元スレインデックス「好きだよ、あくせられーた」一方通行「…はァ?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★×9
401 = 134 :
何万年か何億年先の未来に人間はいねぇよなぁとふと思った
402 = 381 :
盛大に誤爆した、スマン
403 = 1 :
打ち止め「ぶわわーーー!! ってミサカはミサカは天使達の猛攻を華麗に掻いくぎゅ、いったーい!! 舌噛んだーー!!」
番外個体「まったく、こんな状況なんだからいい加減その鬱陶しい口癖やめなよ」
打ち止め「み、ミサカの大切なアイデンティティをそんなにあっさり否定しないで欲しいんだけどっ!?」
ミサカ「番外個体の言う事は正鵠を射ていますよ上位個体、とミサカはいつまでも無邪気キャラを口調でアピールするあなたに正直辟易していたことをここでぽろっと漏らします」
番外個体「いや、言っとくけどあなたもだからね」
打ち止め「むぐぐ~…! ってミサカはミサカは本気で泣きそうになってみたり…ってあれ? あの人は…」
番外個体「幻想殺しのヒーローさんだね。そんで、その前にいるのは……」
上条当麻を先導するように進むその人影の正体に気付き、三人は一斉に息を呑んだ。
ミサカ「アレイスター=クロウリー……あれは一体どういう状況なのでしょう、とミサカは疑問を呈します」
番外個体「正直さっぱりわからないけど、やることは決まってるよね」
打ち止め「尾行だね、ってミサカはミサカは頭の中からマニュアルを引き出しつつ提案してみる」
404 = 271 :
なんかQBを連想するなぁw
「『みんな』を救いたかったら僕と契約してよ」ってか
405 = 25 :
かみやんがカナミンコスになると聞いて
406 = 1 :
アレイスター「ここだ」
アレイスターは突然廃墟のど真ん中で歩みを止めた。
上条当麻は怪訝そうに辺りを見回す。
上条「ここ、って……何にも無いじゃないか」
アレイスター「そこの床を右手で触りたまえ」
上条は言われるままに、アレイスターが指し示した部分に右手を押し当てた。
キュゥン――! と甲高い音がして、辺りの景色が一変した。
廃墟だったはずのそこは、何も無い更地となっており、そこにぽっかりと地下に降りる階段が空いている。
上条「これは…」
アレイスター「幻視魔術だよ。その階段が窓のないビルへの裏口だ。進みたまえ」
上条は地面に跪き、階段の下を覗き込んだ。
中は薄暗く、とても下までは見通せない。
アレイスター「罠ではないよ。安心しろ」
上条「そうかよ」
407 = 1 :
カツン、カツンと階段を降りる。
アレイスター「ここは、表向きは『窓のないビル』への物資搬入口として使われていた」
響く足音は上条の物だけで、前を行くアレイスターはふわふわと宙を漂いながら階段を降りていく。
アレイスター「だが、真実は違う。この入り口は君を『窓のないビル』の中へ招くためだけに作られたものだ」
君にテレポートは効かないからね、とアレイスターは続けた。
しばらく階段を降ると、やがて広い空間に出た。
そこまで深く降りてはいない。体感的には地下三階か四階といったところだ。
そこは駅のプラットホームのような場所だった。
トンネルがずっと奥まで続いていて、下には線路が敷かれている。
アレイスターの言葉によれば、恐らく窓のないビルまで繋がっているのだろう。
線路の上に、モノレールが置いてあった。物資の運搬に使っていたものにしてはやけに小さい。
というか、どうみても一人用だった。
アレイスター「先に行って待っている。君はそれに乗ってきたまえ。車両の中央に陣が描いてある。そこを君の右手で触れば動きだすはずだ」
上条「……やっぱり罠じゃねえだろうな」
アレイスター「疑うなら歩くのもいい。それは君の勝手だ。しかし歩けば確実に三十分はかかるぞ。その間に君の大切な『みんな』が何人死ぬかな?」
そういい残してアレイスターは消えた。
上条「ちっ…」
選択の余地はなく、上条はモノレールに乗り込む。
少しの間があって、モノレールは凄まじい速度で発射された。
408 = 1 :
それから少しの時が立って、プラットホームにとたとたと降りて来る三つの影があった。
打ち止め、ミサカ、番外個体の三人である。
打ち止め「あれ? あの人はどこに行っちゃったんだろう? ってミサカはミサカは辺りをキョロキョロしつつ発言してみる」
ミサカ「察するに、その場所にモノレールか何かがあったのではないでしょうか、とミサカは意見を述べます」
番外個体「なーんか、コレ、当たりっぽいね。この道を進めば窓のないビルに入れるんじゃないの?」
そう言いながら番外個体はトンネルの奥を指差す。
一切の明かりが無いその道は、地の底まで続いているかのような不気味さを見る者に伝えた。
打ち止め「ええ、この道を行くの? ってミサカはミサカは恐る恐る確認を取ってみる」
ミサカ「問題ないでしょう、とミサカは暗視スコープをセットしつつ臆病な上位個体に答えます」
打ち止め「ああ! ずるい! それ貸して!!」
番外個体「暗闇を想定した軍事行動マニュアルもミサカ達の中にはインストールされてるでしょ…何ガキみたいに怯えてんのさ」
打ち止め「そ、それでも怖いものは怖いんだもん! ってミサカはミサカは……」
三人の少女達は暗闇の中を進んでいく。
その奥にいるはずの、真っ白な少年の姿を求めて。
409 = 1 :
『窓のないビル』の最深部にして心臓部―――直径十メートルにも満たぬ、円形の赤い部屋。
アレイスターによって導かれ、その部屋に足を踏み入れた上条は目を見開いた。
部屋の中央で背中合わせに鎮座する二台の重厚な造りの椅子。
その一台に座っていたのは、
上条「一方通行ッ!!」
上条は、頭や手足に様々なコードを取り付けられた一方通行の名を呼んだ。
しかし、一方通行は何の反応も返さない。
意識を失っているのか、それとも、既に―――――
アレイスター「生きているよ。意識を失っているだけだ」
上条の脳裏に浮かんだ疑念を、アレイスターが否定した。
アレイスター「彼が負った傷に関しては万全の処置を施した。もう傷跡すら残っていない。彼もまた、私の切り札の要なのだから」
上条「お前は俺たちを使って何をしようとしている。切り札ってのは何だ」
アレイスター「『虚数学区・五行機関』」
アレイスターはその名を口にした。
410 = 134 :
しえぬ
411 = 132 :
しえん
412 = 1 :
アレイスターは語る。
自身の切り札、『虚数学区』の全容を。
上条「それを使えば……みんなを救うことが出来るのか?」
アレイスターの説明の全てを理解できた訳ではない。
だから上条は確認する。
アレイスター「少なくとも、大きく傾いた天秤を水平に戻す事は出来る」
アレイスターの答えはひどく曖昧だ。何の確証も得られない。
だが、このままでは上条のよく知る『みんな』も、そうでない『みんな』も天使に蹂躙されてしまうことだけは確かなことだ。
上条は空いたもう一つの椅子に向かって、一歩足を踏み出した。
まるで、死刑に使う電気椅子を思わせるような、重厚で、酷く不吉な雰囲気の椅子。
アレイスター「その椅子に座れば恐らく君は死ぬ」
アレイスターはあっさりとそう言った。
びくり、と上条の体が震え、その足が止まる。
上条「な…に…?」
アレイスター「虚数学区・五行機関が発動すれば、要たる君の『生命力(マナ)』は大量に消費される。命を保つ事が難しい程に」
アレイスターは上条につらつらと語り続ける。
まるで楽しんでいるような顔で。
まるで試しているような声で。
413 = 1 :
アレイスター「君の力ならばこんなものに頼らずとも身近な『みんな』を救う事は出来るだろう」
ビュン、と空中にモニターが浮かぶ。
そこには、敵わないと知りながら、それでも必死に皆を守る美琴の姿が映っていた。
そこには、特殊な力など何も持たない両親が、それでも必死に生き抜こうとしている姿が映っていた。
モニターは次々と出現し、彼のよく知る人物達の姿を映し出す。
アレイスター「君の右手はきっと、彼女、或いは彼等を救う事が出来るだろう。共に抗い、共に生きていく事が出来るはずだ」
―――なにも顔も知らない『みんな』のために、君がその身を犠牲にする必要はないはずだ
アレイスターは囁くように言ってから、
アレイスター「選ぶのは君だ、上条当麻。誰も君に救いを強制したりはしない。君が、君自身の意思で選ぶんだ」
そう締めくくった。
414 = 1 :
上条には、アレイスターの意図がまるで掴めなかった。
上条「お前は…一体何がしたいんだ?」
それは本当に素朴な疑問だった。
最初は人類を滅ぼしたいのかと思った。
しかし、聞けばこの状況を切り抜けるための切り札を用意しているという。
ならば、滅ぼしたいのは天使達なのか?
そうは思えない。
もしそうならば、問答無用に、手段を選ばず、上条をその椅子に座らせればいいだけの話だ。
何故上条の決意を鈍らせ、引き止めるような真似をする?
アレイスター「私は答えを知りたいだけなのさ」
返ってきたのはまた曖昧な答えだった。
415 = 322 :
一方
416 = 330 :
通行
417 = 145 :
さん
418 = 1 :
上条はしばらく、目を瞑って色んなことを思い出していた。
脳裏に色々な思い出が浮かぶ。たくさんの人の顔が上条の脳裏をよぎる。
思い出す記憶は暖かなものばかりで、上条は少しだけ悩んだけれど―――やっぱり答えはひとつしかなかった。
目を瞑ったまま、上条は一歩、椅子に向かって進む。
お前の『ソレ』は悪癖だ、と上条はかつて土御門に言われたことがある。
でも、仕方が無い。自身の心の欲求に、素直に従った結果がこれなんだ。
上条「ごめんな」
自然と言葉が口から漏れた。
それが誰に向けてのものだったのか、上条自身にもいまいちよくわからない。
目を開ける。うな垂れて椅子に座る一方通行の姿が目に入った。
上条「一方通行はどうなる?」
アレイスター「安心したまえ。彼はあくまで虚数学区を理想的な方向に展開するための制御装置に過ぎん。体にかかる負荷は君とは比べるべくもないさ」
上条「そうか」
どかっ、と音を立て、上条が椅子に腰掛ける。
一方通行と同じように、がしゃがしゃと椅子から伸びたコードが上条の体のあちこちに接続された。
419 = 159 :
ダー
420 = 132 :
カミジョーさんならこうなるよな
421 :
もやし王子早く!早く目覚めるんだ!
422 = 1 :
「あ、が、ぐぅあぁぁぁぁあああぁぁあああああああああああああ!!!!!!!!」
闇の底で、上条当麻の絶叫が反響し―――――
虚数学区・五行機関は発動した。
423 = 225 :
このSS内なら一方通行はまだ変身どころかレベル6シフトまで残してるんだが……これではな
424 = 25 :
アレイスターはなにをしたいのか、ってやっぱり一番悩むところだよね
面白い
425 :
ここまでは上条さんの独壇場だな
426 = 1 :
ボン、と天使の頭が弾けとんだ。
その現象に、『雷撃の槍』を放った美琴自身がぽけっと口を開いてしまう。
美琴「当たっ…た……?」
右から迫り来る天使の群れ。反射的に美琴は電撃を放つ。
ボン、ボン、と雷撃に焼かれた天使達が次々とその姿を消していく。
やはり当たる。さっきまで全く通じなかった攻撃が、今は通じる。
それだけではない。
美琴の全身を包む、この奇妙な高揚感は何だ?
美琴「これは…!」
地面が、聳え立つビルが――いや、世界そのものが仄かに輝いていた。
美琴は、全身に力が漲るのを感じていた。
今までの疲労が消えている。このまま無限に戦えそうな気さえしてくる。
そしてそれはきっと錯覚ではない。
反撃の時が始まろうとしていた。
427 = 375 :
上条さんマジ神条さん
428 :
フジリュー封神演義思い出した
429 = 363 :
上条さん…
430 = 330 :
神条さんは犠牲になったのだ……
431 = 1 :
「言うなれば奴等は『虚数』なのだ」
アレイスターの目の前で、次々と引き裂かれる天使の姿がモニターに表示される。
アレイスターの口ぶりはまるで、手品のタネを開陳するマジシャンのようだった。
アレイスター「世界の辻褄を合わせるためだけに、『あるかもしれない』というあやふやなまま定義されたふざけた存在。『実数』たる人間に、奴等に干渉する術はない」
ならばどうすればよいか。
簡単な数学の問題だ。もう一度虚数をぶつけてやればいい。
虚数×虚数=実数だ。
そうして出てくる性質はマイナスで、やはり異質な物ではあるが―――それでも、『四則演算(こちらの法則)』に巻き込むことは出来る。
そのための『虚数学区・五行機関』。
アレイスター「魔術の封殺などは不完全な展開時に起こる副次的な物に過ぎん。天から見下ろす彼奴等を我等の地平に貶めることこそ虚数学区の本質」
くつくつと、アレイスターは笑う。
アレイスター「とまあ、長々とくだらぬ理屈を並べてしまったが」
一言で済ませてしまえば、こういうことだ。
「『神は触れえざる者』―――まずはそのふざけた幻想をぶち殺させてもらったぞ、天使共よ」
432 = 375 :
なんかこれが本編のような気がしてきた
かまちー光臨してるんだろ?だろ?
433 = 1 :
「さっきはよくもやってくれたなこの野郎!!」
とあるスキルアウトの少年が叫びながら引き金を引き、天使の頭を撃ち抜く。
「ぴかぴか照らすのはやめてくれや。脇役なのに、目立っちまってしょうがねえ」
頭にバンダナを巻いた少年が、匕首のような小型のナイフを振るい、天使の翼を引き裂く。
「拳が当たるのならば……さほど脅威でもない………」
まさしく巨大と評するしかない体格の男が、その拳で天使の頭蓋を叩き潰す。
「ハッハァー!! おらおら死ね死ねぇ!!」
「大はしゃぎだな浜面!!」
「当ったり前だ半蔵!! さっきまでコイツ等にどんだけ怖い目に遭わされたと思ってやがる!!」
「……弾が切れるぞ…浜面……」
巨大な男がそう口にしたと同時、浜面と呼ばれた少年が乱射していた銃がカシン、と弾切れを訴えた。
「うげ、本当だ。よく見てんなー駒場さん」
しかし、少年の顔に焦りは無い。
434 = 9 :
浜面も回収してあるとか完璧すぎる
435 :
浜さん、浜さんじゃないか!
436 = 330 :
大多数が下級ならいけるか?
437 = 2 :
こっちは駒場が殺されてなかったな
むぎのんェ
438 = 225 :
駒場が生きてるとか胸が熱くなるな
439 = 239 :
編集に没にされた奴を投下してるんだ
440 = 1 :
目の前にはまだまだ大量の天使達が舞っている。
だが、スキルアウトの少年――浜面仕上は唯一の武器であるはずの銃を躊躇なく投げ捨てた。
そして、地面に転がっていたバケツの蓋を拾い上げる。
浜面の手の中でバケツの蓋が輝いて、一体何の冗談かマシンガンへと姿を変えた。
虚数学区・五行機関―――それはAIM拡散力場によって形作られた『陽炎の街』。
AIMとは、すなわち人の意志の力。
『人の意志』と隙間なく融和した世界は、そこに住む人々の望むままにその姿を変える。
浜面「しっかし、こりゃマジで一体何の魔法なんだろなぁ!! 一個も意味わかんねえよ!!」
半蔵「だが、おかげで俺達のようなLEVEL0でもこんな化物を相手に戦う事が出来る」
駒場「……利用できるものは躊躇なく利用しろ……俺達はこれまでもそうやって生き抜いてきたのだから」
浜面「合点承知ィ!!」
ドガララララ! と浜面の手の中でマシンガンが火を吹いて、天使の群れを引き裂いた。
―――反撃開始
敵残存戦力
天使……9999984561体
441 = 1 :
うおおー! 限界だー!
俺は人間をやめる気はないからメシを食うぞジョジョー!!
443 = 330 :
耐久レースは終了の世界だ
444 = 375 :
敵残機ワロタ
さぁ人類無双が始まりました
三国無双的な
446 :
もうこれ公式でいいよ
447 = 225 :
あまりに数が多いな
これ、勝てるのか?
448 = 381 :
これは世界が虚数学区に包まれたってことか?
御坂ネットワークも使わずよく出来たな
449 = 435 :
みんなで麦のんを回収したあの日を忘れない
450 = 330 :
>>448
使ってる描写なかったっけ?
負担は打ち止めと一方通行に集中してたみたいだけど
みんなの評価 : ★★★×9
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