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元スレほむら「配給制の未来。完全管理社会。そしてまどかとの冒険」
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>>99
異変に気づいたのは2行目だった
異変に気づいたのは2行目だった
ほむら「どっ、どうしましょう……?」
まどか「わたし達も……、試してみる? 歩きまわってお腹も空いたし」
ほむら「そうね。えーっと、私の番号は……」
少し悩み、自分のいた部屋の番号がそれではないかと思い当たる
ものは試しだ、とりあえずチャレンジしてみよう
ほむら「07214545、暁美ほむら、カロリーメイトほむほむ味」
まどか「……部屋番号で良かったみたいだね!」
私の足元には、いつの間にかカロリーメイトの箱が転がっていた
まどか「わたし達も……、試してみる? 歩きまわってお腹も空いたし」
ほむら「そうね。えーっと、私の番号は……」
少し悩み、自分のいた部屋の番号がそれではないかと思い当たる
ものは試しだ、とりあえずチャレンジしてみよう
ほむら「07214545、暁美ほむら、カロリーメイトほむほむ味」
まどか「……部屋番号で良かったみたいだね!」
私の足元には、いつの間にかカロリーメイトの箱が転がっていた
こんな世界なら、ノンカロリーケーキがあっても何の不思議もない。
こういう映画あったよな
自分達はクローン人間だったみたいな。そんなイメージほむほむ
自分達はクローン人間だったみたいな。そんなイメージほむほむ
カロリーメイトをほむほむと齧りながら、40階の大部屋を歩いて回る
ほむら「屋上に通じる場所は無いものかしらね?」
まどか「うーん。探すのは骨そうだね」
この部屋にいる人間は、皆、好き勝手なことをしていた
巴マミのように食べ物を食べているものもいれば、
読書をしている者も、音楽を聞いている者もいる
まどか「なんか……、皆、つまらなさそう」
ほむら「そうね……」
何不自由ない暮らしをしている筈の彼らは、しかし、皆死んだような目をしていた
その時ふと、まどかの足が止まる
まどか「何、あれ……?」
まどかの指差す先には、赤黒い大きな染みができていた
離れた位置からでも妙な鉄臭さが鼻につく
映像でしか見たことは無いが、あれは恐らく―――
ほむら「血だまり、かしら」
ほむら「屋上に通じる場所は無いものかしらね?」
まどか「うーん。探すのは骨そうだね」
この部屋にいる人間は、皆、好き勝手なことをしていた
巴マミのように食べ物を食べているものもいれば、
読書をしている者も、音楽を聞いている者もいる
まどか「なんか……、皆、つまらなさそう」
ほむら「そうね……」
何不自由ない暮らしをしている筈の彼らは、しかし、皆死んだような目をしていた
その時ふと、まどかの足が止まる
まどか「何、あれ……?」
まどかの指差す先には、赤黒い大きな染みができていた
離れた位置からでも妙な鉄臭さが鼻につく
映像でしか見たことは無いが、あれは恐らく―――
ほむら「血だまり、かしら」
私達の目の前で、血だまりはみるみる間に小さくなっていく
食べ物等を発生させる時と逆の要領で、床が、血を掃除しているのだろう
すぐに血だまりは消滅した
そこにそのようなものがあったという形跡は、もはやない
まどか「もしかして……」
まどかの言わんとすることは分かる
ひょっとすると、今まで自分が歩いてきた場所でも、
これと同じような現象が起こっていたのではあるまいか
ほむら「……ううん。もしかしたら、今私達が立っている、この場所でも」
嫌な汗が背中をじとりと濡らす
食べ物等を発生させる時と逆の要領で、床が、血を掃除しているのだろう
すぐに血だまりは消滅した
そこにそのようなものがあったという形跡は、もはやない
まどか「もしかして……」
まどかの言わんとすることは分かる
ひょっとすると、今まで自分が歩いてきた場所でも、
これと同じような現象が起こっていたのではあるまいか
ほむら「……ううん。もしかしたら、今私達が立っている、この場所でも」
嫌な汗が背中をじとりと濡らす
>>111
そうそう、それだ
そうそう、それだ
自分の足元が、かつて血だまりの広がっていた場所かもしれない
そう考えると薄気味悪くてならない
まどか「ほむらちゃん……、なんか、変だよここ……」
まどかは泣きそうな声をあげる
ほむら「もう……、帰りましょうか……」
まどか「うん……」
既に屋上を探そうという気力は、私達には残されていなかった
お互いに手を繋ぎながら、顔を見合わせ、頷き合う
ほむら「……あら?」
まどか「どうしたの、ほむらちゃん?」
ほむら「私達、どっちから来たっけ……」
ここはだだっぴろい大部屋
何の手がかりもない
おおよその角度は分かるが、少しでも角度がずれれば、
全く違う場所に行きあたってしまいそうな気がする
そう考えると薄気味悪くてならない
まどか「ほむらちゃん……、なんか、変だよここ……」
まどかは泣きそうな声をあげる
ほむら「もう……、帰りましょうか……」
まどか「うん……」
既に屋上を探そうという気力は、私達には残されていなかった
お互いに手を繋ぎながら、顔を見合わせ、頷き合う
ほむら「……あら?」
まどか「どうしたの、ほむらちゃん?」
ほむら「私達、どっちから来たっけ……」
ここはだだっぴろい大部屋
何の手がかりもない
おおよその角度は分かるが、少しでも角度がずれれば、
全く違う場所に行きあたってしまいそうな気がする
まどか「えっと……、あそこの人のすぐ傍を、確か通り過ぎたような?」
なんとか寝転んでいる人を目印に、元来た角度を割り出そうと試みる
しかし、全ての人間が死んだような顔をしているため、
どれがどの人間だったか、だんだんと分からなくなってくる
ほむら「とりあえず……、歩いてみましょうか」
ほむら「多少方向が間違っても壁に突き当たりさえすれば」
ほむら「後は壁沿いに移動するだけで良い筈だもの」
まどかを、そして自分自身を勇気づけようと、努めて前向きに考える
まどか「そう、だよね……」
自分より小柄な少女の、不安を隠しきれない強がった笑顔が、痛かった
なんとか寝転んでいる人を目印に、元来た角度を割り出そうと試みる
しかし、全ての人間が死んだような顔をしているため、
どれがどの人間だったか、だんだんと分からなくなってくる
ほむら「とりあえず……、歩いてみましょうか」
ほむら「多少方向が間違っても壁に突き当たりさえすれば」
ほむら「後は壁沿いに移動するだけで良い筈だもの」
まどかを、そして自分自身を勇気づけようと、努めて前向きに考える
まどか「そう、だよね……」
自分より小柄な少女の、不安を隠しきれない強がった笑顔が、痛かった
歩く。歩く。絨毯の上を歩く
「……」
つまらなそうな顔をした少女を
「……」
床に身体を投げ出した老人を
「……」
もはや意思があるのかも分からない青年を横目に、歩く
「12980……、○○○○……、死……」
それは、小さな呟きだった
しかし聞こえなかったことにするには、あまりに衝撃的な内容だった
「……」
つまらなそうな顔をした少女を
「……」
床に身体を投げ出した老人を
「……」
もはや意思があるのかも分からない青年を横目に、歩く
「12980……、○○○○……、死……」
それは、小さな呟きだった
しかし聞こえなかったことにするには、あまりに衝撃的な内容だった
ほむら「!?」
声は、たった今目の前を通り過ぎた青年のもののようだった
私とまどかは、慌ててそちらの方へと振り返る
「……」
青年の首が、爆ぜた
声は、たった今目の前を通り過ぎた青年のもののようだった
私とまどかは、慌ててそちらの方へと振り返る
「……」
青年の首が、爆ぜた
それから後しばらくのことは、はっきりとは覚えていない
ただ、とにかく私達は走った
ほむら「はあっ……、はあ……、はあ……」
退屈が人を殺すこの空間から、一刻も早く立ち去りたかった
部屋全体に満ちた緩慢な絶望が、気持ち悪い
まどか「ぐすっ、うぅぅ……」
必死にエレベーターへと続く小通路への扉を探し当てた私達は、すぐに大部屋を後にした
最初にこの部屋で出会った人間である巴マミは、もう元いた場所にはいなかった
ただ、とにかく私達は走った
ほむら「はあっ……、はあ……、はあ……」
退屈が人を殺すこの空間から、一刻も早く立ち去りたかった
部屋全体に満ちた緩慢な絶望が、気持ち悪い
まどか「ぐすっ、うぅぅ……」
必死にエレベーターへと続く小通路への扉を探し当てた私達は、すぐに大部屋を後にした
最初にこの部屋で出会った人間である巴マミは、もう元いた場所にはいなかった
魔法少女って設定はないんだな
マミさんは廃人だし
あんこだけ元気ならそれでいいけど
マミさんは廃人だし
あんこだけ元気ならそれでいいけど
まどか「ぐずっ、う、あぁぁああああん!!」
ほむら「ひっく、ひっく……」
私達は床にへたり込むと、身体を抱き合い、そのまま声を上げて涙を流した
まどか「もうっ……、帰、ろう……。7階に、帰ろう……」
ほむら「……ええ。帰りましょう……」
窮屈だと思っていた生活が、今はただ恋しかった
まどか「もう、ほむらちゃんがいればいいよ……」
まどか「こんなのが自由だっていうのなら、わたしいらない……」
自由。まどかは今の部屋で見てきた光景を、自由と言った
確かに、あの部屋では色々なことが自由な様子だった
しかし……
ほむら「結果の自由はあっても……、手段の自由が、欠けている……」
まどか「……えっ?」
ほむら「いいえ。ごめんなさい、なんでもないわ」
今更どうでもいいことだ
私は無駄な考えを頭から振り払い、エレベーターの扉の前に立った
ほむら「ひっく、ひっく……」
私達は床にへたり込むと、身体を抱き合い、そのまま声を上げて涙を流した
まどか「もうっ……、帰、ろう……。7階に、帰ろう……」
ほむら「……ええ。帰りましょう……」
窮屈だと思っていた生活が、今はただ恋しかった
まどか「もう、ほむらちゃんがいればいいよ……」
まどか「こんなのが自由だっていうのなら、わたしいらない……」
自由。まどかは今の部屋で見てきた光景を、自由と言った
確かに、あの部屋では色々なことが自由な様子だった
しかし……
ほむら「結果の自由はあっても……、手段の自由が、欠けている……」
まどか「……えっ?」
ほむら「いいえ。ごめんなさい、なんでもないわ」
今更どうでもいいことだ
私は無駄な考えを頭から振り払い、エレベーターの扉の前に立った
――――
「地球人を知的生命体として認めるか、それとも家畜とみなすか」
「僕は長年悩み続けていた」
「しかし今の彼女達の様子を見ていると、そんな迷い、どこかに吹き飛んでしまいそうだよ」
どこかでえみりん声の地球外生命体が、
そう独りごちたことを、まどかとほむらは知らない
「まあ、もう少し様子を見てみるか」
「地球人を知的生命体として認めるか、それとも家畜とみなすか」
「僕は長年悩み続けていた」
「しかし今の彼女達の様子を見ていると、そんな迷い、どこかに吹き飛んでしまいそうだよ」
どこかでえみりん声の地球外生命体が、
そう独りごちたことを、まどかとほむらは知らない
「まあ、もう少し様子を見てみるか」
――――
まどかの震える手が、エレベーター横のボタンパネルに鍵を挿す
点灯した下矢印型のスイッチを押すと、エレベータのドアはすぐに開いた
まどか「7階、7階、7階……」
ボタンの列の前で、目当ての数字を探すまどか
ほむら「……あら?」
ふと、違和感に気がつく
先程7階でエレベーターに乗り込ん時
エレベーター内部に7階いきのボタンが無いのは、
ここが7階でそんなもの必要ないからだと思った
まどか「無い! 無い!」
しかし、冷静に考えてみると―――、
ほむら「エレベーターは、全ての階で共通のものを使う……」
まどか「あっ……」
そう。私達はあの時気がつくべきだったのだ
このエレベーターで7階から別の階へと移動したが最後、もう元の階へは戻れないことに
まどかの震える手が、エレベーター横のボタンパネルに鍵を挿す
点灯した下矢印型のスイッチを押すと、エレベータのドアはすぐに開いた
まどか「7階、7階、7階……」
ボタンの列の前で、目当ての数字を探すまどか
ほむら「……あら?」
ふと、違和感に気がつく
先程7階でエレベーターに乗り込ん時
エレベーター内部に7階いきのボタンが無いのは、
ここが7階でそんなもの必要ないからだと思った
まどか「無い! 無い!」
しかし、冷静に考えてみると―――、
ほむら「エレベーターは、全ての階で共通のものを使う……」
まどか「あっ……」
そう。私達はあの時気がつくべきだったのだ
このエレベーターで7階から別の階へと移動したが最後、もう元の階へは戻れないことに
先程7階でエレベーターに乗り込ん時→先程7階でエレベーターに乗り込んだ時
>>1はとりあえず落ち着いて書け
まどか「どう、しよう……」
ほむら「まどか……」
まどか「どうしようほむらちゃぁん……!」
ほむら「……虹の、根元」
まどか「えっ……?」
勢い口をついたのは、不思議な紙に書かれていたあの言葉
ほむら「虹の根元には、自由がある」
まどか「そんな言葉、もう今更……」
ほむら「一緒に自由を見つけようよ!」
まどか「……」
ほむら「そして、2人で仲良く暮らしましょう。……ねっ?」
まどか「……うん。そう……、だね」
まどか「こんな偽物の自由じゃなくて、もっと素敵な自由を……、見つけなくちゃね」
まだ完全に元気を取り戻したというわけではないようだったが、
それでもまどかは、少しは落ち着きを取り戻してくれたようだった
初めて会った時、優しく慰めてもらえた恩を、少しは返せていたらいいなと、心の片隅で思った
ほむら「まどか……」
まどか「どうしようほむらちゃぁん……!」
ほむら「……虹の、根元」
まどか「えっ……?」
勢い口をついたのは、不思議な紙に書かれていたあの言葉
ほむら「虹の根元には、自由がある」
まどか「そんな言葉、もう今更……」
ほむら「一緒に自由を見つけようよ!」
まどか「……」
ほむら「そして、2人で仲良く暮らしましょう。……ねっ?」
まどか「……うん。そう……、だね」
まどか「こんな偽物の自由じゃなくて、もっと素敵な自由を……、見つけなくちゃね」
まだ完全に元気を取り戻したというわけではないようだったが、
それでもまどかは、少しは落ち着きを取り戻してくれたようだった
初めて会った時、優しく慰めてもらえた恩を、少しは返せていたらいいなと、心の片隅で思った
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