだけは、間違いないと思った
エレベーターに乗り込むや否や、まどかはそう言って、項垂れた
まどか「わたしが、最初杏子ちゃんに質問をしたから……」
彼女の顔色は真っ青だった
元来優しい気性の彼女だけに、その罪悪感たるや、推して余りある
ほむら「誰が悪いということもないわ……」
私は、自分自身に言い聞かせるように、呟いた
ただ。ただ一つ、言えるのは
彼女が最後まで自分の意思で行動したということ
少なくとも40階で死を望んだ男よりは、杏子は人間らしい生き方をした
それだけは、間違いないと思った
――――
「彼女達は気がついただろうか」
「僕が1階に残したとっておきのヒントに」
「……」
「……」
「さて。続きを見守るとしようか」
「彼女達は気がついただろうか」
「僕が1階に残したとっておきのヒントに」
「……」
「……」
「さて。続きを見守るとしようか」
ごめん、眠気で集中力が
落ちても気が向いた時に立て直すから大丈夫
落ちても気が向いた時に立て直すから大丈夫
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