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    元スレ女「うぇっ……吐きそう……」

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    みんなの評価 : ★★★
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    601 = 525 :

    「で、王子のキスのシーンが始まった」

    …………。

    「いつまで待っても顔は近づいてこないし」

    「なんか予期せぬ問題が起きたのかなーって」

    「それで、半目でそっちのほう見ると……」

    「……うぅ……」

    「ちょっと顔下げたところで……ふふっ」

    その時の俺の様子を思い出したのだろうか。
    少女は会話の途中にもかかわらず、笑い出す。

    ああ、盛大に笑ってやってくれ……。
    せめて、笑い話で片付けてくれるほうが楽だ。

    「石、みたいに、かた、固まってっ……」

    必死に笑いをかみ殺しているせいで、
    彼女はうまいように喋れない。

    俺は、ただ俯いて……

    602 = 525 :

    「……それ以上は……」

    次にくるであろう言葉を……
    聞きたくない一心だった……。

    けれど──

    「た、タコ唇で固まるとかっ、ふ、ふふっ」

    「ふはははははっ」

    「……泣きたい……」

    いつかこれも、
    思い出せばすぐに笑えるような、
    そんな思い出になるのだろうか。

    そんなことを頭の片隅で少し考えたのだった。

    ………………。
    ………………。

    605 :

    追いついた

    ほしゅりーな

    606 = 525 :

    ガチャッ。

    「これでよし」

    戸締まりを全て確認したので、大丈夫だろう。
    誰もいなくなった教室に鍵をかけた。

    夕陽が窓から廊下に差し込み、
    俺は空を眺めながら、職員室までの道のりを歩く。

    思い出すのは、四限目のHRでの出来事。
    思わぬ醜態を教え子たちに見せてしまったが、
    今、考えるのはそのことではない。

    白雪姫と王子様のキスシーン。
    お話が最高潮に盛り上がる、そんな場面。

    一度命を失った一人の女性が、
    彼女に想いを寄せる男性の愛の力によって生き返る。

    あまりにもご都合主義的だ。
    でも、だからこそ、見る人の心を打つ。

    現実では起こり得ない奇跡に、
    何か心弾ませるものを覚えてしまう。

    そんな感動的なシーンで……

    「…………」

    607 = 525 :

    ──どうしてなのだろうか。

    俺が見るに耐えない格好をしてしまったことではない。
    一瞬そのせいで、教室が静まり返ってしまったことでもない。

    白雪姫のことだ。
    偶然、我が家に転がり込んできた家出娘のことだ。

    俺は疑問だった。

    「……あの時」

    それは恐らく、彼女の心を紐解く鍵の欠片で。
    欠けてしまったバズルの1ピースで。

    「どうしてアイツは……」

    だからこそ、不思議だった。

    あの後、俺をからかって笑顔を見せていた少女が、
    何を思っているのかが、その深意が、分からない。

    そう。

    どうして、彼女はあのシーンで……

    ──微かに震えていたのだろうか……。

    ………………。

    608 = 603 :

    保守っ…圧倒的保守っ……!!

    611 :

    「あのっ、男先生っ!」

    階段を降りていると、ふと後ろから声をかけられる。
    聞き覚えの無い声。一体誰だろうか。

    振り返った先にいたのは、
    夕陽を背に浴びた、一人の男子生徒。

    顔は凛々しい顔立ち。
    一瞬で、スポーツをやっていると分かるような、
    絞られた身体が制服越しからも見て取れる。

    「君は……」

    俺は頭の中で彼のことを思い出そうとする。
    見た記憶は確かにある。では一体どこで──

    「ああー……」

    そうだ、思い出した。
    彼は……

    「君は、二年B組の……」

    子生徒「はい」

    612 :

    がんばれしえん

    614 = 611 :

    そういえば、視界の隅に捉えた記憶がある。
    授業中は真面目なタイプなので、
    そこまで強い印象は受けなかったが……

    子生徒「先生にお話したいことがあるんですが」

    よく見ると、とても整った顔立ちをしている。
    俺にはないものを多くもっていそうだ。

    正直、彼と話しているだけで、
    男の尊厳が削げられている気がしてならないが、
    教師としては断る訳にもいかず。

    「ん、なんだ?」

    「でもクラスの話なら、明日、女教師先生に話した方がいいぞ」

    子生徒「違います。少し、個人的な話で……」

    子生徒「男先生にご相談したいんです」

    「……ふむ」

    615 = 611 :

    何やら真剣な様子。
    俺とは全く縁のない彼だが、
    そこまで言うほどの用とは一体何なのだろうか。

    子生徒「実は……」

    俺は彼の言葉を待つ。
    そして、それが……思いがけないものなのだと……

    子生徒「同じクラスの女さんのことで……」

    子生徒「──ご相談があるんです」

    「…………」

    何となく、気付いていた。

    ………………。
    ………………。

    616 :

    うおー続き!続き!
    寝ちまうぜー

    617 = 611 :

    部活動の指導やら、早めの帰宅やらで、
    数人ほどしか残っていない職員室を俺は彼を連れて歩く。

    教頭のデスクの前までくると、
    その後ろにかかっている鍵を一つ取る。

    子生徒「……先生、それは?」

    「会議室の鍵だ」

    子生徒「……なんか迷惑をかけてすみません……」

    頭を下げ、すぐに謝罪を述べる。
    そんな彼を、俺はじっと見つめ……

    「そんなこと気にするな」

    君が気にすることではない。
    何故ならそれは、俺にとっても都合のいいことだから。

    彼が何の話をするのかは分からないが、
    それが彼女のことである以上、万全を期したい。

    「こっちだ」

    職員室を出て、角を曲がる。
    普段は学年会議などで使う教師専用の部屋だが、
    使用していない場合は、こうやって面談にも使える。

    618 = 611 :

    会議室の前に着くと、
    俺は鍵を入れて、ドアノブを回した。

    「そっち側に座ってくれ」

    子生徒「……あ、はい」

    二人着席した後、一つ深呼吸をして、
    彼に話を切り出した。

    「……それで、相談というのは?」

    初めから直球に。
    余計な遠回りはいらない。

    子生徒「はい……女さんのことで」

    それは分かっている。
    既に聞いたことだ。

    心の中で、彼を急かす自分がいる。
    そんな気持ちを押さえつけて、
    ゆっくりとした口調で、彼に合わせる。

    「同じクラスの女のことだな」

    「その彼女のことで、どういった相談なんだ?」

    619 = 611 :

    すると男子生徒は、顔を俯けてしまい……
    次の言葉が中々出てこない。

    何を躊躇っているのだろうか。

    「…………」

    そして気付く。

    俺と彼女の同居についての話ではないのか?
    もしや……俺の考えていることは完全な思い違いか?

    まさか。

    いや、ならば話もつく。

    彼は……

    「お前……女が好きなのか?」

    子生徒「────」

    黙っていても、その反応だけで理解する。
    そうか、彼はその相談をしにきたのか。

    俯いていた彼は顔を上げ、
    少し情けないような笑みを浮かべて、
    やっと口を開いた。

    620 = 611 :

    子生徒「先生……よく分かりましたね……」

    子生徒「僕、態度に出てましたか?」

    「態度っていうか……」

    「まあ、男の感だな」

    高校生の男子がそんな真剣な顔で、
    加えて話づらいとなれば、それは恋の話に違いない。

    何て言ったって学生生活の重要なイベントは、
    第一に恋愛なのだから。

    子生徒「今日、先生がクラスで劇の練習に加わってるのを見て」

    「あれは……情けない姿だったな」

    子生徒「いえ、僕はそんな風には感じませんでした」

    子生徒「普段は週に数回授業をやるだけのクラスで」

    子生徒「急にその中に入って、あれだけ生徒たちと馴染めるのは……」

    子生徒「正直、凄いなと思いました」

    「…………」

    考えてもみなかった褒め言葉に、
    俺は少し背中がむずかゆかった。

    621 = 611 :

    気を取り直して、話を戻す。

    「……そう言ってくれるのは、嬉しいな」

    「しかし、相談相手は本当に俺でいいのか?」

    「君の中でも、まあ今日のことで印象は悪くないのかもしれないが」

    「こんな話をするほど、信頼されているとは思えない」

    子生徒「ほら、先生」

    「ん?」

    子生徒「授業後の時に……」

    「ああ……」

    それだけ大体、理解できた。
    恐らく……。

    子生徒「女さんと親しげに話してたじゃないですか」

    子生徒「それで、先生に相談するのが相応しいなと……」

    「そういうことね」

    子生徒「すみません、信頼してないみたいに聞こえちゃいましたか?」

    「んや、そうじゃなくて謎が解けたって感じだ」

    622 = 611 :

    ここにきてあの時の心配が……
    形を変えて降り掛かってくるとは、全く想像もつかなかった。

    仮に、彼女が親しげに声をかけてこなかったら。
    俺が練習の誘いを断っていたら。女教師が風邪をひかなかったら。

    果てしなく続く、偶然の連鎖。
    その終着点が今の状況だと考えると、
    不思議と人生というものが些細なきっかけで大きく変わるのだとわかる。

    ──それは俺が常に感じていることで。
    ……一時も、忘れたことはなくて。

    彼は本題に入る。

    子生徒「もうお分かりだと思うんですが」

    子生徒「僕は、彼女のことが好きなんです……」

    「そうか」

    子生徒「去年も同じクラスだったんですが」

    子生徒「声をかける勇気もなくて……」

    623 = 611 :

    子生徒「他の女子となら普通に話せるんですが」

    子生徒「彼女と話すと……やっぱり他の子とは違って」

    「……そういうもんか」

    子生徒「きっかけを待ってたんでしょうね」

    子生徒「受け身でいても何も始まらないって分かってたのに」

    子生徒「何となく、運命みたいのを信じてたみたいです」

    「…………」

    子生徒「でも最近、これじゃ駄目だなって」

    子生徒「来年、同じクラスになれる保証なんてないし」

    子生徒「……色々考えてしまって」

    「それで……君はどうしようと思う?」

    俺はできるだけ優しい口調で問いかける。

    625 :

    ほす

    626 :

    全然進まねえええええええええええええええええええええええ保守

    628 :

    ~で。~で。
    ってすげーアホっぽいけどラノベの文体?

    629 :

    いえーいハム速のみんなみてる~?

    630 = 626 :

    最後の保守

    634 :

    わたしハム速の住人だけどここは載せないよ

    636 :

    はむしね

    641 :

    そして、保守

    643 :

    何故大量規制

    645 :

    おいついたぞおい





    保守

    648 = 629 :

    興南つえー

    650 :

    >>628
    北の国からだろ


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