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元スレ都城王土「ほう…学園都市か。 なるほどこの俺を迎えるに相応しい」
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億泰やアーカードが学園都市に来るSSの人だったのか
これは期待
これは期待
■風紀委員第一七七支部
「まったく貴方という方は! いったい何を考えてらっしゃいますの!!!」
げっそりとした顔のまま白井黒子が大声を張り上げる。
目の前には何食わぬ顔で紅茶を味わう都城王土と行橋未造。
「貴方のおかげで危うく風紀委員《ジャッジメント》がカツアゲをしたなんていう汚点を受けるとこだったじゃありませんの!!」
白井黒子はついさっきのことを思い出して深い深い溜息を吐く。
猛ダッシュでジャンボキングパフェ、ジャンボキングパフェと呟きながら飛び出てきたスキルアウトとすれ違いながら路地裏に入ってみれば。
そこにはスキルアウトに肩を揉まれている都城王土がいたのだ。
その隣には苦笑いで尽くそうとしてくるスキルアウトをやんわりと断る佐天涙子もいた。
いや、それどころではない。
白井黒子が到着したのを見た都城王土が
『む。 随分と遅いではないか白黒』
そう声をかけたのがまずかった。
その言葉を聞いたスキルアウト達の目がギラリ!と獰猛な獣のように光ったのだから。
「まったく貴方という方は! いったい何を考えてらっしゃいますの!!!」
げっそりとした顔のまま白井黒子が大声を張り上げる。
目の前には何食わぬ顔で紅茶を味わう都城王土と行橋未造。
「貴方のおかげで危うく風紀委員《ジャッジメント》がカツアゲをしたなんていう汚点を受けるとこだったじゃありませんの!!」
白井黒子はついさっきのことを思い出して深い深い溜息を吐く。
猛ダッシュでジャンボキングパフェ、ジャンボキングパフェと呟きながら飛び出てきたスキルアウトとすれ違いながら路地裏に入ってみれば。
そこにはスキルアウトに肩を揉まれている都城王土がいたのだ。
その隣には苦笑いで尽くそうとしてくるスキルアウトをやんわりと断る佐天涙子もいた。
いや、それどころではない。
白井黒子が到着したのを見た都城王土が
『む。 随分と遅いではないか白黒』
そう声をかけたのがまずかった。
その言葉を聞いたスキルアウト達の目がギラリ!と獰猛な獣のように光ったのだから。
…結論から言えば。
猛ダッシュでパフェを買いに走りだした男が帰ってくるまで、白井黒子は全力でスキルアウトにもてなされたのだ。
『あ、あの? 制服汚れてますし、こちらでお預かりしてクリーニングしてきやしょうか?』
『バカヤロウ! テメエそれがセクハラだって風紀委員様がだな! お怒りになったらどうする気だぁ!!』
『じゃ、じゃあ靴のほうを磨かせてもらいたく…』
『バカヤロー! テメエそんなの足フェチの俺からしたらだ! それこそご褒美以外の何者でもないだろうがぁ!!』
『なっ、なら! あっしが椅子になりますんでパフェが来るまであっしの上で休むっつーのは!?』
『バッカヤロー! テメエそんなのこちらから金を払ってでもしてもらいたいことだろうがぁ!!』
万事こんな調子で尽くそうとしてくるスキルアウトを落ち着かせるのにどれほど苦労したことか。
路地裏の隅では膝を抱えてガクブルと震えているスキルアウト…恐らく都城王土の気迫に呑まれたのだろう。
アワアワと震えているスキルアウトの話を何故か佐天涙子が聞いていた。
『いやもう自分…ほんとあんな感情初めてで…もうほんと帰りたいっす! 田舎に帰りたいっす! 実家で母ちゃんと一緒に農業やるっす!』
『うんうん…私その気持ちすっごい判るよ。 でもね、いつまでもお母さんに甘えてちゃダメでしょ? ね?』
恐怖に震えるスキルアウトを佐天涙子がカウンセラーのように慰めていたり。
白井黒子にとっては鉄火場よりも余程こちらのほうが阿鼻叫喚であった。
野次馬も集まり写メの音が四方八方から聞こえてくる晒し者の中で、白井黒子はただ必死に時間がたつことだけを祈っていたのだ。
猛ダッシュでパフェを買いに走りだした男が帰ってくるまで、白井黒子は全力でスキルアウトにもてなされたのだ。
『あ、あの? 制服汚れてますし、こちらでお預かりしてクリーニングしてきやしょうか?』
『バカヤロウ! テメエそれがセクハラだって風紀委員様がだな! お怒りになったらどうする気だぁ!!』
『じゃ、じゃあ靴のほうを磨かせてもらいたく…』
『バカヤロー! テメエそんなの足フェチの俺からしたらだ! それこそご褒美以外の何者でもないだろうがぁ!!』
『なっ、なら! あっしが椅子になりますんでパフェが来るまであっしの上で休むっつーのは!?』
『バッカヤロー! テメエそんなのこちらから金を払ってでもしてもらいたいことだろうがぁ!!』
万事こんな調子で尽くそうとしてくるスキルアウトを落ち着かせるのにどれほど苦労したことか。
路地裏の隅では膝を抱えてガクブルと震えているスキルアウト…恐らく都城王土の気迫に呑まれたのだろう。
アワアワと震えているスキルアウトの話を何故か佐天涙子が聞いていた。
『いやもう自分…ほんとあんな感情初めてで…もうほんと帰りたいっす! 田舎に帰りたいっす! 実家で母ちゃんと一緒に農業やるっす!』
『うんうん…私その気持ちすっごい判るよ。 でもね、いつまでもお母さんに甘えてちゃダメでしょ? ね?』
恐怖に震えるスキルアウトを佐天涙子がカウンセラーのように慰めていたり。
白井黒子にとっては鉄火場よりも余程こちらのほうが阿鼻叫喚であった。
野次馬も集まり写メの音が四方八方から聞こえてくる晒し者の中で、白井黒子はただ必死に時間がたつことだけを祈っていたのだ。
当然、その異様すぎる光景を見た一般の学生が義務として通報したのは言うまでもない。
駆けつけた警備員《アンチスキル》には風紀委員《ジャッジメント》の権力を傘に来たカツアゲなのではないかと疑われ、それを必死になって当のスキルアウト達が否定したからなんとか大事にならずにすんだのだ。
だが、そんな白井の必死の文句もまるで気にすること無く都城王土が紅茶をすする。
「俺も風紀委員なるものは初めてだったが…あのような輩まで相手にしなければならぬとは露とも思ってはいなかったぞ。
まったく雲仙二年生の苦労もようやく判ったというものだ」
ちなみに。 布束砥信は厄介な状況になっているのを見てすぐさまその場から逃げ出していたりする。
そして、佐天涙子は。 あたし…とにかく何かもう疲れました、今日はぐっすり寝たいです…と言いながらフラフラと学生寮に帰っていった。
そして諸悪の根源、元凶である当の本人はまるで何事も無かったかのようにゆったりと風紀委員の支部でくつろいでいた。
「む! おい花頭。 今回の茶は上出来だぞ 先程指摘したところを見事改善したな。 俺が褒めてやる」
「わっ! ほんとですかー?」
「へー☆ よかったね初春さん!」
「復習したかいがありましたー!」
キャイキャイと喜ぶ初春を横目で見ながら白井黒子がボソリと小さく呟く。
「……その上出来なお茶とやらを飲み終わったらで構いませんから」
もはや長点上機だの上級生だの知ったことか。
スゥと大きく息を吸い込んで思いのたけをぶつける白井。
「さっさと出ていきやがれ!ですのー!!!」
駆けつけた警備員《アンチスキル》には風紀委員《ジャッジメント》の権力を傘に来たカツアゲなのではないかと疑われ、それを必死になって当のスキルアウト達が否定したからなんとか大事にならずにすんだのだ。
だが、そんな白井の必死の文句もまるで気にすること無く都城王土が紅茶をすする。
「俺も風紀委員なるものは初めてだったが…あのような輩まで相手にしなければならぬとは露とも思ってはいなかったぞ。
まったく雲仙二年生の苦労もようやく判ったというものだ」
ちなみに。 布束砥信は厄介な状況になっているのを見てすぐさまその場から逃げ出していたりする。
そして、佐天涙子は。 あたし…とにかく何かもう疲れました、今日はぐっすり寝たいです…と言いながらフラフラと学生寮に帰っていった。
そして諸悪の根源、元凶である当の本人はまるで何事も無かったかのようにゆったりと風紀委員の支部でくつろいでいた。
「む! おい花頭。 今回の茶は上出来だぞ 先程指摘したところを見事改善したな。 俺が褒めてやる」
「わっ! ほんとですかー?」
「へー☆ よかったね初春さん!」
「復習したかいがありましたー!」
キャイキャイと喜ぶ初春を横目で見ながら白井黒子がボソリと小さく呟く。
「……その上出来なお茶とやらを飲み終わったらで構いませんから」
もはや長点上機だの上級生だの知ったことか。
スゥと大きく息を吸い込んで思いのたけをぶつける白井。
「さっさと出ていきやがれ!ですのー!!!」
寝るおっおっおお
あと保守はいらんす
落ちたら即日製速に移行するつもりなんで
正直なところ、ここまででようやく全体の六分の一くらいだしどれくらいの投稿数になるか試しに立ててみたかったってのが大きいんだ。
自分勝手ですまんこ
あと保守はいらんす
落ちたら即日製速に移行するつもりなんで
正直なところ、ここまででようやく全体の六分の一くらいだしどれくらいの投稿数になるか試しに立ててみたかったってのが大きいんだ。
自分勝手ですまんこ
>>105
あ、そうだったっけ?
内外に知られているってクロスSS()で書いちゃうと箱庭学園側との関係性を掘り下げなければいけなくなっちゃうから無意識にスルーしてたっぽい。
正直な話、魔術やら超能力やらをもってる少年少女を箱庭学園がスルーしてる理由っていうのを書くのがめんどくさそうだったってのが一番大きな理由です。
あ、そうだったっけ?
内外に知られているってクロスSS()で書いちゃうと箱庭学園側との関係性を掘り下げなければいけなくなっちゃうから無意識にスルーしてたっぽい。
正直な話、魔術やら超能力やらをもってる少年少女を箱庭学園がスルーしてる理由っていうのを書くのがめんどくさそうだったってのが一番大きな理由です。
能力者開発は学園都市の外に出しちゃダメ、魔術師は科学に関わっちゃいけないっていうルールがあるからモロ科学的な箱庭学園が人工能力者も魔術師も擁してないのには一応説明つくんじゃないかな?
能力者の中でも原石とかは例外的に学園都市が全て抑えてるわけじゃないし
能力者の中でも原石とかは例外的に学園都市が全て抑えてるわけじゃないし
王土さん!単行本カバー裏で行橋と新婚温泉旅行に行ってた王土さんじゃないか!
最近ジャンプ読んでないんだが、めだかはまだ打ち切りギリギリを彷徨ってるの?
最近妙に調子良いよ
センターカラー前だからか知らんけど順位落とすらしいが
センターカラー前だからか知らんけど順位落とすらしいが
>>125
りぼーん越え達成
りぼーん越え達成
>>125
一昔前のサイレンくらいには安定してる
一昔前のサイレンくらいには安定してる
>>128
サーセン^q^
嫌ってわけじゃあないんだ
ただ期間をあけて複数のスレたてたからGEPでひとつのスレにまとめようとすると文体やらなんやらを統一するのがめんどくさいやら恥ずかしいやらで><
アーカードのやつもエピローグや後日談つけた完全版を立てたいんだけど、それが許されるのかどうかも判らんし。
サーセン^q^
嫌ってわけじゃあないんだ
ただ期間をあけて複数のスレたてたからGEPでひとつのスレにまとめようとすると文体やらなんやらを統一するのがめんどくさいやら恥ずかしいやらで><
アーカードのやつもエピローグや後日談つけた完全版を立てたいんだけど、それが許されるのかどうかも判らんし。
>>109
■学園都市・大通り
ツインテールをブンブンと振り回す少女に強引に押し出され、都城王土と行橋未造とは風紀委員を後にする。
「エヘヘ 出ていけですのー!だってさ☆ 面白かったね王土!」
「うむ。 なかなか気の強い娘だったな。 見ている分には充分楽しめたぞ」
この台詞を当の本人が聞けば、それこそ空中からドロップキックでもかましていただろう。
だが、常識的に考えて空気を読んだり人を気遣うなどといった細微な感覚を都城王土と行橋未造が持ち合わせてるわけもなく。
歩き慣れていないはずである学園都市の大通りをズンズンと我が物顔で歩く都城王土。
目の前の角を曲がれば都城王土と行橋未造が居を構えている高級マンションはすぐ側だ。
そのとき、曲がり角の向こうから声がした。
「かっ返しなさいインデックスさん! その特売コロッケは今週を乗り切る大事なタンパク質なのです! おまえになんか預けてたまるもんですか!」
「アッカンベーなんだよ! もやしチクワもやしチクワのローテーションで私のご機嫌はもうすっかりローテンションなんだよ!」
「わかった! わかったから走らないで! おまえそれぶちまけたりした日にゃあ、もやしもやしもやしのエンドレスローテーションが待っているんだってこと判ってるんですかぁ!?」
慌ててふためいた少年の叫び声と、軽やかな少女の声が段々と大きくなる。
そして。
気にせず角を曲がってしまった都城王土目掛けて。
小さな銀髪の少女が。
お約束とはこうであると言わんばかりに突っ込んできた。
■学園都市・大通り
ツインテールをブンブンと振り回す少女に強引に押し出され、都城王土と行橋未造とは風紀委員を後にする。
「エヘヘ 出ていけですのー!だってさ☆ 面白かったね王土!」
「うむ。 なかなか気の強い娘だったな。 見ている分には充分楽しめたぞ」
この台詞を当の本人が聞けば、それこそ空中からドロップキックでもかましていただろう。
だが、常識的に考えて空気を読んだり人を気遣うなどといった細微な感覚を都城王土と行橋未造が持ち合わせてるわけもなく。
歩き慣れていないはずである学園都市の大通りをズンズンと我が物顔で歩く都城王土。
目の前の角を曲がれば都城王土と行橋未造が居を構えている高級マンションはすぐ側だ。
そのとき、曲がり角の向こうから声がした。
「かっ返しなさいインデックスさん! その特売コロッケは今週を乗り切る大事なタンパク質なのです! おまえになんか預けてたまるもんですか!」
「アッカンベーなんだよ! もやしチクワもやしチクワのローテーションで私のご機嫌はもうすっかりローテンションなんだよ!」
「わかった! わかったから走らないで! おまえそれぶちまけたりした日にゃあ、もやしもやしもやしのエンドレスローテーションが待っているんだってこと判ってるんですかぁ!?」
慌ててふためいた少年の叫び声と、軽やかな少女の声が段々と大きくなる。
そして。
気にせず角を曲がってしまった都城王土目掛けて。
小さな銀髪の少女が。
お約束とはこうであると言わんばかりに突っ込んできた。
.
「ひゃっ!!!」
都城王土が揺らめくはずもなく、一方的にぺたんと尻餅をついたのは修道服を着た幼女だった。
「わ! すごい☆ 往年のラブコメ漫画みたいだね王土!」
「む? おい娘。 走るときは前を見て走るものだぞ?」
面白そうに茶化す行橋未造と、心配している態度は微塵も見せず口だけでぶつかって尻餅をついている小さな銀髪の少女に声をかける都城王土。
「ごっ、ごめんなさいなんだよ?」
慌てて立ち上がりペコリと“両手”を揃えて頭を下げて…そこでようやく少女は気付いた。
「…あれ? 私のコロッケが消えちゃったんだよ? ハッ! これはもしや見えざる魔術師の陰謀かも!?」
キリッ!とした顔をして辺りを見回し始める少女。
そしてようやく気が付いた。
路上に両膝両手をつけてガックリと崩れた態勢をとっているツンツン頭の少年に…である。
「どーしたのトウマ? お腹痛いの?」
トウマと呼ばれた少年は自分の心配をしてくる少女には返事をせずに震える指先で道の先を指さした。
「イ、インデックスさん… あれをどうぞ見てやってくださいな…」
「ひゃっ!!!」
都城王土が揺らめくはずもなく、一方的にぺたんと尻餅をついたのは修道服を着た幼女だった。
「わ! すごい☆ 往年のラブコメ漫画みたいだね王土!」
「む? おい娘。 走るときは前を見て走るものだぞ?」
面白そうに茶化す行橋未造と、心配している態度は微塵も見せず口だけでぶつかって尻餅をついている小さな銀髪の少女に声をかける都城王土。
「ごっ、ごめんなさいなんだよ?」
慌てて立ち上がりペコリと“両手”を揃えて頭を下げて…そこでようやく少女は気付いた。
「…あれ? 私のコロッケが消えちゃったんだよ? ハッ! これはもしや見えざる魔術師の陰謀かも!?」
キリッ!とした顔をして辺りを見回し始める少女。
そしてようやく気が付いた。
路上に両膝両手をつけてガックリと崩れた態勢をとっているツンツン頭の少年に…である。
「どーしたのトウマ? お腹痛いの?」
トウマと呼ばれた少年は自分の心配をしてくる少女には返事をせずに震える指先で道の先を指さした。
「イ、インデックスさん… あれをどうぞ見てやってくださいな…」
そこには。
ガゴゴゴゴ!と音をたてながら見覚えのある紙袋をそのうちに取り込んでいる清掃ロボ[ドラム缶]があった。
「えっと…トウマ…? あれってつまりどういうことなんだよ…?」
「…エエ。 ツマリデスネ。 先ほど宣言したとおり今日から上条宅はもやしもやしもやしのエンドレスループに突入しますです…」
ガックリと死人のように頭を垂れた少年とアワアワと震える修道服を着た幼女。
「ゆっ許せないんだよ! これこそ機械化した文明の反乱! もはやハルマゲドン勃発上等の勢いなんだよ!」
そう全身で怒りを表現しながら銀髪の少女がドラム缶と呼ばれる清掃ロボにかじりつく。
突然の衝撃を受け、ビイイイイ!という甲高いエラー音をあげるドラム缶。
そして、ドラム缶はかじりつく少女から逃れるかのように唐突に道路の向こうに走りだしていった。
「イ…インデックスさん? あなたは…いったい…なにをやってるんですかぁぁぁぁ!!!!」
悲鳴のような泣き声のような情けない声をあげながらツンツン頭の少年が銀髪の少女を追って走りだした。
声を挟む間もなくコントのようなドタバタに巻き込まれた都城王土と行橋未造は呆れた目でその少年の後ろ姿を目で追う。
しばしの沈黙。
そしてようやく都城王土が呆れきった口調でこう言った。
ガゴゴゴゴ!と音をたてながら見覚えのある紙袋をそのうちに取り込んでいる清掃ロボ[ドラム缶]があった。
「えっと…トウマ…? あれってつまりどういうことなんだよ…?」
「…エエ。 ツマリデスネ。 先ほど宣言したとおり今日から上条宅はもやしもやしもやしのエンドレスループに突入しますです…」
ガックリと死人のように頭を垂れた少年とアワアワと震える修道服を着た幼女。
「ゆっ許せないんだよ! これこそ機械化した文明の反乱! もはやハルマゲドン勃発上等の勢いなんだよ!」
そう全身で怒りを表現しながら銀髪の少女がドラム缶と呼ばれる清掃ロボにかじりつく。
突然の衝撃を受け、ビイイイイ!という甲高いエラー音をあげるドラム缶。
そして、ドラム缶はかじりつく少女から逃れるかのように唐突に道路の向こうに走りだしていった。
「イ…インデックスさん? あなたは…いったい…なにをやってるんですかぁぁぁぁ!!!!」
悲鳴のような泣き声のような情けない声をあげながらツンツン頭の少年が銀髪の少女を追って走りだした。
声を挟む間もなくコントのようなドタバタに巻き込まれた都城王土と行橋未造は呆れた目でその少年の後ろ姿を目で追う。
しばしの沈黙。
そしてようやく都城王土が呆れきった口調でこう言った。
「…行橋よ」
「なんだい王土?」
そう問われ間髪入れずコロコロとした幼い声で返事をするのは行橋未造。
「さきほどおまえは往年のラブコメ漫画みたいだと言っていたな?」
「うん! 言ったよ☆」
嬉しそうにそう返事をする行橋未造を横目で見ながら都城王土がトントンと指で額を叩きだす。
「…確かに。 普通なる俺の記憶によればだ。 早朝、パンをくわえた美女の転校生と角で衝突するという話は聞いたことがある」
「定番も定番だよね☆ もはや逆に新しいよ!」
あるある、といったふうに行橋未造が訳知り顔で同意を返す。
しかし、都城王土はそれでも不可解な顔をしたままだった。
「だがな。 夕方、コロッケを抱えた修道女が角を曲がってきたかと思えば勝手に転んで走り去るというのはさすがの俺でも未知であるぞ?」
都城王土はそう呆れたような声をだして行橋未造に問いかけるが。
「う、うーん…まぁ最近は手を変え品を変えっていうのが流行りなんじゃないかな? そのうち角を曲がったらヤンデレの腐女子と正面衝突したりしてもおかしくないよね☆」
さすがの行橋未造もそれには頭をひねって苦し紛れの返答を返すのが精一杯だった。
「なんだい王土?」
そう問われ間髪入れずコロコロとした幼い声で返事をするのは行橋未造。
「さきほどおまえは往年のラブコメ漫画みたいだと言っていたな?」
「うん! 言ったよ☆」
嬉しそうにそう返事をする行橋未造を横目で見ながら都城王土がトントンと指で額を叩きだす。
「…確かに。 普通なる俺の記憶によればだ。 早朝、パンをくわえた美女の転校生と角で衝突するという話は聞いたことがある」
「定番も定番だよね☆ もはや逆に新しいよ!」
あるある、といったふうに行橋未造が訳知り顔で同意を返す。
しかし、都城王土はそれでも不可解な顔をしたままだった。
「だがな。 夕方、コロッケを抱えた修道女が角を曲がってきたかと思えば勝手に転んで走り去るというのはさすがの俺でも未知であるぞ?」
都城王土はそう呆れたような声をだして行橋未造に問いかけるが。
「う、うーん…まぁ最近は手を変え品を変えっていうのが流行りなんじゃないかな? そのうち角を曲がったらヤンデレの腐女子と正面衝突したりしてもおかしくないよね☆」
さすがの行橋未造もそれには頭をひねって苦し紛れの返答を返すのが精一杯だった。
「ふむ… まぁ、時勢とはそういうものなのかもな。 わざわざこの俺が考えるほどの意味が無いというだろうさ」
そう言って小さな嘆息を口にした都城王土が帰路に足を運ぼうとした時だった。
「ね☆ それよりもさ! 王土はいったいどうするんだい?」
都城王土ですら思いもよらぬ問を行橋が投げかけた。
「うん? 何が言いたいのだ行橋? 構わんぞ言ってみるがいい」
鷹揚にその先を促すのは都城王土。
行橋未造はそんな王土に朗らかに笑いかける。
「いやさ、さっき王土が言ってたじゃないか☆ 立場は違えど王土が彼等の食事を奪ってしまったことにはかわりがないんじゃない?」
「…む。 俺はまったくもっての被害者なのだが…」
そう言われ、都城王土がわずかに困ったように顔をしかめた。
確かにそのようなことを道化のようなチンピラの面々に言い放った記憶はある。
「『はぁ~これで後一週間はもやし炒めをもやしで巻いたもやしのもやし巻きかぁ…』 ってさっきの男の子が愚痴ってたよ☆」
面白そうにツンツン頭の少年の“心の声”を真似する行橋未造。
「ふむ…それはまた何とも言えんな。 わびしいにも程がある」
都城王土はなんと哀れな少年と少女よ、と言わんばかりに頭を振った。
そう言って小さな嘆息を口にした都城王土が帰路に足を運ぼうとした時だった。
「ね☆ それよりもさ! 王土はいったいどうするんだい?」
都城王土ですら思いもよらぬ問を行橋が投げかけた。
「うん? 何が言いたいのだ行橋? 構わんぞ言ってみるがいい」
鷹揚にその先を促すのは都城王土。
行橋未造はそんな王土に朗らかに笑いかける。
「いやさ、さっき王土が言ってたじゃないか☆ 立場は違えど王土が彼等の食事を奪ってしまったことにはかわりがないんじゃない?」
「…む。 俺はまったくもっての被害者なのだが…」
そう言われ、都城王土がわずかに困ったように顔をしかめた。
確かにそのようなことを道化のようなチンピラの面々に言い放った記憶はある。
「『はぁ~これで後一週間はもやし炒めをもやしで巻いたもやしのもやし巻きかぁ…』 ってさっきの男の子が愚痴ってたよ☆」
面白そうにツンツン頭の少年の“心の声”を真似する行橋未造。
「ふむ…それはまた何とも言えんな。 わびしいにも程がある」
都城王土はなんと哀れな少年と少女よ、と言わんばかりに頭を振った。
「えへへ! そうみたいだね☆ ね、王土? どうするのさ?」
そう笑う行橋未造の顔を見て、都城王土は少しだけ考えてから口を開いた。
「…仕方あるまい。 時として俺の懐の深さを示してやるのもまた俺の務めであろうしな」
そう言って踵を返した都城王土が向かう先は住居となった高級マンションではなく学園都市の大通り。
「えへへ! やっぱり王土ならそう言うと思ってたよ☆」
トン!と両足を揃えて都城王土の隣に立った行橋未造が嬉しそうにその顔をほころばせる。
「先刻、布束とやらに聞いた案内が早速役にたったな。 明日にでも気が向いたら俺が褒めてやるとするか」
笑う都城王土と、その隣にぴったりと寄り添うようにして並ぶ行橋未造が再度繁華街の中に足を踏み入れる。
そういえば何故行橋未造が他人の“心の声”を代弁したのかということはこれより先で語るとして。
とにかく。 都城王土と行橋未造は太陽が沈んだ学園都市のきらびやかなネオンの中にその姿を溶けこませていった。
・・・
・・
・
日は暮れて。
時刻は夕方を大きく周り。
真っ白い月が頭上に現れていた。
そう笑う行橋未造の顔を見て、都城王土は少しだけ考えてから口を開いた。
「…仕方あるまい。 時として俺の懐の深さを示してやるのもまた俺の務めであろうしな」
そう言って踵を返した都城王土が向かう先は住居となった高級マンションではなく学園都市の大通り。
「えへへ! やっぱり王土ならそう言うと思ってたよ☆」
トン!と両足を揃えて都城王土の隣に立った行橋未造が嬉しそうにその顔をほころばせる。
「先刻、布束とやらに聞いた案内が早速役にたったな。 明日にでも気が向いたら俺が褒めてやるとするか」
笑う都城王土と、その隣にぴったりと寄り添うようにして並ぶ行橋未造が再度繁華街の中に足を踏み入れる。
そういえば何故行橋未造が他人の“心の声”を代弁したのかということはこれより先で語るとして。
とにかく。 都城王土と行橋未造は太陽が沈んだ学園都市のきらびやかなネオンの中にその姿を溶けこませていった。
・・・
・・
・
日は暮れて。
時刻は夕方を大きく周り。
真っ白い月が頭上に現れていた。
ゆくはしみぞう
女の子みたいな性別不明の生物の癖に“みぞう”という武士のような名前
みやこのじょうおうど
女の子みたいな性別不明の生物の癖に“みぞう”という武士のような名前
みやこのじょうおうど
すげぇ横槍突っ込んで行橋の能力解説したいが我慢。
このSSの味が悪くなる
このSSの味が悪くなる
■第七学区・とある病院
「ゴロゴロゴロゴロー!ってミサカはミサカは退屈のあまりあなたのベッドの上で何回前転が出来るかという無駄な挑戦にトライしてみる!」
「やめろクソガキ! 埃が舞いまくりだろがァ! っつーかヨミカワはどこに行きやがったァァァァァアアアアアア!!!!」
可愛らしい幼女の声と苛立った少年の声がとある病室から漏れ聞こえてきた。
「ヨミカワはね、最近[科学結社]?とかいう外部組織をブッ潰すために現在進行形で頑張ってるんだって!ってミサカはミサカは情報通であることを自慢してみる」
「監督するって言った本人が消えてなにしてやがンだァ! なンで怪我人の俺がわざわざクソガキのお守りしなきゃならねンだよォ!」
「あ、でも怪我人っていっても髪の毛すごい伸びたから手術の跡とか判らないよ?ってミサカはミサカは優しくフォローしてあげたり。
ぶっちゃけ体内組織のベクトルを操作して肉体の再生を促すだなんて正直反則だよねズルイよねーってことはミサカはミサカは言わないでおいてあげる」
「言ってんじゃねェーか! あと頭蓋骨の亀裂までは修復できてねェんだよ! せいぜい擦り傷やら髪あたりが限界なんだっつーの」
「ゴロゴロゴロゴロー!」
「人に話を聞いといて…… こ、このクソガキがアァあああ!!」
ドタバタと病室の中をふざけまわる幼女と苛立つ叫び声をあげる少年。
事情を知らない者が見れば仲の良い兄妹がじゃれあっているようにも見えたりするが、当の少年はまったくそんなことには気付いていない。
「ゴロゴロゴロゴロー!ってミサカはミサカは退屈のあまりあなたのベッドの上で何回前転が出来るかという無駄な挑戦にトライしてみる!」
「やめろクソガキ! 埃が舞いまくりだろがァ! っつーかヨミカワはどこに行きやがったァァァァァアアアアアア!!!!」
可愛らしい幼女の声と苛立った少年の声がとある病室から漏れ聞こえてきた。
「ヨミカワはね、最近[科学結社]?とかいう外部組織をブッ潰すために現在進行形で頑張ってるんだって!ってミサカはミサカは情報通であることを自慢してみる」
「監督するって言った本人が消えてなにしてやがンだァ! なンで怪我人の俺がわざわざクソガキのお守りしなきゃならねンだよォ!」
「あ、でも怪我人っていっても髪の毛すごい伸びたから手術の跡とか判らないよ?ってミサカはミサカは優しくフォローしてあげたり。
ぶっちゃけ体内組織のベクトルを操作して肉体の再生を促すだなんて正直反則だよねズルイよねーってことはミサカはミサカは言わないでおいてあげる」
「言ってんじゃねェーか! あと頭蓋骨の亀裂までは修復できてねェんだよ! せいぜい擦り傷やら髪あたりが限界なんだっつーの」
「ゴロゴロゴロゴロー!」
「人に話を聞いといて…… こ、このクソガキがアァあああ!!」
ドタバタと病室の中をふざけまわる幼女と苛立つ叫び声をあげる少年。
事情を知らない者が見れば仲の良い兄妹がじゃれあっているようにも見えたりするが、当の少年はまったくそんなことには気付いていない。
.
少年の名は一方通行《アクセラレータ》。
学園都市に七人しかいない最高レベルの超能力者《レベル5》。
さらにはその七人の序列の中でも第一位。
それはつまり学園都市最強の超能力者ということでもある。
少女の名はミサカ20001号。
通称打ち止め《ラストオーダー》と呼ばれる少女は“とある実験”の上位個体。
その気になればこう見えて一万もの戦力を従えることが出来る謎多き少女である。
彼等はつい先日まで共に生死の境を彷徨っていた。
学園都市の破壊を目論むひとりの科学者の手に攫われた打ち止めを一方通行がその命を賭けて阻止。
その後紆余曲折を経て、経過が落ち着いた頃になってようやく特別集中治療室から一般の病室に移ったのだ。
病室の中でキャアキャアと嬉しそうな悲鳴をあげる打ち止めに向かって手元の枕をぶん投げる一方通行。
打ち止めはそれを意外にも機敏な動きで回避。
だというのにその枕はボフンという音を立てて誰かの顔に着弾。
偶然にも運悪く病室の中に入ろうとしていたのは白衣を着た初老の域に差し掛かった男性。
「うわわっ! 今のは別にミサカ悪くないよ?ってミサカはミサカは即座に責任回避してみたり?」
慌てた打ち止めはふひゅうふひゅう♪と音が出ない口笛を吹いてるようにして部屋の隅に退避する。
白衣を着た初老の男は怒る様子もなくベリベリと顔面から枕を剥がしながらにこやかに一方通行に話しかけた。
少年の名は一方通行《アクセラレータ》。
学園都市に七人しかいない最高レベルの超能力者《レベル5》。
さらにはその七人の序列の中でも第一位。
それはつまり学園都市最強の超能力者ということでもある。
少女の名はミサカ20001号。
通称打ち止め《ラストオーダー》と呼ばれる少女は“とある実験”の上位個体。
その気になればこう見えて一万もの戦力を従えることが出来る謎多き少女である。
彼等はつい先日まで共に生死の境を彷徨っていた。
学園都市の破壊を目論むひとりの科学者の手に攫われた打ち止めを一方通行がその命を賭けて阻止。
その後紆余曲折を経て、経過が落ち着いた頃になってようやく特別集中治療室から一般の病室に移ったのだ。
病室の中でキャアキャアと嬉しそうな悲鳴をあげる打ち止めに向かって手元の枕をぶん投げる一方通行。
打ち止めはそれを意外にも機敏な動きで回避。
だというのにその枕はボフンという音を立てて誰かの顔に着弾。
偶然にも運悪く病室の中に入ろうとしていたのは白衣を着た初老の域に差し掛かった男性。
「うわわっ! 今のは別にミサカ悪くないよ?ってミサカはミサカは即座に責任回避してみたり?」
慌てた打ち止めはふひゅうふひゅう♪と音が出ない口笛を吹いてるようにして部屋の隅に退避する。
白衣を着た初老の男は怒る様子もなくベリベリと顔面から枕を剥がしながらにこやかに一方通行に話しかけた。
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