私的良スレ書庫
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元スレエルフ娘「クチュン! ……寒いよぉ……」
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>>1-5
赤くしようか
赤くしようか
?「やっと見つけたぞ! 人攫いの同族め! やはり嗅ぎつけてくると思っていた!」
旅人「あの耳……エルフか。見た目からして女だな。捕らえられていた一人か? 何とタイミングのいいことだろうな」
エルフ娘「!」
エルフ女「そんな幼い子にまで手を出すとは! やはり人間とは許し難い奴らだ! 私がここで断罪してやる!」
旅人「おい、待て、誤解だ。俺はこの子に何もしてないぜ?」
エルフ女「貴様等の言うことなど誰が信じるか! ふん、言い訳をしたところで貴様が消し炭になる運命に変わりはない!」スッ
旅人「くっ、魔法か?」
エルフ娘「ま、待って」
エルフ女「安心しろ。すぐに助けてやるからな」
エルフ娘「やっ……!」バッ
エルフ女「なっ!」
旅人「お」
エルフ娘「傷、つけちゃ、やぁ……」フルフル
旅人「あの耳……エルフか。見た目からして女だな。捕らえられていた一人か? 何とタイミングのいいことだろうな」
エルフ娘「!」
エルフ女「そんな幼い子にまで手を出すとは! やはり人間とは許し難い奴らだ! 私がここで断罪してやる!」
旅人「おい、待て、誤解だ。俺はこの子に何もしてないぜ?」
エルフ女「貴様等の言うことなど誰が信じるか! ふん、言い訳をしたところで貴様が消し炭になる運命に変わりはない!」スッ
旅人「くっ、魔法か?」
エルフ娘「ま、待って」
エルフ女「安心しろ。すぐに助けてやるからな」
エルフ娘「やっ……!」バッ
エルフ女「なっ!」
旅人「お」
エルフ娘「傷、つけちゃ、やぁ……」フルフル
エルフ女「そいつを庇う必要なんかないぞ? そいつの仲間は私達の同胞を捕まえては酷く扱うんだぞ」
エルフ女「そいつだって、きっと良からぬ事を考えてるに違いない」
エルフ娘「」フルフル
エルフ女「何故だ? 何故庇う」
エルフ娘「や、優しい、から」
エルフ女「は?」キョトン
エルフ娘「食べ物くれたり、あったかくしてくれたり、あと、えっと、えっと……」
旅人「ははは。もういい、ありがとう」ナデナデ
エルフ娘「んー」
旅人「と言うわけだ。そろそろ、その剥き出しの敵意を引っ込めてくれると嬉しいんだがね」
エルフ女「……どういうことなんだ、これは」
エルフ女「そいつだって、きっと良からぬ事を考えてるに違いない」
エルフ娘「」フルフル
エルフ女「何故だ? 何故庇う」
エルフ娘「や、優しい、から」
エルフ女「は?」キョトン
エルフ娘「食べ物くれたり、あったかくしてくれたり、あと、えっと、えっと……」
旅人「ははは。もういい、ありがとう」ナデナデ
エルフ娘「んー」
旅人「と言うわけだ。そろそろ、その剥き出しの敵意を引っ込めてくれると嬉しいんだがね」
エルフ女「……どういうことなんだ、これは」
エルフ女「そうか、それでその子はそこまで懐いて……」
旅人「初めの頃は全然口きいてくれなかったけどな」クスクス
エルフ女「……もう一度聞くが、本当に彼女に何もしてないんだな?」
旅人「するわけがないと言ったろう。な?」
エルフ娘「ん」コクコク
エルフ女「なら良いんだが……何か納得がいかない」ボソ
エルフ娘「?」
旅人「ところで、この辺にエルフの里はあるのか?」
エルフ女「さて、どうだろうな?」
旅人「はっ、あったとして教える気は無い、か。ならそれでもいいんだが……」
旅人「なぁ、この子をお前に預けてもいいか?」
エルフ娘「?」ポカーン
旅人「初めの頃は全然口きいてくれなかったけどな」クスクス
エルフ女「……もう一度聞くが、本当に彼女に何もしてないんだな?」
旅人「するわけがないと言ったろう。な?」
エルフ娘「ん」コクコク
エルフ女「なら良いんだが……何か納得がいかない」ボソ
エルフ娘「?」
旅人「ところで、この辺にエルフの里はあるのか?」
エルフ女「さて、どうだろうな?」
旅人「はっ、あったとして教える気は無い、か。ならそれでもいいんだが……」
旅人「なぁ、この子をお前に預けてもいいか?」
エルフ娘「?」ポカーン
エルフ女「ほぅ。いいのか? エルフをその手の者に引き渡せば大金が手に入ると聞いているが」ニヤニヤ
旅人「確かにこの子を売り渡せば、少なくとも一年は遊んで暮らせるだけの金は手に入るだろうな」
エルフ娘「……」
旅人「だが、生憎俺はそういうのが大の嫌いときていてね」
旅人「だからそんな奴らにはこの子はやらん」ナデナデ
エルフ娘「んー」
旅人「しかし、この子を守りきれる自信が俺にはないとも断言してやる」
エルフ娘「……」ギュ
旅人「下手に街を歩けば、金や欲に目が眩んでいるバカどもに襲われかねんしな」
エルフ女「だから私に預けて、安全な仲間の所へ連れて行ってほしいと?」
旅人「そういうことだ。任せてもいいよな?」
旅人「確かにこの子を売り渡せば、少なくとも一年は遊んで暮らせるだけの金は手に入るだろうな」
エルフ娘「……」
旅人「だが、生憎俺はそういうのが大の嫌いときていてね」
旅人「だからそんな奴らにはこの子はやらん」ナデナデ
エルフ娘「んー」
旅人「しかし、この子を守りきれる自信が俺にはないとも断言してやる」
エルフ娘「……」ギュ
旅人「下手に街を歩けば、金や欲に目が眩んでいるバカどもに襲われかねんしな」
エルフ女「だから私に預けて、安全な仲間の所へ連れて行ってほしいと?」
旅人「そういうことだ。任せてもいいよな?」
エルフ女「勿論だとも。そもそも最初からそうするつもりだったし」
エルフ女「まぁ、ここまであっさり保護できたのはある意味予想外だったが」
旅人「俺だってこの子を仲間の所に送り返すのが目的だったんだ。あんたらと争う気はさらさらない」
旅人「こっちはむしろ予定調和と言ったところか」
エルフ女「まぁいい。さ、早くその子を」クイクイ
旅人「てことだ。あの姉ちゃんと一緒に行けば、仲間の所に帰れるぜ?」ポンポン
エルフ娘「……むぅ」ギュウ
旅人「お?」
エルフ女「……まさか君はそいつと一緒にいたいと?」
エルフ娘「」コクコク
旅人「はは、これはこれは…………困ったな、おい」
エルフ女「……予想外だよ、全く」ハァ
エルフ女「まぁ、ここまであっさり保護できたのはある意味予想外だったが」
旅人「俺だってこの子を仲間の所に送り返すのが目的だったんだ。あんたらと争う気はさらさらない」
旅人「こっちはむしろ予定調和と言ったところか」
エルフ女「まぁいい。さ、早くその子を」クイクイ
旅人「てことだ。あの姉ちゃんと一緒に行けば、仲間の所に帰れるぜ?」ポンポン
エルフ娘「……むぅ」ギュウ
旅人「お?」
エルフ女「……まさか君はそいつと一緒にいたいと?」
エルフ娘「」コクコク
旅人「はは、これはこれは…………困ったな、おい」
エルフ女「……予想外だよ、全く」ハァ
旅人「しかし、一緒にいたいと言われてもな。里には入らせてくれないんだろ?」
エルフ女「当たり前だ。仮に入ったとしても、死ぬまでは出られん。口外するかもしれんからな」
旅人「なぁ、姉ちゃんの所に行ってくれないと、いろいろ困るんだが」ポンポン
エルフ娘「んー」フルフル
エルフ女「仕方ない。無理矢理にでも連れて行く!」グイ
旅人「お」
エルフ娘「やぁー!」ギュウウウ
エルフ女「この、駄々っ子め!」グググ
旅人「痛い痛い。痛いですやめてください」
エルフ女「!!」ハッ
エルフ女「当たり前だ。仮に入ったとしても、死ぬまでは出られん。口外するかもしれんからな」
旅人「なぁ、姉ちゃんの所に行ってくれないと、いろいろ困るんだが」ポンポン
エルフ娘「んー」フルフル
エルフ女「仕方ない。無理矢理にでも連れて行く!」グイ
旅人「お」
エルフ娘「やぁー!」ギュウウウ
エルフ女「この、駄々っ子め!」グググ
旅人「痛い痛い。痛いですやめてください」
エルフ女「!!」ハッ
エルフ娘「んぅ」グスン
旅人「突然手離してどうした?」ナデナデ
エルフ女「森を荒らす者がいる……数が多いな」
旅人「へぇ、お前は分かるか?」
エルフ娘「」フルフル
エルフ女「……ちっ、屑どもの集まりが来たか。どうしてこうも間の悪い……」
旅人「屑ども?」
エルフ女「人間の屑だよ。エルフはともかく同じ人間にも略奪を行う屑どもだ」
旅人「あー、あれか」
エルフ娘「……」
エルフ女「……ちっ。二人ともこっちに来い。こうなっては仕方ない」
旅人「どこに行くんだ?」
エルフ女「私達の里へ。人間を連れて行くのは不本意だが、彼女の身の安全を優先する」
旅人「はは、そいつはどうも」
旅人「突然手離してどうした?」ナデナデ
エルフ女「森を荒らす者がいる……数が多いな」
旅人「へぇ、お前は分かるか?」
エルフ娘「」フルフル
エルフ女「……ちっ、屑どもの集まりが来たか。どうしてこうも間の悪い……」
旅人「屑ども?」
エルフ女「人間の屑だよ。エルフはともかく同じ人間にも略奪を行う屑どもだ」
旅人「あー、あれか」
エルフ娘「……」
エルフ女「……ちっ。二人ともこっちに来い。こうなっては仕方ない」
旅人「どこに行くんだ?」
エルフ女「私達の里へ。人間を連れて行くのは不本意だが、彼女の身の安全を優先する」
旅人「はは、そいつはどうも」
旅人「だいぶ進んだが、まだ距離はあるのか?」
エルフ女「いや、ここだ。ここでいい。彼女を先に里に入れる」
エルフ娘「ん」ギュウ
エルフ女「いい加減にしろ! お前の我が儘でそこの人間にまで被害が出るかもしれないんだ!」
エルフ娘「ひっ」ビクッ
旅人「大丈夫だ。また会えるから。今は仲間の所に行ってくれ、な?」
エルフ娘「……」
エルフ娘「あ、会える、の……? ……ホント?」グスグス
旅人「本当だ。だから早くアイツの所に」ナデナデ
エルフ娘「……ん」♪
エルフ女「さ、行こう」ギュ
エルフ娘「」ギュ
――パァァァァ……
エルフ女「いや、ここだ。ここでいい。彼女を先に里に入れる」
エルフ娘「ん」ギュウ
エルフ女「いい加減にしろ! お前の我が儘でそこの人間にまで被害が出るかもしれないんだ!」
エルフ娘「ひっ」ビクッ
旅人「大丈夫だ。また会えるから。今は仲間の所に行ってくれ、な?」
エルフ娘「……」
エルフ娘「あ、会える、の……? ……ホント?」グスグス
旅人「本当だ。だから早くアイツの所に」ナデナデ
エルフ娘「……ん」♪
エルフ女「さ、行こう」ギュ
エルフ娘「」ギュ
――パァァァァ……
旅人「眩しいな。これは……結界か? さすがはエルフだ。こんな高度な結界、素人にはさっぱり分からん」
エルフ女「」チラッ
旅人「?」
エルフ女「私の独断で、お前を不問とする。ここから去れ」
エルフ娘「……!?」
旅人「……!」
エルフ女「」チラッ
旅人「?」
エルフ女「私の独断で、お前を不問とする。ここから去れ」
エルフ娘「……!?」
旅人「……!」
目の前すら霞んで見えるほどの強い光も、今はすっかり森独特の暗闇に消えている。
最後のあの女の言葉。つまり俺を信じたということか?
俺ならこのことを誰にも言わないと……。
まぁ、そのつもりではいたし口外する気も全く無いのだが、心残りが一つある。
あの子、凄く悲しそうな顔をしたんだ。まるで死に際の親を見るかのように。
最後ぐらいあの花のような笑顔を見たかったよ。
たった数日だけど、もう俺にとっては大切な家族みたいな存在だったから。
最後のあの女の言葉。つまり俺を信じたということか?
俺ならこのことを誰にも言わないと……。
まぁ、そのつもりではいたし口外する気も全く無いのだが、心残りが一つある。
あの子、凄く悲しそうな顔をしたんだ。まるで死に際の親を見るかのように。
最後ぐらいあの花のような笑顔を見たかったよ。
たった数日だけど、もう俺にとっては大切な家族みたいな存在だったから。
さてと、こんな所でしみじみしてるわけにも行かないな。屑が彷徨いてるわけだし。
どうやって見つからないように引き返すべきかな。
隣でビクビクと怯える子供はもういない。凄く身軽になって、凄く寂しくなった。
けど、彼女がまともに生きられるならそれでいいじゃないか
それに生きてたら、また見つけるかもしれないだろ?
風邪気味でこんな事言ってる人を
「クチュン! ……寒いよぉ……」
終わり
どうやって見つからないように引き返すべきかな。
隣でビクビクと怯える子供はもういない。凄く身軽になって、凄く寂しくなった。
けど、彼女がまともに生きられるならそれでいいじゃないか
それに生きてたら、また見つけるかもしれないだろ?
風邪気味でこんな事言ってる人を
「クチュン! ……寒いよぉ……」
終わり
さるさぁん
再会編希望者いるんだ
すまない俺には無理だ疲れた
三代目乗っ取りに期待してくれ
再会編希望者いるんだ
すまない俺には無理だ疲れた
三代目乗っ取りに期待してくれ
進み具合も遅かったから落ちてると思ってたが
まさか一部完結して二部に行こうとしてるとはwww
全力で支援
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