私的良スレ書庫
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元スレ都城王土「ほう…学園都市か。 なるほどこの俺を迎えるに相応しい」
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上条さんとやらの約束ってどんな流れででてきたやつなのか原作知らん俺に教えてエロい人
他人に能力を付与する真骨頂
「王の施し」を覚えた王土さんが
上条さんに 異常な回復力の一部を与えるんですね
「王の施し」を覚えた王土さんが
上条さんに 異常な回復力の一部を与えるんですね
>>661
そんなことマジでめだかでやりそうだから困…らないな。面白いな。
そんなことマジでめだかでやりそうだから困…らないな。面白いな。
めだかに出てくる女の乳は固そうでいかん。ぜんぜん欲情しない。
>>672 わかりやすく要点を抑えたいいまとめだ
西尾アレルギーでめだか嫌いな俺にはジレンマのスレだぜクソッ!
>>657
原作どころかアニメも漫画も見てない読んでないのにこのスレにいることが驚きだ
原作どころかアニメも漫画も見てない読んでないのにこのスレにいることが驚きだ
>>680
めだかの方に惹かれて来たんじゃね
めだかの方に惹かれて来たんじゃね
先読みになったら申し訳ないんだけど
残骸事件での結標の動機と
箱庭学園での都城の動機ってかなり被るよね
残骸事件での結標の動機と
箱庭学園での都城の動機ってかなり被るよね
>>650
■学園都市・大通り
夜も更けたとはいえ、まだ深夜という訳でもない。
だというのに少女が歩く道にはおかしなことに誰もいなかった。
人も獣も、それこそ警備ロボや清掃ロボも。
点々と道路の脇に佇む街灯が放つ冷たい光だけがアスファルトを照らしている。
それはまるでこれから赤毛の少女に襲いかかる寒々しくて救いのない未来を示唆しているようだ。
「……う…ぐっ」
嘔吐が喉に込み上げて、我慢できず道端に胃の内容物をぶちまけようとするがそれすら叶わない。
吐けば少しはスッキリするかもしれないのに、何も入っていない胃から搾り出された胃酸はただ喉を焼くだけだった。
ツ…と唇から銀露のように一筋の液体が流れ落ちるが、それにすら気付くことが出来ず。
結標淡希は幽鬼のような表情でただ歩くだけの逃走を再開した。
ゼッゼッと瀕死の重症をおったように息を短く吐きながら結標淡希は彷徨う。
重症だ。
身体ではない。
心が魂が割れて砕けて粉砕されたのだ。
(……なに、を… これから…わたしは…なにをすれば…)
ガンガンと割れ鐘のように響く頭痛は過去最大級をそのたび更新している。
きっとそのうち頭蓋骨が耐え切れずに内部から破裂してしまうんじゃないかと結標淡希は思った。
■学園都市・大通り
夜も更けたとはいえ、まだ深夜という訳でもない。
だというのに少女が歩く道にはおかしなことに誰もいなかった。
人も獣も、それこそ警備ロボや清掃ロボも。
点々と道路の脇に佇む街灯が放つ冷たい光だけがアスファルトを照らしている。
それはまるでこれから赤毛の少女に襲いかかる寒々しくて救いのない未来を示唆しているようだ。
「……う…ぐっ」
嘔吐が喉に込み上げて、我慢できず道端に胃の内容物をぶちまけようとするがそれすら叶わない。
吐けば少しはスッキリするかもしれないのに、何も入っていない胃から搾り出された胃酸はただ喉を焼くだけだった。
ツ…と唇から銀露のように一筋の液体が流れ落ちるが、それにすら気付くことが出来ず。
結標淡希は幽鬼のような表情でただ歩くだけの逃走を再開した。
ゼッゼッと瀕死の重症をおったように息を短く吐きながら結標淡希は彷徨う。
重症だ。
身体ではない。
心が魂が割れて砕けて粉砕されたのだ。
(……なに、を… これから…わたしは…なにをすれば…)
ガンガンと割れ鐘のように響く頭痛は過去最大級をそのたび更新している。
きっとそのうち頭蓋骨が耐え切れずに内部から破裂してしまうんじゃないかと結標淡希は思った。
足がもつれ、何も無い道の上で無様に転び、裸の上半身にひっかけただけのブレザーがずるりと肩から垂れさがる。
蛍光灯がそのきめこまやかな白い肌を、美しい胸を照らすが、それすら結標淡希はどうでもよかった。
結標淡希は完璧に徹底的に完膚無きまでに壊されたのだ。
結標淡希の使命をあの風紀委員に完全に壊された。
結標淡希の本質をあの金髪の男に完璧に言い当てられた。
そして結標淡希の有様は都城王土という男に完膚無きまでに粉砕されたのだ。
結標淡希は自分が只の傀儡で只の演者で只の子供であったことを自覚してしまった。
だがそれでも結標淡希は歩みを止めない。
結標淡希の心には微かな拠り所がまだあるのだ。
それはまるで今にも潰えそうで消えかけそうな蝋燭の炎のように頼りないものであったが。
“仲間”
そう、結標淡希には”
結標淡希には共に行動をして“超電磁砲”に立ち向かった“仲間”がいる。
そして間違い無く彼等は捕縛されているだろう。
蛍光灯がそのきめこまやかな白い肌を、美しい胸を照らすが、それすら結標淡希はどうでもよかった。
結標淡希は完璧に徹底的に完膚無きまでに壊されたのだ。
結標淡希の使命をあの風紀委員に完全に壊された。
結標淡希の本質をあの金髪の男に完璧に言い当てられた。
そして結標淡希の有様は都城王土という男に完膚無きまでに粉砕されたのだ。
結標淡希は自分が只の傀儡で只の演者で只の子供であったことを自覚してしまった。
だがそれでも結標淡希は歩みを止めない。
結標淡希の心には微かな拠り所がまだあるのだ。
それはまるで今にも潰えそうで消えかけそうな蝋燭の炎のように頼りないものであったが。
“仲間”
そう、結標淡希には”
結標淡希には共に行動をして“超電磁砲”に立ち向かった“仲間”がいる。
そして間違い無く彼等は捕縛されているだろう。
ならば“仲間”を救わなければ。
ただそれだけを胸にして結標淡希は棒切れのように感触のない足を交互に動かしていた。
(…そうだ…連絡…連絡をしなきゃ…)
もはや[残骸]があっても能力が無くなる訳は無いと結標淡希は理解している。
けれど、この[残骸]を[組織]が手にすれば。
きっとこれを切り札として学園都市と交渉できる。
そして、うまく話を進めることが出来たのならば、きっと捕らえられている“仲間”を解放することが出来る。
聞いているだけで都合のいい夢物語だと笑いたくなるその儚い希望だけが今の結標淡希の行動原理だ。
結標淡希は震える手でブレザーのポケットから小さな無線機を取り出して短縮ナンバーを押した。
もうこれ以上は何も望まない。
せめて…せめて“仲間”だけは救わせてほしい。
泣きつかれた顔で結標淡希は心の底からそう願いながら最後の希望を託す。
「…こちら…[A001]より[M000]へ。 …[A001]より[M000]へ」
返事はない。
結標淡希の願いは無機質なノイズ音が冷酷に撥ね付ける。
「こちら[A001]より[M000]へ。 ・・・ッ! ねぇ! 聞こえてるんでしょ! 何とか言ってよっ!!」
残酷な現実への感情をそのまま無線機に向かって叩きつける結標淡希。
握りしめた無線機がミシミシと音を立てて。
そして、ようやく無線機が応答を返してきた。
ただそれだけを胸にして結標淡希は棒切れのように感触のない足を交互に動かしていた。
(…そうだ…連絡…連絡をしなきゃ…)
もはや[残骸]があっても能力が無くなる訳は無いと結標淡希は理解している。
けれど、この[残骸]を[組織]が手にすれば。
きっとこれを切り札として学園都市と交渉できる。
そして、うまく話を進めることが出来たのならば、きっと捕らえられている“仲間”を解放することが出来る。
聞いているだけで都合のいい夢物語だと笑いたくなるその儚い希望だけが今の結標淡希の行動原理だ。
結標淡希は震える手でブレザーのポケットから小さな無線機を取り出して短縮ナンバーを押した。
もうこれ以上は何も望まない。
せめて…せめて“仲間”だけは救わせてほしい。
泣きつかれた顔で結標淡希は心の底からそう願いながら最後の希望を託す。
「…こちら…[A001]より[M000]へ。 …[A001]より[M000]へ」
返事はない。
結標淡希の願いは無機質なノイズ音が冷酷に撥ね付ける。
「こちら[A001]より[M000]へ。 ・・・ッ! ねぇ! 聞こえてるんでしょ! 何とか言ってよっ!!」
残酷な現実への感情をそのまま無線機に向かって叩きつける結標淡希。
握りしめた無線機がミシミシと音を立てて。
そして、ようやく無線機が応答を返してきた。
『[A001] 貴様何処にいる!? キャリーバッグは何処にある!? [残骸]は無事なんだろうな!!』
随分と苛立ちが混じっているがそれは幾度も耳にした[M000]の声である。
届いた、と結標淡希は泣きそうな顔でもって[組織]に、[科学結社]にすがりつく。
「[A001]より[M000]。 [残骸]は手元にある。 それよりも“同士”が、“仲間”が捕らえられた。
こちらの“能力”は使用不可能。 これより回収を それと同時に“仲間”の解放を前提とした学園都市への交渉を願いたい」
そう、結標淡希の手元には彼女の能力の導となる軍用懐中電灯が無い。
あの金色の男と相対して錯乱して逃走するときに放り投げてしまったのだ。
結標淡希は今“チカラ”を使うことが出来ない。
“普通”の少女となった結標淡希が頼れるものは、頼りない己と頼りない[組織]だけだ。
けれど。
そんな結標淡希の願いは土足で踏み躙られた。
『黙れ! ちくしょう! 何のために貴様等“バケモノ”を使ってやったのか判ってるのか!?』
彼女の砕けきった魂に。
唾を吐いて糞便をなすりこむように[M000]は罵倒する。
枯れ果てたはずなのに、泣きつくしたはずなのに。
再び結標淡希の瞳に涙が浮かぶ。
「…なん…で…? なんで…そんなこと言うの? …やめて ……やめてよぉ」
涙ながらでそう訴えることしかできない結標淡希。
声の主、[M000]が言い放った砂糖のように甘くて親よりも優しい言葉だった。
随分と苛立ちが混じっているがそれは幾度も耳にした[M000]の声である。
届いた、と結標淡希は泣きそうな顔でもって[組織]に、[科学結社]にすがりつく。
「[A001]より[M000]。 [残骸]は手元にある。 それよりも“同士”が、“仲間”が捕らえられた。
こちらの“能力”は使用不可能。 これより回収を それと同時に“仲間”の解放を前提とした学園都市への交渉を願いたい」
そう、結標淡希の手元には彼女の能力の導となる軍用懐中電灯が無い。
あの金色の男と相対して錯乱して逃走するときに放り投げてしまったのだ。
結標淡希は今“チカラ”を使うことが出来ない。
“普通”の少女となった結標淡希が頼れるものは、頼りない己と頼りない[組織]だけだ。
けれど。
そんな結標淡希の願いは土足で踏み躙られた。
『黙れ! ちくしょう! 何のために貴様等“バケモノ”を使ってやったのか判ってるのか!?』
彼女の砕けきった魂に。
唾を吐いて糞便をなすりこむように[M000]は罵倒する。
枯れ果てたはずなのに、泣きつくしたはずなのに。
再び結標淡希の瞳に涙が浮かぶ。
「…なん…で…? なんで…そんなこと言うの? …やめて ……やめてよぉ」
涙ながらでそう訴えることしかできない結標淡希。
声の主、[M000]が言い放った砂糖のように甘くて親よりも優しい言葉だった。
【そう! 君達は誰かを傷つけることに怯えなくてもいい!】
【君と!私と!君達は! 共に等しく“仲間”なのだ!】
これが“仲間”への仕打ちなのだろうか?
傷つき、羽をもがれ、びっこをひいて歩くことしか出来ない結標淡希。
けれどそんな能力者は[組織]にとって[科学結社]にとって[M000]にとって無用の長物以外の何者でもなかったのだ。
無線機の向こうからは情報が錯綜しているのだろう。
何事かを問われて、それに怒鳴るように返事をする[M000]の声が漏れ聞こてきた。
『あ!? 先発部隊? 馬鹿か貴様! そんなものは放っておけ! 今は[残骸]の回収が最優先だ!!』
そして同時にブレーキ音のような悲鳴が無線機のスピーカーにハウリングを起こした。
『クソックソッ! ちくしょう!! 警備員《アンチスキル》の動きが早すぎだ! …まさか [A001]! 貴様裏切ったのか!?』
そんな事を言われても結標淡希は知らない。
知るわけがない。
だから、結標淡希は訴える。
届いてくれと訴える。
「知らない… 知らないわよそんな事… ねぇ…お願い。 お願いだから“私”を…“私達”を助けてよ…」
返ってきたのは…・・・[M000]の罵声だった。
【君と!私と!君達は! 共に等しく“仲間”なのだ!】
これが“仲間”への仕打ちなのだろうか?
傷つき、羽をもがれ、びっこをひいて歩くことしか出来ない結標淡希。
けれどそんな能力者は[組織]にとって[科学結社]にとって[M000]にとって無用の長物以外の何者でもなかったのだ。
無線機の向こうからは情報が錯綜しているのだろう。
何事かを問われて、それに怒鳴るように返事をする[M000]の声が漏れ聞こてきた。
『あ!? 先発部隊? 馬鹿か貴様! そんなものは放っておけ! 今は[残骸]の回収が最優先だ!!』
そして同時にブレーキ音のような悲鳴が無線機のスピーカーにハウリングを起こした。
『クソックソッ! ちくしょう!! 警備員《アンチスキル》の動きが早すぎだ! …まさか [A001]! 貴様裏切ったのか!?』
そんな事を言われても結標淡希は知らない。
知るわけがない。
だから、結標淡希は訴える。
届いてくれと訴える。
「知らない… 知らないわよそんな事… ねぇ…お願い。 お願いだから“私”を…“私達”を助けてよ…」
返ってきたのは…・・・[M000]の罵声だった。
『うるさい黙れっ! あぁそうだ! 先発部隊なぞ無視しろ! ちっいいか[A001]! 今から向かってやるからそこを動くなよ!
[残骸]だけは死んでも守れ! お前ら“バケモノ”の代わりはいくらでもいるが[残骸]の代わりはないんだからな!!』
そう[M000]は罵声を浴びせ指示を押し付けて。
そしてブチンと無線機が音を立て、通話が終了したことを結標淡希に突きつける。
諸とも切り捨てられた。
自分も。 “仲間”も。 儚い“望み”も。
全ては結標淡希が今引きずっている[残骸]に劣るものであると判断された。
最後の希望が砕かれて、それを支えにしていた足がもう限界だとでもいうように立ち続けることを放棄する。
ペタンと座り込んで、結標淡希はうつろな笑い声をあげた。
「・・・は・・・あは・・・…あはは…」
また言われた。
“バケモノ”
それが嫌で、”それを無くしてくれると言っていた[組織]すら彼女を認めはしなかった。
結標淡希からすればよっぽど組織のほうが“バケモノ”だ。
命を手駒として扱い、失敗をすれば切り捨てられた。
ボロボロと涙を流しながら結標淡希は自分の肩に両腕を巻きつける。
そうでもしなければ自分が消えてしまいそうで。
絶望で死んでしまいそうで。
「いやだ… いやだよぉ… なんで…なんでこうなったのよぉ……」
だから、結標淡希は涙でぐしゃぐしゃになってただその場に蹲り泣くことしかできなかった。
[残骸]だけは死んでも守れ! お前ら“バケモノ”の代わりはいくらでもいるが[残骸]の代わりはないんだからな!!』
そう[M000]は罵声を浴びせ指示を押し付けて。
そしてブチンと無線機が音を立て、通話が終了したことを結標淡希に突きつける。
諸とも切り捨てられた。
自分も。 “仲間”も。 儚い“望み”も。
全ては結標淡希が今引きずっている[残骸]に劣るものであると判断された。
最後の希望が砕かれて、それを支えにしていた足がもう限界だとでもいうように立ち続けることを放棄する。
ペタンと座り込んで、結標淡希はうつろな笑い声をあげた。
「・・・は・・・あは・・・…あはは…」
また言われた。
“バケモノ”
それが嫌で、”それを無くしてくれると言っていた[組織]すら彼女を認めはしなかった。
結標淡希からすればよっぽど組織のほうが“バケモノ”だ。
命を手駒として扱い、失敗をすれば切り捨てられた。
ボロボロと涙を流しながら結標淡希は自分の肩に両腕を巻きつける。
そうでもしなければ自分が消えてしまいそうで。
絶望で死んでしまいそうで。
「いやだ… いやだよぉ… なんで…なんでこうなったのよぉ……」
だから、結標淡希は涙でぐしゃぐしゃになってただその場に蹲り泣くことしかできなかった。
■学園都市・総合ビル前
そこには和やかな雰囲気の少年少女達がいた。
上条当麻、御坂美琴、白井黒子、行橋未造の4人は一つ所に集まって今後どうするかという相談をしていたのだ。
「あ、そういや… 都城先輩は何処行ったんだ?」
愛しのお姉様の胸元に飛び込んでスリスリ頬ずっている白井黒子に若干ヒきながらそう上条当麻が行橋未造に問いかける。
「王土? 王土なら話の続きをしにいったんだよ☆」
そう言ってエヘヘと笑う行橋未造。
確かに都城王土は言った。
【なんともまぁせっかちな娘だ。 この俺がまだ話している途中だと言うのにな】
そう、都城王土が話すと決めて話をしたのならば、それを終わらせるのは都城王土でなければならない。
第三者の都合でそれを中断などということは決して許されない。
行橋未造の言う「話の続き」がなんであるか察した白井黒子はガバと振り向いた。
「待ってくださいですの! 私も向かいますの!」
白井黒子は、あの赤毛の少女の気持ちが判る。
それは能力を持つものならば誰しもがその胸に秘めている想いなのだ。
だから白井黒子は赤毛の少女を止めたい。
そこには和やかな雰囲気の少年少女達がいた。
上条当麻、御坂美琴、白井黒子、行橋未造の4人は一つ所に集まって今後どうするかという相談をしていたのだ。
「あ、そういや… 都城先輩は何処行ったんだ?」
愛しのお姉様の胸元に飛び込んでスリスリ頬ずっている白井黒子に若干ヒきながらそう上条当麻が行橋未造に問いかける。
「王土? 王土なら話の続きをしにいったんだよ☆」
そう言ってエヘヘと笑う行橋未造。
確かに都城王土は言った。
【なんともまぁせっかちな娘だ。 この俺がまだ話している途中だと言うのにな】
そう、都城王土が話すと決めて話をしたのならば、それを終わらせるのは都城王土でなければならない。
第三者の都合でそれを中断などということは決して許されない。
行橋未造の言う「話の続き」がなんであるか察した白井黒子はガバと振り向いた。
「待ってくださいですの! 私も向かいますの!」
白井黒子は、あの赤毛の少女の気持ちが判る。
それは能力を持つものならば誰しもがその胸に秘めている想いなのだ。
だから白井黒子は赤毛の少女を止めたい。
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