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元スレ黒子「上条黒子ですの」
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学校で習っている淑女らしい所作などを全て捨て去って黒子は当麻のベッドに乗り込み──夢の逆パターンだと思うと余計腹立たしかった──うなされている頬を叩きまくった。
「ちょっと! 起きなさい! 起きなさい、類人猿!」
「ぶべっ、べべっ、痛っ、痛たたた……」
わずかに目を開けたのを確認してほっと一息ついたのも束の間、続いて掴んでいる襟を上下に揺り動かす。
「うぁぁぁ? なんだいったい……不幸だ……」
「目を覚ましなさいな類人猿! アナタが見ているのは何者かが見せている悪夢ですのよ!」
「へ? えぇ?」
黒子の声は聞こえているのか、当麻はよだれを垂らしながら自分で起き上がり始めた。
「うっ──あ、頭が痛ぇ……なんだいったい……?」
「夢見の能力者ですの。何者かがわたくしたち、もしくはこの建物全体に能力を使用していますの」
「な、なんだって!?」
ようやく事態に脳が追いついてきたらしく、当麻はベッドから飛び降りてまず浴室へ走った。
「インデックス!?」
それを見て、黒子は確信する。やはりインデックスは何者かに狙われている立場だ。
そして上条当麻はインデックスを匿っている。
「鬼が出るか蛇が出るか……能力者か魔法使いか……」
他人の精神に干渉する能力者は学園都市には多くいるが、手も触れずに悪夢を見させるほどの能力者となると、レベル4以上になるだろう。
最悪のパターンとしては常盤台最大勢力の心理掌握が考えられる。黒子は爪を噛んだ。
「心理掌握がいきなり自分から動くような事例は聞いたことがありませんの……それに、レベル5が能力を使ったにしてはあまりにもずさんすぎますの……」
もしかしたら、また幻想御手の時ように急激にレベルを挙げた能力者が調子に乗っているのかもしれない。
「……とにかく状況をアンチスキルに知らせますか」
携帯電話のアドレス帳を呼び出す。
とん、という音がベランダから聞こえた。
「……え?」
横目の黒子は次の瞬間大きく目を見張った。
大柄な影がベランダに立ち、手を振り下ろした!
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影はガラス戸が破砕される音と同時に室内に侵入し、右手に持った煌めきを黒子に突き刺す!
「!」
だが、驚愕にうろたえたのは影のほうだった。確実に捉えていたはずの黒子が目の前から消失していたのだ。
「正当防衛ですの」
次の瞬間、影がくずおれた。
「──痛っつ……ぐっ……!」
侵入者がベランダに立つのを見た黒子は即座にその背後にテレポートしていたのだ。
さらに、相手が人間であると判断して、肩と足があると思われる場所に針を打ち込んだ。
「し、白井! 今すごい音が!」
ガラスの割れた音を聞きつけて当麻とインデックスが現れたが、黒子はすぐに声を張った。
「二人とも動かないように!」
黒子はすぐさま当麻とインデックスの後ろにテレポートし、それぞれの背中に触れるとまず上にテレポートした。
「なっ……」
「わっ、外に出ちゃったんだよ!」
「まったく……レベル0の類人猿に食べ盛りのシスターとは、素晴らしい足手まといですの」
屋上に出た黒子は額に浮いた汗を拭って呼吸を整えた。
「ひとまず逃げますから、大人しくしていてくださいな」
一秒ごとに寿命が縮まる思いの中、四回も連続で能力を使用したため、既に頭痛がしている。もしかしたら、あの悪夢も何か作用しているのかもしれない。
黒子は二人の身体と一緒に建物の屋上をテレポートして寮から離れていった。
夢から完全に覚めています。悪夢を見せられたせいで演算がやりにくいって感じです
>>561
黒子がつれてったんだろ
黒子がつれてったんだろ
>>561
きっといつの間にか右手を切断しておいたんだよ
きっといつの間にか右手を切断しておいたんだよ
>>561
しー!黙ってればバレない
しー!黙ってればバレない
十棟ほど移動して、黒子は限界を感じて止まった。
「ついんてすごいんだよ! こんな転移を下準備なしで何回もするなんて!」
「でも、大丈夫か、白井? 顔が真っ青だぞ」
「えぇ、平気ですの……それより、あの襲撃者、心当たりはありませんの?」
「いや、一瞬だったし……」
「う、うん、全然わからなかったんだよ!」
「まあ、アナタたちがただごとならない事に巻き込まれていることは既に承知していますの」
弱々しく皮肉を吐く黒子に当麻とインデックスはうつむくが、黒子はそれを無視してスカートのポケットから腕章を出す。
「とにかく、学園の治安を維持するのが、わたくしたちジャッジメントですの」
右手に触らなければぶち殺されないと思ってましたが、ちがいまかね?
あるいは右手だけ部屋に残ってるとか
あるいは右手だけ部屋に残ってるとか
>>568
それ怖いよw
それ怖いよw
「っておい! まさか一人で戻る気か!?」
当麻が黒子の肩を掴んで問いかけると、彼女はいつも同じ調子で言う。
「ご安心を、わたくしは犯人追跡をするだけで、後はアンチスキルに任せますの」
今の相手の負傷を考えても、精神状態ではまともに戦えないだろう。
それに敵は二人以上かもしれないのだ。下手を打つようなことはしない。
「二人はここから動かず、アンチスキルの到着を待ってくださいですの」
黒子は通ったルートを再び演算して、自分の足を浮かす感覚でテレポートを──できなかった。
「え……あれ? テレポートできませんの」
「……ごめん、白井」
本心から詫びる声が、狼狽する黒子の耳朶を叩いた。
「っておい! まさか一人で戻る気か!?」
当麻が黒子の肩を掴んで問いかけると、彼女はいつもと同じ調子で言う。
「ご安心を、わたくしは犯人追跡をするだけで、後はアンチスキルに任せますの」
今の相手の負傷を考えても、精神状態ではまともに戦えないだろう。
それに敵は二人以上かもしれないのだ。下手を打つようなことはしない。
「二人はここから動かず、アンチスキルの到着を待ってくださいですの」
黒子は通ったルートを再び演算して、自分の足を浮かす感覚でテレポートを──できなかった。
「え……あれ? テレポートできませんの」
「……ごめん、白井」
本心から詫びる声が、狼狽する黒子の耳朶を叩いた。
当麻が黒子の肩を掴んで問いかけると、彼女はいつもと同じ調子で言う。
「ご安心を、わたくしは犯人追跡をするだけで、後はアンチスキルに任せますの」
今の相手の負傷を考えても、精神状態ではまともに戦えないだろう。
それに敵は二人以上かもしれないのだ。下手を打つようなことはしない。
「二人はここから動かず、アンチスキルの到着を待ってくださいですの」
黒子は通ったルートを再び演算して、自分の足を浮かす感覚でテレポートを──できなかった。
「え……あれ? テレポートできませんの」
「……ごめん、白井」
本心から詫びる声が、狼狽する黒子の耳朶を叩いた。
>>574
なんか・・・その・・・ごめん
なんか・・・その・・・ごめん
だけど、そういう基本的な設定を忘れられてると、こっちのテンションが下がるのもたしか
なにがいいたいかというと支援
なにがいいたいかというと支援
「俺の右手の幻想殺しは、異能の力を打ち消す」
恐るべき右手はしっかりと黒子の肩を掴んでいる。
何度もテレポートを試みたが、不発に終わる。
「離しなさい。ジャッジメントですのよ」
「いやだ。お前を一人で行かせたらどうなるかわからない」
「アナタ、今の事態がわかっていますの?」
「わかっていないのはお前だ、白井。相手は今の俺たちには手に負えない連中だ。とにかく俺たちは安全な場所まで逃げるんだ」
「それはあなたにお任せしますの。あなたはそこのインデックスさんをお連れして守っていればいいんですのよ」
「ふざけんな!」
従わない類人猿に苛々してぞんざいに言うと、大きな怒声が飛んだ。
「インデックスを連れて逃げたって、お前がやられちゃ意味ねぇだろうが! 全員が助かる道があるなら全員で逃げるほうがいいに決まってんだろ!!」
これがあのうだつの上がらない少年だろうか──何か大きな宿命を持った瞳に真正面から見据えられて心臓を握り締められたみたいな表情の黒子に当麻は思いきり言葉をぶつけた。
「俺は絶対にお前を離さねぇぞ!! インデックスだけじゃねぇ、白井! お前も守ってやる! だから絶対に離さねぇ!! 一緒に逃げるんだ!!」
異能を打ち消す手だろうと、黒子ならば護身術で投げ飛ばすことは容易である。
それをしなかったのは、彼女の右足にひっついているシスターの存在だった。
「い、行っちゃダメなんだよ、ついんて……とうまの言うとおり、みんなで逃げるんだよ」
「……わかりましたの」
半ば諦めるようにして、黒子はかぶりを振った。
「もう、戻ったりはしませんので、この手を離してくださる?」
「ダメだ。離して勝手行かれちゃたまったもんじゃない」
「アナタそう言って一生わたくしの手を掴んでいくつもりですの?」
「そ、そんなこと言ってねぇだろ!」
「あぁ~、イヤだイヤだ、こんなむさ苦しい類人猿の手垢にまみれて生きていくなんて……黒子、不幸ですの」
「てめっ、それは俺の……!」
「痴話喧嘩はそれくらいにしてくれないかい、君たち?」
「あ、ステイル!」
いったいいつの間に現れたのか、黒子たちがいる屋上の非常口に二人の男女が立っていた。
「いつも通りの連中だよ、インデックス。後は僕たちが始末するから、待っててくれ」
「よくインデックスを無事に連れ出してくれました。お礼を言います」
目元に妙な痣のある2メートル近い長身の男と、それより頭半分背の低い露出過多な女に、当麻は安堵の息を吐いた。
「来てくれたのか、ステイル、神裂。ありがとよ」
「ステイル……? 神裂……?」
黒子から見れば二人とも充分に不審者なのだが、聞いた名前を復唱して合点がいった。
「あぁ、火の巨人さんとキリサキ☆ゴッデスさんですのね」
「「げェっ!?」」
黒子の痛恨の一言で、ステイルと神裂はそそくさといなくなってしまった。
「ふーっ、ステイルたちが来てくれたんならもう安心なんだよー」
へたりこむインデックスを見て不思議そうに首を傾げる黒子。
「あの方たちは何なんですの?」
「ん? あぁ、何て言えばいいのか……頼りになる仲間って感じかな」
「そうですの……それにしても、アナタたちまさかこんな風なことが日常茶飯事に起きていますの?」
「いや、そんな毎日みたいな感じじゃないけど……月イチくらいか?」
「めちゃくちゃ起きてるじゃありませんの……」
「まあ、そのたびにあんな感じに誰かがインデックスを助けてくれるからな」
「ふむ……つまり、あの方たちが魔法使いという訳ですのね」
「げっ、それは……」
「魔術師なんだよ、ついんて! 私たち栄えある魔術師を魔法使いなんていうファンタジー小説のインチキと一緒にしないでほしいんだよ!」
「ちょっとインデックスさん!?」
「魔術師だろうと魔法使いだろうと似たようなものですの」
「むきーっ! 全然違うんだよー! 私の中の十万三千冊を見てもまだそんなことが言えるのかなー!?」
「何しでかすつもりだ、インデックス!?」
「わたくしから見ればどちらでもいいことですの……それより」
ぷんすか地団駄踏んでいるインデックスから、黒子は当麻へと視線を移した。
「もう解決したというのに、アナタはいつまでわたくしの手を握っていますの?」
「へ? あ、あぁぁすまん!!」
「まったく……」
とある常盤台中学校。
「──と、いうような次第でありましたのよ、お姉様」
「へ、へぇー、そうだったの……なかなか学校に来ないから心配してたのよ……そう、別にアイツの部屋でゴロゴロしてたとかそういうことは全然考えてなかったわよ!」
「お姉様、逆ギレはよくありませんの……」
「うぅ、しかしアンタ……その、魔術師とかいう訳わかんないのに巻き込まれたってのに、なんていうか全然驚いてないのね……?」
「まあ、遭遇前からある程度情報は得ていましたし、それよりもっと重大なことが、その後に起きてしまったので……」
そう言って黒子は頬に手をあててため息を吐く。
「へ? 何よ重大なことって……?」
意味深な黒子のため息に美琴が一抹の不安を抱く。
「実は……一度は持ち直したお父様の会社がまた経営難に陥り……」
「も、もしかして……」
「あっさり……倒産してしまいましたの」
「えぇぇーっ! そ、それじゃアンタこのままじゃ……」
「はい、路頭に迷ってしまいますの……ということはありませんが」
「う、うん……」
「会社は倒産してしまいましたが、以前に援助をしてくださった方が不憫に思い、色々と手を回してくださいまして……」
「ちょ、ちょっと、前にも聞いたことある気がするんだけど……」
それにしても黒子はデレないな
まぁその反動でデレた時ヤバイんだけどw
まぁその反動でデレた時ヤバイんだけどw
「えぇ、それが……あの類人猿のお父君でして……」
「そ、それじゃあまさかまた……」
「いえ、縁談の件は一度破談になりましたので、それをもう一度となると両家の沽券に関わると……」
「そ、そりゃあそうよねぇ……」
「正直申しまして、一度会社を潰しておきながら沽券も何もないとは思いますが……」
「それか父親に言う台詞か……」
「縁談の話にはなりませんでしたが、それなら是非とも養子に欲しいとのことがありまして……」
「へ……?」
「やはりお酒に弱いお父様でして……わたくしは今日から……」
「きょ、今日から……」
冷や汗を垂らしてごくりと唾を呑み込む美琴の前で黒子は、まるで今世紀最大の不幸に出逢ったような表情で告げた。
「上条黒子ですの」
おわり
終わりましたー、ありがとうございました。
ちょっとわかりにくいと思いますが、義妹ENDです。
二回目の黒子SSでしたが、やっぱり黒子は書いてて楽しいです。
ちょっとわかりにくいと思いますが、義妹ENDです。
二回目の黒子SSでしたが、やっぱり黒子は書いてて楽しいです。
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