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    元スレキョン「化け物……俺はお前のことをそう呼んだな」

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    51 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 15:48:42.02 ID:X++nV67A0 (-22,-10,-2)
    支援
    52 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 15:51:06.76 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-161)
    佐々木「さあ、覚悟しろ」

    キョン「ままま待て!? ぶ、武器武器!?」

    佐々木「今日こそ同意してもらうよ」ヒュンヒュンヒュン!

    キョン「ヌンチャク返せ!?」

    佐々木「えい! えい!」ポコッ パコッ

    キョン「あたっ! いたっ! こら! やめろっての!」

    佐々木「……ふむ、やはり暴力は気が進まないね」

    キョン「だ、だろう? だから……」

    佐々木「じゃあ……こういうのはどうだい?」ゴソゴソ

    キョン「おおおおい!? 何で服を脱ぎ始めるんだよ!?」

    佐々木「ねえ……僕の裸……見たくないかい?」

    キョン「な、何を言って……」

    佐々木「同意してくれたら…………見せてもいいよ」
    53 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 15:52:13.55 ID:mMJ66yrx0 (+24,+29,-6)
    キョン「いえ、結構です」
    54 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 15:54:06.59 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-200)
    キョン「いやいやいや! 駄目だ駄目だ!」

    佐々木「何? 見るだけでは駄目? しょうがないな。じゃあ…………触ってみる?」

    キョン「イヤッホゥ! イヤッホゥじゃない!? 待て待て待て!?」

    佐々木「ほら……遠慮せずに……」

    キョン「わー!!」



    キョン「……」

    佐々木「……」

    キョン「……あ、あれ?」

    佐々木「……やっぱり…………やっぱり無理……」

    キョン「佐々木…………そりゃそうだろ。無理するな。ほら、服着ろ」

    佐々木「ううう……」

    キョン「まったく、お前おかしいぞ。いくら切羽詰っているとはいえ、やってることが支離滅裂だ」

    キョン「真夜中に不法侵入したり、色仕掛けしたり……そんなの聡明なお前がやることじゃないだろ」

    キョン「とにかくいったん落ち着け。今のお前はまともじゃないぞ」
    55 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 15:57:06.88 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-163)
    佐々木「ふ、ふふふふ……」

    キョン「ん?」

    佐々木「まともじゃない、か…………ふふふ、ふふふふふふ……」

    キョン「佐々木……?」

    佐々木「僕は……ある日突然、愛する人と自分の住んでいた世界を消されたんだよ……」

    佐々木「気がついたら異世界。周りは知っているようで僕の知らない人たち。知り合いもいない」

    佐々木「そんな状態で……まともに精神を保っていられると思うかい……?」

    キョン「佐々木……」

    佐々木「ふふふ……今まで必死に頑張ってきたんだけど……急に……力が抜けちゃったよ…………」

    佐々木「あは、あはは……僕って…………こんなに弱かったっけ……?」

    キョン「……」

    佐々木「……ヒック…………エグッ……」

    キョン「佐々木……お前泣いて……」
    56 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 15:58:12.38 ID:X++nV67A0 (-22,-10,-2)
    支援
    57 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:00:07.08 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-161)
    佐々木「……返してよ」

    キョン「え……?」


    佐々木「返してよ……エウッ……エグッ……僕のキョンを……返してよ……」

    佐々木「……帰りたい……ヒック…………い、家に……帰りたいよぉ……ウェェェ」


    キョン「…………佐々木……俺は」

    佐々木「触らないで……」グシグシ

    キョン「う……」

    佐々木「ごめん。迷惑をかけた」スタスタ

    キョン「お、おい」

    佐々木「もうここには来ない。けど…………僕は絶対に諦めないよ……それじゃ」


    キョン「佐々木……くそ、結局何も言ってやれなかった」

    キョン「どうすればいい? 俺ができることと言えば……」
    58 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:00:17.58 ID:YJSJU3bA0 (+22,+29,-10)
    全部ハルヒのせいじゃねーか
    ホントろくな事しねーなあのキチガイは
    59 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:01:06.90 ID:WWD7HblA0 (-20,-10,-2)
    支援
    60 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:03:05.15 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-144)
    ~翌日 放課後 部室~


    ハルヒ「あたし、今日は用事があるから先に帰るわ。戸締りきちんとよろしく。じゃあね」


    バタン タッタッタ・・・


    みくる「……涼宮さん、行ったみたいです」

    長門「……」

    古泉「それで、僕たちに相談とは?」

    キョン「ああ。俺たちが消してしまった異世界を、何とか元に戻せないか?」

    古泉「それを聞くということは、何かあったのですね?」

    キョン「実は……」



    古泉「なるほど、佐々木さんが」

    みくる「そんなことになってたなんて……」

    キョン「何とかならないか? 俺はもう佐々木のあんな顔を見たくないんだ」
    61 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:06:05.16 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-210)
    古泉「正直に言って、かなり難しいと思われます」

    キョン「やっぱりそうか……長門、やっぱりそっくりそのまま元に戻すってのは不可能か?」

    長門「消滅させた世界に関するデータは残っている」

    キョン「そうなのか! じゃあそのデータを元にして……」

    長門「不可能」

    キョン「なぜだ!」

    古泉「長門さん1人の力では、到底足りないからだと」

    キョン「でも、異世界を消した時は…………あ、そうか……」

    古泉「そうです。あの時は情報統合思念体から、全ての能力をフルに使えるように許可が出ていたんです」

    古泉「だからこそ、世界を消滅させるという大技が可能だった。しかし今は……」

    長門「……」

    キョン「い、いいんだ長門。そもそもそんなことをしたら、またお前に負担かけちまうからな」
    62 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:07:37.82 ID:X++nV67A0 (-22,-10,-2)
    支援
    63 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:09:05.60 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-172)
    キョン「はぁ、だとすればどうすれば…………ぐっ! が、がが!?」

    みくる「きょ、キョンくん!? どうしたんですか!?」

    キョン「き、急に頭が! 何だこれ! 何だこれ!?」

    みくる「し、しっかりしてください!」

    キョン「う……」

    古泉「おや?」

    みくる「急に静かになっちゃいました……」

    古泉「……死にましたか?」

    キョン「……ん? あれ? ここは……?」

    みくる「キョンくん、大丈夫ですか?」

    古泉「待ってください。どうも様子がおかしいです」

    キョン「朝比奈さん………古泉……」

    長門「……」

    キョン「長門…………長門? 長門!? う、うわああああああ!!」ガチャ! ダダダダダ!

    みくる「あ! ど、どこに行くんですか! キョンくん!」
    64 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:12:05.34 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-207)
    ~下駄箱~


    キョン「ど、どうなってるんだ? 俺は確か……涼宮に……世界が…………はっ!」

    キョン「そうだ、佐々木…………佐々木!」

    古泉「捕まえました」ガシッ!

    キョン「うわぁ! 離せ! 離せぇ! 俺は佐々木のところに行かないといけないんだ!」

    みくる「キョンくん、いったいどうしちゃったんですか?」

    キョン「離せ……う……」グッタリ

    みくる「あ……動かなくなっちゃいました……」

    古泉「……死にましたか? おっと、気がついたようです」

    キョン「んん……あれ? 何で俺、下駄箱なんかにいるんだ?」

    古泉「どうやら正気に戻ったみたいですね。しかし長門さん、これは……」

    長門「……」コクリ

    キョン「何だよ、何がどうなってるんだ?」

    古泉「どうやら佐々木さんの望み、1つだけなら叶えられそうですよ」
    65 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:15:05.60 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-179)
    ~部室~


    キョン「俺の中にもう1人の俺がいるだと!?」

    古泉「ええ。佐々木さんと同じです」

    キョン「まさか、俺たちが消滅させた異世界のあいつか?」

    古泉「そのようです。どういうわけか、世界消滅と同時に意識があなたの身体に潜り込んだようです」

    キョン「そうか……変な夢を見たり、覚えのない記憶があったのはそのせいか」

    みくる「もっと前から兆候はあったんですね」

    キョン「しかし、佐々木の場合はすぐに影響が出たのに、俺がこんなに遅かったのはなぜだ?」

    古泉「それは何とも。個人差としか言えませんね」

    キョン「そうなのか。それにしても、あいつは完全に消えたわけじゃなかったんだな」

    古泉「そういうことになりますね」

    長門「……」

    キョン「もう1人の俺……か」
    66 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:18:06.35 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-218)
    キョン「まさか俺に乗り移るとはな……ん? ちょっと待て」

    古泉「どうかしましたか?」

    キョン「このままだと、俺も佐々木みたいに乗っ取られちまうのか?」

    古泉「そうなる可能性はあるでしょうね。現に先程も一時的にとはいえ、完全に乗っ取られてましたし」

    キョン「マジか! 嫌だ! この身体は俺のものだ! 何とかならないか!」

    古泉「うーむ、そうですね。長門さん」

    長門「場所を移す必要がある」

    古泉「ふむ、では長門さんのマンションに移動しましょうか」

    キョン「な、何をするんだ?」

    古泉「あなたと『異世界のあなた』とを分離させるのですよ」

    キョン「できるのか、長門?」

    長門「……」コクッ

    キョン「よかった……すまん長門、お願いする」

    古泉「では、移動しましょうか」
    67 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:21:07.25 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-135)
    ~長門宅~


    古泉「さて、始めてもらいましょうか」

    キョン「分離か。長門、あまり痛くないように頼む」

    長門「~~~~」ブツブツ

    キョン「うぐ、これは……痛くはないが……吐きそう……おえ」

    みくる「が、頑張って!」


    パシュウウウウウウウウウ・・・


    古泉「……これは」

    みくる「ああ!」


    キョン「う……」

    キョン(異)「ん……俺は……?」


    古泉「どうやら、無事成功したようですね」
    68 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:24:41.36 ID:mMJ66yrx0 (+6,+16,-1)
    ほう
    69 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:24:44.64 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-277)
    キョン(異)「あれ? ここはどこだ? うわ! 俺がもう1人!?」

    キョン「やれやれ、うまくいったか。あー、まだ吐きそう……」

    キョン(異)「何か記憶がハッキリしない……頭の中がグチャグチャだ……」

    古泉「大丈夫ですか? 落ち着いてください」

    キョン(異)「……古泉? 朝比奈さんも…………何だ? もう少しで何かが」

    キョン(異)「俺は……そうだ、思い出した! 思い出したぞ!!」

    キョン(異)「俺は涼宮を説得するために走り出して……それから……目の前が真っ暗になって……」

    キョン(異)「あれ……俺は……失敗したのか? 世界は……滅びたのか……?」

    古泉「ええ、残念ながら」

    キョン(異)「はは、そうか……待てよ、その後に佐々木に会いに行こうとしてお前らに取り押さえられて」

    古泉「ああ、それは先程の下駄箱での出来事の記憶ですね」

    キョン(異)「下駄箱? そもそも世界が滅びたんならなぜ俺がここにいる? ああもうわけが分からん!」

    キョン「どうやら、まだ混乱してるようだな」

    古泉「無理もありません。落ち着くまで待ちましょう」
    70 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:26:19.13 ID:X++nV67A0 (-22,-10,-2)
    支援
    71 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:27:08.66 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-197)
    キョン「どうだ、落ち着いたか?」

    キョン(異)「あ、ああ、何とか……ここはどこだ?」

    キョン「ここは俺たちの世界。お前にとっては異世界だな」

    キョン(異)「異世界か……誰かの部屋か?」キョロキョロ

    キョン「ああ、長門の部屋だよ」

    キョン(異)「へ? 長門?」

    長門「……」

    キョン(異)「う、うわあ! 長門!?」ズザザザ

    キョン「お、おい、どうした?」

    長門「……」スッ

    キョン(異)「く、来るな! 近寄るなぁ!?」

    キョン「大丈夫だ落ち着け! 別に危害を加えたりはしないから!」

    キョン(異)「す、すまん。事情があってどうも長門は苦手で……」

    キョン「む……ある程度の事情は知っているが、そこまで怖がらなくても」

    キョン(異)「そ、それはもういいだろ! 説明してくれ! 何で俺はここにいるんだ!」
    72 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:27:46.09 ID:CXk49lqRO (+0,+9,-1)
    スレ主文才ないよ
    73 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:29:06.05 ID:mMJ66yrx0 (-6,-1,+0)
    >>72
    コピペ乙
    74 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:30:05.46 ID:RzILTp0H0 (+93,+30,-245)
    キョン(異)「俺がお前を乗っ取ろうとしていた……?」

    キョン「お前、覚えてないのか?」

    キョン(異)「そういえば微かに記憶が…………いや、やっぱり覚えてない……」

    キョン「結局何でこいつが俺の中にいたんだ? 世界が消滅した時に完全に消えたはずじゃなかったのか?」

    古泉「佐々木さんと同じケースだとは思いますが、理由は分かりません。執念か、奇跡か……」

    古泉「ひょっとしたら、佐々木さんに何らかの能力があって、それが発動したのかもしれません」

    古泉「いずれもあくまで推測にすぎません。ハッキリした理由はやっぱり分かりませんね」

    キョン「ま、身近にハルヒという物理法則無視のトンデモ人間もいるしな。理由なんてどうでもいいか」

    キョン(異)「佐々木……佐々木も生きてるのか!? この世界にいるのか! どこにいるんだ!」

    キョン「あー……その佐々木だが……」

    キョン(異)「何だ? 何かよくないことでもあったのか!?」

    キョン「落ち着けって! 全部話すから!」
    75 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:33:05.68 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-280)
    キョン(異)「佐々木が……俺を取り戻すために……?」

    キョン「鬼気迫るとはまさにあのことだな」

    キョン(異)「あいつ、そんなに追い詰められて……で、電話! 佐々木に電話しないと!」ピッ

    キョン(異)「…………くそ! 通じない! なら直接佐々木の家へ!」

    古泉「無駄ですよ。佐々木さんの家には近づけません」

    キョン(異)「何でだよ!?」

    古泉「橘京子の組織によって護衛されているからです。どうやら佐々木さん自身がそう望んだみたいで」

    キョン(異)「護衛、だと?」

    古泉「今の佐々木さんは、我々のことは敵としか見ていませんからね」

    古泉「もっとも、組織側は佐々木さんの本当の思惑には気づいていないようですが」

    キョン(異)「強引に突破する……というのは難しいか。くそ、何とか佐々木と連絡を取る方法を……」

    キョン「そんなに焦る必要はないと思うぞ」

    キョン(異)「どういうことだ?」

    キョン「言ったろ。佐々木はお前を取り戻そうとしていると」

    キョン「ということは、こっちが何もしなくても、向こうからそのうち接触してくるんじゃないか?」
    76 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:36:04.40 ID:bRF75aHO0 (-25,-10,-2)
    支援
    77 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:36:06.26 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-283)
    キョン(異)「う……む……なるほど、それもそうか。いやしかし、できれば早く佐々木に……」

    キョン「落ち着け。大丈夫だ。お前も佐々木ももう同じ世界にいるんだから、そのうち会えるって」

    キョン(異)「…………分かった。そういうことなら、佐々木から接触してくるまで待とう」

    古泉「ええ、それがいいです」

    キョン(異)「待つのはいいんだが、その間どこで寝泊りすればいいんだ?」

    みくる「キョンくんの家でいいんじゃないですか?」

    キョン「いえ、俺が2人で帰ると家族に盛大に怪しまれます……」

    古泉「では……ここ、長門さんの部屋はどうです?」

    キョン(異)「絶対に嫌だー!!」

    キョン「そこまで力いっぱい拒否しなくても……」

    古泉「しょうがないですね。では…………もしもし……ええ、そのように手配をお願いします」ピッ

    古泉「これでよし。あなたの家族には1週間ほど旅行に行って貰いましょう」

    キョン「……何だ、旅行券でも届けたのか? そんな怪しいのに引っかかるわけが……」

    古泉「すでに旅行の準備に取り掛かっています。家族3人、すぐに出発するようですよ」

    キョン「……泣いてもいいか、俺?」
    78 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:39:07.08 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-168)
    キョン「じゃあな、長門」

    みくる「お邪魔しました」

    キョン(異)「……」

    古泉「お二人は離れて歩いた方が」

    キョン「どうせ双子かなにかだと思われるだろ」

    古泉「知り合いに見られたらどうするのですか?」

    キョン「……それもそうか。じゃあ俺が先に帰るから、適当に距離を開けて来てくれ」

    キョン(異)「……分かった」


    キョン「まいったな。いきなりお袋たちが旅行に行ったってことは、晩飯もないのか」

    キョン(異)「……」

    キョン「まぁ出前でいいか。おーい、晩飯は出前でいいよな?」

    キョン(異)「ああ……」

    キョン「……お前にもいろいろ言いたいことはあるだろうが……家に帰ってからゆっくりな」

    キョン(異)「……ああ」 
    79 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:39:11.78 ID:X++nV67A0 (-22,-10,-2)
    支援
    80 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:42:05.60 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-187)
    ~キョン宅~


    キョン「ただいまーっと。うお、本当にもぬけの殻だ」

    キョン「ん? 置手紙? 『キョンくん、お土産買ってきてねー』って、逆だ逆!」

    キョン(異)「……」

    キョン「はぁ。腹減ったし、さっさと出前頼むか。何がいいよ?」

    キョン(異)「……」

    キョン「おーい、いい加減何か喋ってくれ」

    キョン(異)「……さっきは……急なことにパニックになってて、あまり深く考えられなかったけどよ」

    キョン「む……」

    キョン(異)「お前らが消したんだよな…………俺と佐々木の世界を……」

    キョン(異)「世界を……家族を……友人たちを…………跡形もなく消してしまったんだよな……」

    キョン(異)「そうだ……お前らだ…………お前らがやったんだ…………この……野郎……!」

    キョン「……すまん。お前には本当にすまないと思っている」
    81 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:45:05.09 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-212)
    キョン「だけど、仕方がなかったんだ。俺たちも自分の世界を守るのに必死で……」

    キョン「あれしか……方法がなかったんだ……」

    キョン(異)「ああ! 分かってる! 分かってるさ! 確かに世界を消したのはお前らだ!」

    キョン(異)「けど……そもそもの元凶は俺の世界の涼宮だ……あいつが暴走してしまったから……」

    キョン(異)「ああするしかなかった。俺たちの世界ごと、暴走した涼宮を消すしかなかった……」

    キョン(異)「それは分かってる……頭では分かってるが……」

    キョン(異)「住んでた世界を消され……こうして復活したとはいえ、1度は自分自身も消され……」

    キョン(異)「それで……冷静でいられると思うか? 落ち着いていられると思うか!!」

    キョン「……」

    キョン(異)「この怒りを! 憎しみを! どこにぶつければいいんだよ! あー!?」

    キョン(異)「お前らか? 涼宮か? 何もできなかった自分自身にか! ああああああああ!!」

    キョン(異)「ちくしょう! ちくしょう!! うわああああああああああ!!!!」

    キョン「お、おい、落ち着……うわ! 危ね!!」


    キョン(異)「ああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
    82 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:48:05.54 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-128)
    キョン(異)「はぁ、はぁ、ぜぇ……」

    キョン「……少しはスッキリしたか? あーあ、派手に暴れまわりやがって」

    キョン(異)「うるせー……」

    キョン「ほら、出前来たぞ。まずは食おう。それからいくらでも話し合おう」

    キョン(異)「……」

    キョン「天丼とカツ丼、どっちがいいよ?」

    キョン(異)「……」ガシッ

    キョン「あ、カツ丼とりやがった。俺もそっちがよかったのに」

    キョン(異)「……」スイッ

    キョン「こら! 俺の天丼からエビ天とるな!」

    キョン(異)「……」ガツガツ

    キョン「……たく」

    キョン(異)「……」モグモグ

    キョン(はぁ……気まずい……)
    83 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:49:21.72 ID:mMJ66yrx0 (+24,+29,-16)
    場面を想像すると、なかなかシュール
    84 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:51:05.59 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-180)
    キョン「はー、食った食った」

    キョン(異)「……」

    キョン「ああ、そういえば今日はどこで寝るよ?」

    キョン「どっちかが自分の部屋のベッドで寝るとして、どっちかが親父かお袋のベッドで……」

    キョン(異)「いい。俺はここのソファで寝る」

    キョン「そ、そうか……」

    キョン(異)「……」

    キョン「……」

    キョン(異)「俺は…………間違っていたのか……?」

    キョン「ん?」

    キョン(異)「SOS団を辞めるという選択は間違っていたのか……?」

    キョン(異)「……はは、世界消滅という結末を迎えた以上、間違ってたんだろうな」

    キョン(異)「俺とお前、同じ人間なのにどうしてこうも違うんだろうな。途中までは同じ人生だったのに」

    キョン「……」
    85 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:52:02.96 ID:X++nV67A0 (-22,-10,-2)
    支援
    86 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:54:05.55 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-264)
    キョン(異)「あの時……あの時からだ……長門と朝倉の戦いを見て、恐怖心を抱いて……」

    キョン(異)「SOS団の……普通じゃない、人外の連中も怖くなって……」

    キョン(異)「このままでは俺の高校生活は滅茶苦茶になると思ったんだ。いや、下手すりゃ命も……」

    キョン「普通じゃない人外の連中か。随分な言いようだな」

    キョン「言っておくが、あいつらはお前が言うような危険な連中じゃない。あまり悪く言わないでくれ」

    キョン(異)「世界1つ吹っ飛ばされてるんだ。これくらいの愚痴はいいだろう」

    キョン「……」

    キョン(異)「…………なぁ」

    キョン「ん、何だ?」

    キョン(異)「何でお前はSOS団の連中とずっと付き合ってるんだ?」

    キョン(異)「やっぱり……世界がどうこうという使命感からか?」

    キョン「使命感ね。まったくないとは言わんが。しいて言うなら楽しいからだな」

    キョン「ハルヒやあいつらといると退屈しないからな。こういう考え方ができるまでは結構かかったが」

    キョン(異)「ふん。あんな連中と一緒にいるなんて、正気とは思えんな」

    キョン「何とでも言え。俺にとってはSOS団こそが居場所だ」
    87 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 16:57:06.05 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-238)
    キョン(異)「SOS団が居場所、ねぇ。むしろ『SOS団にしか』居場所がないんじゃないか?」

    キョン「何だと?」

    キョン(異)「なぁ」

    キョン「何だよ?」

    キョン(異)「お前、携帯にどれくらいメアドと番号があるよ? SOS団以外で」

    キョン「携帯? えっと、中学時代の友達と……」

    キョン(異)「今も親交がある奴だけでだ」

    キョン「それだと谷口、国木田、鶴屋さん、阪中、あとはえっと……」

    キョン(異)「それだけか?」

    キョン「何だよ、悪いかよ」

    キョン(異)「俺はクラスメイトのほぼ全員の番号とメアドがある。他のクラスの奴も何人かな」

    キョン「……」

    キョン(異)「そのクラスメイトたちと放課後に一緒に遊びに行ったり、夏休みには海行ったり肝試ししたり」

    キョン(異)「俺が事故に遭って入院した時も、みんな見舞いに来てくれた。バレンタインにチョコも貰った」
    88 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 17:00:06.11 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-197)
    キョン「俺だって、それらはほとんど経験してるさ」

    キョン(異)「SOS団とだろ?」

    キョン「ああ」

    キョン(異)「SOS団と『だけ』だろ?」

    キョン「……何が言いたい?」

    キョン(異)「お前、SOS団以外でほとんど交流ないだろ? いわばSOS団に縛られてるわけだ」

    キョン「……何だと」

    キョン(異)「何をするにもSOS団が中心。お前、谷口と国木田以外にクラスで話す奴いるか?」

    キョン(異)「放課後に誰かと遊びに行ったりは? 女の子に恋したりは? してないだろ?」

    キョン「……」

    キョン(異)「俺は全て経験した。おもいきり青春を満喫してた。SOS団という狭い世界しか知らないお前とは違う」

    キョン「…………それで?」

    キョン(異)「は?」

    キョン「それがどうした? ひょっとして勝ち誇っているつもりか?」
    89 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 17:03:03.58 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-278)
    キョン「SOS団が狭い世界だと? いやまあ、自分の交友関係はもう少し見直すべきだとは思ったが」

    キョン「普通に友達を作って、普通に遊んで、普通に恋をする。それは確かに素晴らしいものだろう」

    キョン「でもな、SOS団なんていう摩訶不思議な連中と共に過ごすという経験……」

    キョン「こんな経験をしているのは、世界広しと言えど俺だけだ」

    キョン「普通じゃ体験できないようなことをたくさん体験した。そりゃ危険なこともあったがな」

    キョン「こんな不思議で楽しい高校生活を送らせてくれているSOS団に、俺は感謝している」

    キョン(異)「不思議、ね。俺にはそれがそんなに魅力的だとは思えん。平凡、平穏こそが1番だろう」

    キョン「じゃあ何でハルヒに話しかけた? あいつに話しかけなければSOS団ができることもなかっただろう」

    キョン(異)「それは今も後悔してる。そもそも最初は適当に付き合っていくかと思ってたんだよ」

    キョン(異)「長門の……あんな凄まじい力を見るまではな」

    キョン「……」

    キョン(異)「むしろ、何でお前はあれを見て、変わらずSOS団にいるんだよ?」

    キョン(異)「……あんな化け物みたいな力を見て、何で平気でいられるんだよ?」

    キョン「……化け物だと?」
    90 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 17:03:23.22 ID:WCl6LOZh0 (-24,-12,-1)
    91 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 17:06:03.57 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,+0)
    キョン「おい、長門のことを化け物呼ばわりするな」

    キョン(異)「あんな凄まじい力、化け物以外の何者でもないだろう!」

    キョン(異)「お前は何で平気なんだ? 下手すれば自分に危害が及ぶかもしれないのに」

    キョン「長門は絶対にそんなことはしない!」

    キョン(異)「なぜ言い切れる? 相手は地球人とは価値観も何もかも違う宇宙人だぞ?」

    キョン「俺はお前と違って1年間長門と過ごしてきた。だから、それなりに長門のことは分かる」

    キョン「だからこそ、長門のことを信じれる。お前は長門のことを知ろうともせず逃げただけだろう」

    キョン(異)「あんな凄惨な光景を見たら、普通は逃げるに決まってるだろう! あんな化け物を!」

    キョン「化け物呼ばわりはやめろと言っただろう! そもそもそれが命の恩人に対する態度か!」

    キョン(異)「命を救ってくれたことには感謝してる。だが、それとこれとは話が別だろう!」

    キョン(異)「あんな目に遭ったってのに、変わらずに長門たちと一緒にいる、お前のほうが異常なんだよ!」

    キョン「感謝してる、ね。お前の態度からはそんなもの微塵も感じられないんだが?」

    キョン(異)「何だと! この野郎!」

    キョン「やるかー!」
    92 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 17:07:15.65 ID:un0B6j080 (+27,+29,-18)
    今更だがスレタイダイ大の台詞に見えない事もないな
    93 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 17:09:03.63 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-200)
    キョン「ぜえ、ぜえ、もうやめよう。自分同士だからいつまでたっても決着がつかん……」

    キョン(異)「はぁ、はぁ、そ、そうだな。不毛な争いだった……」


    キョン(異)「なぁ」

    キョン「今度は何だよ……」

    キョン(異)「お前、学校の成績はどうなんだ? ちゃんと勉強してるのか?」

    キョン「う……自分同士なら分かるだろ。からっきしだよ」

    キョン(異)「一緒にするな。俺はクラスでも上位の成績だよ」

    キョン「何だと?」

    キョン(異)「佐々木とずっと勉強してきたからな。あいつは教えるのがうまいんだ。おかげで学ぶことの楽しさを知った」

    キョン(異)「お前はどうだ? まさかいまだに谷口とドッコイドッコイの赤点ギリギリなのか?」

    キョン「うるせー! ちくしょー!」

    キョン(異)「ふふん、勝った」

    キョン「ぐわー! 腹立つ!?」
    94 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 17:12:03.04 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-218)
    キョン(異)「そろそろ寝ないか?」

    キョン「ああ、そうだな……お前、本当にソファでいいのか?」

    キョン(異)「いい。さっさと寝ろ」

    キョン「ちっ。じゃあ、おやすみ」バタン


    キョン(異)「…………はぁ」ボフッ

    キョン(異)(つい熱くなっちまった。どうやらあいつと分かり合うのは難しそうだ。にしても……)

    キョン(異)(こっちの世界で復活して、初めて1人きりになったな。何かいろいろ考えちまう……)

    キョン(異)(佐々木……佐々木は今どうしてるんだろうか。体調とか崩してないだろうな?)

    キョン(異)(あいつも今1人きりなのか? 寂しい思いをしてるんだろうか……?)

    キョン(異)(橘の組織がガードしてるんだっけ? あいつは今、こっちの世界の家族と一緒なのか?)

    キョン(異)(頭のいいあいつのことだ。周囲に怪しまれないよう、普段通りに振舞っているんだろう)

    キョン(異)(会いたい……今すぐにでも…………佐々木に会いたい……)

    キョン(異)「…………よし!!」ガバァッ!


    キョン(異)「今すぐに、佐々木に会いに行こう!」
    95 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 17:15:04.17 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-198)
    キョン(異)「あいつにバレないように、そーっとそーっと……」


    ガチャ バタン


    キョン(異)「よし。自転車は……あったあった」ガチャン

    キョン(異)「行くか。待ってろよ、佐々木!」



    キョン(異)「快調快調。ここまでは順調だが……」

    キョン(異)「佐々木の周りは橘の組織がガードしてる。行っても会うのは難しいだろう」

    キョン(異)「しかし、俺が会いに来たと言えば、ひょっとしたら通してくれるかもしれない」

    キョン(異)「どうやら今の俺は『鍵』と思われているみたいだからな……」

    キョン(異)「組織の連中が通してくれなくても、佐々木に俺が来たことを伝えてもらえば何とか……」

    キョン(異)「どうしても駄目な時は強行突破も……一般人の俺には難しすぎるが……」

    キョン(異)「いや! 佐々木に会うためだ! やってやる! やってやるぞ!」
    96 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 17:16:43.43 ID:X++nV67A0 (-22,-10,-2)
    支援
    97 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 17:18:04.02 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-208)
    キョン(異)「もうすぐ佐々木の家だな。このまま一気に……」

    「はーい、ストップです。止まってください」

    キョン(異)「行けるわけないか、やっぱり」

    「自転車から降りてください。こんな時間にどこへ行こうっていうんです?」

    キョン(異)(橘の後ろにさらに3人……こりゃ強行突破はきついな)

    キョン(異)「佐々木に会いに来たんだ。話がある。会わせてくれないか?」

    「話? ひょっとして佐々木さんに能力を移す件、了承してくれたのでしょうか?」

    キョン(異)「あ、いや、えっと……」

    「違うのですか?」

    キョン(異)(しまった……今のは嘘でも「そうだ」と言うべきだったか……)

    「ならお通しするわけにはいきません。佐々木さんから今は誰にも会いたくないと言われてますので」

    キョン(異)「そこを何とか……せめて佐々木に俺が来たことを伝えてくれないか?」

    キョン(異)「そうすれば、佐々木も俺に会う気になってくれるはずだ。頼む!」

    「うーん。すみませんが、お断りです」

    キョン(異)「なぜだ!?」
    98 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 17:21:04.08 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-272)
    「佐々木さん、昨日泣きはらした顔で帰ってきたんですよ。かなり憔悴してました」

    キョン(異)「な……」

    「何があったのかは話してくれませんでした。何を聞いても『何でもない』というだけで」

    「今もずっとそんな状態が続いています。ですから……」

    「今の佐々木さんには誰も会わせたくないんです。たとえあなたでも」

    キョン(異)「……それは、組織の一員としてか?」

    「いえ、佐々木さんの友人としてです。ですから、ここは通しません」

    「心配しなくても、今の状態から立ち直れば、また佐々木さんの方からあなたに会いに行きますよ」

    キョン(異)「それはそうなんだろうが……頼む! 俺は今すぐに佐々木に会いたいんだ!」

    「駄目です」

    キョン(異)「どうしてもか?」

    「どうしてもです」

    キョン(異)「そうか。ならば…………強行突破させてもらう」

    「……へえ。あなたにそれができると思っているのですか?」

    キョン(異)「ふふふ……俺が何の準備もせずに、ここまで来たと思ってるのか?」ゴソゴソ
    99 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 17:23:54.05 ID:o8lRl3EE0 (-8,+3,-2)
    しえ
    100 : 以下、名無しにか - 2011/10/16(日) 17:24:03.54 ID:RzILTp0H0 (+95,+30,-186)
    キョン(異)「喰らえ!」ポコッ

    「あたっ! そ、それは……ヌンチャク?」

    キョン(異)「うりゃ! そりゃ! てりゃ!」パコッ ポコッ ペコッ

    「わっ! あたっ! いたっ! ちょっと! あああもう! ウザったいです!」パシッ!

    キョン(異)「ああ!? ヌンチャク返せ!」

    「こんな物で女の子を叩かないでください。最低ですよ」

    キョン(異)「くそ! こうなりゃ隙間を素早く駆け抜けて!」ダッ

    「ほい、捕まえました」ガシッ!

    キョン(異)「わぎゃ!」

    「えいや」ギリギリギリギリ・・・

    キョン(異)「いだだだだ!? 関節極めるな! 離せ離せ!?」

    「大人しく帰ってくれるのなら離します」

    キョン(異)「嫌だ! 絶対に諦めんぞ!」

    「ほいさー」ギチギチギチギチ・・・

    キョン(異)「うぎゃぎゃぎゃぎゃ!!」
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